2019/08/14 のログ
■エレイ > 振り返った先には誰の姿もなく。女性が無事逃げおおせたとわかればふ、と小さく安堵の息を吐く。
それから程なくして、複数の足音と人の声が聞こえてくる。
どうやら憲兵も呼んでくれたらしい。後は彼らに任せようと、男はしめやかに別の方向から去っていった。
ご案内:「王都マグメール 平民地区2」からエレイさんが去りました。
ご案内:「王都マグメール 平民地区2」にレーナさんが現れました。
■レーナ > 日も暮れた平民地区の一角。
あまり人通りのない通りで特に目的がある訳でもなく歩く。
時折に人とすれ違いはするがある意味顔なじみとなった酒場での飲み仲間がほとんどで、すれ違えば酒に誘われるか軽い挨拶で判れるだけ。
「面倒には思うが…悪くはないな」
最初は煩わしいと思ってた付き合いも長く滞在をすれば当たり前。
すっかりと馴染んでしまった自分に苦笑しながら…どこかの店に入るかと考えて足を止めて。
■レーナ > 「あそこにするか」
少し考え馴染みの店がいいだろうと考えて歩き出し。
少し先にある小さな酒場へと入っていく…。
ご案内:「王都マグメール 平民地区2」からレーナさんが去りました。
ご案内:「王都マグメール 平民地区2」にジラさんが現れました。
■ジラ > 外で遊んでいた子供や仕事を済ませた大人も家に帰り始める時間。
この季節だと言うのにひと目をはばかるようにコートを羽織った小さな子供が道を歩いていた。
ふと、道端のパン屋から、鼻孔をくすぐる匂いが漂ってくる。
きっと焼きたてのパンだ。
「お腹すいたな」
口に出して言うと空腹が余計募って、ぐうと腹が鳴る。
だがパンを買う金は手持ちにはない。
ついつい立ち止まって、パン屋を未練がましく眺めていた。
■ジラ > パン屋の窓越しに店主と目があって慌てて逃げ、物陰に隠れる。
追い払われてもパンを恵まれても無視されても、いやな気分になるだろうな~というのがジラには予想できた。
ため息をつくと、パン屋から仲よさげな親子連れが出てきた。
そのさまをジラは物陰からみなしごのようにぼーっと眺めていた。
ご案内:「王都マグメール 平民地区2」にアクラさんが現れました。
■アクラ > 「ふんふふーんふーん♪」
袋に詰め込まれたバゲットを抱えながらパン屋を出る
焼きたてをわざわざ待っていたお陰で買い物には大満足
早速一本咥えてあむあむ...
「んん?」
ふと此方を..と言うよりパン屋の方を見つめる子供が視界に入る
「子供の物乞いか、この辺りだと珍しいな。」
特別珍しいものではないか、そう思い通り過ぎ様としたが...
スンスンとパンの香りを楽しむ
「っ...これは?」
方向を変え少女の方へと歩いていく
「どうした?腹が減ったのか、それとも待ち人か?」
■ジラ > 「むっ」
近づいてくるマフラーの人物に、フードの奥から黒い瞳を覗かせて睨み返す。
「別になんでもないです。
待ってもないしお腹もすいていません。
たまたま通りかかっただけです。
用がないならあっちに行ってください」
すげない返事。
物心ついた子供程度の背丈のわりにはきはきと応えるが、
視線はしっかりとバゲットのほうに向いている。
ついでにお腹の虫まで鳴っている。
「……あっちに行ってください」
■アクラ > 「ふぅむ、口と腹は別のことを言ってるぞ?
後ついでに目玉も。」
バゲットを抜いて右に左に
揺らしてみれば視線もつれるだろう
「ここで眺めていてもそのうち追い払われるだけだぞ。
けど、私と少し話をすればこの焼きたてのパンはおまえの物だぞ?」
フリフリと鼻先てパンを揺らす
焼きたてのバゲットの香りが鼻を刺激するはずだ
■ジラ > 「くっ……!」
視線どころか首までもがバゲットを向いた。
その拍子にフードが外れて、手入れされてない赤い長髪が広がる。
知性を感じる黒い瞳。首には首輪。
「ほっといてほしいんだけどな。
……それで話って?」
いぶかしげに見上げて、落ち着かない様子でその場で足踏みする。
こんな小さな子供に用があるとしたら
物好きか変態かのどちらかだろうと思っている。
でもパンが食べたい。
■アクラ > 「ほっといて欲しいか...まぁそうだろうな。」
物乞い所か奴隷かと首輪を見つめる
これはより話を聞かなければならない
「まぁ立ったままと言うのもあれだ。
先にパンをやるからあっちに行こう、襲う気はないから安心すると良いぞ?」
パンを差し出す
腹が膨れれば少しは警戒心も解けるかな、と
■ジラ > 差し出されたパンを掴んでかじりつく。
小さい口と顎の力では硬いバゲットを食べるのに汗が滲むほどだ。
それでも黙ってみていればパンが彼女の胃の中に消えていくだろう。
「んっ、ぐっ、本当ならバターにジャムに紅茶がほしいところかな。
いや、その前にナイフか……」
飢えたみなしごだとすれば到底似合わないセリフを口にして、
マフラーの人物にいざなわれるままについていくだろう。
食い逃げを働くつもりはないようだ。
■アクラ > 「バターやジャムか。元は良い所の出なのだな?
ナイフはないが少し切ってやろう。」
口にしたことがある風な言い方
それに、食べ物を食べているときにナイフを求める
その言動自体が彼女の見た目らしくないのだ
「無駄話は嫌いそうだし素直に聞くか。
お前から人間じゃない匂いがする、何というか...色々と歪んでる気がするのだ。」
先ほど感じた違和感を口にする
目の前でパンに齧りつく少女から感じた匂い、それはどうも歪で...
少し懐かしい匂いもした
「お前、もしかして魔族か魔物なのか?」
爪がナイフの代わりに使えるほど鋭く変化する
そのままバゲットを薄く切り一枚差し出した