2019/08/13 のログ
■イグナス > 結局どれだけ涼めたのだろうか。いつの間にか広場から、男の姿は消えていて。
ご案内:「王都マグメール 平民地区2」からイグナスさんが去りました。
ご案内:「王都マグメール 噴水広場」にルリルさんが現れました。
■ルリル > ――――シャラシャラシャラシャラ――――
噴水広場に小さな鈴が鳴る様な音が響いている。
一際人目を惹いている場所が噴水の淵近くにあった。
紫のミニチャイナという異国風の出で立ちをした少女が指先を宙へと躍らせれば、街灯の光を受けた小さな氷の粒が音を立てて降っている。
所謂、ダイアモンドダストというものだが、道行く者にはやたら涼しい綺麗なモノ程度に映っているのだろう。
誰が置いたかは定かではないが、少女の傍らに小さなバッグが置いてあり、その中にはお捻りであろう金銭が貯まりつつあった
■ルリル > 時折、ほぅ…と美麗さに感嘆の声を漏らす者や、その涼しさに頬を緩める者も居る。
だが、決して誰も少女へと話しかけようとする者はいない。
それどころか、バッグへとお捻りを入れようとする者も不安げに近づき、お捻りを入れると逃げるようにして少女の傍を離れていくのだ
その理由は、少女の傍ら、バッグのある方とは反対にあった
何の為であろうか、少女の傍らには小さな人形……見詰めるだけで何かの値が削られそうな禍々しい姿をした邪神でも模って居そうな人形が置いてあったからだ。
30cm程度の大きくない人形。だが、その圧倒的存在感は、目の前のダイアモンドダストと比例して殊更に禍々しさが募っている
■ルリル > 「さて、そろそろ飽きたな…」
ひとしきり少女は涼を取っていたが、そろそろ飽きてきたらしい。
「さて、どうするか…」
魔術を止めた途端に興味を失った観客は足早にその場を去っていく。
噴水に淵に腰掛けながらバッグを手に取りお捻りを数えながら少女はこの後をどうするか思案し始め
■ルリル > 「まぁったく効果が無いのぅ…コレ…結構可愛いと思うのじゃが」
傍らにある邪神人形。掲げてみれば通り行く人は怯えたように去っていく。
「まぁ、良い。偶には人形遊びというのも面白いであろう」
その人形を使って何か思い付いたのか、少女の桜色の唇は弧を描く。
「くは、くははは…」
そのまま小さな哄笑を漏らせば夜の街へと少女は消えていった
ご案内:「王都マグメール 噴水広場」からルリルさんが去りました。
ご案内:「王都マグメール 平民地区2」にエレイさんが現れました。
■エレイ > 「──そいやッ」
まるっきり気合の入ってない掛け声とともに、人影が宙を舞い。
然る後、ずだん、と地面に強かに打ち付けられた。遅れてからん、と金属質の物が落ちる音も響く。
表通りから少し外れた裏路地で、特徴的な銀色と赤のジャケットを羽織った金髪の男は、
地面に倒れ伏す見るからにガラの悪い男たち数人を、面倒そうな表情で見下ろしている。
彼らに目立った外傷はない。しかし、いずれも痛みに悶えているか、あるいは既に気絶している者もいる。
「もういいだろこれに凝りたら悪いことは改心すろ。──根性があるのは認めてやるけど」
つい今しがた倒されたばかりのチンピラ男が、さっき近くに落ちた物──ナイフにどうにか震える手を
伸ばそうとしたが、それもあっさり蹴飛ばされ。
その頭にパコン、とげんこつを落としてやればそれでチンピラ男も気絶した。
「ふー……やれやれだべ。さて……」
それを見届けてため息を吐き出すと、男は振り返る。
そもそも、この男がチンピラ達と格闘することになったのは、彼らが一人の女性に
絡んでいるところをたまたま見かけたからだ。そこへ颯爽と割り込み、それから2、3分ほどで現状に至るというワケなのだが──
さて、助け出したその女性はまだ男の後ろにいるか、それとも身の安全を優先しこの場から
逃げたか──逃げたなら、ついでに憲兵でも呼んでくれていると手間が省けるのだが。