2019/08/12 のログ
ご案内:「王都マグメール 平民地区2」にヴィルアさんが現れました。
■ヴィルア > 男装の麗人と密約を交わした日とはまた別日。
広く浅く、市場に物品を流すリルアール家の次期当主である彼は素顔を晒しながら、平民地区の市場を訪れていた。
既に商いは終わっている店も多いが…そういった店が自分の命令通りしっかりと商品を保護しているか。言うなれば抜き打ちの視察である。
(ふむ…以前雇った者達は優秀だな。)
こくり、と満足げに頷いた後…側に複数の護衛を人知れず纏いながら。
自身の趣味も満たすため、店だけではなく通りにも視線を巡らせている
■ヴィルア > 何も問題ないことを確認すれば、微笑みを絶やさないまま、その場を去っていった
ご案内:「王都マグメール 平民地区2」からヴィルアさんが去りました。
ご案内:「王都マグメール 平民地区/露店通り」にジェイさんが現れました。
■ジェイ > 露店が多く立ち並ぶ通り。
日用品やアクセサリー冒険者が買う道具、怪しい薬まで概ね此処に来れば揃うという場所。
今日も、午後の日差しにも負けず、多くの人が買い物や、あるいは冷やかしに訪れている。
その、武器屋の前に黒衣を纏った男はいた。
右手を軽く帽子に添えながら、武器を見ている。
「これじゃないな。これも、少し切れ味が良すぎる――。」
汗は、かいていない。体温調節は済んでいる。
呟く口調は一人言のようなもの。
金の眼差しは並ぶ剣を滑っていく。
元々、駆け出しの冒険者が買い物に来るような店だ。
名剣や魔剣の類の高い武器など、置いてあるはずもない。
「――この辺り、良いかな?持ってみても」
そう言って取り上げるのは、並ぶ駄剣の中でも一際質の劣ったもの。
片手剣として作られているが、重心も悪く、鍛え方も物足りない。
切れ味は、野菜が切れれば上等といった程度だろう。
けれど、男はそれをゆっくり眺めている。
こういう武器でいいのだ、と確認するように。
■ジェイ > 武器は、できるだけ安物がいい。
彼はそう思っていた。己が力を研ぎ澄ますならば、手に持つ武器は安物でいい。
それに、何より大事な理由がある。
「――どうせすぐに灰になるしな。」
露店の主に聞こえない程度の声で呟いた。
「これをくれ。鞘付きで」とその剣を購入する。
ついでに投擲用の短剣を何本か注文する。
出されたものは、薄い木の板にさえ突き刺さるか怪しいものだった。
こういう粗悪品が出回らないようにする法律等ないものか。
と、それを購入する本人がふと、考えてしまうような代物。
けれども、迷わずに購入する。
どうせ――の続きは、次は声に出さないでおこう。
■ジェイ > 剣は腰の後ろに、投擲短剣は外套の下の鞘にしまう。
近くで、“良い武器がないなー”なんて言ってる駆け出しの冒険者。
言葉に心の中だけで同意の頷きをして。
心の篭っていない“毎度あり”を背後にしてから、露店から離れよう。
――周囲には喧騒。
そのひとつひとつに意識を一度傾ける。
興味深い情報があるのか、ないのか。
いずれにせよ、安宿に帰るまではもうしばらく時間の余裕はある。
少し散策を楽しむのも悪い話ではないだろう。
ご案内:「王都マグメール 平民地区/露店通り」からジェイさんが去りました。
ご案内:「王都マグメール 平民地区の公園」にタマモさんが現れました。
■タマモ > ここは王都マグメール、平民地区にある公園の一つ。
富裕地区に近いのもあるか、いくつかの遊具あり、噴水ありと、少々ご立派だ。
まぁ、時間的に、お子様が遊んでる事はないが。
そんな公園の中、噴水の傍らに少女は居た。
噴水の縁に腰掛け、水の中に足を浸けている。
「こうしておれば、少しは暑さも和らぐのぅ」
そんな事を呟きながら、ぱたぱたと、手にする開いた扇子で扇いでいる。
本当は、いっその事、この水の中に飛び込みたかったが…さすがに、そこまではしなかった。
■タマモ > 今のところ、人の気配は感じられない。
考えてみれば、飛び込んだところで、奇異の目で見られる事ないんじゃない?とは思ったが、今更かも。
………いや、逆に考えよう。
もし誰か来たら、悪戯に驚かす為に、入れるじゃないか。
我ながら、なかなか良い考えだ。
そう思いつつも、結局それは、誰かこないと実行も出来ない訳だが。
「まぁ…ただ歩いているよりは、十分良いか。
もっと風が強ければ、それで悪くもないんじゃがな」
はふん、と溜息を一つ。
空いた指先が、着物の襟元を摘み、仰ぐ扇子の微風をより感じれるように。
とりあえず、もう少しだけ、のんびりとしていよう。
何かあったり、起こったりすれば、それはそれで良し。
何もないならないで、適当に寄り道をして帰ろうと考えていた。
■タマモ > 微妙な涼しみの中、ふと、少女は何かを思い出す。
ぽむ、手を叩き、視線が東の方角へと向けられた。
「馬鹿鴉の刀があれば、水も風も自由じゃったのぅ。
機会あれば、こっそりと盗m…」
うんうんと、我ながら良い考えと、言葉を綴るのだが…
次の瞬間、少女は何かを感じ、言葉を止めた。
ちら、と視線が、片隅に見える、野鳥の類を捉えて。
「………あ、いや、違う違う。
機会あれば、借りられると助かるのぅ」
たらりと一筋、冷や汗を垂らしながら、言い換えた。
よいせ、と縁から腰を上げれば、噴水から出ようと振り返る、が。
「お、お、おぉっ!?」
きっと焦りもあったのだろう、つるん、足が滑った。
ばしゃーんっ、盛大に噴水の水が飛び散ってゆく。
少女の姿は一寸、周囲から消えた。
正確には、水の中に沈んだのだが。
■タマモ > ぶくぶくと、噴水の水に泡が立つ。
それは、次第に勢いを弱め…そのまま、静かになった。
誰かが気付き、それを覗こうと、そこには何もない。
元から、少女が居なかったかのように、ただ噴水があるだけになっていた。
ご案内:「王都マグメール 平民地区の公園」からタマモさんが去りました。
ご案内:「王都マグメール 平民地区2」にイグナスさんが現れました。
■イグナス > 夜の公園、あんまり暑くて、暑くて、仕方がない。
それを避けるように、だらだらと歩く男は噴水広場までやってきたのだった。
夜でもさあさあと控えめに落ちる水辺付近に、うえ、と身体を下ろして。
「あぢ、い―――。」
呻いて、空を見上げる。いや、いい星空ではあるんだが。
と、気配がした。視線を緩くそちらへとむけつつ。
「なんだ、あんたもあれか、涼みにでもきたンかね。」
なんて、緩めに声を掛けた。