2019/07/19 のログ
ご案内:「王都マグメール 平民地区」にタマモさんが現れました。
■タマモ > 「………雨じゃな」
ここは王都マグメール、平民地区のどこか。
人通りは疎らで、まったくない訳でもない。
丁度良い感じに、雨宿り出来そうな、建物と建物の間。
ぽつり、と呟く少女は、のんびりと佇んでいた。
「いい加減、止んでくれると助かるんじゃがのぅ」
はふん、溜息一つ。
唐傘はある、しかし、微妙に風が強い。
今出れば、唐傘があろうと、結構濡れてしまう事間違いなしだろう。
■タマモ > 少し前までは、そう大して降ってなかった。
だから、大丈夫だろうと、いつもの気紛れに出掛けたのだが…
うん、自然って怖い、怖くない?
「ここはあれか、風の強弱を狙い、隙間を縫うように移動じゃな!?」
よし、そう決まれば、実行である。
ぽんっ、と唐傘を手元に出せば…
「………」
いやいやいや、まだ風弱まってないし。
まずは、風の弱まる頃合を待つしかない。
そう遠くない邸宅に戻る為に、あわよくば、何か面白いものを発見する為に。
ご案内:「王都マグメール 平民地区」にクルトさんが現れました。
■クルト > 雨の降る中、黒いコートにフードを被り風貌がほとんど見て取れない怪しい人影が少女の前を通り過ぎていき……
ぴたりと足を止めて引き返してくる。
「……大丈夫?何か困りごと?誰かに追われてるとか……」
傘を持ちながら建物の間に身を潜める事に違和感を覚え、少しばかり物騒な想像に行き着き乏しい表情に心配げな色を僅かに浮かべ、周囲の気配を探りながら小声で話しかけて。
■タマモ > また一人、前を通り過ぎ………なかった。
そこらを通る、通行人その幾つ、かと思われた人物。
わざわざ引き返し、声を掛けてくる声は、少年のもので。
「………うん?…あぁ、大した事ではないのじゃ。
ほれ、今はこんな風じゃろう?
これはあれど、歩いて出れば、無駄に濡れてしまう。
じゃからな、風が止むまで待っておる訳じゃが…」
まぁ、確かに、唐傘を手にしているのに、雨宿りは疑問に思うか。
乏しいからか微妙に感じる、でも、一応は心配そうな表情。
それもあるからか、少年へと、両手を困ったように軽く上げたり、片手を振ったりと、微妙なジェスチャーを加え説明しておく。
「………ちなみに、今は追われておらんからな?」
そして、必要もないのに、そんな言葉を付け加えておいた。
実際、金色の悪魔だの、酷い言われようで冒険者に追われていたのは事実だからだ。
もっとも、それは今の時期でない、普段の姿を現わしている時の事。
…稀に、今の姿でも気付かれるが…それがあるから、と言うのもあったから。
■クルト > ひとしきりジェスチャーにほうほうと律儀に相槌を打ち頷き状況を理解。
なるほど自分の心配は杞憂だったようだと納得した。
したが……
「そっか、良かった……てっきり隠れてるのかと思った。
けど待ってる間に雨や風が強くなったら逆効果じゃないかな……
それに女の子一人は危ない」
雨がいつ止むか、風がいつ弱まるかを見切るのはとても難しいのではと。
それに雨の日は音も光もまぎれるので危ないのではないかと若干咎めるような視線を……
「今は?」
え?普段は追われてるんです?とくいと小首をかしげる。
やはり厄介ごとだろうかと……彼女くらい力が強ければ姿隠しの魔力に隠された耳がピンと立ったのが見えるかもしれない。
■タマモ > よし、ちゃんと伝わった。
説明に理解を示す少年に、うんうんと頷いて。
が、次の少年の言葉に、視線が泳いだ。
うん、あれだ、考えてみれば、逆に強まる可能性もあったのだと。
そして、続く言葉にも、視線は泳ぎっ放しである。
「うぐっ…た、確かに、それはそうかもしれんが…
………いや、しかし、妾は弱まる、それに賭けたのじゃ!
あ、まぁ、確かに一人で危険は…あるような、ないような…?」
とりあえず、唸りながらも、びしりと無駄に指差し、そう答える。
後の答えは、何ともいい加減な回答であった。
己としては、別に危ないとも何とも思っておらず、何かあるならあるで、それは逆に楽しみと受け取るからである。
しかし、それを当然のように答えても…と、思っての言葉だ。
「………今、妾は何も言っておらん、良いな?」
やっぱり、余計な一言だった。
そう思えば、ぽむ、と気安く少年の肩を叩き、こうのたまった。
ちなみに、少女は魔力云々には非常に疎いもので。
疎いのだが、人間では無い事は気付いていた。
それでも、だから何?との感じに、種族を気にしない少女の対応は変わらない。
■クルト > 思い切り泳ぎ始めた視線を見ればこれは弱まると信じて他の可能性を忘れてたパターンだ……と若干あきれの色を目に浮かべ
そして続く態度は一人は危ないという事も失念していたのだろうと勝手に解釈して。
このままじゃあ頑張ってと背を向けるのも忍びなく自分も建物の影に収まると壁に背を預け。
「ん、まあ自分で決めたのならとやかくは言わないけど……
食べる?」
宿に帰って食べようと思って保温容器に入れておいたモツ煮込みを取り出し食べやすいよう串を刺してくいっと首をかしげる。
爺さんには女子供には優しくしろとしつけられたし、優しくしねぇと壊れちまうからなあ!ガハハ!と人相の悪い知人も言っていた。
「……雨の音がうるさいからね」
あ、これ訳ありだな……とその態度から察するとコクコクと頷いて。
何も聞いていませんとなかった事にする。
自分だって脛に傷だらけでちょっと人様に言えない事が多すぎるのだ、触れない方が良い事もあるのはよぉく判る。
■タマモ > これは多分、いや、間違いなく、呆れられてる。
その少年の様子に………まぁ、いいか、と答えを出した。
これ以上足掻いて、余計に深みに嵌まっても仕方無い。
と、そのまま立ち去るか、と思われるも…雨避けの、この場所に留まる姿勢を見せる少年。
かくん?と、こちらも首を傾げた。
しかし、勧められた、モツ煮込みの串を差し出されれば、はしっ、とそれを掴む。
いやほら、くれる物は素直に受け取る方が、相手の為にもなる…きっと…多分?
「うむ、妾の勘はよく働くのじゃ。
待っててみるが良い、きっと、この雨も弱まるじゃろう。
………あ、これはせっかくじゃからな、頂いておくぞ?」
ふふんっ、と無駄に自慢気に、胸を張る少女。
手にした串を、さっそくと、はむ、と一口…うん、美味い。
「そうじゃな、雨自体はそこまでなんじゃが…風がのぅ」
よし、これも理解してくれた、なかなかに、聞き分けの良い少年である。
その少年自身も、色々とありそうだから、なのだろうが…少女は、それも気にする性格ではない。
むしろ、ある意味助かった、と思う程度であった。
■クルト > モツ煮込み串を受け取れば、うんと満足そうに頷く。
腹が膨れていればこの世の大半は何とかなるのだ、そしてそれが肉ならば活力となる。
これで彼女も元気になるだろうと、別に元気を無くしている様子は一切ないのだが一人納得して。
「なるほど、それは才能だ。
じゃあ俺も雨が弱まるの待ってみようかな。
ああ、半分までなら好きに持っていって良い」
容器の中にはまだまだ串がみっちりと、ガテン系の男の一食分くらいはあるので問題ない。
自分も、と一瞬視線を他所に向けていたら肉が消えていたというほどの速度で、しかしじっくり味わい満足げに頷き。
「風を読んでそっちに傘を傾ける……とか?
あと濡れても良い物を羽織るとか」
聞かなかったと一度決めればあっという間に記憶の彼方に話題をおいやって。
自分なら濡れても乾かせばいいやと思うのだが女の子は大変だなあ、なんて暢気な思考にシフトしていた。
■タマモ > もぐもぐと食べながら、ふと横を見れば、少年も食べている。
いや、うん、食べてはいるのだが…問題は、その量だ。
「うむ、そうするが良い。
今でも、ほれ、少しずつ弱まっておるじゃろう?
………と言うかな、その量の半分でも、結構な量なんじゃが…
とてもではないが、妾には食い切れんぞ?」
唯一の救いは、その食べている様子が、あまり瞳に映らないと言う事だ。
そんな光景、はっきりと見えてしまったら、それだけで食欲が失せる。
そもそも、どちらかと言えば、少女は小食なのだ、少女なだけに…関係ないか。
「面倒じゃ、却下。
それも何となく、負けた気分になる、却下。
やはり、雨が止むのが一番だと思わんか?ん?」
少年が答えを提示する度に、びしっ、と両手でばつを作る。
我が儘な?それは否定しない。
そして、結局は、この答えに行き着くのだ。
普段なら、少女も濡れてもどうって事ない、と思っている。
だが、今は何と無く濡れたくない、それが理由。
ちなみに、風の様子は…微妙に弱まってきているようだ。
■クルト > 「俺のコートは水弾けるけど鬱陶しい事には変わりないしね。
むむ……言われてみれば小降りになってきたような。
そう?俺これの倍は行けるけど……まあ今はおやつだから倍はきついか」
しれっとこれとは別口で食事も済ませている事を匂わせて。
それでお腹が膨れるのはお得なのかそれとも損なのか……とまるで究極の選択に直面したかのような真剣な表情で考え込んだり。
「なるほど……目指すは完全勝利……
天に喧嘩を売るとはなかなか……
面白いね、えっと……」
自分が譲れないから譲れない、その答えは自分でも心地良く思える理由で、ましてや相手が天候となれば大したものだ。
しかも実際に風も雨も弱まってくれば感心するしかない。
はっきりと判るほどの笑顔を向け、そして名前を呼ぼうとしてそういえば知らないやと言葉に詰まり。
「あ、俺はクルト」
とりあえず、まずは自分の名前から。
■タマモ > 「うむ、そうじゃろう?となれば、やはり、これに頼るのが一番じゃ」
うむ、と満足気に頷きながら、てしてしと手にした唐傘を軽く叩いて見せて。
そして、後の言葉に対しては、僅かな間。
「………ていっ」
とすっ、額辺りに手刀を叩き込んだ、軽く。
要約すると、胃が凭れる止めろ、であるが…分かる訳もないか。
「これじゃ、こうして、思った通りになる快感、堪らんものじゃのぅ」
まぁ、実際は偶然の産物ではあるが、言った通りになったのは変わらない。
んばっ、と無駄に手を空に差し伸べるようなポーズを取る。
と、すぐに上げていた手を戻すと…ぽむっ、と手を打つ。
「うっかりしておったな、ふむ、クルトか、分かり易くて良い。
妾の名はタマモ、覚えるも忘れるも、お主次第じゃ」
と、いつもの名乗り文句を少年へ。
■クルト > 「傘は手が塞がるからあんまり好きじゃない
でもなんか、それ見かけないデザイン、おしゃれかも」
その辺で見かける傘とは少しばかり雰囲気が違い、ちょっと好みかもしれない。
真っ直ぐな手刀が打ち込まれればちょこっと首を後ろに傾け、指先が当たってはいるが手ごたえが全く無いといったギリギリの見切りを見せる。
理由はわからないがじゃれあいという奴だろうきっと。
天に手を伸ばし誇らしげな少女にパチパチと拍手を送り。
「そう?名前ほめられたのは初めてかも
ん、タマモ……覚えた大丈夫。俺人の名前は忘れない」
名前を良いと言われればほんのり嬉しそうにして。
■タマモ > 「ほほぅ…その辺りは、その者の好みじゃろうな。
あー…そうじゃな、この辺りでは見掛けんやもしれん。
妾が住まう地でも、そう使われておらんかったからのぅ」
しかし、この着物には、やはり唐傘だろう、そう思う。
さすがに、それは理解し切れるかは分からないが。
私的には、使い慣れている、と言うのもあるかもしれない。
手刀は、突っ込みでやっただけ、当たるも避けるも関係なし。
なので、手応えとかは、余り気にしなかった。
「ふむ、それは良かった…のじゃろうな。
妾も、一度見た顔は忘れん、しっかと覚えておこう」
名前は…思い出せるか、分からんが、と心の中で付け足して。
そんなこんなで、唐傘でも、そう濡れずに済むくらいには、治まっていた。
ひょい、と顔を出し、その様子を確認。
「………さて、そろそろ頃合じゃ。
短き刻とは言え、暇をせずに済んだ、礼は言っておこう。
また、別の機会にでも、ゆるりと語り合いたいものじゃな」
よいせ、と唐傘を肩に掛け、雨避けの場から一歩。
挨拶代わりに、ひらりと空いた手を振るのであった。
■クルト > 「なんとなく落ち着かない…って感じかな?
うん、言われてみれば服もちょっと珍しいかも
そっか異国生まれなんだ」
へぇ、とここではないどこかの物だと聞けば男の子心をくすぐられ少しばかり目を輝かせる。
自分の知らないものに触れて世界が広がる感じはやはり良いものだと。
「ん、良かった。
大丈夫、俺も人と話すのは好きだし、楽しかったから。
じゃあ別の機会を楽しみにしてる。その時はお酒でも飲もう、マタタビ入ってない奴」
ゆるゆると手を振り、次の機会を思い浮かべて乏しい表情の中に楽しげな笑みを見せ。
酒に強いはずの自分が一発でやられたブツを思い出しちょっとだけ渋い表情を浮かべ。
お互い別々の方向へと歩き出すのだった。
ご案内:「王都マグメール 平民地区」からタマモさんが去りました。
ご案内:「王都マグメール 平民地区」からクルトさんが去りました。
ご案内:「王都マグメール 平民地区/戦士ギルド」にブランシュさんが現れました。
■ブランシュ > 戦士ギルド、それは文字通りに戦うものが集まり、情報の交換をしているギルドである。
傭兵とか、ならず者が多いギルドであり、日常的に喧嘩も起こる場所である。
盗賊ギルドなどとは別の意味でガラの悪い場所であった。
そこに、一人の少女がひょろっと入り込んでいた。
ぱっと見たところ少年にも見えるその少女は戦士ギルドの受付を通り過ぎて、奥の方に。
戦士ギルドは戦士が集まるから他のギルドよりも戦闘訓練が盛んであり、そして、そのための施設……練兵場も他のギルドよりも充実しているのだ。
ついでに言えば、だれでも使えるように一般開放されてはいる。
ガラが悪いのが多いので、自然と使うのは戦士とか傭兵とかになってくるのだが。
流石に、国のそれにはかなわないのだろう……か?
もしかしたら、国の練兵場よりもすごいのかもしれない、見たことないから比べようもない。
今は、銀色の鎧を身にまとった戦士が別の戦士と戦っているのが見える。
獲物は槍で、相手は大斧で。
命がけ、というのがぴったりとくるような、剣戟が繰り返されている。
そんな様子を、少女は眺め、楽しそうに見ているのだ。
■ブランシュ > 「やっぱ、戦士は良いなぁ……!」
あこがれを持った瞳で少女は、戦う男たちを眺める。
自分の片母も、戦士であったからかもしれない、彼らの様に戦う姿が心に沁みる。
ああいう風になりたい、と思うのだ。
家には悪いけれど……商人よりもこっちの方がいいと思える。
まあ、たぶんギルドに入れてもらえないだろうけれどと、考えるのだ。
「うふふ、強いって、良いなぁ。」
目の前で行われるバトル。
槍の男が突きを繰り出せば、斧の男は斧の柄で見事に突きをいなし、地面に槍の穂先を叩き落とし。
斧を振りかぶって殴ろうとすれば、槍は、それを受け流す。
今の彼らは武器を持って戦っている。
その雄々しい姿に、竜の血が沸き立つのが判るのだ。
いいな、いいなぁ、と少女は楽しそうに見学をしている。
■ブランシュ > 少女は見ていたところ、その内戦いは終わる。
槍の方が手数が多く、上手く斧の戦士の体力を削っていた模様。
斧が手から離れ、倒れる戦士。そして、救護班が敗者を慌てて連れ去っていくのだった。
それを眺め、少女は目を輝かせる。
――――ああいうの、良いなぁ。
戦士になりたい、と心に決めて、そして思う。
戦士と言っても色々武器がある。
母親が使うような大剣を使っていきたいと思っているし、それを実際に持っている。
でも、それだけでいいのだろうか、と。
自分は何時でも武器は呼び出すことができるけれど。
こう、素手で殴ったりけったりもさっきの戦闘であったのを思い出す。
ああいうのも訓練した方がいいのかな。
後、どこか、教えてくれないのかな。
人が少なくなった練兵場、もう、模擬戦とかはしてない模様。
ま、いいか、と軽く肩をすくめ少女は去っていくのだった。
ご案内:「王都マグメール 平民地区/戦士ギルド」からブランシュさんが去りました。
ご案内:「王都マグメール 平民地区2」にイグナスさんが現れました。
■イグナス > 一日の始まりは――あるいは終わりも、栄養補給が第一である。
通常より遥かに大きな大男である、が。
それにしても何時も通り、すさまじい量の食事を食べ――貪っていた。
夕刻の酒場、そう客も多くないのにウェイトレスが忙しく走り回っているのは、この男のせいだった。
「ん、ぐが、…ふ、次ぎ。これと、…こっからココまでの。
ああ、そう、羊肉の香草焼きは大盛りで頼む、おう。」
片手に骨付き鶏肉のグリル持ちつつ、メニュー表を指さしていた。
机の上にはすでに残骸めいた空の皿と、まだまだ大量の料理たち。
スープに肉に、いくらかのサラダ。
普通なら何人分かってほどの量だったけど、更に男は頼んで。
しかして胃の中にあっさりと収めつつあったのだった。