2019/05/18 のログ
コデ > 「体にそれ以外問わずもがれたら大変な物は色々あるが、まぁそういう事なんだろう」
男も深くは問わなかった。しかし娘と言ったか、この大小さまざまな娘たちが?目の前の狐の娘の?
何処までも不思議な店だった。

淹れてもらった茶を少しカップを回し、紅色の揺れる様を眺めた後、男の白く、薄い唇が
茶器に触れ、ゆっくりと啜っていた。

「皆アンタの娘なのか?…………切り盛りが上手いんだな」

ミヤビ > 「みんな私の娘ですよ。この前で16人目です」

そろそろ年齢を超えそうですね、とけらけらと笑う狐娘。
背の高さや髪の色などはさまざまであるが、皆狐の耳と尻尾を持っており、顔はどことなくミヤビに似ていた。

「この薬茶、頑張ってかなり健康効果を増強したので、すごい効くと思いますよ」

お茶自体はほのかに甘く、香りは強い香りが苦手でなければ非常に良いものだろう。
しかし、その効果はどうだろうか。
もしかしたらすごい強力な精力剤として働いてしまうかもしれないし、大したことがないかもしれない。

コデ > 「16人っ…ちょっとした小隊だな」
笑う狐娘に目を細めながら頷く男、遅れながらパトロールキャップを外し、椅子の横にかけた。
茶を飲んでいると彼女の言う通り、鎧による体の堅さが少し柔軟になったように感じる。

「そうだなそういえば…背中のこわばりが少し解れた」
ただ不思議なのはそれだけでなく、耐えられない程ではないが何となく胸の奥が熱くなるのを
感じた。薬が非常に効きにくい体なのでこの感覚は少し珍しく、また首をかしげてしまった。

「……ただ嗜好品の喫茶という訳ではなく…薬があるんだな?」

ミヤビ > 「もともとはここ、薬屋だったんですよ。私も薬師なので」

テヘペロ、と笑いながら説明を始める。

「でも、娘たちが、喫茶店やりたい、というので、一画で薬茶を出すようにしたんです。
そしたらそのまま店全部が喫茶店になりました」

薬局要素はこのテーブルだけですね、でも娘たちがウルトラスーパーかわいいからしょうがないのですが、と苦笑するミヤビ。

「なのでお薬色々売れますよー。何か欲しいものありますか?」

コデ > 「そうか………元々は薬が中心だったんだな……」

そうなると思い出した事があり、指し示されたテーブルを見ると目を細めた。

「貧民地区の知り合いの娘に子供が産まれた。何か栄養の付く物を見繕ってほしい。」
薪の調達を面倒見てくれた娘だった、冬場には世話になったので大して祝われる事の無い
貧民地区での子供の誕生なので、せめて自分ぐらいは手土産でも持っていこうと
この店を訪れてから思っていた事だった。

「ぁ……だから娘たちに手を出すと思ってたのか、俺が店を見ていたから」

ミヤビ > 「んー、それもありますが、まあお約束みたいなものです」

昔は結構変な人も多かったので、私の右手がよく唸りました。
そんなことを言いながら右手をぶんぶんするミヤビ。どちらかというとかわいらしい素振りだが、言っていることは物騒だ。

「栄養ですかー。じゃあこれですね」

といって取り出したのは瓶入りの飴玉だった。

「産後の肥立ちがよくなる飴玉です。まあ飴玉自体栄養価高いのですが、これ、いろいろ入ってますよ」

値段も20ゴルドと手ごろです。そういいながら飴玉の瓶を渡す。

「あ、良ければこちらもどうぞ」

そういいながら渡されたのはピンクの小瓶。

「体にすごくいい媚薬です。産後すぐでもハッスルできるぐらい聞きますよ。問題は妊娠しないと発狂する副作用があることですが」

明らかに劇薬であった。

コデ > 出された飴玉、産後でもかるく口に入れておくだけで良さそうだし非常に都合が良かった。
「もらおうか」
男は簡単にそう言うとゴルドをすぐに手渡し、貰った飴玉はバッグパックの中に収めた。
そして次に出てくるピンク色の小瓶、そしてその効能を聞くと思わず顔が一瞬引きつった

「副作用のある薬は体に良いと言えるのか?」
娘は貧民地区の住人、何の取柄もない普通の真人間である。
そんな娘の背後事情は半分人ならざる者の血が混じっていても分かる。

「コレも20ゴルドの中に含まれるのか?」
小瓶を指さしながら問うた

ミヤビ > 「試供品ですからね。あんまり売ると、供給がパンクして、ギルドに怒られるんです」

そんな劇薬大量に供給するな、というのがギルドの気持ちだろう。

「でも、愛する娘さんとなら、子供が何人いても楽しいでしょう?」

本気でそんなことを言うミヤビ。よくよく気配を探れば、どことなく豊穣の神の気を感じることができるかもしれない。
ミヤビ自身、半分神の世界に足を突っ込んだ存在。人とは半分ずれているのだ。
まあそれは16人も子供を産んでいる時点で薄々感じるかもしれないが……

「ということでぜひぜひ、使ってみてくださいな」

とピンク色の劇薬まで図図い、と差し出す。そのタイミングでぐらぐらと瓶は揺れ、場合によっては倒れて割れるかもしれない。

コデ > 「何人いても…か…、本当なら君の意見の方が正しいハズなんだがな…」
王国の貧富の差を考えると、そう手放しで喜んでいられないのも現状である。
しかし、生命として正しい反応なのは目の前の娘の方だというのも
一応分かっているつもりであった。

そして差し出される瓶は揺れ、倒れそうになる。男はスィと切れる様な鋭さで
指に小瓶を挟み込み零れるのを抑え、差し出す手を思わずぱっと握ってしまった。

「申し訳ないが、不思議な薬の力で子供が欲しいとは俺自身思えない」

ミヤビ > 「そうですか、残念です」

考え方は人それぞれ。薬を邪道と考えるならそれもまた良いことである。

「じゃあこっちの最新媚薬はいかがですか? すごく気持ちよくなれるって娼婦の方にも大人気です」

手を握られているので、反対の手で薬を取り出す。真っ赤なお薬であり、明らかにマッドなだけであった。

コデ > 「まぁ子供が欲しいとはたまに思うがな」

目の前の娘にはそれを超える力を有しているが
基本として子を成す能力を持たない男は、少し観点が違っているのだった。

「俺はこの店には茶を飲む目的で来ている」
こらこら、というノリで両手も握る

ミヤビ > 「え、告白ですか? 俺の子供を産んでくれとかそういうやつですか」

きゃっ♡ と顔を赤くするミヤビ。
お茶を飲む目的といっている部分は加齢にスルーしたようだ。
ミヤビの持つ豊穣の力は自信に一番聞いている。繁殖能力のない半神と交わって孕むことができるのかは、やってみないとわからないが……

両手を握り合って見つめ合う男女を周囲がどう見るか。
最低でも娘たちは皆、顔を両手で覆い、指の隙間からこちらの様子をうかがっていた。

コデ > 「この枯れた男が随分男らしく映ったな、それはまた」
また思わず突っ込んでしまった。

「…真剣な話、続く命が無いという事の寂しさを感じる事はある。そういう意味では君の在り方は羨ましいな」

ただ、彼女が振り払わなければ、その手の柔らかさを軽く握って感じていた。

ミヤビ > 「……試してみますか?」

にっこりと、今までのいたずらな少女の笑みとは違う、慈母のような一方で娼婦のような笑み。
明らかに女を感じさせるそれに、もしかしたら戸惑いを覚えるかもしれない。

「私は豊穣の巫女でして、誰でも交尾すれば、孕むことができます。もしかしたら、あなたも子供を作れるかもしれませんよ?」

普通なら考えられないようなお誘い。しかし彼女にとっては当然のこと。子を欲するものは子を与えよという、人間の常識ではない常識で動いていた。
誘いに乗れば、そのまま寝室まで連れていかれるだろう。

コデ > 「………………………」
彼女の言葉に思わず握る手がやんわりと優しくなる。

「つがいが子を成す能力に特化しているのであればあり得るかもしれないな………」
「そうか、俺にも子供が…それにしても豊穣か…通りで子宝に造詣が深いと…」

少し彼女の方を見ながら片手が離れると静かに茶を啜る。
「……単一が存在し続ける事に特化した神の血が混じっている。そういう子作りの段取りが遅いような奴まで受け入れる事は出来るのか?」

ミヤビ > 「難しく考えすぎですよ。子が欲しいか、欲しくないか、大事なのはそれだけです」

残った片手をやさしく包み込みながらそう言う。

「実際やってみないとできるかはわからないですが、ひとまずやってみませんか?」

私は、コデさんのこと、嫌いじゃないですよ。そう優しく微笑む。

コデ > 「欲しいか欲しくないかと言えば、俺なら欲しい所だ…」
少し身を乗り出すと、加減はしつつも少し近づく。

「そちらが良いのであれば……ただ今日でなくても良いか?…日を改めても」

言いながらもゆっくり近づいてくる

ミヤビ > 「ふふ、それじゃあ、ロマンチックな告白とプレゼントを期待するとしましょう」

楽しそうに笑いながら、顔を近づけ唇を奪う。

「手付です。楽しみにしてますから」

コデ > 「…………っん」
男の薄く白い唇が彼女のソレと重なる。薄まった細い瞼がゆっくりと開かれた。
娘の方に上半身を寄せると思わず腕を彼女の背に回した

ミヤビ > 「ふふ、いまからでも、いいですよ」

ペロリ、と唇を舐める。

「がまん、できますか?」

腕の中に抱くと、雌の甘い匂いが鼻腔を直撃する。

コデ > 「其処は大丈夫だ…」

唇を舐める彼女を目で追い、隣に移ればその身体を抱き寄せる。

「コレでも興奮はしている、行きつくまでが遅いだけで」

羽織の中に手を入れ、インナーに包まれる背中を抱くと首すじに顔を近づけながら吐息のような
声で呟く。

「俺はコディアクリ、コデだ。君は?」

ミヤビ > 「ミヤビですよ。うふふ」

におい付けをしていくように頬を擦り付ける。

「これ以上したいなら、個室に行きましょう。ここでするのは、娘たちの教育に悪いので」

コデ > 「ミヤビだな………」

鎧のグローブを取り付けた手が彼女の髪を撫でると、少し離れ。

「思わせぶりで申し訳ないが俺はココで…さっき言った娘の子と他の子2,3人の子守を頼まれてる」
「夜泣きが酷い子らだ。俺がその晩はいないと…」

もし、お互いで立ち上がれば包み込むように彼女を抱きしめる。
「意外な所から自分が子を成す可能性を見出せるとは思わなかった…今日はありがとう」

ミヤビ > 「残念です」

首元にキスマークを付けて、そのまま離れる。

「楽しみに待っていますからね」

そう言って手を振り、別れる準備をする。

コデ > 「今度はもう少し早く来る事にする……」
他の娘らにも静かに掌を見せながら挨拶し、店の扉を開ける。

「今度はもう少し距離が近づいているハズだ、俺の中でも…その時は頼むよ」

ミヤビ > そうして別れた二人。
次に出会うときは、きっと子作りをするときだろう。
ミヤビは楽しそうに、コデの背中を見送るのであった。

ご案内:「王都マグメール 平民地区 狐喫茶ミヤビ」からミヤビさんが去りました。
ご案内:「王都マグメール 平民地区 狐喫茶ミヤビ」からコデさんが去りました。