2019/04/06 のログ
■カイン > 「ま、たまには少し遠回りになるのもあ悪くはないか」
そう急ぐような話でもないと気を取り直すように漏らして、
繁華街とは逆の方へとゆっくりと歩いていくのだった。
ご案内:「王都マグメール 平民地区2/路地」からカインさんが去りました。
ご案内:「王都マグメール 平民地区2」にフラニエータさんが現れました。
■フラニエータ > 平民地区の噴水前広場にて。
女は噴水に沿って設置されている長椅子に座り、露天で買った干し棗を口にしている。
気だるそうに辺りを見渡しているのは、今夜の獲物を探しているからだ。
それが財布なのか、それとも一夜の相手なのか、それとも両方なのか…
定かでは無いが、女の瞳は行き交う人々へ向けられている。
人々の中には女の存在に気がついた輩が居るらしく、その視線をちらちらと女に向けていた。
「…――フフ…そう…もっと私を見なさい…甘いあまぁい蜜はこっち、よ…」
そんな視線に対して、丁寧にも妖しく嗤いながら大きく足を組みかえる女。
紙袋の中から拾い上げられた真っ赤な干し棗が女の赤い唇に運ばれ、ゆっくりと咀嚼されていく。
■フラニエータ > 行き交う人々に扇情的な仕草を贈りながら、女は物色を続けている。
…突然女は長椅子から腰を上げた。女の瞳はとある人物に少々険しい表情を向け、舌打ちをする。
女は行き交う人々の流れへと身を隠していく。
どうやら女の事を知る、女にとって会いたく無い人物が目に入った様だ。
「…また、ね…?」
女はふと、雑踏の中で小さな別れの挨拶を落とした。
先程迄女に視線を送っていた男性に…それとも、変な女がいる、と訝しげに見ていた女性に…
誰に対してかは分からないが、その声は瞬く間に雑踏にかき消され、女の存在を無かったものにしていく。
長椅子の上に残った、干し棗の入った紙袋。これが唯一、女がこの時間ここに居た、それを証明するものである。
ご案内:「王都マグメール 平民地区2」からフラニエータさんが去りました。
ご案内:「王都マグメール 平民地区2」にリューゼさんが現れました。
■リューゼ > 「邪魔するよ。」
ふらりと入った酒場。
やってきた給仕に一言告げてカウンターの端へ。
席に着けば、はーっ、とため息一つ。
今日もひと仕事終えた、という雰囲気。
マスターにエールとつまみを注文すると、端の壁に軽くもたれかかった。
そのまま酒場の中を見る。
眺めていれば、お疲れかい?、と問われて苦笑して頷く。
貴族のお守りは大変だな、と言って、運ばれてきたエールに手を付けた。
フルーティな香りが楽しめる、良いエール。
ぷは、と一息つけばようやく人心地と言ったところ。
周囲でわいわいと飲んでいる連中を横目に、一人静かにエールを楽しんでいる…。
■リューゼ > 「だいぶ温かくなってきたな。」
そう店主と笑いながら、ゆっくりとした夜が更けていく…。
ご案内:「王都マグメール 平民地区2」からリューゼさんが去りました。