2019/03/30 のログ
ご案内:「王都マグメール 平民地区2」にロズさんが現れました。
ロズ > 「ふえっきし!」

『おい! 汚ぇぞマヌケ!』『そうだそうだ!』『風邪なら寝てろ!』

「うるせぇ。いいよなお前らは風邪引かないから」

酒場の隅のテーブルで馴染みのツレと歓談していた男がクシャミをする。
何が面白いのかどっと笑い立てるツレを見回し、鼻を啜って憎まれ口を叩いた。
ちなみにマヌケというのは俺のあだ名だ。他の3人にもバカ、アホ、トンマの名がついている。
何かと恨みを買いやすい商売なので、人の多い場所ではそう呼び合うことにしていた。

「んで、結局どこの店に行くんだ。早くしないと嬢がいなくなるぞ」

男達が渋い顔をして顔を見合わせる。かれこれ2時間ほどどこの娼館に行くかで揉めていた。

ロズ > (とは言え、気分じゃないんだよな)

喧々囂々と言い合うツレに溜息を吐いて組んだ手に額を当てる。
本当に風邪を引いたって訳じゃないと思うが、頭の芯が重くて妙に気だるい。
しかし気分が悪い訳でもなく。時折誰かが気の利いた冗句を言えば膝を叩いて笑った。
宿に帰って休むべきか。それとも遊びに出るのは明日にして馬鹿話を続けるか――

「ハァ」

また溜息を吐いた。験を担ぎたがる傭兵達が不景気な顔はやめろと一斉に抗議の声を上げた。
確かに士気が下がるのは問題だ。常在戦場の鉄則に反する。俺は代金を置いて席を立つことにした。

ロズ > ツレの肩を叩いて店を出る。まだ肌寒いが春の匂いがした。

(春の陽気にやられたか?)

ありそうな話だったが、だからと言って何か対処法があるわけでもない。
しばらく夜風を楽しみながら紙巻きを吸って人心地つけることにした。
背にした酒場の喧騒が温かい。馬鹿話の輪に戻るのも悪くない気がしていた。

「ふえっくし!」

風邪かこれ。帰って寝るとしよう――

ご案内:「王都マグメール 平民地区2」からロズさんが去りました。
ご案内:「王都マグメール 平民地区2」にタピオカさんが現れました。
タピオカ > 夜、雨降りの王都。平民地区にある、安くてたくさん飲み食いできるといった宿兼酒場。
雨が降ろうが風が吹こうが毎晩の酒の勢いは止まらないといった冒険者たちに労働者、商談帰りの商人で賑わう酒場の両開きの扉が開き、ずぶ濡れの客が1人入ってくる。被っていたフードを払うと短い銀髪が露わになった。
入り口で裾をぎゅっと絞ればぽたぽたと水気が落ち。

「こんばんは!……ミートローフにクロワッサン、クリームシチューくださいな。
……あとー、タオルって貸してもらえますかー?」

にこやかに店員に挨拶すればカウンターに座り。
注文しながら強請ったタオルは、親切な店員さんによってすぐに届けられた。
お礼告げつつ、濡れた髪をなでつけ。

「雨に降られちゃったけど、討伐依頼が無事に終わってよかったー……!
えへ。報酬弾んでもらっちゃったー……。何に使おうかなー」

カウンターに頬杖ついてご機嫌な様子。タオルにくるまりつつ、注文を待って。

ご案内:「王都マグメール 平民地区2」にアシュトンさんが現れました。
アシュトン > (ギィッと、扉が微かに軋む音がすれば外を行き交う人の声と、地面に滴る雨の音。
そして、人が一人と入ってくる足音が続く)

「この時期になっても、雨に降られるとまだ少し肌寒いなぁ」

(店の入り口でコートについた水気を払い、懐から取り出した布地で軽くと拭きながら。店員らしき人物を見つければ――)

「ウィスキーの水割りと、後はスープとパンで」

(ヒラヒラと手を振って席を探し始めると、タオルにくる巻かれている姿を発見。
近づいてゆけば、身をのり出し、ぬっと顔を近づけて)

「よう、どうだい景気の方は」

(それこそ同業者にでも声を掛ける様子で。
気楽な挨拶代り、小さく喉を鳴らしていた)

タピオカ > (しばらくタオルで濡れた髪や衣服を拭いていると暖炉と人肌と酔っぱらいの熱気で間もなく湿気が気にならなくなってくる。
気持ち的に余裕ができてきて、今宵の酒場はどんな様子だろうと視線巡らせようとした先に雨音が近づいた。酒場の扉が開いて来客があったらしい。店員に声かける様子は雨に降られてはいたが見知った親しい姿で)

「――アシュトン!また会えたね!
僕のお財布はこの通り!暖炉みたいにぽかぽかしてるよ!
……お酒とスープとパンだけなんて身体に悪いよー。
ほらほら、もっと食べよう?食べよう?」

(瞳きらきら、大きく片手振って声音を明るくし。
懐から取り出した路銀袋をちゃりちゃり鳴らした。
さっき聞いた注文聞けばお節介働かせ。カウンター裏にピン留めされてる鹿やラム肉のメニューに指差してみせ)

アシュトン > (脱いだコートを適当な椅子に引っ掛けると、自分は彼女の隣の席へと腰をおろし。
ゆっくりと息を吐きな、身を伸ばし。先に出ていた酒のグラスを手に取れば、一口含む)

「最近は余り街から離れていなくてね。お陰で上手く巡り合えているみたいだな。
そいつはいい、俺達みたいな仕事は稼げる間に稼いでおかないとな」

(どうやら景気は随分と良さそうだ。明るい声と金音から想像も出来る。
また一口、ちびりと。体の奥から暖めるように。アルコールの匂いが鼻を抜けてゆく感覚を楽しんでいて)

「いやぁ、タピオカの稼ぎなんだ。自分の為に使った方が、いいとは思うんだが……ふむ。
じゃぁ良いの頼んで二人で食べるか?俺も半分出すぜ?」

(厚切りステーキ、的なヤツをヒラヒラと指で示す。普段食べるには値が張るが、祝い事にならといった感じの値段。
量的にも、二人で頬張るには十分だろう)

タピオカ > 「アシュトンはいつも旅してるイメージだから、ずっと街って珍しいな。
しばらく街に居るなら、また一緒に依頼受けようよ!」

(身体を温めようとしてるのか、お酒に手を伸ばす相手の横顔見つめながら声を弾ませる。
美味しそうに干す様子にちょっと羨ましそうな顔つき。
自分は酒精に弱かった)

「今日の依頼主さんは良い人でね!研究目的で捕まえてた魔物が貧民区に逃げ出しちゃったって事だったらしいんだけど。運良く半日で解決できたから報酬弾んでくれたんだー。
ここで会ったのも何かの縁だよ。僕、少しぐらいなら蓄えあるしさ。
うんうん!明日からも元気出そうなの頼も!
その厚切りお肉にしよう!」

(気心許す彼へ、事の顛末を身振り手振り交えて伝えて。
メニュー名見るだけで滴る肉汁と塩コショウの良い香り漂いそうな、相手が指で示したものを見て大きく頷き。
早速店員さんを呼んで注文をする)

アシュトン > 「あっちへ行ったりこっちへ行ったりってな。だが最近は……街中での探し物が多くてね。
そうだなぁ、別にずっといるように拘束されてる訳でもないし。良さそうな仕事があったら二人で受けてみるかな
……ところで、酒呑んでるの見たことないな?」

(ここ最近、街中で異国の装いを見かけることが多くなった。理由はまぁ、シェンヤン絡みなのだが。流入してきた奴らが妙な事をしないか様子見していろ――というのが、一部の『そう言う事の得意な冒険者』へと声掛けされたらしい。
現状では平和的であるから、特にこれといって大きな動きも強制もないようだが
グラスを揺らせば浅く渦ができ、そしてふと気が付いたように首を傾げ
ちょいちょいとグラス相手の鼻先にでも近づけてみる)

「そいつは良かった、と言いたい所だがよくよく考えればおっそろしい依頼だな。
そこまで凶暴って訳でもなかったんだろうけど――報酬は口止め料も含めてかな?あんまり言いふらさない方がいいかもな。
じゃ、二人の再会に祝してって事で」

(敵対している魔族の研究なんてのは珍しい話でもないが。逃がした、なんて実績は余り公にされたいものでもないだろうし、と。
注文を終えると、余りでるモノでもないのだろう。店員が一瞬驚いたような表情をしたが。
やがて、取り出される肉の塊っぷりからその理由も察せられる。なんかこう、これだけでお腹いっぱいになりそうだ。
香辛料を擦り込み鉄板に載せれば、香ばしいいい匂いが漂ってくる)

タピオカ > 「うん!以前の時より上がった僕の剣の腕も見せたいし。アシュトンのシーフの腕も、交渉術もまた見てみたい!
――あは……。アシュトンに見せたのは、酔い覚まししてるとこだけだったかな。
あんまりお酒に強くなくて。でも美味しく飲んでみたくて。――ひとくち、いい?」

(王都をつけ狙っている勢力の話は薄々と聞いた事がある。井戸水に毒を投げ込むように、こっそり街へ浸透し始めているのだとか。自分が受けた、脱走モンスターの件も「妙な事」と何かしらうっすらとした関連があるのかも知れず。
グラスに出来た小さな渦を見つめていると鼻先に酒精の香り。すんすん、小鼻揺らし匂いをかぐと物欲しそうな表情)

「うん。見た目は山羊角が生えた大型犬だったけど、危害撒き散らすようなタイプじゃなかったな。
追い詰めた後が少し大変だったぐらい。口止めだったのかな?でも、冒険者として依頼こなしただけだから……後は深く聞かない言わないって感じだね。
――うんっ!やる気はお腹から出てくるって言うし!
わああ……!美味しそう!なんて分厚いお肉……!
じゃあじゃあ、さっそくいただきまーす……!」

(鉄板にじゅるじゅる音鳴らしそうなお肉に思わず表情綻び。
手元にあった飲み物で乾杯!みたいなことしつつ。ついてきた小皿のチーズの海にお肉をドボン!させたりして頬張って。
「美味しいー!」と頬を幸せ色に染めて味わっていき)

アシュトン > 「開錠してる間の護衛は任せましたよ剣士様、ってね。見られるよりも、皆が気づく頃にはこっそり終わってる、位が一番なんだがね。
あぁ、そう言えば店先だったかな、そんなことはあったような。無理に呑むもんでもないが……一気にいかないようにな、それなりに強いぜ?」

(色々と怪しさはあるが、相手の立場上、強硬な手段は取れず。妙な動きがあれば対応も出来るが、その辺も現状では微妙といったところか。見かけた奴らの特徴をリストにして提出する位が、今のところ関の山であった。
彼女の言葉にちょいと首をかしげるも、一言おいてから。目の前にグラスをコトンと置いた)

「暴れられたらそれなりに被害が出そうな外見が想像できるんだが……見かけによらないのか、何か目的でもあったのか。
口止め料です、って大っぴらに言って渡すやつもそうそう居ないさ。そう言う事、俺達は仕事をしただけってね、詮索するモノでもないか。
……なんというか、頼んではみたものの。すっごいボリューミーだな。これは。
ふむ、では早速」

(グラスは彼女に預けてしまったので、乾杯代わりにフォークを軽くと掲げた後に。
ナイフで肉を切ってゆけば、溢れ出すこの露骨な肉汁。仲には程よく赤身が残っている。
まずはソースをつけずにクチへと運べば、双眸を閉じてゆっくりと咀嚼し。
見開けば、大きくと頷いた。なるほど、コレは普段食べれるモノでもない)

タピオカ > 「気づく頃に終わってる、かあ。……風の音が聞こえたらもう、風の吹いた後だった、みたいでかっこいいな!
――うん、少しだけー……。……んぅ……っ!……、すごい、……大人の味っ……、熱いのが、……ぁ、入ってくるよぉっ……!」

(目の前に置かれた水割りウイスキーに、ありがとと言わんばかりに両手を触れ合わせてから一口。慣れない酒精のほろ苦い味と喉越し、後から迫るアルコールの熱。はぁっと茹だった吐息を唇から鳴らし)

「僕はそこまで考えてなかったよ。単に、逃げ出した獲物を倒せ、ってだけ。
……よくよく考えたら、あの魔物……。ほんとは魔物じゃなくて……。……ううん、考えないほうが良いよね。うん。……あは。
――ふーっ!野菜って言葉すら知らない無法者にでもなった気分!
お腹もあったまって幸せな気分……!
それにー。アシュトンと食べるご飯って美味しいなー!」

(追いかけた魔物のつぶらな瞳を思い出し。そこに人族の面影をあてはめてのホラー展開が頭によぎるけれど。ぶんぶんと首振って曖昧に笑って振り払っておく。
――まずはプレーンな状態から味を確かめる彼らしさにくすくす肩を震わせつつ。
お互い食を進めていき。やがてそれぞれ満腹になる頃になれば)

「うー!いいお肉だった!ごちそうさま!
お腹いっぱいで元気出てきちゃったな。
……ねえねえ、アシュトン。僕、今日はこの上で宿を取るつもりなんだ。
その……良かったら一緒に、ご飯だけじゃなくて、夜も過ごしてみない……?」

(やがて口元を布で拭うと、今からでも依頼をこなせそうなほど活力取り戻し。
このまま分かれるには惜しい、とばかりに伏し目がちで部屋に誘ってみせ)

アシュトン > 「とはいえ、鍵開けだけなら兎も角だ。トラップなんかは命に係わるからな。颯爽と終わらせればいいってだけでもないし、随分とやってきたがまだまだ難しいモンだよ。
おぉ、結構イケるクチじゃないか。呑み過ぎなければ、良い楽しみになるかもな」

(現実としては、そう格好よく決まるものでもなく。やはりとばかり、泥臭いらしい。
先に注意した分無茶のみはしなかったが、なるほど、良い感じに味わえているようだ。まぁ一口で明らかに体温が上がってそうだし、弱いのは間違いないのだろうけども。
しかし……何やらエロいのは気のせいだろうか)

「キリが無くなる、やめとけやめとけ。あんまり考え過ぎると、遺跡に転がってる骨一つまで気になっちまう。
それに、余計な事を考えるのは、この肉の塊に失礼ってな。そうだぜー、今だけ肉喰い蛮族だぜー。
そうか?俺はタピオカみたいに美味そうに食べるのは、余り得意じゃないんだがな」

(性格の違いだろうか。表情や仕草で表現するというよりも、味を噛みしめているような、そんな食べ方だ。
ソースを垂らすと、また齧りつき。たまにリスか何かのような頬になりながら、堪能している。
余ったらサンドイッチにでもしてもらってと思っていたが、中々の健啖っぷりにその必要もなさそうだ)

「いやぁ、美味しかったな。普段はこんなに腹いっぱいになるほど、肉を胃袋に入れることなんて無いからな。
こりゃ、今日は寝付くまであり溢れて大変そうだ。
うん? あぁ、丁度いい……俺も同じ様な事を、考えていてな。話が早い」

(一息とつけば、腹をゆっくりと摩る。満足満足、といった感じだ。
とはいえ、これで終わりという事も、ないだろう。
彼女の言葉に双眸を細めれば、顔を近寄らせ。伸ばした指の先、頬を軽くと撫でてみようか)

タピオカ > 「アシュトンの食べ方も、美味しそうな食べ方だよ。僕はおいしいって気持ちが顔とか言葉に全部出ちゃうけど、アシュトンは顔とか背中に美味しいって書いてある感じ!
肉食い蛮族かあ。野蛮でいいや。ひゃっはー!肉だ肉だぁ!新鮮な肉だー!」

(前に、彼の小さな頃の記憶について聞いた。のどかな農村の話。
どこかそんな風景の中にある、野原にある温かい小さな家で味わって食にいそしむような食べ方を連想しつつも。自分といえば気の荒く馬乗りこなし剣ぶん回す遊牧民の出自。食べられる内に食べておこうという僻地精神あいまって食欲も勢いがのっていた)

「たまにたくさんお肉食べて、野を這う獣に戻らなきゃね!
今みたいにお金のある時にお肉でー、無いときはお野菜。これでバランスとれるよー。なんて。あはっ!
――えへー。嬉しい。……アシュトン。……僕のことも、……いっぱい食べてほしいな……」

(冗句めいた理屈浮かべて笑いながら。彼の横でスープ皿を飲み干し。
誘った言葉に細められた黒い瞳に喜色こめて俯きながら、そっと相手のことを覗き込み。頬撫でてもらえて気持ちよさそうにふるっと身震いしながら。どこかウイスキーの酒精が残る言葉遣いで求め。静かに彼の腕に触れる。
――ミレー族の店員さんを呼べば会計と、宿部屋の手続きを済ませて。
二階の部屋へと続く階段を、相手の手を軽く引くように登っていこうと)