2018/12/30 のログ
■ボブ > (串焼きの根元に齧り付き、首を振りぬいて口の中に羊肉を収めていけば咀嚼し、ある程度肉の塊が口内から失せた
タイミングで少しぬるくなったウィスキーを飲み、一気に構内の物を嚥下していけば、グラスをカウンターの上に置き)
「ふぅ~~、この後追加の料理を注文するつもりだったが、なんか腹の具合もいい感じに収まってきたよな。
この後、注文するのもちょっと蛇足といった感じか?」
(空になった皿、そしてグラスを眺めながら腕組みをして考え込んでいく男。
……そしてゆっくりと組んでいた腕組みを解いていけば)
「やっぱここで切り上げるか。 悪酔い、胃もたれなんてしてらんねぇもんな。」
(心地良く満ちた腹具合に素直に応じるように帰る事にした男はこれまでの代金をカウンターの上にジャラリと置けば、
酒場を後にしていった)
ご案内:「王都マグメール 平民地区2」からボブさんが去りました。
ご案内:「王都マグメール 平民地区2」にエアさんが現れました。
■エア > 年の瀬。
新年を迎えるのはどの国でも大きなイベントだ。
どんな国にも、いろんな祭りがあるが……祭りの前にせねばならぬのは、その準備。
家の掃除だったり
新年から少しの間閉まる商店の品を買い込んだり。
それは祭りと同じくらい忙しくて、活気がある。
楽しいかどうかは別として。
「♪~」
そんな街角で歌う、小さな少年の姿。
白に金刺繍の貫頭衣。それとぱちっと色が変わる赤い髪と帯。
喧騒は喧騒なのだから、当然のようにうるさい。やかましい。
その中を、少年の歌は透き通るように。
どこまでも透明に、通っていった。
この一年をねぎらう歌だ。
■エア > この一年、ありがとう。
この一年、がんばったよ。
この一年、がんばったね。
この一年、いっぱいいっぱい、楽しかった。
悲しいこともあった、辛いこともあった。
それでも、たのしいからまた会おう。また逢おう。
そんな歌だ。
声変わりしていない子供の、声変わりをしてもきっと変わらない子供の
この一年、悪くなかったなと歌う歌。
きっと、癒えぬ傷を負った者もいる。
きっと、言えぬ言葉を飲み込んだ物もいる。
生きているのだから。
それでも、今は、ありがとう。
そんな歌を、一年を締めくくる喧騒に透き通らせる。
「♪~~」
少年は、生業として吟遊詩人をしているが……
これはただの趣味。1人にでも届けばいい。
いや、誰にも届かなくてもいい。
そんな独演。
エゴイストかもしれない。そう思うときもある。
けれど、少年は歌うのだ。
歌うことが好きなのだから、歌うのだ。
■エア > 歌う。
少年は歌う。
たとえ誰にも聞かれなくても
たとえば誰かが聞いていても
歌いたいという願望を透き通った声として発する
隣に誰かが居ても、居るだけでは気づかないかもしれない……?
■エア > 買い物の釣り銭がちゃりんちゃりんと、少年の足元に。
今年の小さな残り物を押し付けるという意味もあるのだろう。
気が立つ年の瀬の買い物のなかで、綺麗な声に感謝する者も居るかもしれない。
この調子で歌い上げて、結果全部拾えば
庶民一週間くらいの生活費にはなるかも?
今年一年、みんな楽しかったね!
今年一年、涙も流したね!
来年もきっとそう。
ああ、変わらないなんて意味じゃないよ?
変わっていく年月で、きっと大切をずっと得ているよ。
出会ってくれてありがとう。
出会えなくてごめんね。
仲良くなれて、本当にありがとう。
少年の歌が調子をかえる。よくもまあ、バテないものだ。
■エア > 竪琴を取り、アカペラから演奏付きに。
来年はどんな年かな?来年も楽しいかな?
悲しいなら友達と飲もう。話そう。大騒ぎだ。
どんなことがあっても、どんなことをしても
友達と一緒なら、それでいい。
一人じゃないっていいことだよ。
一人がいい時だってあるけどさ?
一杯歌おう。一杯さわごう。
そうできるって、そうなれるって、楽しいんだから。
楽しいから、そうじゃないなんて吹き飛んじゃうよ。
山の向こうに吹き飛んだ頃、山の向こうから朝日が登る。
またやっちゃったって笑い合って、くらくらのまま一日はじまり。
そんな日も、来年またきっとあるよ。
ほら、楽しい!
とてもアップテンポで、とても楽しげに。
足元はステップを踏みながら。
去りゆく今年を惜しんで、すぐ来る来年にこんにちは。
■エア > 楽しいばかりじゃあきちゃうって?
贅沢を言う人もいるよね。でも、贅沢だから生きていける。
たまにはぴりりと辛い出来事いかが?
隣のあの子に声をかける?
それともあの奥さんに手を伸ばす?
後ろはだめだよやっちゃだめ。
ドキドキワクワクで、気づかぬうちに谷の底。
そういうのはいけないから、ちゃんとまっすぐ恋をしよう。
あの子の好みはなんだって?
残念君とはちがうって。
こっちも谷底真っ逆さま。
でも辛いことがほしいといったら、注文の取り消しは、ききませんから。
詩人から、ステップの激しいダンサーのように。
踊り、歌う。踊り、歌う。
■エア > そうしてくたびれて傷ついて。
キミを見ている人に気づかない?
賭け事はって、それに勝てる人、すくないぞ?
ま、楽しいんだけどさ。
心配してくれてる人を振り返ってみて。
その人達が、たぶん一年過ごせる人たち。
さあ、今年も去年も来年も。
いっぱい人と手を取って、いっぱい人と乾杯で。
いっぱい、いっぱい幸せで。
辛いことの傷、治してくれるから。
運が良ければ、なんてうぬぼればっかじゃ、なかなか楽しくないからね。
物語の英雄じゃないんだし。
ほら、手を取れる人と手を取って。
そして明日も進んでいこう。
テンポもステップもゆったりになって。
そうして、日々を慈しむように。慈しむように。抱きしめるように。
■エア > そうして、ぽろ、ぽろ、と竪琴もゆったりゆったりと終わっていき。
らんらんとした元気な顔で、深くペコっとお辞儀。
おひねりをささっと回収して、市場に手をふって帰っていく。
ご案内:「王都マグメール 平民地区2」からエアさんが去りました。