2018/09/24 のログ
ご案内:「王都マグメール 平民地区」にニアさんが現れました。
ニア > 「……ッ、く…はぁ……」

迂闊だった。
自身を狙う憲兵団は既に貧民地区にまで手を伸ばしていたとは…
自宅へ帰ろうといつも通り人通りの少ない路地裏を選んで歩いていたのだが、
そこも目を付けられていたらしく、不意打ちを受けてしまった。
右肩から流れる血液を何とか止めようと、左手で抑え
朦朧とした意識で歩く中、いつの間にか平民地区まで逃げてきたらしい…

いつもなら、こんな重症の少女が道を歩いているだけでも騒ぎになるのだが
幸いにも民たちが寝静まった真夜中
彼女はふらふらとした足取りで、目的もなく彷徨う。

カンナ > 予定表を仕舞い込んだところで、ふと前方からふらふらと覚束ない足取りで歩いてくる人影を見つけた。
月明かりに照らされたその姿を見、驚いて目を丸くする。

「……ど、どうしたの…!?」

右肩から流れ落ちる血が目に入り、思わず駆け寄った。
今傷口を押さえるようなものは持ち合わせておらず、少し考えた末に…

「とりあえず、私の家に来て。ここからそんなに離れていないから…」

ニア > 「……っ、はっ…」

痛みに悶え、それでも気を失わんと必死になっていたせいか、駆け寄る少女の存在に気づくことができなかった。
と、そこで限界が
駆け寄った少女に雪崩れ込むように倒れ、細めた視界から少女を見つめる。
正直、少女の言葉は耳に届いていなかったが、このまま連れられるなら抵抗する力など、もはや彼女には残されていない。

カンナ > 腕の中、雪崩れ込むように倒れた少女を抱きとめる。
体躯が同じくらいな為少し辛いが、耐えてその顔を覗き込んだ。

「……さ、もう大丈夫……」

言って肩を貸し、自宅へと連れていく。
口にしていた通り、ここからそう遠くはない。抵抗されなければすぐに辿り着く。
ドアを開け、やや手狭ながら二人でくぐり抜け、寝室まで連れて行って寝かせる。

ニア > 思考もままならない身体を引きずるように
少女に連れられながら夜道を歩く。
惨めな姿だ。羞恥心すら湧くほど
まさか自分がただの不意打ちによってこんな手傷を受けることになろうとは…
そんな自虐の念も少女の家につく頃には痛みによって掻き消されていた。

「……はぁ、ぅ…く、ごめん……」

ここは少女の寝室のようで、黙って大人しくベッドへ寝かされる。
肩から垂れる血によってベッドが汚れてしまわぬかと、場違いな心配をしたり…
虚ろな瞳で少女を見つめ、一言謝罪した。
こんな見ず知らずの自分のためにベッドを貸してくれる民なんて…
少なくともニアの知る限りではいなかった。

カンナ > どういう理由があってこのような傷を負ったかは問わずに。
ベッドに横たわる少女を見下ろし、救急箱を取ってきて応急的な処置を施す。
決して上手というわけではないが、何もしないよりはマシだと考えた為。

「謝らなくていいわ。……静かにしてて」

血を拭い、消毒を行い、包帯を巻く。
一通り終えたところでベッド横の椅子に座り、一息ついた。
つい助けてしまったという思いはあるが、後悔の気持ちは無く。

「……とりあえず、手当は終わったから。まだ痛むだろうけど……我慢してね」

ニア > 手際がいいとは言えぬ手当てに時々痛みに表情を歪ませたり
悲痛な声を上げたりしたが、じっと大人しく少女の処置を受けた。
未だ血が完全に止まったわけではないため、今日は安静にしといた方がいいかもしれない。

しかし、参ったことにここは平民地区
夜のうちに出なければ、翌日また同じような連中に襲われかねない。

「……手当のことは感謝する。ありがとう…
でも、私……ここにいちゃいけなくて、今すぐ逃げないと……
なんの関係もない貴方まで巻き込むことになる……」

手当をしてくれた恩人に向け
決して普段の冷たい口調ではなく優しい声色で呟く。
まだ体を起こせる状態じゃないが、少し休めば動けるはず、
と強がってはいるものの、先程の連中に恐怖を抱いていることに変わりはなく…
このまま貧民地区に戻ってもまた同じ目に遭うだけのような気がする…

カンナ > 包帯に血が滲みつつあるのを見て、朝までに一度変える必要があるかもしれないな、と感じた。
感謝の言葉と共に、今すぐ、という言葉をも聞けば、ゆっくりと、しかしはっきり首を横に振る。

「…怪我人を外に放り出す趣味は無いわ。暫くここで休んでいた方がいい。あぁ、私のことは気にしないで」

巻き込む云々と聞いたが、なんでも屋なんてやっている身の上。
面倒ごとには慣れている。
それに、と言葉を続け、彼女の胸に手を置く。

「事情はどうあれ、誰かに襲われたのなら…暫くここに身を潜めていた方がいいんじゃないかしら?」

ニア > 「…でも……指名手配犯なんて匿ったなんて奴らにバレたら…
きっと、貴方も殺される…」

少女は自分のことを知っているだろうか。
口元を覆っていたマフラーを下ろし、彼女は少女へ素顔を晒す。
彼女の手配書は写真ではなく、似顔絵として素顔を公開されているため、気づかれる可能性はそこまで高くないのだが…
国まで敵に回そうとしている目の前の少女には、現実を知ってもらうほかない…

正体がバレればすぐにでも憲兵達を呼ぶかもしれないし、懸賞金のために自分を殺そうとしてくるかもしれない。
そんな危険を犯してでも、この優しき少女に危ない橋はわたらせたくなかった…

胸に手を置き告げる少女の言葉に、何も言い返せず
手傷を負った盗賊は黙り込んでしまう。
確かに、ここから出たところで
先程の連中が追ってこないとは限らない。
今のままでは逃げることだって不可能だろう。

カンナ > 「指名手配犯、ねぇ…」

マフラーが下され、露わになる彼女の素顔。
確かに、どこかで見たことがある顔だった。だからといって、どうというわけでもないが。
今すぐ大量の金が欲しいわけでもなし、誰かに彼女の存在を知らせるメリットはさほど無い。

「……ん。悪いことは言わないから、ここにいなさい。気ままな一人暮らしだし、いつまでいてくれても構わないから」

胸に置いた手を、そのまま少女の顔へ滑らせる。その頬を掌で優しく撫でながら諭すような口ぶり。

ニア > 「……どうして…」

どうして、こんな自分をすんなりと信用し受け入れられるのか
他人に不信感しか抱かない彼女には不思議でならなかった。
まるで、自分の方が馬鹿みたいだと俯き、再びマフラーで口を隠す。

「……わかった。この傷が治るまで、お邪魔させてもらう…
…でも、どうなっても後悔なんてしないでね……」

頬に触れる少女の掌の感触に目を細めながら息を吐く。
痛む傷口に目をやりながら、

「……私の名前はニア。貴方の名前は…?」

互いに名前を知らぬままというのは凄く不便だ。
相手を呼ぶときに「ねえ」や「おい」とは礼儀が悪すぎるし
今更名を隠す理由も彼女には見当たらなかった。

カンナ > 「……別に?ただの気まぐれかしら、ね」

触れていた手を引く。
マフラーで再び口元を隠す様子に瞳を細めた後。

「後悔かぁ……ま、何かあろうとそれはそれ」

名を聞き、ニア、と小さく復唱して覚える。となれば自分も自己紹介しておくべきだろう。
救急箱を近くの引き出しに仕舞いこんでから彼女へと向き直る。

「私はカンナ。よろしく…っていうのも変な話だけど…よろしくね」

ご案内:「王都マグメール 平民地区」にニアさんが現れました。
ご案内:「王都マグメール 平民地区」にニアさんが現れました。
ご案内:「王都マグメール 平民地区」からニアさんが去りました。
ご案内:「王都マグメール 平民地区」にニアさんが現れました。
ニア > 「気まぐれって…とんだ命知らずもいいとこよ…」

少々呆れた口調で苦笑を浮かべ、体の力を抜いた。
柔らかいベッドに埋もれるように、重たい身体はずっしりと沈み
窓から差し込む月光に目を細める。

「後悔してからじゃ遅いこともある…
……まあ、その時は…私が責任を取って、命を懸けても貴方を守るけれど……」

仮にも相手は死に掛けの自分を手当てしてくれた命の恩人とも呼べるべき存在。
もし少女に奴らが何かをしようとすれば絶対に阻止して見せるだろう…

「カンナ、ね。よろしく……」

目だけを細め笑みを見せれば、やっと落ち着いたのか
大きなため息と共に安どの表情を見せた。

カンナ > 呆れた口調には、おどけたように肩を竦めて笑ってみせる。
張り詰めていた空気が、少しばかり解けたような気がする。

「ありがたいお言葉だけど、自分の身は自分で守れるわ。ご心配なく…」

とはいえ、家を荒らされるのは我慢ならないこと。
そんな不埒な奴らを追い払う為なら彼女の手も借りる必要は存分にあるだろう。

「お世辞にも居心地は良くないけど、まぁゆっくりしていってね。誰か来ることもあまり無いし」

ニア > その自信は一体どこから湧いてくるのだろうと不思議に思いながら
気づけば彼女は笑みを漏らしていた。
こんな風に誰かと会話して笑えたのはいつぶりだろうか…
カンナにはいろんな意味で後に感謝を伝えねばならない。

「でも、助かった…あのまま貴方に見つからなかったら、私はあそこで野垂れ死んでいたかもしれない。
本当にありがとう…私にできることなんてほとんどないけど、お礼がしたい…何でも言って」

今すぐ返せるものと言えば、カンナの要求を飲むことだろうか。
それくらいしか彼女にできることはなく

ゆっくしていってくれという言葉には素直に頷いた。

カンナ > 彼女が笑み零すのを見ると、どこか安堵したように小さく笑う。
再び礼を言われれば、首を左右に振る。
が、何でもと言われると逆に首を傾げてしまう。どうすればいいか、と少し考えて…

「うーん……お礼、と言われてもねぇ。…悪いんだけど、何も思いつかないわ」

そもそも、要望を伝えたとしても彼女が満足に動けない今、叶うのは暫く後になるだろう。
ならば無理無くできることで…といっても、やってほしいことは特にない。

困ったな、という風に考え込んでしまう。

ニア > 「……体のことなら気にしないで。私は大丈夫…
…それに、何かをしてもらった時に何も返せないのは嫌だから……」

多少の痛みなど我慢すれば何とかなるし、
どんな要望でも受け入れるといったように
強く、引き下がらない彼女。

「…ほんとに何でもいいのに」

重い体を無理矢理起こし、カンナの方へと
少女の隣へ座り込めばまじまじと視線を向け、首を傾げた。
何を期待しているわけじゃないが、カンナになら何をされてもいいという意図を込め、悪戯っぽい笑みを浮かべる。
こんな表情、自分にもできるのかと勝手に驚きながら…

カンナ > 「そこまで言われると…何かしてもらわないのは寧ろ失礼に思えるわね」

困ったような、それでも満更でもない笑みを浮かべる。
体を無理やり起こす彼女に慌てて手を貸しながら、隣に座るその顔を見つめる。
互いの視線が絡み合う。

「……ふぅん?じゃあ…」

言うと、一瞬間を置いてから、さっと顔を寄せる。
唇を啄むように触れ合わせ、またすぐ離れた。悪戯っぽい微笑みを浮かべ、首を傾ぐ。

ニア > 「…そうそう。断るのは失礼よ」

相手に便乗して頷くも、なにが失礼なのかはわかっていない。
それでも断れれば今度何か手土産でも渡せばいいなんて思っていたが…
絡み合う視線の直後に唇に柔らかな感触が触れ、目を見開いた。

「…べ、別に、これくらいなんとも…
も、もっと、もっと、要求したって、いい……」

相手の悪戯な笑み
まさにしてやったりと言わんばかりの表情に顔を真っ赤に染めるも
意地を張ってこんなことを言ってしまう始末。

カンナ > 何てことはない、軽いキス。
おふざけのようなもの…だったが、彼女の顔が真っ赤に染まるのを見れば目を丸くした。

「…そう?なら、もう少し……いい?」

その表情の変化や、意地を張る様子。
それらに惹かれるものがあったのか、傷に障らないよう静かに彼女の身体を抱き寄せる。
再び顔を寄せ、唇同士を合わせた。
今度は触れるだけでは終わらず、拒否されなければ…舌を差し込み、深い口づけを交わそうと試みる。

ニア > ただ触れるだけの口づけ
もう幾度となく経験したはずなのだが…いざこういう状況でこうなるととても照れ臭い。
正直これ以上されたら後には引けなくなりそうな気がするのだが…
そこはもう流れに任せるとしようか

「…う、うん…大丈夫」

コクリコクリと頷き、カンナに流されるまま身体を少女の方へ
再び交わる唇からは吐息が零れ、口内へと差し込まれた舌先
自らそれに食らいつくように、自身の舌を絡め
唾液と音が混ざり合っていく。

カンナ > 彼女の心持ちはいざ知らず。
自分も正直なところ、これ以上してしまうと冗談では済まされない範疇。
だが、あえて踏み込むことにして。

「……ん、んっ…」

口づけを深くしてしまえば、むしろ彼女の方から積極的に求めてくる。
それに応じるように激しく、濃厚に絡み合わせる舌。
水音を響かせながら貪るように唇を何度も合わせ、夢中になっていく。

ニア > 「…あ、ふぅ…んん、っ…」

舌を絡め合い、口の端から垂れる涎は喉を伝い、鎖骨へと降りていく。
暫く続く深い口づけにピリピリと頭が痺れるような感覚を覚え
体が徐々に熱くなっていく。

傷のない腕をカンナの胸元へと伸ばし、そのふくよかな胸を服の上から弄り始めた。
自分とは打って変わって、大きく実ったそれにジト目を向けつつも
優しく傷つけないように、柔い刺激を与えていく

カンナ > 「…っ、ふ…ちゅ、んん……っはぁ」

唾液が喉から鎖骨へ伝い落ちていく、その感覚に瞳を細める。
一旦唇を離し、熱い息を零しながら再び視線を絡ませて…

「…っ、ふふ。手当した初対面の相手と時も置かずに求め合うなんて…なんというか、酷い話ね」

自嘲するように、しかし冗談めかした口調で呟く。
胸を掌で弄り、揉まれれば鼻にかかったような声を漏らして、それを誤魔化すように再び唇を合わせた。

ご案内:「王都マグメール 平民地区」からニアさんが去りました。
ご案内:「王都マグメール 平民地区」からカンナさんが去りました。
ご案内:「王都マグメール 平民地区2」にニアさんが現れました。
ご案内:「王都マグメール 平民地区2」からニアさんが去りました。