2018/08/16 のログ
ご案内:「王都マグメール 平民地区2」に紅月さんが現れました。
■紅月 > ーーーぽろん、ぽろろっ、ぽろっ…
昼も終わり、緩やかな時が流れる頃。
とある広場の片隅にて、真珠色の不思議な竪琴のようなものを弾き…朗々と歌う。
"吟遊詩人"というもの…の、真似事のようなものだ。
故郷を想い謡う歌、遠い国の恋の歌、はたまた英雄譚…風の吹くまま気の向くままに、穏やかに歌い上げてゆく。
■紅月 > 真珠色の竪琴に弦はなく、弦の代わりに光の糸が張られ…女の指が触れる度、優しい音を広場に響かせて。
噴水の縁に腰掛けるその女は、紅の髪を風に遊ばせ…陽光を纏う髪は焔のように、ゆらゆらと表情を変えながら揺らめいて。
伏せられた睫毛の奥、瞳は静やかに…その紫は真珠色を愛おしげに見詰めて。
「……ふぁ…はふ。
…次は何を歌おっかなぁ……」
曲も一区切り…口許を隠しながらあくびをひとつ。
伏せていた瞳を、蒼穹へ。
ただただ凪いだように静かだった表情は緩やかに、花が咲くように綻んで。
のんびりと…思考に浸る。
■紅月 > 「ふふっ…
もう2~3曲歌ったら、お茶でもしに行こっかな…」
のほほんと笑んで広場に視線を落とせば…やはりというか、気付けば色とりどりの生物に囲まれている。
鳩に雀や野良猫は勿論、この時期の野鳥まで肩や膝に乗っけて。
眠っていたり、ボンヤリしていたり…どうも油断すると動物王国になってしまうようなのだ。
個人的に嬉しい限りだが…やれやれである。
「ほら、楽器弾くから移動して?
…にゃ~じゃないの、にゃ~じゃ。
……、…そんな不貞腐れた鳴き声してもだぁめっ」
クスクス、と笑って…再び歌い始める。
ご案内:「王都マグメール 平民地区2」に紅月さんが現れました。
ご案内:「王都マグメール 平民地区2」に紅月さんが現れました。
■紅月 > 女は、フラりと立ち上がり…のんびり人混みにまぎれ、のんびり消えてった。
ご案内:「王都マグメール 平民地区2」から紅月さんが去りました。
ご案内:「平民地区『鋭き銃剣』亭」にクラウディアさんが現れました。
■クラウディア > はい、ご苦労さん。 今んところいい話はなかったな…。
今度良さげな話があったら教えてくれよ、俺に一番でだ。頼むぜ。
(自分のところに情報を持って来てくれた若い冒険者に小銭を握らせて帰らせる。
背中を見送った後、小さくため息をついた。)
景気のいい話の一つもあれば、もう少し良い料理も食べられるもんだがなあ。
悪いが飲み物を貰えるか。 酒は…駄目だろうな、ジュースでいい。
(酒場の主も知った仲、南国の果物を使った飲み物を自分に出してくれるのが嬉しい。
足の高い椅子に飛び乗るようにして腰掛けると、ぶらぶらと足を振りながらジュースを口にした。)
自分でもどっかに行ければいいが、そう簡単にもいかんし…情報を目の前にして
お預けってのも、なかなかこう……釈然としないものがあるよなあ。
(元冒険者といえば聞こえはいいが、今の自分は幼い少女でしかない。
もちろん冒険者としてダンジョンにもぐったり、害をなす存在を討伐したりは
できるわけもない。 今や生活の糧は情報屋まがいの仕事である。
かつて自分が手に入れたコネと経験を用い、冒険者たちにアドバイスを”売る”のだ。
例えば、見つかったばかりのダンジョン、金品を集めている邪教集団、
ドラゴンのすみか…。 冒険者たちは、富にしろ名声にしろ装備にしろ、
常に何かを求めている。 それなりの金銭と引き換えにそのヒントを与えるというわけだ。)
ご案内:「平民地区『鋭き銃剣』亭」にクレス・ローベルクさんが現れました。
■クレス・ローベルク > 鋭き銃剣亭に、男が一人ふらりと入った。
青い闘牛士服を着た男は、ぐるりと店内を見渡すと、店主に飲み物を頼んでからクラウディアのそばの席に座った。
「こんにちは、お嬢さん。えっと、何か見た目にはそう見えないけど、何か色々知ってそうだから、相談に乗って欲しいんだ。くれる情報に応じて、報酬は払う。どうかな?」
年端も行かぬ幼女に対し、突然そんな事を言う男。
普通であれば気が触れているとしか思えないが、しかし男の目は真剣であった。
■クラウディア > なんか食べ物を出してくれ。あるだろ。 食いでがあるやつがいいな。
(注文してからしばらくの後、目の前にデンと出されたのは、
鉄板の上に載せられたメカジキのステーキだった。
たっぷりと香草が載せられたそれを見て、小さくため息をつく。)
体格を考えてくれよ、体格を。 冒険者だった頃なら3枚はいけただろうが、
今は胃袋だってこれっぽっちだ。 店の前にいたデブ猫の方が俺よりよく食べるよ。
(人差し指と親指で”これっぽっち”を示し、店主に苦笑い。
さて、とステーキに向き直ると、ナイフとフォークを手に取った。)
この魚、あんまり食べたこと無いやつだな。 でもうまいよ。
そういえば、最近珍しい魚がよく取れるんだって?
(店主との何気ない世間話も、情報を売る立場からすれば大事な仕入れだ。
話をよくよく聞けば、どうにも最近海の様子がおかしく、つい先日は
どこぞの国の大型船が沈んだとか、そういった話である。)
…沈没船か。 中身がわかればだいぶいい感じになりそうだな…。
(ナイフを動かす手を止めて考えをまとめようとしたところで、声に顔を上げた。
ナイフとフォークを置いてから、口元をナプキンで拭う。)
クラウディアだ。 誰かから俺の話を聞いたのかな。 それで、何か困りごとかい。
(相手を見上げるようにしながら、小首をかしげてといかけた。)
■クレス・ローベルク > クラウディアの流れるような会話を聞いて、少し男は驚いた。一見何気ないが、その内容は明らかに商人か、情報屋の会話だ。どうやら、見立ては間違ってなかったと笑みを浮かべた。
「いや、店の外から冒険者にお金を払ってた所を見てたんだけどね。あの人子供からお金を貰ってたのに惨めさも違和感も覚えてなかったみたいだし、一定の立場を得ているんだろうな、ってそんな感じ。店主も子供が店の中にいるのに、悪戯も誘拐も警戒してないみたいだしね」
まあ、元々年齢詐欺の魔物とかの知識はあったしね、とその話は一旦閉じ。
「困りごとっていうか、欲しいもの。具体的には、戦場がほしいんだ。金にならなさそうでも良いから、この辺で厄介事が起きそうな所を教えてほしい。諸事情有って、ちょっと自分を鍛え直したいんだ」
と真剣な顔で言う。
■クラウディア > なるほど…。 まあこう言う仕事だからね、ちょっと小遣い稼ぎに
喋りに来るやつもいるんだよ。 …まあ、さっきのやつはほんとに小遣いレベルだったがね。
誘拐といたずらか…。 まあ、俺の場合はあんまり気にしなくていいんだ。タフだからな。
(相手の言葉に小さくうなずいてから楽しげに笑う。 話が仕事の話になると、
テーブルをとんとんと軽く叩きながら何度も頷き、相手の話を聞きおえてから口を開いた。)
鍛えなおすって気持ちは大事だけど、無茶はいけない。俺の情報で
死んだとなると、信用に関わるんだ。”死ぬような情報を流した”ってな。
無事に鍛えあげて戻ってくる…それを約束してくれるなら…。。
(ごそごそとポケットを探ってメモ帳を取り出す。ペンを走らせてから破き、相手に手渡した。)
ここいらで言えばまずはタナールの方だろう。知ってるとは思うが、
魔族と長いことやりあってる。 そして、戦闘要員はいつも不足気味だ。
志願の一つでもすりゃあ簡単に採用されるさ。 敵の傾向としては、そうだな…。
魔族は絡め手が得意だ。 例えば誘惑とかだな。そういうのに耐える必要もある。
次に、シェンヤンだ。 ここの山は、俺らの知らない化物や術の使い手がうようよしている。
臨機応変な対応が求められる。 一辺倒の戦いじゃあ簡単に命を落とすぞ。
あとは…金も稼げるっていう意味じゃあ、ハイブラゼールの剣闘士なんかをやるのもいい。
借金で必死になった連中が剣闘士としてたくさん働いてる。 いい相手になるよ。
ぱっと出てくる情報はこれくらいだな。
(そこまでしゃべると、ジュースをぐっと飲む。 小さく息を吐いてから、どうだい、と相手を見やった。)