2018/07/25 のログ
■イグナス > ――とりあえず今日もまた、のんびりまったり酒を飲みつつ過ごすのだった。
暑いの、ほんとはやく終わらないかなって思いながら。
ご案内:「王都マグメール 平民地区2」からイグナスさんが去りました。
ご案内:「マグメール 平民地区/酒場」に紅月さんが現れました。
■紅月 > ーーーから、ころ、しゃら…
平民地区の一画に、歌声が響く。
力強く、時に穏やかに。
歌い手は紅の髪を緩く揺らし、簪の飾りを躍らせて。
ただただ、瞳を伏せて…どこかの誰かに届け届けと。
「ーー~♪ …~~♪ ーー♪ー~♪♪」
その酒場にしては、随分と…客らが静かで。
どうやら聞き入っているらしい。
聞こえるのは歌声、グラスの音、囁くような会話のそれ…そのくらいか。
■紅月 > 事の発端は、何だったか。
確か、普通に飲むのに飽いた酔っぱらい冒険者が他の冒険者に突っ掛かった…そんなような事だった気がする。
たまたま居合わせた紅娘にとって、この酒場は半ばホームで。
居心地いいし、マスターは己が中性である事も魔の血が入っている事も知っている、言わば『協力者』だから…そのマスターの城である酒場を荒らされたくなくて。
…かといって、女に仲裁されるのは面白くないだろうし。
ならば、別の事で注意を引いてうやむやにしてやろうかと、思い立ち…己がよく三味線を弾かせて貰っている小上がりに立ち、歌い始めた次第。
■紅月 > …何故歌を選んだか?
そんなもの完全に気紛れだ。
ただ…満月が近いせいで飢餓感にイライラして、大声を出したかったのかもしれない。
幸い、己は『謌う魔法使い』である。
いざとなったらこの場の者らの記憶を浚い、無かったことにしてしまう事もできる。
だから、だから…もう少しだけ、思いっきり哭かせてほしいんだ。
■紅月 > 「……、…お粗末様でした」
伏し目がちなままに一礼し、とん、と壇上から降りる。
拍手の音にもう一度だけ一礼して、バーカウンターの端っこ…窓際の席へ。
『歌もイケるならそう言え』
なぁんて、マスターに拗ねられつつに…飲みかけだったカーディナルを一口。
欲しいのはこの"赤"じゃないんだけどね、なんて密かに思いながら。
腹ペコ紅鬼はぼんやりと、月を眺める。
■紅月 > 「…チェリーブロッサム、頂戴」
温まってしまったカクテルを飲み干せば、次に頼むのも…また"赤"で。
故郷を思わせる名に赤とくれば、見る人が見ればこの紅娘が郷愁に駈られているのがわかるやも知れない。
…まぁ、正しく正確に言うならば、それも少しばかり違ってはいるのだが。
叫ぶように歌ったそれも、今の表情も…少しばかり、もの悲しそうにみえるだろう。
■紅月 > さてさて、そろそろ帰ろうか。
お席を立って、会計を。
嘆きの夜に、サヨナラを。
…朝日に向かえば、何かあるかな?
ご案内:「マグメール 平民地区/酒場」から紅月さんが去りました。
ご案内:「王都マグメール 平民地区2/橋の下」に月永遠花夕さんが現れました。
■月永遠花夕 > 昼のうだるような暑さは日が暮れてようやく和らいではきたものの暑いのには変わらない。
ル・リエーの水遊場に行ってもよかったのだけれど、さすがにそこまで足を伸ばす時間はなかった。という事でボクは少しでも涼もうと街の小さな川にかかった橋へとやってきたのだった。
ここだったら、橋の下に桟橋のような施設があってそこから水に足をつける事ができる。こう暑かったらちょっとくらい泳いでもいいかな。まあさすが怒られそうだからやめておくけど。
ボクは橋の横の階段を降りて竹で組まれたような桟橋へ降りればそこから着物の裾をずりあげて足を水につけた。
「ふぅ~。冷たくて気持ちいい。」
若干ぬるいくらいなのだけれど。もっと冷たくてもいい。ボクはとりあえず桟橋に腰を落とすと緩く足を振って水を波立たせたのだった。
■月永遠花夕 > ボクが足を止めると、波立つ音が収まって再び静寂が戻ってきた。心地よい川の流れの音だけが鼓膜を揺らす。
ふと空をみあげると空は月。さっきまで朧月だと思っていたのに雲から月は抜けて優しい月明かりを地面へと照らし出している。
「ここでゆっくり釣りなんかするといいのかもね。釣り竿とか持ってこればよかった。」
夜釣りというのもなかなかにオツなものだろう。虫の鳴き声に耳をすますというものもなかなかによさそうなものだね。
■月永遠花夕 > さて、そろそろ行くかあ。明日も学校あるしなあ。
ボクは両手を大きく夜空へと突き出すと首を少し横に曲げる。
思い切り身体を伸ばすのは心地いい。
ボクは立ち上がると桟橋を歩いて橋の方へと上り、夜の住宅を歩いていった。
ご案内:「王都マグメール 平民地区2/橋の下」から月永遠花夕さんが去りました。
ご案内:「王都マグメール 平民地区2」にチュチュさんが現れました。
■チュチュ > しとしとと雨が降り、その雨も晴れた。
暑い日々が続いた数日もひと段落。
夜の帳も落ち、少しだけ気温の下がった平民地区の裏路地
建物の壁に寄り掛かる幼女の姿があった。
肌も服も、髪も白く。
浮かび上がるような姿はけれど、自己主張することもなく
ぼんやりと雲のかかる空を見上げていた。