2018/07/09 のログ
■リータ > 「何か、ですか?」
教会に籠もり、教徒に囲われて育った少女には男の言葉がよく理解出来なかった様子。
異教徒の存在を示しているのだろうか。
そうだとしても現在、王国を揺るがす戦争となっている状況には紐付けられない。
それに所詮は教会の中で育ち、祈りを捧げる存在である。
聖女の価値観と、俗衆の真実とは隔たりがあるのだ。
「それについては否定しません。
神を信じない方がいらっしゃることも存じております。
私は不安の中で生きる方々と共に語らい、康寧の時間を築き合えることを望んでいます。」
無神論者や異教徒を取り込もうなどとは考えていない。
彼には彼の持論があり、間違っているとも思わない。
むしろそうであれば世界は明るい方向に向かっていくのだから、そうあるべきだ。
ただ、相手に自分の信じる神は必要ないのだろうと悟ると線引きはする。
視線を聴衆へと向け、また柔らかな笑顔を作り。
「ご不安な時、迷った時、道を見失った時はエマヌエル教会までいらしてください。
お菓子とお茶をご用意します。」
教会はその程度の場所であってもいいはずだ。
我が道が見えている者には不要だろうが、見えない者の安らぎの場であっても。
少女は友人でも誘うかの様な口ぶりで民に語りかけると、会釈をし、信徒と共に広場を後にした。
ご案内:「王都マグメール 平民地区 広場」からリータさんが去りました。
■アシュトン > 「何か、だよ。
もっとも、どういうモノかと聞かれても俺には分からんがね。
あくまでも神様が存在する、という前提で話した場合の、更に仮定の存在さ」
(肩をややと竦めて見せる。
人間を助けようとする神が存在して、ソレが力を発揮できない。なら、邪魔されていると考えるのが妥当だろう。
異教徒やらそんな木端な存在ではなく、或いは先ほど示唆した邪神のようなモノ、なのかもしれない)
「俺自身、信じる信じないにそこまで興味はないがな。
ただま、居るのか居ないのか、助ける気があるのか無いのか。分かりもしない神に頼る位なら、自分達でどうにかした方がいいって考えさ
祈ってばっかで滅んじゃ、意味がない。滅ぶ前に助けてくれるなんて、確証もありゃしないんでね」
(無神論、という程積極的に否定する立場、という訳でもない。精霊なんてのも居るんだ、それよりもっと力の強い、似たような存在が居ても、おかしくはないだろう。
その視線が人間に向かっているか否か、ではあるし。アテにならない存在だってのは、身に染みている。
故に、必要性がないといえば、その通りだ)
「さてね、不安も迷いも、なるべく自分で解決したいタチでね。
頼る心算はないが、気が向いた時は茶でもご馳走になりにいくさ」
(堂々とたかりに行く宣言である。この男、ずうずうしく居座っていても、そうとおかしくはない。
去りゆく姿に軽く一礼の後、踵を返した男は少女に背を向けて。とりあえず、アテもなくと歩き始めるのだった)
ご案内:「王都マグメール 平民地区 広場」からアシュトンさんが去りました。