2018/05/30 のログ
イグナス > 少しばかり遅くともなってしまった時間帯。
たいていの人間は夕餉を澄まして、明日の準備に勤しむかもう眠っているか、そんな時刻。
男も――もうたっぷりとご飯を食べて、だいぶ満足、と。

でもベッドに大分するにはちと気持ちが落ち着かない。夕涼みがてらと、拠点にしてる宿の近くをふらついていた。

「はー………や、あつい。暑くなってきたモンだな、っと。」

それでもまだ夜の風はひんやりとしていて心地よい。
夜風に当たりながらの散歩道、時間のせいか道もだいぶ静まっていて、シン、と。

ご案内:「王都マグメール 平民地区2」にリクルさんが現れました。
リクル > 日もすっかり暮れてから、かなりの時間が過ぎた頃合い。
酒場からは喧しいほどの笑い声が響いてくる。
窓越しに漏れる明かりに照らし出される夜の通りは、そんな喧騒とは真逆にひっそりと静まり返っている。

「………ケチなんだから。」

そんな静まり返った通りに出てきた少女は、開口一番そう呟いた。
手には紙袋を抱えているけれど、近くの店から、というよりは裏通りから出てきたらしい。
がさごぞと紙袋を漁ると、その中からパンをひとつ取り出して齧りつく。
―――けれど、どうやら噛み千切れなかったらしく、手で力いっぱい千切ってから口に放り込み。
そんなながら歩きをしていれば、すれ違う相手のことなど気にも留めてはいない様子で。

イグナス > ひっそりとした空気の中で、すれ違う直前に男は気が付いた。
一歩二歩と歩みすぎたのちに立ち止って振り返り。

「ん、……なあ、おい。」

声をばかけた。
最初は見知った姿であるが気のせいかとも思ったが、確認のために、ひとこえ。
ぶっきらぼうな声掛けだけれども、周りにあまり人もいないなれば、間違えることもあるまい

リクル > 「――――?」

ぶっきらぼうな声に呼びかけられたけれど、他に人通りはない。
となれば、自分を呼んでいるわけで。
至極面倒そうな表情を浮かべつつも、無視すれば却って絡まれそうだと思って振り返る。

「………えーっと? ……!」
どこかで見たような。首を傾げて……もちろん横にではなく上方向に。
見上げた先の男の顔を見つめることしばし。
パンを咥えたまま、紙袋を落とさないようにポムッと手を叩く。

「……パンはあげないから。」
紙袋を守るかのように男の視線から隠して、そう言った。

イグナス > ああうん、どうやら、どうも間違いではなかったらしい。
そのどこか面倒くさげな仕草にまでなんとなく予想と納得を覚えつつ、聞こえる言葉にはとうとう、にまりと見栄を浮かべた。

「よこせ、なンて言ってなかろ。
 ……というかお前あれだ、忘れてたろ、ちょっとの間。いやむしろちゃんと、思い出してるか。」

一歩と歩み寄ってから問いかけも交じりに。
いくらなんでも、彼女からそも紙袋を、ひいては中身のパンを奪うつもりはないようだったが。

リクル > にやける男の顔は、つい先日のそれと同じもの。
近づいてくる相手に警戒するように半身になる。
言ってなくても、盗るつもりかもしれない。
そう簡単には油断謎してやるものかと視線で威嚇する。

「………覚えるだけ無駄。でも、ご飯はおいしかったから、ありがと。」

図星を刺されたところで焦るような必要もない。
むしろ堂々と忘れていた宣言。
けれども、ご飯を奢ってもらったことはきちんと覚えているわけで。
さすがにそれにはきちんと改めてお礼を言うのだった――紙袋を守りながらだけれど。

イグナス > 実にぶっきらぼうな物言いは、あの日から変わってないように見えた。あっちはばっちし忘れるとこはわすれていたようだが。
けれどお礼の言葉もちゃんと聞こえるのには、にま、とちょっと楽し気に笑みをば。
おうおう、と頷いて

「気に入ったンなラよかった。
 ……というかなんだ、遅めの飯なんだな、お前は。」

はてと首をかたっ向けながら。それなりに所要もあってのことだろうが、食事にはちと遅くなりつつもあって。
ふん、と周りを見回せば。

「…でまああ、腹減ってたンかもしれんが。
 もちっと落ち着いた場所で食えばいいのに。」

ぴ、と指差すはかじってるパンへ。もすこしいくらでも落ち着くところはあろうにと、相変わらず余計なひと言。

リクル > いちいちこちらの行動に口出ししてくるのは、なんだか子ども扱いされているようにも思えてしまう。
本人にそんな気があるのかどうかは知らないけれど。
頬を膨らませはするものの、先日とは違って多少なりとも空腹が紛れてはいるから突っかかったりはしない。

「……お買い得品。でももうちょっといけたはず。」

いわゆる売れ残りの叩き売り。
それをがめついパン屋のおっちゃんは、値切りに応じてくれなかったわけで。
硬くなったパンを毟って、もぐもぐと口の中に放り込みつつ。

「むぅー……どこで食べても良いでしょ。」

二度目の図星には、やや恥ずかしそうにそっぽ向く。
それともまたご飯でも奢ってくれるのかと冗談半分に期待を込めた瞳を向けてみた。

イグナス > ――なるほど、と首肯。彼女の遅めの食事については納得いった。
飯一つでもいろいろと大変らしい。

「……なるほど。ま、ちったァ安くなってンならよかろ
 俺なら足りンけどもそれ。」

その程度の量――というよりは種類の問題か。
むしろなんというかパンのみ、なんてのは多分きっと、腹が減って仕方ないことだろう。
恥ずかしげにそっぽむくのには、くく、と楽しそうに笑いを。
またへそを曲げられても何だし、あんまり露骨にはしてないが。

「良いのは良いけども。………ふむ。」

その視線に改めてパンとも見比べて思考する時間
考えるのにそんなに時間はいらなかった、やれやれと半分は楽しそうな笑みを浮かべて。

「………やっぱなンだな、それじゃあ。
 飯ぃ、どっかで喰うか。」

なんて、提案を。己はもう一応食べたけども、再度食べるくらいは、かるいかるい。

リクル > 足りるか足りないかで言えば、物足りない。
特に甘味が足りていない。
それでも先立つものがなければ、節約するしかないわけで。

そんな生活を笑われているような気がして、あまり好い気はしないのだけれど。
ご飯のお誘いが掛かれば、そんなものは忘却の彼方に追いやってしまう。

「……! ほ、ほんと? 奢ってくれる?」

払うお金はないよ? と露骨に期待した瞳を向けて。
種族は違うけれど、尻尾があればパタパタと振っていただろう。

「そこの酒場でも良いけど、煩そうだし……んぅー」

行きつけの食堂はお昼専門。
こんな夜にやっているようなお店を少女が知るはずもなく。
お任せ。と丸投げした。

ご案内:「王都マグメール 平民地区2」にイグナスさんが現れました。
イグナス > なんというか反応よい。この間もそうだったのだけれど、食事を奢られるというのにだいぶ喜んでるようだった。
ほんとにそうかと問いかけられれば、くく、と苦笑い交じりに笑って

「良いよ、良い。奢ってやる、やる。
 だからその分しっかり食って、ため込んどけ。」

さて、ともなれば店を考えねばなるまい。かくりと首を傾けて、思考をいくつか。
お任せと示されるには、ちょっと迷ったが、いいだろ、と頷いて。

「……よし、それじゃあ、いくか。」

ちょっとまよってから行先も決まった。彼女に音頭をとって、歩き始める。

リクル > 硬いパンは明日の朝ごはんに回すことにして。
再びご飯を奢ってもらえるとなるとご機嫌な様子。

「―――♪」

鼻歌でも歌い出しそうな少女
女の子に太れと言われているようだけれど、
奢ってくれるのであれば、そのくらいの無礼は大目に見よう。

行き先が決まれば、早く行こうと相手を急かし。
静まり返った夜の街を、賑やかな凸凹コンビが歩いていくのだった。

ご案内:「王都マグメール 平民地区2」からリクルさんが去りました。
ご案内:「王都マグメール 平民地区2」からイグナスさんが去りました。
ご案内:「王都マグメール 平民地区2」にノーガルトさんが現れました。
ノーガルト > 「………テロ集団の拠点を壊滅…か。」

(時刻はちょうど夕方ごろ、つい先ほどまでの仕事を終えて、ノーガルトは腕を組み。
掲示板の前で、真新しいニュースを立ち読みしていた。

ここのところ世間を騒がせているミレー族のテロ集団。
その拠点を、どうやら王都騎士団が制圧したらしい。
大々的に公示されているその内容に、ノーガルトは逆に肩をすくめていた。

確かに、この町でミレー族の立場は弱い。
その弱い立場のミレー族に攻勢に打って出られているということを、この町は良しとしていないのだろう。
故に思う、くだらないと。)

『変にプライドを持つのも、人間の悪い癖だわな。』
「そこは否定しようがないな…。」

(ディンの言葉が、妙にしっくりと来る。)

ノーガルト > 「…まあ、いい。拠点の一つが崩壊したなら、少しは安全になるだろ…。」
『……いや、報復も考えられる。しばらくは様子を見たほうがいいだろうな。』

(こういう時の、ダインの助言は助かる。
普段は皮肉屋ではあるが、考えているうえでの発言はいつもノーガルトを助けてくれている。

そのこと、一応伝えておくか。
そう思い、ノーガルトは少しだけ急いで帰路に就いた。)

ご案内:「王都マグメール 平民地区2」からノーガルトさんが去りました。
ご案内:「王都マグメール 平民地区2」にグラスシエルさんが現れました。
ご案内:「王都マグメール 平民地区2」にイグナスさんが現れました。
ご案内:「王都マグメール 平民地区2」からイグナスさんが去りました。
グラスシエル > 平民地区のはずれ、小さな公園
そこの簡素な木製のベンチに、軍服の少年が寝転んでる
固そうな軍服に包まれた少年は、まだ幼さの残る年頃、ただ、非常に目付きが悪い。
今日も、特にすることもなく、ただただ、睨むように星を見上げてる

グラスシエル > にゃあ

公園に鳴き声が響く
ベンチに近寄る、真っ黒な野良猫が一匹
少年は、寝転んだままで、何も言わずに、懐から干し肉を取り出す
半分齧って千切って、ぽい、と千切ったほうを野良猫の方に
野良猫は、干肉を咥えると、その場であぐあぐと齧り始める
少年も、この公園にはよくくるが、この黒猫も、どうやら個々の住民らしい。

「…うまいか」

ちいさく、少年がつぶやくと、黒猫はちょっとだけ顔をあげて、にゃあ、と鳴く

グラスシエル > 普段は、軽薄なチャラい感じの少年を演じてはいるが、こっちの端的で、目付きが悪いほうが素である。まあ少年は少年なりの処世術があるのだ
小物っぽい方が相手は安心も油断もするのである
なので、普段は小物、こういう時はクソガキに戻るのだ、めんどくせえと、うぜえが本来の口癖である

黒猫の方は干肉を平らげていつの間にかどこかへ
あーあ、仕事の方もこういう風にドライになりませんかね、神様