2018/04/03 のログ
ご案内:「王都マグメール 平民地区2」にジェルヴェさんが現れました。
■ジェルヴェ > 「無理、マジで無理。ごめんて」
(逞しく生きる女の腕は、時として思いがけず強力になる。しかと掴まれた上着の裾を解放させないまま歩こうとしたが、服の縫い目が軋む嫌な音がしてこちらが怯む羽目になった。
―――或る夜更け。娼婦の友人にせがまれ立ち寄った街角のサロン前にて繰り広げられる、静かなる攻防。)
「1、2時間だけって言ったろ。高いよお前んとこ、朝までいたら俺帰り道素っ裸だわ」
(深夜といえど、まだ通りには明かりが灯る店がちらほら。今突っ立っている店の目の前だって、装飾に飾られた外灯がぎらぎらと明るく辺りを照らしている。表面上は娼婦も男も互いに笑顔を浮かべつつ手を取り合い別れ際の会話を愉しんでいるように見えるが、その重なり合う手と手は小刻みに振れていた。)
■ジェルヴェ > (お酒割り引いてあげる、料金もサービスする、派手な化粧と胸元を強調したドレスに身を包んだ女の交渉内容は聞いている分には大変友好的なものである。しかし裾を握り締める手には確固たる意思があって、頑なに白ませた指先を解こうとはしなかった。)
「ちょ、ねえ何でそんな力強いの。素手でクルミ割る練習でもしてんの?」
(上着の、主に肩口部分の縫製に犠牲を強く覚悟はあっても、流石に力任せに振り払う真似はできない。現状その握力の強さに一抹の疑念を持つが、相手は女性であり、友人だ。全く解けずに彼女の指の上で空滑りする手を一旦休め、今度はこちらが説得に打って出る。)
「いや分かるよ?他の客相手にするより俺居座らせた方が楽だもんな。お前涎垂らして熟睡だし。でも今日は、これで諦め…
―――…違う、別にお前からの性的サービスを期待してる訳じゃない。おい止めろ一瞬想像したじゃねぇか」
(気持ち悪い、と苦々しく吐き捨てたら、長く尖った真っ赤な爪で手の甲を刺された。ざり、と肌が掠れる乾いた音がする。)
■ジェルヴェ > (華やかな凶器に反撃を食らったが、その瞬間友人の手元には明確な隙が生まれる。引っ掻く為に緩んだ指先から刹那上着の布地が離れると、すぐさま一歩身を退いて距離を取る。怪我の功名だった。実際、鋭利な爪先で引っ掻かれた甲は多分、そのうち蚯蚓腫れくらいにはなるだろう。
彼女の顔が怒気に強張る。吊り上げた眉に曲がる口。その時初めて少しだけ荒げた声が耳慣れた呼び名を綴るが、通りに僅かな反響を残すのみで、忽ち余韻は消え去った。)
「また来るよ。でも今度は本気でノルマやばい時な」
(上着の裾には、細かい皺がありありと刻まれている。不満げに赤く彩る唇を噛む友人に締まりなく笑いかけ宥めると、早々に踵を返してサロンの灯りが届かぬ夜道に姿を消した。
逞しく夜を生きる女の、細く強靭な指先に再び捕らわれることのないように。)
ご案内:「王都マグメール 平民地区2」からジェルヴェさんが去りました。
ご案内:「王都マグメール 平民地区/酒場通り」にセオドールさんが現れました。
ご案内:「王都マグメール 平民地区/酒場通り」からセオドールさんが去りました。
ご案内:「王都マグメール 平民地区2」にヴァルブルガさんが現れました。
■ヴァルブルガ > 【未会合の方も歓迎。朝起きたらどこかのホテルで……というようなシチュです】
■ヴァルブルガ > 目をひらくと、見知らぬ天井があった。ぼんやりとそれを見上げながら、暫くは思考もままならず
ぼんやりと動きを止める。ようやく眼球が動けば、見知らぬ部屋。驚くが体は鉛のように重く、けだるい。
だが不快感はない。なんで?そんなことだけを考え自分の体を見下ろせば、ようやく自分が裸体だと気づく。
「っ……」
それだけではなくどこか不快なべたつく感触。汗の残った前髪を掻き揚げながら、必死で昨日のことを思い出そう
とする。なぜ、見知らぬ部屋にいるのだろう。
■ヴァルブルガ > (喉が渇いた……)
そんなことを考えながらもまだ体は動かない、というよりは衝撃に打ちのめされて、動く気にならない。
朝なのか、夜なのか。室内は暗く、わずかにランタンが視界の隅で弱弱しく光を放っている。油は今にも切れそうだ。
だんだんと体の感覚が戻ってくる。ああ、これは……あれだ……誰かと寝たのだ。
■ヴァルブルガ > どうなったかは……
ご案内:「王都マグメール 平民地区2」からヴァルブルガさんが去りました。
ご案内:「王都マグメール 平民地区 酒場」にボブさんが現れました。
■ボブ > (一般的なフロア席と個室席があるマグメールにしては珍しい造りをしている酒場。
いい女性などが居る男はちょっとしゃれて個室で二人だけの時間を…といった使い方をしているらしいが、
一人客の男は個室席など使わず、フロア席の2人掛けのテーブル席に座り、
白ワインと陶器の器に盛られ、蒸し焼きにされた白身魚の蒸し焼きを堪能していて)
「うん……たまにはこういった場所に来るのも悪くはないな。この店を教えてくれたヤツには感謝だな」
(材木の取引をしている材木問屋の若旦那からちょっとした世間話として聞かされたこの店へとやって来た男は
この店を教えてくれた若旦那に感謝の気持ちを胸に覚えつつも、グラスワインを静かに傾け、フォークを白身魚へと向け、
ワインと白身魚の味わいに舌鼓を打っていて)