2018/03/18 のログ
カイン > 「さあて…仕事もうようやく終わりだな。
 一杯ひっかけて帰るとするか」

暫くぶりに娼婦が客を引っ掻けているのを見届ければ、
やっと終わったと言わんばかりに首を鳴らして娼館の中に入っていく。
結局、一休みしていた厨房にお邪魔して当然のように酒をかっぱらっていったとか。

ご案内:「王都マグメール 平民地区2/繁華街」からカインさんが去りました。
ご案内:「王都マグメール 平民地区2/大通り」にリズィさんが現れました。
リズィ > 「まいったなあ……せっかく面白い素材見つけたのに、良さげな貸し工房が全部埋まってるとはねぇ。」

大通りをやや不機嫌気味にポリポリと頭を掻きつつ歩く人影が一つ。
口にタバコ代わりに細長い棒きれを銜えて囓りつつ、時たま通りに面している店を冷やかしで覗いてはすぐに興味なさそうに出てくるという冷やかしを繰り返している。

「うーん、なんかこうビビッと来ないなあ。」
「もうちょっと面白そうな物でもあれば良いんだけどねぇ……まあ大通りの店に奇抜さを求めるのも酷な話かな。」

それでもブラブラしてれば案外掘り出し物が見つかるかもしれないと思い、適当にうろついていると一件の古物商の前で足を止め。

「おっ、なかなか面白そうなのが。店員さん、これいくら?」
「いやー、さすがにそれじゃあちょっと高いかなぁ。せめてこのぐらい……」
「だめ?んじゃ、このぐらいは?」

等と値切り交渉を始める。
女が提示した額は表示額の半額以下だったため店員も苦笑を漏らしていたが、店的にはよくいるような客になるのでさほど嫌がってもいないようで。

ご案内:「王都マグメール 平民地区2/大通り」にカーレルさんが現れました。
カーレル > 「ごめんよー…おっさんに言われて彫金細工持ってきたぞ…」

自分が住処にしている建物の一階はドワーフの鍛冶師の工房である
家賃をすこしまけて貰う代わりに時折、色々な仕事を手伝うが、品物の配達なんかもその1つであった
今日は髪飾りや刀剣を飾る装具などを持って店を訪ねたが店主はどうやら先客と交渉の最中のようだった

「珍し…客か、それじゃちと待たせてもらうわ…」

一言余計だったか、店主が馬鹿を言うでない、と顔を赤くしたが自分はこの店が流行っているとは到底思えない
先客の彼女が交渉する傍に置かれたアンティークの椅子にどっかりと腰を下ろせば、細巻きの煙草を一本咥え
火をつける。紫煙を燻らせながら彼女の交渉の手際なんかをぼんやり眺めて

「……まけてやりゃあ、良いじゃねえか
 そんなに流行ってる店でもあるまいし…欲すればまず与えよ、って言葉を知らないのかよ…」

やり取りを眺めながらニヤニヤしつつそんな適当な事を零す
自分には彼女が交渉している商品の価値は判らなかったが、それほど高価なものにも見えなかったから、
酷く適当な物言いであった。くくく、と怒りだす寸前の店主の顔に笑い声を零しながら、煙草の灰をぽんぽん、と
落とす。異国産の煙草の香りはふくよかであった

リズィ > 「うーん、もう一声!」
「もうちょっとだけ負けてくれたら在庫全部買うからさぁ。」

手にしているのは何かの骨を削って作った燭台で、1本千ゴルドで売っていたのをただいま1本575まで下げるように交渉中である。
他にも3本ほどあるようだが、作りと古さが微妙なせいか売れ残っているようだ。

「そうそう、そこのお兄さんの言うとおりだよ。」
「ちょっと埃も被ってたし、今が良い売り時だと思うよ~?」

結構しぶとく料金交渉をしていると誰かがやってきた。
その人物と店主のやり取りを見れば味方が出来たとばかりに強気に交渉を続ける。

「よっし、じゃあ4本まとめて2300ゴルドね。商談成立!」

どうやら交渉が成立したらしく、満面の笑みで店主と握手をし、会計を終えて商品片手にホクホク顔の女。
店主は多少は渋い顔をしてはいるが、儲けはそこそこは出ているはずなので、損をしたと言うよりは大きく儲け損なったという程度だろう。

「おかげで良い買い物が出来たよ、ありがとうねお兄さん。」

にししと人懐っこい笑みを浮かべると、決着のきっかけになった男の方へと礼を述べた。

カーレル > 骨を研磨して出来た燭台にどれほどの価値があるかなんて知る由もない
あまり良い趣味ではないな、とは思うけれど彼女が欲しがっているからそこそこに価値があるのだろうと思う

「中々キツいこと言うのな…確かに埃を被っちゃいるけど
 …まあ、埃被ったまま店に置いとくよりは金に変えちまったほうが良いだろ…
 燭台じゃパンは買えないが、金に替えちまえば大概のものとは交換できる」

強引とも思える彼女の交渉の手管に隣でカラカラと笑いながら、そのやり取りに横槍を入れていく
援護射撃となっているかどうかは怪しい所だが、場を引っ掻き回されて渋い面を浮かべる店主を眺めているのは
どちらかと言えば面白くある

店主の表情の機微にニヤついていれば、彼女の交渉も終わったようで
あー…面白かった、なんて言いながら椅子から立ち上がれば、自分はドワーフの工房より運んできた、
髪飾りや刀装具を店主の座る机の上に包みを開くようにして確認してもらう

「代金はおっさんが明日にでも取りに来るってさ…
 今、損した分、おっさんの支払いには財布の紐しめておけばいいんじゃないか…?」

かかかっ、と笑えば自分の配達の仕事は終わり
近くにあったこれも何やら高そうな皿に、咥えた煙草の灰を落としては、ぐりぐりと押し付けて火を消した
途端に顔を赤くして今にも怒鳴り始めそうな店主の顔をみれば、ニタニタしながら

「なに、俺も面白かったし構いはしないさ
 それよりほら、さっさと逃げ出さないと今にも怒鳴り始めそうだ」

酷く楽しげな表情は悪戯小僧のそれであった
逃げるぞ、と彼女の手を取れば強引に店の外へ引っ張っていこうとした

リズィ > 男と店主のやり取りを眺めているとなにやら知り合いの様だが、男の楽しげな様子を見ると結構親しいのかな等と小首をかしげて考える。

「おっ、なかなかの仕事だねえ。」
「この辺の細かい細工なんてなかなか……」

男が持ってきた物が目に入れば横から興味深そうにそれをのぞき込む。
腐っても……いや、別に腐ってはいないが自分も鍛冶屋なので、同業者の仕事の品を見るのは色々と刺激を受けるので楽しい経験である。
それらの細工に興味がわいたようで、邪魔にならない程度に横で面白そうに眺めているが、先程交渉で敗北した店主から見れば少々鬱陶しく思える存在かもしれない。

「うぇ?や、ちょっちょっと!?」

男の表情とその言葉、そして急に手を引かれ。
少しばかり先程受け取った燭台を落としそうになって慌てて落とさないようにしながらも手を引かれて店の外へと引っ張られていく。
二人が店を出ると、何やら店の中から怒鳴り声がしたような気がしたが気のせいだろう多分。