2018/02/02 のログ
ご案内:「王都マグメール 平民地区2/娼館街」にカインさんが現れました。
カイン > 夜中の繁華街、その中でも少し奥まったところにある娼館の立ち並ぶ並び。
夜も更けたというのにひっきりなしに人が行き来し、
女が男に声をかけて店や陰に消えていく光景はいっそ浮世離れしたものだ。
そんな様子を娼館の一つの壁に寄りかかりながら眺める男の姿。
大して隠す気も無い武装した大柄な様子は、見る人間が見れば一目で用心棒の類と知れるだろう。

「こりゃ平和に終わりそうな気配しかしないな。
 全く、繁華街だってんだからもっと騒動が起きてもいいだろうにさ」

物騒な事を口走る男の眼前で依頼を受けて護衛している店の女の子がまた一人、
男を捕まえて自分に合図を送りながら去っていく様子を見ながら、
思わず呆れたような声が口をつく。週の終わりともなればやはり発散に
来る人間も多いようでいつもより明らかに客の数が多いのが見て取れる。

「終わったら一杯やるかねえ。…こいつじゃちょいと味気ない」

本気半分の軽口をたたきながら喉を鳴らして出番のなさそうな自分の得物を右手で慣らし、
左手で持った木製のコップに入った果汁らしき飲み物を揺らして一口煽りながら通路に視線を移した。酒ではないらしい。

カイン > 「酔えるってのは間違いなく利点だが、仕事中には飲めないって事だから不便なこった。
 かといって酔えない状態で酒を飲むかというと…飲まないよな」

感じる酩酊感と喉を潤す感触、そして何より味。その三つどれが欠けても、
酒を楽しむ事にはならないだろうと大真面目な様子で考える飲兵衛の思考。

「とはいえ酒を何処で手に入れるか、だな。…適当に酒場に入るのもいいがどうせなら上酒が欲しいね」

実に我儘な事を宣いながら周囲を見回すものの、一番上等な酒を出しそうな場所といえば、
人目を忍ぶ様に建てられた酒場よりも娼館の方だという始末。
じっと自分の護衛している娼館の入り口のあたりを眺めて思案顔になった。
見てくれと相まってろくなことを考えてないのが一目瞭然である。