2018/01/02 のログ
オルティニア > 「――――んな、ななななななな何破廉恥な事いってんのよ変態魔女ぉっ!」

顔の赤みを増した妊娠エルフが、ツインテールを掴む手を翻し、今度は彼女の鼻をむぎゅりと摘んだ。
そんな戯れの後に彼女が隣に腰掛けるなら、柔らかな体温と久しぶりに嗅ぐ彼女の匂いにふにゃ…と緩みそうになる口元を無理矢理引き締め

「―――ちょっと、久しぶりよね。あんたも、その……元気だった……?」

屈託なく『再会出来て嬉しい』なんて言う彼女に対し、天邪鬼な傲慢エルフは紅潮した顔を横向けたまま、桜色の唇を若干尖らせる様なムッツリ顔を作って彼女に応える。
しかし、腰横に落とした手にて、そっと―――周囲に気付かれぬ様にそっと彼女の手を握るのは、やはりオルティニアも彼女に会えて嬉しいから。
ちょっとチューとかしたいなんて思うくらいに嬉しいからだ。
が、エルフ娘の尖った唇が吐くのはそんな素直な気持ちとは異なる

「―――ていうか、なんなのあんた。前よりもちょっとおっきくなったわよね? ごはん食べて、また成長してきたの?」

なんて言いつつひょいと伸ばした白手にて、ふにゃんふにゃんと彼女の乳房を揉んで、膨らみのサイズもついでに確かめようとしたりする。

マヌエラ > 「本当のことを――ふにゃ!?」

鼻を掴まれ

「いらいれす、おるてぃにあさら!」

などと涙目になりつつもお隣に座ることは一切拒否しない。
座った瞬間痛みなど忘れたように嬉しそうに笑みは咲いて。

「はい、オルティニア様のおかげで! 少し不思議だったのは、オルティニア様にお会いできない日が続くと、お顔を拝見したいと思う機会が増えたことですね」

 それが人間でいえば「寂しさ」などの言葉に当たる感情であることを、魔族であるマヌエラは解しない。
 ただ解るのは、触れ合う掌の温かさと柔らかさ。彼女に倣って、同じ強さで……いや、少し強く握り返すと、軽く掲げて、手の甲に口付けした。

「ええ!」

 そのまま至近距離にて、質問に頷いて。

「魔力が大分戻りつつあります。ですので……んっぅ…」

 乳房のサイズは、今のオルティニアに匹敵しかねない代物をローブの奥に仕舞い込んでいた成人形態と違って程よいボリューム。掌に心地よい弾力を返す。マヌエラ自身は、頬を染めながらも嬉しそうだった。

「オルティニア様に触れていただけるのは……嬉しいです」

というか言葉で直球で伝える。そして当然の権利であるかのように、自分も掌を伸ばして乳房を握ろうとした。

「オルティニア様も、とても立派になりましたね」

オルティニア > 「ふんっ、あんたがアホな事ばっかりゆってるからよっ!」

涙目になった彼女に思わずくすっと忍び笑いを漏らしつつ、続く言葉には「―――うっ」なんて声音を零す。
赤裸々な表現で寂しさを示す彼女に、少々きゅんっとしてしまったのだ。

「―――ぁ……、ば、ばかえら……。」

繋げた手が持ち上げられて、甲に柔らかな唇の感触を落とされたなら、周囲の目を気にしてさっと手の位置を戻しつつも、少しばかり嬉しそうな顔で、やっぱり素直ではない言葉を小さく呟く。

「あ、やっぱりおっぱいもおっきくなってきてるのね。……って、な、何いって……あ……ちょ……んんぅ……っ。」

彼女の言葉にハッとして、乳揉みの手を離したオルティニア。
入れ違いにこちらの豊乳を揉む手指に、びくんっと華奢な肩を震わせて押し殺した甘声を小さく漏らす。

「ちょ、っと……あ、んっ……だ、だめ、だってばぁ……こんな、とこ、で……あ……ぁんぅ……っ。」

震える頭部を俯かせ、エルフの長耳をピクつかせながら豊乳を弄ぶ彼女の手首をきゅっと掴む。
人肌のセーターにどこまでも沈み込むかの柔らかさが、次第に先端の尖りの存在を確かな物に変じていく。
それと共に、エルフ娘の頬を染める色にも艶やかな物が混じり始め、半開きの唇から熱を帯びた吐息が溢れ出す。

マヌエラ > 「ばか、という言葉は罵倒の言葉です。でも、オルティニア様に言われると、なぜだかかえって嬉しいのです、私」

くすっと微笑み、至近距離で見詰める。

「は、はい……もうすぐ完調になるかと……」

触れる側と触れられる側は逆転して。

「まあ……とっても素敵だったお胸が、もっともっと、素敵になられたんですね。きっと、栄養たっぷりのミルクを作り出せます」

指先は、手袋に包まれた形のよさを裏切る力強さで、しかし痛みは与えずに揉みしだく。その柔らかさを限界まで堪能して。

「ここも、含みやすくなりましたね」

その合間に、セーターの上からでもわかるほどになった先端部を指先で摘み上げ、きゅっと捻って。

「こんなに素敵なオルティニア様のお姿。皆さんに、見せて差し上げるのも宜しいかと」

この辺りは完全魔族マインドだ。

オルティニア > 『ばか』なんて罵倒とも取れる言葉にも喜びを感じるという彼女に、エルフ娘はかぁぁ…っと頬の赤みを強めてしまう。
彼女に対する親愛を、『ばか』という言葉に乗せて誤魔化している己の心根を言い当てられた気がしたから。
そして、そんな彼女の手指にて弄ばれる乳肉は、己の手にて行う一人遊びとは桁違いの喜悦を産んで、エルフ娘の声音を蕩けさせる。

「ふ、ぁ……ぁあ、ン……きゅ、ぅ、んんぅ……だ、だめぇ……だめ、だって、ばぁ……あっ。」

小柄な妊娠エルフというビジュアルが、元からチラチラと周囲の視線を集めていたのが、先刻上げた悲鳴と、傍らに座す金髪少女のこちらもまた愛らしい顔立ちでさらなる注目を誘っているのだ。
なんら秘める事無く、むしろ、周りに見せつけるかの様にボテ腹エルフの豊乳を弄ぶ金髪少女の姿は、今や食事の手を止める程の見世物となっている。
そうした数多の視線に気付いたエルフはハッとして

「――――っ!」

ただただ掴んでいただけの彼女の手を強引に乳房から引き剥がす。
淫乱気質と被虐性癖を隠し持つエルフ娘は、劣情滲む彼らの視線にゾクゾク…っと妖しい愉悦を感じる物の、定宿としているこの場で痴態を晒す程刹那的な生き方はしていない。

「はぁ……はぁ……はぁ……も、もぉ……ばかえらってば、本当にヤらしいんだからぁ……。」

罰の悪そうな赤面でつぶやき、重たげな腹部をいたわりながら立ち上がる。
彼女の手首を掴んでいた白手をするりとくすぐるように滑らせて、改めて彼女の手指をきゅっと掴むと

「へ、部屋に戻るわ。一緒に来て。」

彼女の腕をぐいっと引っ張る。
そうして彼女が大人しく従うのなら、そのまま3階角に位置する己の部屋へと彼女を連れて行くこととなる。

マヌエラ > 「どうして、ダメなんでしょうか?」

決して止めずに不思議そうに首をかしげながら言う姿はまさに無垢なる悪魔といった風。それを実力行使で止められる。
止められてなお、笑顔でオルティニアを見詰めるのは、彼女の被虐趣味を知りえているからか。同時に、それ以上無理矢理にしないのは彼女を、魔族なりの歪んだ思考で尊重しているからでもあった。

「ん……承知しました、オルティニア様!」

嬉しそうに微笑み、引かれるままともに立ち上がって、3階へと上がっていく――途中、億劫そうなおなかを、魔力で支えて歩きやすくして。

オルティニア > 心底きょとんとしつつ問い返す彼女を見れば、その所業が人間社会にどれだけの悪影響を及ぼすのかという事をまるで理解していないことは確かだ。
それはまさに淫魔らしい歪んだ価値観。
それでも、こちらに併せて行為を止めて、大人しく付いて来てくれるようになった彼女の変化が、エルフ娘には嬉しくてたまらない。
以前の彼女なら、こちらの意志などお構いなしに、こんなに悦んでくれてるではないですかと淫乱な身体の反応を盾に最後まで事を進めていただろうから。

だからこそ、部屋へと彼女を引き込んで、他者の入室を拒む様に鍵をしめたオルティニアは

「マヌエラ……ん……ちぅぅ……っ❤」

扉のそばで立ったまま、彼女に身を寄せ、双眸を閉ざし、傾けた小顔にて彼女の唇を奪うのだ。
彼女の頬を小さな白手で両側から押さえ、それはもう情熱的でどろどろに蕩けたレズキスにて、クリトリスの如く敏感な舌先と、Gスポットを抉られる様な甘感を生じさせる舌腹を彼女の舌にからませていく。
当然、ワンピーススカートの奥の下帯は、早々に淫らな蜜を溢れさせる事となるだろう。

マヌエラ > オルティニアの純粋な喜びなど知るよしもない魔族は、ただ彼女がどこか嬉しそうだと感じて、それに自身が喜びを感じるのみ。

そして、入った瞬間の、待ちかねたかのような行いに。

「オルティニア様……」

彼女の後頭部に掌を添えて、長い舌を絡める。いつもの触手同様、媚毒成分の含まれた唾液を分泌しながら、舌同士が別の生き物になったかのように、水音を立てて口内を交歓する。
もう一方の指先は再び、肥大化した乳房を力強く、しかし痛みは与えずに揉みしだき。
脚を絡めて、太股で内股をすりあげた。

オルティニア > 「あぁ……ん、ふぅ……まぬ、えら……まぬえら、ぁ……ふぅ、ん、ちぅぅ……ちゅる……れりゅぅ……んちゅ、ちゅるぅう……❤」

ぬち、にちゃぁっと脳内に響く淫らなキス音。
そして、恥肉を戦慄かせる擬似的な秘唇舐めの快楽。
今や、セーター越しでもわかるほどに乳首を硬くした豊乳は、先程よりも張りを増した弾力にて彼女の手指を包み込み、ジュゥゥッと溢れた母乳で着衣を濡らしミルク臭を漂わせる。

最初のうちは綺麗な顔立ちとおっきなおっぱいに興味を惹かれつつも、あまりにずれた価値観ゆえに友達になることさえ難しいと思っていた相手。
そんな彼女との関係が変わったのは、やはりオーガ退治への一件以降。
歪んだ価値観はそのままに、しかし、こちらに気持ちを合わせてくれる彼女と友達と言える関係となり、その子種を宿し、そして今ではもう―――好きになってしまっていた。
――――好き、マヌエラ、大好き……❤
天邪鬼が決して口にはしないその気持ちを濃密な口付けにて彼女に伝える。
敏感すぎる舌は、延々とおまんこを舐められ続けるかの淫猥な喜悦をエルフに与え続けるも、それでも続けるディープキスは程なく

「―――んんぅッ❤ ふ、ぅ……んぁっ、あっ、んんぅうう~~~……ッッ❤❤」

下帯の裏地に噴き出した潮はちょろちょろとお漏らしめいて溢れ出し、恥丘に押し付けられた彼女の太腿をも生温かく濡らしていく。
孕み腹が、宿した子供が暴れているかの様にビクッ、ビクンッと戦慄いて、抱き合う淫魔にエルフの絶頂を知らせるだろう。

このまま、いつものように彼女の触手でぐちゃぐちゃにされたい。
脳を直接犯されているかのように、輪姦レイプされたい。
そんな淫猥極まる思考がよぎるも、彼女と出会えたなら色々話したいと考えていたあれこれを思い出して、蕩けた舌交尾をどうにか解く。
乱れた呼気を零す唇が、彼女の唇との合間に淫らな銀糸を伝わせた。

マヌエラ > 「オルティニアさま……オルティニア、さまぁ……」

舌そのものに、絡み合うを超えて巻きついている魔族の舌が、縦横無尽に形を変化させ、快楽器官としての舌に、刺激を与えて。
乳房を揉みしだく掌は、ミルクを溢れさせてなお止まることはなく。ほとんど埋もれた指が弾力を楽しんで潰すほどに強くにぎる。と同時に、袖口から溢れた触手が口を開け、着衣の上から齧り付いて、じゅうううう……!と吸い上げ始める。

その愛情や善意は歪み切っているため、相手は破壊されるか恐怖を覚えるかのどちらかだった。
受け止めた上で、正気を保ち、根源的に陵辱者である魔族を受け入れる存在など、本来いるはずもなかった。
だが――オルティニアという存在に、人倫を知らぬ魔族にも、かすかな変化があったようだ。
少なくとも、オルティニアの行為に込められた想いを、受け止められる程度の、変化が。

微笑んで、ディープキスによる絶頂を迎えたオルティニアを抱き締める。その痙攣すらいとおしげに、その身で吸収せんとするかのよう。
離された唇。引かれた銀糸。シルエットは離れないが、言葉は取り戻される。

「……素敵でした、オルティニア様」

頬に手を添えて。

オルティニア > 淫猥なる触手口に着衣越しの搾乳と乳吸いを与えられる。
とろみを帯びた濃厚ミルクが吸われるたび、豊乳が感じる射精にも似た溶融の肉悦。
それが、淫魔の舌触手に弄ばれる敏感舌の喜悦と絡み、エルフ娘の体躯を潮噴き絶頂への高みへと昇らせた。
そしてしばしの戦慄きの後、顔を離したエルフ娘は乱れた呼吸を整えながら

「はぁ…はぁ…っ、ん…はぁ…は、ぁ…はぁ、ぁ……………。……………いい、の?」

唇間に張られた銀糸が、たわんで切れる中、そんな問いかけを彼女に向ける。
ピンクに白頬を染め、潤んだ瞳でじぃ…っと見つめつつのその言葉は、淫魔として本能的に卑猥な行為を望む彼女が、これほど浅い行為で満足しているはずはないと理解しているが故の言葉。
本当はもっとシたいだろうに、こんな生殺しみたいな状態で、それでも行為を終えたかの様な言葉を口にする彼女に

「――――ちゅ…っ❤」

我慢できなくなって、顎を上げつつもう一度軽い口付け。
更にちゅっ、ちぅぅうっ❤ と2,3度の口付けを交わした後、名残惜しそうに彼女の頬から手を離し、代わりにその手を引いてベッドに誘う。
その最中、恥ずかしげもなくセーターを、ワンピースを脱ぎ落とし、更にはしゅるる…っと下帯の横紐も解いて蜜濡れたそれを絨毯の上に脱ぎ捨てて、新雪の様に穢れのない、それでいて宿した子により下腹を膨らませた裸身をキングサイズのベッドに乗せた。

しどけなく開いた白脚の付け根、控えめに綻んだ花弁は溢れた蜜で卑猥に濡れ光り、雄を誘う甘酸っぱい香りを漂わせている。
そこに混ざるのは、豊乳を濡らすミルクの匂い。
それは、どう見ても種付けをせがむ雌の姿なれど、エルフ娘が望むのは淡い触れ合いと睦言めいた言葉のやり取り。
でも、彼女が望むなら……他ならぬ彼女が望むのであれば、ハードで淫靡な触手陵辱だろうと受け入れるつもりである。
いつ生まれてもおかしくない孕み腹は、行為の途中での出産を招くかも知れないけれど、彼女がそばにいてくれるのだから、それも悪くないなんて思ってしまう。

マヌエラ > 「本当は、よくないのです」

 正直だった。その証拠に、影からは触手たちがゆっくりと這い出している。

「でも、オルティニア様でしたら、よいと――思えて。不思議ですね」

 くすりと微笑み小首を傾げる。
 そこへ再び、齎される口付け。素直に応え、誘われる。
 裸身になれば、ますます背徳的な姿が露となる。少女を無理矢理妊婦に仕立てたような――
 もっとも、眼前の魔族はそのような一般的な感性を持ってはいない。

「嗚呼……きれい、です。オルティニア様……。とても、とても……きれい……」

 ベッドの上、彼女の前に両膝をついて見詰める。その後ろの影からは、欲望を抑えきれないとでもいうように触手たちが伸び上がり始めている。
 だが、それらが蠢く前に、マヌエラ自身が身を乗り出し、膨らんだ腹に耳を当てた。

「元気……ですね。とっても」

 様々な種を犯し、眷属を産ませる。その悪逆は、マヌエラにとって日常であり、何ら痛痒を覚えるものではない。
 だが、このはぐくまれた命とその母胎には、ただの眷属ではない何かを、強く感じるのだった。

「オルティニア様が、護ってくださっているおかげです」

 すりすりと腹を撫でる。鼻腔に届く濃密なフェロモンに、触手たちは更に迫っていたけれど。

オルティニア > 「―――んっ、も、もぉ……そんなこと、はっきり言わないでよ……バカぁ……。」

淫魔の本能さえ、己の為なら我慢するとの彼女の言葉に、ふたたびきゅんっとして頬を染める傲慢エルフ。

「ふん、そんな無理矢理なお世辞はいらないわよ、バカエラ。」

ぷいっと背けた顔が赤いのは、己の崩れたプロポーションに対する羞恥と、しかし、彼女に褒められた事で感じるくすぐったさのせい。
が、背けた視界の端でうぞぞぞっと殺到しかけた触手群を目にすれば、思わずビクッとしつつも、彼女の言葉が本心からの物であった事にも気付いて困った様な顔をしてしまうのだ。
そして、彼女がツインテールの金房を膨れ腹に広げつつ、その耳をあててくるなら少しだけ強張っていた体躯から力を抜いて、その頭部を優しく撫でる。

「ん……最近はね、結構あたしのお腹蹴ってくるのよ。早く出せーって言ってるみたい。」

重ねた枕を背に敷いた、ゆったりとした姿勢で友人の金髪を梳く様に撫でる。

「ふん、産むまでの間だけよ。産んだ後は、主にあんたに子育て任せるんだからね? あ、でも、あんたに任せちゃうと変な事ばっかり覚えそう……。」

なんて言ってる間も、彼女の影から湧き出した無数の肉蛇達は、ボテ腹エルフの白脚に絡み、這い上がり、肌を濡らす蜜を舐め啜る。

「ぁ……ん、ぅ……もぉ、マヌエラったらぁ……❤ ホント、エッチなんだからぁ……。」

咎めるような口ぶりで、しかし、わずかに脚を開く。
彼女を優しく見下ろす翠瞳は『いいよ、でも、優しくしてね?』と告げている。
言葉を交わせない程激しい物は今しばらくは我慢してほしいけど、後戯めいた淡い物ならば、オルティニアの方も望んでいるのだ。
彼女と触れ合いたい、一つになりたい、という思いはエルフ娘とて抱いているのだから。

マヌエラ > 「すみません、オルティニア様」

バカと罵られ謝罪するけれど、お世辞なんていらないと言われても、微笑むだけ。「お世辞じゃないのは分かっているはずです」と確信している。

「さすが、オルティニア様の因子を継いでいますね。オーガへの挑戦もそうですが、オルティニア様は常に外側へ向かっていく方ですもの」

 さわさわと腹を撫でる。いとおしげな表情。自分の髪が梳かれれば、安堵したような心地よさそうな表情。

「ええ。私の中で、しっかり育てます。オルティニア様の子であることに胸を張れるよう」

 微笑ながら身を起こして、歯を見せて笑いかける。同時に、触手は柔らかく四肢へと巻きついて。

「はい、魔族ですから」

笑顔でんその返事と共に、全身を愛撫するように、触手たちが這い登り始める。

オルティニア > 「もぉ、あんたの褒め言葉っていちいち大仰だから、どこまで本気かわかんないのよっ。」

膨腹に耳をあてる彼女の頬を、むにゅーっと指先で摘んで引っ張るエルフ娘。
が、続く言葉にはギョッとして

「―――な、中、で……っ!? あ、あんた、生まれたばっかの子に丸呑み触手責めとかしないでしょうね……っ!?」

思わずぐいぃぃっと彼女の頭を遠ざけて、我が子を守るかの如く孕み腹を両手でガードしてしまう。
いくらマヌエラでも、そこまで鬼畜な事はすまいと思うのだけれど、最近変わってきたとは言えあくまでも淫魔である。
もしも本当にそのつもりなら、この子を育てるための別の方法を考えねばならないだろう。

「―――ぁ……ん、……は、ぁ……本当は、ね、もっと早くに話したかったんだけどぉ、ん……ぁ……今日まで、会えなかった、し……、だから、ね……ぁ、んぅ……今日はぁ、いっぱいお話、して、い、色々決めるわ、よ……?」

触手の与える甘い刺激に時折吐息を漏らしつつも、「……生まれる前に名前決まりそうでよかったね。」と慈母の笑みを浮かべる童顔が膨れた腹に喋りかける。

「で、名前……考えてくれてる……? この子、女の子みたいだし、可愛い名前がいいなぁって思うのだけど……。」

マヌエラ > 「ひょうひわれまひへも、れんぶほんきでふ」

 頬を伸ばされながら不思議そうに。

「ふふ、大丈夫です。丸呑みにはしますけれど、こちらにですから」

 身を起こすと、両手の指先を揃えて、自分の心臓の上につきたてた。服を貫通してずぶずぶと潜り込んでいく。血は一滴も出ない。

「よいしょ」

 ぐっ、と力を入れると、胸が観音開きに開いていく。その奥には……内臓や触手といった肉体に紐付けられたパーツではなく、どこかの奇妙な森の風景が見えた。文字通り、私の中、とやらに異空間が存在しているようだ。

「触手の友達もできますし、その気になれば出て来れますし、ゆりかごには調度いいと思います」

 にこにこ笑いながら異常な行為で異常な風景を見せた魔族は、クローゼットか何かだったように、ぱたんと胸を閉じて指先を引き抜いた。

「……はい、オルティニア様。私も……オルティニア様と、お話したかったです」

身を起こしたついでに前に出て、彼女の隣に納まる。触手たちはベッド中から這い出ているのでそのまま、彼女の体を愛撫する。

「ええ……この子は、この世界そのもののような子だと、私は思いました。この世に遍く満ち、私たちを結びつけて生まれ出でようとしている……だから私が考えた名は、このに満ちるもの。命を孕ませる風の生み手、“大気(エアリアル)”というものです」

 可愛らしいかどうかはわからないが、響きとして柔らかい。悪趣味極まりないこの魔族にしてはよく考えたというべきか。

オルティニア > 「ひゃぁあッ!? ちょ、わっ、わっ、ひゃわわわぁあ…っ!?」

程よいサイズの柔乳の合間にいきなり己の腕を突き立てた淫魔が、そのまま自身の身体を裂くかの如く胸を開く。
そのあまりに人間離れした行いに頓狂な声音を漏らすエルフだったが、鮮血を溢れさせるでもなく、濡れた内臓を晒すでもなく、鏡に映し出されたかのような別世界がそこにあるのを見れば、丸くした翠瞳でまじまじとその中を覗き込んでしまう。

「う、わぁぁぁあ……あ、あんた、もともとおかしいとは思ってたけど、こんな事が出来る程の変態だったのね……。」

彼女の異能を変態という言葉で括りつつ、元通りに閉ざされた胸元に白指で触れ、ぐいぐいとその場所を押したり引っ張ったり、更には顔を近付けて匂いを嗅いでみたりもする。

「――――え……っ?」

そして淡い愛撫の中、こちらの問いかけに応えた彼女の言葉に、再びエルフ娘はエメラルドの双眸を丸くした。
マヌエラの事だし、きっとまたへんてこな名前を付けてドヤ顔を晒すに違いない。
そしたら思いっきりほっぺた引っ張ってやるんだからっ!
なんて失礼な事を考えていたオルティニアなので、エルフ的感性からしても悪くないと思える名前の提示にびっくりしてしまったのである。

だが、そんなマヌエラが必死で頭をひねって、オルティニアでも良いと思える名前を捻り出してくれたのだ。
その喜びにエルフ娘の顔もじんわりと優しげに綻んでいって

「ね、どう思う? エアリアル。この名前でいい?」

と、膨れたお腹を撫でながら問いかける。
途端、ぽふんっと内側から揺れたお腹に小さく微笑み

「ふふっ、この子も気に入ってくれたみたい。いいわ、この子の名前エアリアルにしましょ。」

マヌエラ > 「はい、そうなのです。ありがとうございます」

あまりにもオルティニアにいわれたので、そろそろ変態を褒め言葉と勘違いしつつある。

「あ、ん……」

胸元をぐいぐいされれば、官能も高まり艶めいた声が漏れ出る。

「どうでしょう。お気に召しませんか?」

じっと見詰めていた、が。綻ぶ表情と、続いた言葉に――魔女もまた、満面の笑みを浮かべた。

「ありがとうございます、オルティニア様! ……よろしくお願いしますね、エアリアルさん……」

娘にもさん付けなのは、魔族ゆえか。膨らんだ御腹を撫でながら、囁いた。

オルティニア > 【後日、継続予定です。】
ご案内:「富裕区寄りの立派な宿」からマヌエラさんが去りました。
ご案内:「富裕区寄りの立派な宿」からオルティニアさんが去りました。