2017/11/24 のログ
スヴェン > 不思議なもので白い毛玉が腕からぴょん、と降りれば人の姿になり変わる
これで猫言語の不可解さに頭を悩ませる必要もなくなるというわけである
いや、猫の姿は猫の姿で愛らしいけれども

どんっ、と腰の所に抱きつかれるとぐらり、と身体が揺れそうになるものの
何度か同じ経験をしたことがあったから、身構えることが出来た。何事も経験しておくものである

「そりゃ良かった…ほらよ、シャルの分」

半分に割った芋の少し大きい方を彼女に差し出して渡す
先程、猫の姿の彼女に食べさせた欠片は自分がしっかりと冷やしたものだったが、今手渡したものは
しっかりと熱々焼きたてのものである。夜気の冷たい季節はその暖かさもまた格別である

「猫舌だと熱いのダメだから勿体無いよな…」

食べながらいくぞ?と彼女に声を掛ければまた、酒場の裏から表通りへと戻り
屋台を眺めながらぽつりぽつりと歩きだし

シャルレ > 腰とこを掴むようにしたまま、顔をあげて。
焼き芋の美味しいことにキラキラした目をむけ差し出されたものを受け取り。

ちょっと大きい、とか思ったけど。
彼がくれたものだから、両手で持ってフーフーと息をふきかけて冷やしてる。

「お芋、ありがと」

表通りに戻る彼に気づけば、後ろから追いかけるようについていく。
半分にしてもらった、焼き芋を少し冷ましては一口、一口と少しずつモグモグしながら。

スヴェン > 腰の辺りをつかむ彼女の頭をわしゃ、と撫でてから離し、手に持っていた焼き芋を手渡す
やけに焼き芋に目を輝かせているように見えるのだが、どこで味を覚えてきたのだろうか?

「いや、俺が食いたかったからついでみたいなもんだよ…」

後ろをぽてぽてとついてくる彼女に歩調を合わせるようにして肩を並べて歩く
自分もむしむし、と芋を齧りながら歩きつつなにか目新しい屋台でも出ていないかと視線を彷徨わせて

「猫も芋を食うってのは妙な話だな…」

ちらり、と並んで歩く彼女が芋を頬張る様子を眺めながらぽそ、とそんな事を漏らせば、
焼き栗、と書かれた屋台を見つけ、その前で足を止めて。焼き栗を一掬い買い、袋に入れてもらえば、
入れ替わりに代金を手渡して

「シャル、せっかくだしまだ何か食いたいモノあったら買ってやるぞ?」

自分もそしておそらくは彼女も夕食は済ませているけれど何となく買い食いの流れになっていく

シャルレ > 「甘いにおいもするから、美味しいのは知ってた、見たこともあるけど
 食べたのは初めて」

焼き芋はしてたけど、食べるのは初めて、ふかし芋なら隊舎のおやつで食べたけど、
似てるけど、柔らかさが違うと感動しながら、また一口食べて・・・。
ゆっくり歩いてくれてるのには気づいてない。冷ましながら食べるのに夢中だから。

まだ芋を食べてる途中、焼き栗の前で止まると自分も止まって、見上げるように周囲をキョロキョロしたあと・・・。

「りんご飴、あったら小さいの…」

最初に食べのは、果物飴の屋台。どこかにないかと周囲を探して…。

スヴェン > 「そうか…確かに甘い匂いするな。芋くらいならまた買ってやる」

彼女は自分が思った以上に街の中の事を見聞きしているに違いないなんて思う
毎晩、ふらりと暗くなると街の喧騒を眺めに行っているようだからきっとそこで色々と知ってくるのだろう
残った芋の尻尾を皮ごと口に放り込めば、少し物足りない気もするがずしりと後で腹に来るハズ

「はいよ、屋台は探してやるからシャルは芋食ってな…」

彼女に合わせてゆっくり歩きながら周囲へと視線を向ける
林檎と聞いて、久しく林檎の果実酒を飲んでいないな、なんて事を考えながら彼女を伴いぶらぶら、と歩く
しばらく行けば果物飴を売る屋台を見つけ、小さなものを1つ買えば、買ったぞ?と彼女に見せて
とりあえずは彼女が焼き芋を食べ終えるまで自分が手に持って、彼女が食べ終わったのを見計らい手渡して

シャルレ > 「うん、甘い匂いするものは美味しいものなの」

彼に遅れる食べ方、冷ましながらだから時間はかかってるのだけど。
また歩き出した彼についていきながら、気づいた甘い匂い。

彼が見つけたのと同時に足を止めて、少し急いで残りの焼き芋を食べる。
代金を払ってくれた小さめのりんご飴を受け取って。

「ぁ…隊舎戻ったら、お金もっていくね」

今日は何も持たずに外にでていたから、今お小遣いはもっていなくて、
大事そうにりんご飴を手にもったまま、もう片手は彼の上着の腰あたりをつかもうと手を伸ばし。

スヴェン > 「あんまり甘いものばっかり食うな…と言いたいけど、シャルはしょっちゅう、小魚食ってたな…」

仕事は基本、肉体労働ばかりだし夜になれば外へふらふらと出かけていく彼女
あまり太ったりする、という事は考えなくても良いのかもしれない
まあ、もう少しくらい肉付きは良くなっても良いのかもしれないけれど

急ぎで焼き芋を頬張る彼女に、ゆっくりで良い、と苦笑を浮かべながら告げる
誰も取りゃしないのに、と冗談を口にしながら彼女に林檎飴を差し出して

「要らん、お小遣いは何かの時の為に貯めておけ
 小金が溜まったら商売始めるんでも良いしな…」

そうしたら、シャルに部下共々食わせてもらうから、とか笑いながら口にして
まあ、焼き芋だの林檎飴だの対して高い物でもなく、自分が食べたかったのもあったし、
この程度の代金ならよく働く彼女に対してのご褒美にしては安いもので
彼女が腕を伸ばしてくれば、自分の腕をそっとだし、彼女に腰よりこっちに捕まってくれ、と促して

「ぼちぼち、帰るか…外は寒いしな…」

帰って温めたワインでも軽く飲んでからベッドに潜り込もう、と隊舎のほうへと歩きだして

シャルレ > 「うん、小魚のカリカリは美味しいよ?料理長さんもあまりくれるし」

だしを取ったあとの小魚でさえも、おやつになってる。
手を伸ばすと、手を握られて自分もきゅっと握り、笑う。

「お小遣い、たくさんあるよ?」

お給料としてもらってるけど、部屋代や食費やを差し引いても自分には余りあって…。
たまにする買い食いも、りんご1個とかささやかすぎること。

「うん、帰る…眠たいし……」

繋いだ手が暖かい。ほやぁと表情は緩んで嬉しそう。
半分眠気と戦うように、ぽてぽて歩く、夕食あとの焼き芋でお腹がいっぱいになってしまったから、
次は眠気が来てるけど。
彼について隊舎にむかっていく。

スヴェン > 「じゃあ、もっと沢山貯めろ」

彼女と同じくらいの年頃の娘がふらり、と街に出てちょっとした買い食いや小物を買える程度には
会計を預けている部下を通して小遣い、と称して現金を与えている
まあ、半分猫の彼女が現金のやり取りをする為の練習という所もあるのだけれど

「…腹一杯になって眠くなったか…ま、俺も似たようなものだけど…」

ぽんやりとする彼女の表情にからからと笑い彼女が手を取れば軽く引くようにして歩いて行く
隊舎までたどり着けば私室に戻り、おそらくは部屋を訪ねてきたであろう彼女を抱枕が代わりにして
朝までぐっすり眠ったはずで……――

シャルレ > 「うん、…じゃあ貯める」

使い道はほとんどない、彼のいうように毎月貯まる一方になるのだけど。

「大丈夫、がんばる」

黙ると眠ってしまいそうなので、帰り道もなにげない話をしたり、彼の部屋で寝てもいいかとかききながら…。

寒い夜、今夜も眠る時は、彼の部屋のベッドでヌクヌクと満腹で眠れたはずで。

ご案内:「王都マグメール 平民地区2」からシャルレさんが去りました。
ご案内:「王都マグメール 平民地区2」からスヴェンさんが去りました。
ご案内:「王都マグメール 平民地区 冒険者ギルド」にステラさんが現れました。
ステラ >  
(冒険者ギルドへ依頼達成の報告を終え、カウンターから離れる。
 小柄な体に不釣り合いな豊満な胸。
 しかし足元は見えづらいし男たちのいやらしい視線は集まるしで、自身にとって邪魔なものでしかない。
 今日もそんな視線を感じ、逃げるように依頼が張り出してある掲示板へ向かう。
 今帰ってきたばかりなので当然受けるつもりはなく、ただ男たちの視線から逃げたかっただけだ。)

――次の仕事も何事もなく終わるといいなぁ。

(ぼそりとつぶやく。
 今回の仕事――ゴブリン退治は珍しく何事もなかった。
 友達の少ない自身は常にパーティを組む仲間がいるわけでもなく、かと言って知らぬ誰かのパーティに混ざるような勇気も持ち合わせていない。
 自然ソロで挑むことになるのだが、そうなれば当然不測の事態に見舞われる危険性も高くなる。
 今回は運が良かったほうなのだ。
 ため息をついて掲示板を眺めながら明日から受ける危険の少なそうな仕事を探していく。)

ご案内:「王都マグメール 平民地区 冒険者ギルド」にジアさんが現れました。
ジア > 冒険者ギルドに顔を出す少年は、装備としては駆け出しに毛が生えた程度のもので、小柄な体格は魔物を相手取るには不足に見えるだろう。

「えっと、この依頼終わりました……はぁ…」

そう言って依頼書を渡す少年は、冒険者としては非常に少額の報酬の入った袋を受け取る。
報酬に見合った仕事というべきか、やったことはちょっとした魔物ですらない野生動物を追い払うもので。
そこに入っている硬貨が何度数えても増えず、必要としている額には足りないとわかると、ため息を吐き出した少年は小走りに掲示板へと走る。
そして、微妙な床の出っ張りに躓いた少年は、そのままの勢いで掲示板へと突っ込み、
そこで掲示板を見ている相手の背中へと飛び込む形になってしまって。

「…とっと!?ご、ごめんなさいっ!」

ステラ >  
(ぼんやりと掲示板を眺めていれば、ど、と背中に衝撃。
 小柄とはいえ人一人がぶつかった衝撃、備えなく耐えきれるはずもない。
 見事につんのめって、掲示板に額を強打。
 ゴ、と鈍い音が響く。)

っ、――だ、大丈夫。

(振り向けば自分よりも少し背の高い少年の姿。
 額を抑えて振り向き、気にしないでと言うように手のひらを向けた。
 そのまま少し横にどき、彼が掲示板を見やすいように。
 額を抑えつつやや涙目で掲示板へ視線を戻す。
 話しかける?
 出来るわけがない。)

ジア > 「ご、ごめんなさい、ボクのせいでぶつかっちゃって…!」

勢い余ってぶつかった背中は、押されたことで傾いて掲示板へとぶつかる音がする。
慌てて身を起こした少年は、小柄な相手とはいえ自分より実力者がひしめいていると思っている冒険者ギルドでの粗相に青褪める。
再度頭を下げながら、振り返る相手が掌を向けながら鷹揚に応対すると、額を抑えているところが目に映る。

「えっと、これ痛み止めに使えるものなんです、つ、使ってください…」

少年はポシェットをがさごそと漁りながら、依頼中にたまたま見つけた薬草を取り出す。
そのまま揉みこんで使うもので、多少の鎮痛効果がある低級の薬品扱いのものであり、
それを掲示板を見つめる相手の横からずいっと突き出すように渡そうとする。

ステラ >  
――え。

(差し出された薬草。
 割とそこいらに自生しているもので、自分もいくつか持っている。
 それを見て、一度彼の顔を見てから、もう一度薬草を見て。)

――大丈夫。
君が使って。

(丁重にお断りした。
 痛いとはいえただぶつけただけだし血が出ているわけでもないしそもそも自分がちゃんと彼を受け止めていればこんなことにはならなかったわけだしむしろ自分が彼の進路上にいて申し訳ないというかぶつかられてしまってごめんなさいこっちがそっちにぶつかって大丈夫だったか聞かなきゃいけないのにそんな気を使わせてしまってああやっぱり自分はドジで間抜けでどんくさいおっぱいしかとりえのない愚図なんだ生まれてきてごめんなさい許してくださいなんでもしますから――
 なんて頭の中でまくしたてるも、それが表に出てくることはなく。
 先の二言を発するだけでもわずかな勇気を振り絞ってのことなのだ。
 コミュ障ここに極まれり。)

ジア > 薬草を差し出された相手が、何度か薬草と自分とに視線を向けてくる間、少年は申し訳なさそうに眉を困らせた表情で固唾を飲んでいた。
何せここは冒険者ギルド、単なる自称鍛冶屋など片手で縊れるような猛者の集うところだという極端な認識があり、
早いが話非常にビビっていたのである。

「…え?あ、ぼ、ボクは受け止めてもらえたから怪我してないです。その、ありがとうございます!」

その相手が内心で唱えている言葉の一旦さえ窺い知ることのできない少年は、相手の言葉に目を輝かせて再び大きく頭を下げてお辞儀をする。
薬草をごそごそとポシェットに仕舞いながら顔を上げると、改めて相手の容貌を見るだけの余裕ができてきていた。

「お姉さん、獣人さんなんですか?ボク、ジアって言います、全然駆け出しなんですけど…お姉さんってどんな冒険してるんですか?」

冒険者と言えども荒れ狂う猛者ばかりではない、とわかれば少年は目を輝かせながらその恰好や冒険者の来歴について、根掘り葉掘り聞き出そうとし出した。
その耳や、変わった格好や、武器についても少年のじろじろと無遠慮な視線が注がれていくことだろう。

ステラ >  
(彼のキラキラまっすぐした目がまぶしい。
 そのまぶしさに思わず目を細める。)

――魔法生物のステラ。
どんな、って……普通の。
ダンジョン潜ったり、モンスター討伐したり。

(めっちゃ話しかけてきた。
 若干たじろぎながらも、聞かれたことには答えつつ右手をいろいろ変えて見せる。
 猫の手にしたりスライム状に変えてみたり、うねる触手に変えてみたり。
 冒険のほうは、まぁそれはもういろいろな目にあってはいるが、そんなことを自分から言えるほどの度胸を持ち合わせているわけもなく。
 実際ダンジョンに潜ったりモンスターを討伐したりはしているので嘘は吐いていない。
 吐いていないが、なんとなく罪悪感。)

ジア > 何故か目を細める相手に不躾な距離を保ちながら、眩しがられる少年は、相手がより実力の上な眩しい存在のように見ていて。

「…魔法生物?ってなんですか?
モンスターを倒したりもするんですね、すごいなぁ…!
うわっ、え…!?形が変わってる!これって、幻じゃないんですよね?」

相手がたじろいでいるとはいざ知らず、その相手の正体にぴんと来なかった少年は、目の前で証拠のように形を変える手を見て、びくっと身体を跳ねて驚く。
自分も人間ではないが違う点がさしてありもしない身であり、その変化は驚くべきものだった。
猫の手がスライムになり、触手になりと変幻自在な様子には、次第に興味を引かれたのか、
少年は興奮気味についその手の感触が知りたくなってパッと手を取って触れようとするだろう。

ステラ >  
うん、倒したり、――倒されたり……。

(後半の言葉は口の中でつぶやくように。
 若干目線も横へと逸らす。)

……なんなんだろう。
とりあえずこんな風に体の形を変えられ――っ。

(正直自分でも自分のことはよくわからない。
 わかっているのは大抵の生き物のパーツに体を変えられるということだけ。
 うねうねと触手を動かしていれば、ふいに捕まれるその手。
 びくり、と身体が小さく跳ね、背中から汗が噴き出てくるのがわかる。
 ちなみに触手はひんやりすべすべしていて、汗の代わりにどろっとした粘液が染み出てくるもの。
 普段触手にするときは意図的に抑えているのだが、他人に手を握られて冷や汗だらだら状態の今はとめどなく粘液があふれ出している。
 ぬらぬらした粘液が濡れた布を絞るようにどばどば染み出し、彼の手をべっとりと濡らしていくだろう。)

ジア > 「モンスターに勝てるなんて…え?お姉さん?」

まだモンスターと正面切って戦うだけの勇気を持ち合わせているとは口が裂けても言えない少年は、尊敬のまなざしを相手へと向けて。
そんな相手がこっそりと口にした言葉は、ちゃんと聴き取れなかったが不穏な空気だけは少年も感じ取っていた。

「お姉さんもわからないんだ…でも形を変えられるなんて、ボクは考えたこともないなぁ…。
え、あれ?お、お姉さんこれって大丈夫なの…!?」

触手はひんやりとしていて、どこか滑らかな感触が心地よく体温の高い少年の肌に伝わってくる。
触れた瞬間、相手が身体を跳ねさせて、さらに粘液が触手から溢れてくると、握っている少年の手は粘液塗れになっていく。
その尋常ではない様子に少年は目を白黒とさせながら手を握ったまま、ずいっと顔を近づけて相手の顔を覗き込みながら心配そうに見つめていく。
何かよくない兆候が出てしまったのかもしれないと思いながら、その粘液が危険なものであるとは微塵も考えが至っていなかった。

ステラ >  
い、いや、なんでも。

(何とかごまかせた。
 が、今はそれどころじゃない。
 他人の手が自身の手に触れているという緊急事態に、思考が完全にパンクしていてどうすればいいのかわからないのだ。
 下手に振りほどけば彼の心を傷付けてしまうかもしれない。
 自分がそんなことされたら、ショックで一週間は部屋から出られないと思う。)

あ、あの、――。

(かと言って話して欲しいの一言も言えない。
 彼のほうから手を握ってきたと言うことは、彼がそうしたいと思ったということだ。
 つまり彼は自身の手を握りたいと思っているわけで、そんな彼の心を裏切るような真似は絶対にできない。
 ノーと言えずにいる間に顔が近くなり、完全に固まる。
 だらだらととめどなくあふれ出す粘液は彼の腕を肘まで容赦なくぬめらせ、当然自身の体をもぬめらせていく。
 腕が丸ごと触手になっているせいで肩口からあふれ出る粘液が体を伝い、マントの下のわがままぼでーの右半身が服ごとぬらぬらと光っている。
 たぶん、とても、えろい。
 ちなみに粘液はただぬるぬるするだけで人体に一切影響はなかったりする。)

ジア > 「け、怪我とかしてないならいいんですけど…でもこれ、お風呂とか入ったほうがいいんじゃないですか?」

不穏な雰囲気は気にかかったものの、相手が否定していることを根掘り葉掘り聞き出す気は少年にもなく、
その裏で相手がパニックになっていることに気づけないまま、触手から分泌されている粘液に気を取られていた。
気が付けば手がヌルヌルで、それ自体が不快ではないにしろ、この濡れっぷりでは相手も困りそうに感じていて。

「え、なんですかお姉…さん…。えっと、なんだかすごいいっぱいヌルヌルになっちゃいましたし、よかったら風呂付の部屋で洗いませんか?ボク、手伝いますから」

相手の発した声に、少年は反応して伺うような視線を向けていく。
顔を近づけて相手が固まってしまったのとだいたい同じぐらいに、少年も目の前の相手を見て固まってしまった。
腕を覆うほどの粘液はそれはそれで気持ちよかったが、その粘液が相手の服を肩から濡らしていて、
その豊かなスタイルに黒く濡れた服が張りついているような淫靡な様子がばっちりと眼前に晒されている。
もはや粘液に濡れていることも忘れて、少年は生唾を呑み込みながら下腹部に熱が集まる感覚がしていた。
そして、高まる欲望のまま、おずおずと言った風に相手に問いかけてしまっていて。

ステラ >  
え……。

(お風呂。
 汗とはいえ、触手の粘液である。
 拭いたぐらいで落ちはしないし、そもそも汗だって流さなければ落ちないのだ。
 彼の言葉は至極真っ当な意見に違いない。
 違いないのだが。)

……。

(彼の目を見てしまった。
 先ほどまでのキラキラ輝いていた目ではなく。
 ある種の熱を持ったその目を。
 そんなものを見てしまったら、断れるわけがない。
 彼の「したい」という欲望を否定出来るはずがない。
 その目から逃げるように俯き、しかし小さく頷いて、彼の手握る触手にわずかに力を入れた。)

ジア > 「ど、どうですか…?」

黙り込んでしまった相手に、少年も少しばかり不安そうな表情になった。
それが相手の冷や汗のようなものと知らない少年も、その握る手に僅かながら汗をかいてしまう。
やや早くなっていく鼓動に息苦しさを感じながら、相手の返答を待っていて。

「わ、やったぁ…!それじゃ、ボク宿知ってるんで、案内しますね」

向けた視線に、物言うよりも率直な感情が宿ってしまっていて、それが相手にも伝わってしまう。
相手の触手が、返答するように力がこもってくる感触がすると、少年はニッコリと笑いながらその触手を引いて歩き出し、相手をギルドから連れ出していこうとした。

ステラ >  
(ああ、またやってしまった。
 頼まれたらイヤと言えないこの性格が嫌いだ。
 それと同時に気持ちいいのも嫌いではなく、その相反する感情がまたどうしようもなく嫌だった。
 けれど、)

――うん。

(彼の嬉しそうな顔を見るとそれでもかまわないかと思えてしまわなくもない。
 なんだかんだで人の喜ぶ顔を見るのは嫌いではないのだ。
 とりあえず触手を人の手に戻し、彼にひかれるままギルドを後にする。)

ご案内:「王都マグメール 平民地区 冒険者ギルド」からジアさんが去りました。
ご案内:「王都マグメール 平民地区 冒険者ギルド」からステラさんが去りました。