2017/06/28 のログ
リューゼ > 白猫のいる酒場の近くの宿。
そこから出てきた一人の男が通りをゆっくり歩いていく。
うーん、とちょっと眉をひそめた表情。
すぐ近くの酒場を紹介してもらい、ちょうどそこへと向かう所。

「……やれやれ。」

何か一杯ひっかけよう。
そう思いつつ、ちゃぷ、ちゃぷ、というブーツに絡む水音が響く。
くぃと少し上げたマントのフードからは、曇天の夜空。
雨も降るよな、と苦笑しながら酒場の扉に手をかける。

「…やってるかな?」

中は客も少ない。
この雨では致し方ないだろう。早じまいしないかどうかという目線で入口から店主を見やる。
白猫には聞き覚えがある声かもしれない…?

シャルレ > 猫の姿なら、雨でも少しは暖かい。
屋根の下の隙間で白い猫が体を丸めて雨音を聞きながらウトウトと頭を揺らしてたとこ。
耳に届くのは、聞いたことのある声。
三角の耳がくるっと動いてピクンと動く。

金色の瞳をゆっくり開き、雨の中で人影が見えた。
相手が訪ねに覗いた酒場のちょうど向かい側から、その前髪や目元はしってる…。

「にゃーん」(しってるお兄さんだ)

小さく鳴いてみる

リューゼ > やってるよ、という声が返ってきた。
店主も苦笑気味。雨天の客入りに辟易している、という感じ。
逆に待たされなくてラッキーと言えばそうかもしれないな。
と前向きに考える事にして、軒下でマントを脱ぎ始める。

と、そこで小さな鳴き声が聞こえた。

ん?という表情で周囲を見回すと…。
向かいになんとなく見覚えのある白く小柄な影。

「…あぁ、あの時の。」

と、小さく笑う。元気にやっていたようだ。
ぱんぱんっとマントについた水滴を落としながらちょいちょいと手招きしてみる。
雨が降ってるけれど、やってくるかな?

シャルレ > 「にゃーん」(ぬくぬくのお兄さん)

鳴き声に顔があがり、こちらに気づいた。
笑みに微笑み返しても猫の顔は変わらない、嬉しそうに尻尾を緩く揺らし…。

手招きだ…いってもいいのかな?と
姿勢を低く少しずつ前に出ていく、雨粒が少し頭にかかるとブルブルと頭を振って、
嫌そうに手足もチョコチョコ振りながら屋根の隙間から降りてきて店先に座り見上げる。

リューゼ > 「元気にしてた?」

白猫がやってくるとくすっと笑ってかがみこんだ。
そのまま手を伸ばし…嫌がられなければ撫でてあげるだろう。
以前と変わらず、手入れされた白い毛並みをゆっくりと。
湿気で少し湿っているのがご愛敬だ。

そうしていると店内から、入るなら早く入ってやってくれー、という声が聞こえる。
はいはい、と返事をすると、暇だし猫付きでもいいぜ、と追加のお言葉。

「来るかい?」

と笑って問いかける。
どちらにせよ、青年は店内へ入っていくわけだが…。
白猫はついてくるだろうか?と軒下から一度振り返る。

あまり邪魔にならないよう、窓際の人の少ない席を選ぶ事にするだろうか。

シャルレ > しゃがんでくれると、少し視線をあげるだけですむ。

「にゃー」(撫でてー)

人のことは好きだけど、最近、撫でてくれる人には出会えてなかったから、
久々の人に甘えるよう伸びてきた手に頭を近づける。

手に撫でられてると嬉しいと、背中を丸めて頭、背中と手に擦り付けてると、声がかかる。
猫もいいように言われてしまえば、遠慮することなく相手の後についていき…。

席を決めるとこに、決まれば足元で雨に濡れた前足を舐めては綺麗に。

リューゼ > 白猫がついてくるのを見て微笑むと、席へとつく。
ふぅと一息ついて、やってきた給仕の子に水割りを、と頼んだ。

「…あと、何か温かい汁物と、この子にミルク。できるかな?」

給仕の子は相好を崩して、可愛いですねー、と笑った。
少々お待ちをーという声と共に給仕が去っていくと、足元の白猫に笑いかける。
前足から丁寧に綺麗にしていく様子を笑顔で見つめながら、時折手を伸ばす。
懐いてくれば、そのまま撫でてあげる、そんな事を繰り返す。
注文の品が届くまでは、そうやって白猫と遊んであげるだろう。

シャルレ > 雨の地面は嫌い、水たまりもあるし土のとこはグジュグジュしてる…。
ぺっぺっと、お店の中も相手の手も汚さないようにと、自分も汚れたままでは嫌とばかりに
足元で念入りに綺麗にしてるとこ。

お店の店員さんが声かけてくれると、愛想よく鳴いて返事を返しまた毛づくろい…。

「にゃぅん」(これで大丈夫)

綺麗になったピンクの肉球で爪をたてないように手に手をかけて、
ザラっとした舌で指を舐めたりして。
相手の注文のしたものが届くまで、遊んでもらいながら時間を過ごしてく。

リューゼ > 頭の上を撫でてあげたり、首を伸ばしてくればそのままあごの辺りをくすぐったり。
指先で耳の後ろをかりかりしてあげたり…笑顔を浮かべながら、しばしの時間。
やがて注文したものが届けば一言礼を言う。
温かいシチューと、水割り。それから少し温められたミルクの皿。

「…えぇ。下の子に。」

給仕の子に言ってミルクの皿を出してもらう。
笑顔でもって白猫の前に差し出されるだろう。ほんのりと温かいミルク。

「…食べようか。」

差し出されるのを待ってから、同意を求めるように白猫さんにそう言った。
青年のおなかもちょっときゅるると鳴っている様子で、それなりにお腹が減っている感じ。
ミルクを舐め始めるのを見てから、スプーンでゆっくりとシチューを口に運び始めるだろう。

シャルレ > 撫でられるのは気持ちいい、少し湿気にぺったりになる毛並みだけど、
人の手の動きは優しく手に頭を寄せたり、体を寄せたり、尻尾を緩くまきつけたり。

膝の上は、食べにくいだろうし。テーブルの上は食事をする場所に猫の姿では乗ることはできない。
人の生活をしってるから、聞き分けのいい白猫は床に置かれたミルク、届けられた子にひと鳴きしてお礼。

「にゃーん」(いいの?いただきます)

ミルク皿の前に座り、見上げて鳴く。頭を下げて舌で暖かいミルクを舐めてく、暖かくておいしい。
時々頭をあげて、テーブルで食事をしている相手を見ては、またミルクに戻ったりを繰り返しながら。

リューゼ > お礼を言われた給仕の子は白猫をひと撫でしてから仕事に戻っていくだろう。
こちらに鳴き声をあげる姿に、小さくスプーンを振るとシチューを口に運ぶ。
ほふ、とジャガイモの熱さが体にしみる。

「おいしいかい?」

嬉しそうにミルクを舐めながら時折こちらを見てくる視線に短く問いかける。
こっちはおいしいぞう、とにっと笑う。
いかにも熱そうなシチューを頬張る青年の姿は、歳相応の男性といったところ。
さすがに食事中に手を伸ばす事はないものの、白猫を見る目はとても優しい。

シャルレ > 「にゃー」(おいしー、うれしー)

ミルクを全て綺麗に舐めて終わる、髭についた白い水滴も前足で器用に口元を舐めて洗う。
言葉は理解できるのに返事はすべて猫の鳴き声。
人にもどるタイミングも正体を明かすタイミングも逃してしまってるから、猫で過ごすしかないのだけど。

相手よりも先に、食事を終えれば…。

「にゃーん」(全部食べた、ごちそうさま)

鼻先でお皿を終わったと少しだけ押してアピール。
毛づくろいも済ませれば、相手がゆっくり食事を終えるまで足元で過ごして。

リューゼ > 問いかけに鳴き声で答える白猫にまた笑顔を向けて。
もぐもぐと食事を続けていると、先にミルクを舐め終わった様子。
こちらが食事をしている間は毛づくろいなどをしつつ静かに待っている様子に、しつけがいいんだな、とくすっと笑う。

「……ふぅ……。」

やがて、シチューを食べ終えれば一息ついて。
わずかな時間椅子に背を預ければ、ゆっくりと水割りのグラスに手を伸ばす。
く、と一口それを含み…香りを楽しむようにしながら飲み込む。

はふー、と大きく息を吐きながらリラックスモード。
今なら膝上などに上っても文句は言われないだろう。

シャルレ > 食べ終わった?と一息つく様子に首をかしげてみる。
机の上のお皿は見えないけど、相手の様子からそんなことを考え、
グラスに口をつけてるのをジーっと見つめ、椅子の箸に前足を控えめにかけてから…。

軽くぴょいと膝の上に乗り上げてみる。
頭を下げて胸元くらいにスリスリと擦り付けながら…。

リューゼ > ゆっくり水割りを味わっていると、ぽふ、と膝上に軽い感触。
見れば白猫が登ってきている。
遊んでー、と言わんばかりに胸元に頭を擦りつけて来られると、

「まだ遊び足りないかな? …よしよし。」

と、優しくその頭をなでるだろう。
時折グラスを傾けつつ、ゆっくりとその頭や毛並みをなで続ける。
傍の窓からはしとしとと降り続ける雨が見える…。
それもまた風情があるものだ、と窓の外に視線を向けたり。

けれど青年は白猫が退屈しないように、と水割りのグラスが空くまではずっと撫でていてあげるだろう。
食事をして、お酒も入った青年の体温は少し上がって温かい。

シャルレ > 撫でられるのは好きなことで、膝に登っても怒られることなく嫌がられもしない。
撫でてくれるし、ミルクもくれるし。この人はいい人だと…、撫でてくれる手に喉を鳴らして嬉しいと伝える。

「にゃーん」(撫でられるのすきー)

お腹もいっぱい、雨のせいで店内は静かだし、膝の上は暖かい。
いろんなイイモノが揃ってると膝の上で体を丸くするまま、
グラスの音を近くで聴きながらウトウトと金色の瞳が細くなって頭が揺れてくる。

リューゼ > ゆっくりと撫でていると、手に伝わるゴロゴロという喉の音。
可愛らしい様子に思わずくすっと笑ってしまう。
一声鳴くその姿に、ぽふぽふと背中に触れてあげて。

「…眠くなってきたかい? 寝床に戻らないとね。」

丸まったままうとうととしだした様子に話しかけて。
給仕の子を呼んで品の代金を払う。
ミルクの代金も入っているけれど、それは口には出さなかった。
さて、という様子でとんとんと指先で背中を軽く叩いてあげる。

「そろそろ俺も寝床に戻るよ。……君はどうする?」

言葉がわかるのかわからないのか。
まだそれも不確かだけど、語り掛けるように青年はそう言った。
もしも眠り込んでしまえば、仕方ないという風にマントに包んで青年がとった宿まで戻る事になるかもしれないが…?

シャルレ > 喉が無意識にも心地よくて鳴っている。
暖かくて、気持ちよくて…。

帰るという言葉に耳がピクンと揺れるけど、外は雨だし、
帰らなきゃとは思うものの、今はまだ
毛を濡らしたくない。白く長い毛が濡れると重たいから…。

今外に出たくないと…膝を降りることはしないで、丸く居座るつもり、
猫の姿であれば…、相手もただの猫と思っての行動。
マントに包まれると外気からも雨からも避けることでその中は暖かくて、
相手の宿にまで押しかけるよう連れられてっても、大人しく寝てしまうのだけど

リューゼ > 珍しく返答の鳴き声がない様子に、眠くなっちゃったか、と苦笑する。
そのまま、マントで温かくするように白猫を包むと胸元に抱き上げて。
ご馳走様、と店主に告げて店を出ていく。
短い道中も雨に濡れないようにしながら部屋へと戻り…。
青年も少しの間は起きていたけれど、やがて寝床に潜り込んでいくだろう。

白猫が出ていきやすいようにわずかに窓を開けておく。
青年のマントを白猫の寝床にして、自分はベッドで。
いつかの夜のように傍で眠っているだろう。

きっと先に起きる白猫さんの傍では、ゆっくり青年が寝息を立てているだろう。
起きたら帰ってもいいよ、というメッセージを少しだけ開いた窓にかけて。

ご案内:「王都マグメール 平民地区 酒場近く」からシャルレさんが去りました。
ご案内:「王都マグメール 平民地区 酒場近く」からリューゼさんが去りました。
ご案内:「王都マグメール 平民地区2」にノーガルトさんが現れました。
ノーガルト > (今日の仕事も、何事もなく終わった。
ダイラスから運ばれてくる積み荷の護衛、それを片付けたノーガルトは日当を受け取り、帰路に就く。

あたりはすっかりと暗くなってしまっていた。
無理もない、昼過ぎに早馬車でダイラスへと向かい、その足で帰ってきたのだ。
むしろ今日のうちによくぞ帰ってこれたものだと、少し驚きである。
手には真新しい辞書と、そして…さすがにこの時間から作ってもらうのはと思い、出来合いの物を。
もちろん、帰ったら準備はしていてくれるだろうが…。)

『ノル、本当にその本は役に立つのか?』
「わからん、だが今ある辞書では全く手掛かりがないんだ。」

(古文書の解読、牛歩どころか完全に停滞してしまっている解読。
なんとかそれを打開するためにと、別の辞書を買ってはみたものの…さて役に立つかどうか。)

ノーガルト > 『立たなかったらムダ金だな…。』
「ダイン……たまには嫌味なくしゃべれないのか…?」

(ダインの皮肉に、ノーガルトは少し肩を落とした。
無理もない、ここまで全く進展らしい進展もなかったのだ。
ダインもおそらく、フラストレーションがたまり始めているのだろう。

とはいえ、ヒントも何もなく、時代がわかっても文字がわからなければどうしようもない。
考古学者や言語学者に少し見せたが、完全にわからないと首を振られてしまった。
まあ、こっちの金払いが湿っていたのも問題なのだが…あまり深く見せるつもりはない。
なにしろ、あの古文書には破壊神が持っていた武器が記されているのかもしれないのだから。)

「……根気の勝負とはよく言ったな…俺も。」

(根気が折れてしまいそうになっている。
手伝ってくれている彼女には悪いのだが…今度図書館に閉じこもるつもりだった。
あそこならば、いろんな知恵がある。
その知恵を借りれば、何かしらヒントくらいは…。)

ご案内:「王都マグメール 平民地区2」にシンシアさんが現れました。
シンシア > 時間が空けば、本とにらめっこの毎日

先ほどまではしてたものの、少し逃げ出してきた…久しぶりに夜の散歩と
そろそろ彼が戻ってくるだろうと見越してのこと

平民地区の端っこから大通りに出ては、街灯の下をのんびりあるく
周囲は人も少ないし閉まってるお店も多いのだけど

本から逃げてきたのに、頭の中は時代と文字と歴史と戦争のこと
戦争の原因は宗教的なことも多く信仰からと、難しそうな顔をしたまま歩いてた

ノーガルト > (いつもならば買い物客でにぎわっているこの場所も、今はしんと静まり返っていた。
顔見知りも増えてきて、町での生活が楽しくなってきている。
もっとも、日中はほとんど街にいないノーガルトだ、顔見知りは増えても話をすることはない。
いわゆる、レアキャラと化している始末である。)

「………まあ、いつもの事か…。」

(そのセリフは、ダインのいつもの皮肉めいた言葉を指しているのか。
それとも、何ら手がかりもつかめない古文書の解読に時間がかかることを指しているのか。
ノーガルトとしては、どっちでもないのだがふとそんな言葉が頭をよぎる。

通りを曲がり、もうすぐ我が家だというところ。
街頭の下に、よく知っているブランド色の髪が見えた。
夢あえに来てくれたのか、それともただの気晴らしだろうか…。
まあ、其れこそどっちでもいいことだ。)

「…シンシア。」

(真新しい本をわきに、そして食べようと思っていたものをさげてノーガルトは軽く、右手を振った。
今日は彼女を同行させなかったのは、させるまでもない簡単な仕事だったから。
一人でも問題なく遂行できる仕事だったので、彼女には留守番を頼んでいたのだった。)

シンシア > 「あ…ノル、おかえり」

ちょうどお迎えにいくにも大通りになると、入れ違いの可能性もあったし
ゆっくり歩いてたから、曲がり角の手前で名前を呼ばれることに気づき顔をあげる
そこに、戻ってきた姿を確認したら、ホッと表情を緩めると同時に微笑みを浮かべ
少し早足で彼へと近づく

「お腹すいたでしょ、家にも少しあるけど買ってきてくれてよかった
 足りなかったかも」

季節的に日持ちするものは少なくなってきた
長く置いておくのも心配だったから、彼の持ち帰りのものには助かると隣に並べば…
外に人もいないし、嫌がられないかな?と手を肘のとこに差し込むようにくもうとして

ノーガルト > 「ああ、ただいま。出迎えご苦労だったな。」

(いい気晴らしになっただろうか、とは思う。
蒸し暑くはなってきたものの、やはり外に出れば夜風はまだ少し冷たさを感じるくらいだ。
足早に近づいてくる彼女を見れば、ノーガルトは自然と足を止めた。)

「ん、そうなのか……。まあ、この蒸し暑さだからな。」

(季節的に、あまり日持ちするもの以外はその日のうちに片付けてしまっていた。
シンシアも、それを考えれメニューを拵えてくれるし、毎日新鮮なものを美味しく食べられている。
その彼女の努力は、決して感謝しないわけにはいかないだろう。

腕を組む…普段ならば、ほとんどしない行為だ。
あまり人に、いちゃついているところを見られることを良しとしないノーガルトは、手を繋ぐことすら拒む。
だが、人に見られていない場所ならば…是非もなしだった。
素直に組まれるその感触に、少し照れたようにそっぽを向いた。)

シンシア > 「ん、よかった大通りまでいくと入れ違いなるかもしれないしね」

道はどこにでも繋がってるし彼の帰り道がわからなくなる
会えるなら大通りまでのこの道しかなかったから
家仕事をしてただけなので、ラフな格好で大人しく腕を組ませてくれると嬉しくて

「ふふ、いいでしょ?家までの少しだけだから、我慢して?」

顔をそっぽをむけた
嫌がられた?恥ずかしがってる?怒らせた?…どれでもいいけど
自分も少し気持ちのとこで、疲れてる…少しくらい甘えてもと腕を組んだまま体を少しだけ寄せて

距離は少しだけ、すぐに家は見えてくるはずで

ノーガルト > 「…ああー…うん、そう…だな。」

(ノーガルトの返事はどこかあいまいなものになっていた。
彼女には黙っている(すでにばれている)が、ノーガルトは方向音痴だ。
いまだに、大通りを通ると家への道がわからなくなることがある。
そして、時折迷って気づいたら結局赤い猛牛亭に…ということもあるのだ。
そこからならば迷うことなく帰れるため、一度猛牛亭に行くというかあなり面倒な道を通っている。
この道で合流できたのは…ある意味幸運だったと言えなくはない。)

「べ、別に嫌がっているわけじゃ……。」

(ただ、恥ずかしいだけなのだ。
彼女とは確かにそういう関係ではある、しかしこの腕を組んだり手を繋いだりという行動は、どうにもなれない。
やはり普段からしていないことは、そうなれることではないらしかった。

家の場所は近く、遠くに明かりの見えている一軒家がある。
もはや見慣れた我が家だ、見間違えるはずもない。)

シンシア > 「ふふ、わかってるから」

方向音痴っぽいのも、なんとなく…でも、気にすることなく腕を組んだまま
少しくらい甘えても許して、とどっちもへの答えを

「シャワーしてくる?蒸し暑かったでしょ…なにか軽く食べるの用意しておくから」

家の前にまでくると腕を解いて
扉をあけて彼を中にいれようと、そのまま彼の食べるだけの
夜食的なものを用意にはいるのだけど

ノーガルト > 「うっ………。」

(隠しているはずなのに、なぜかその言葉がぐさりと胸を突く。
まさか方向音痴がばれている?と内心少し冷や汗をかいていた。
いや、もちろん完全にばれている野で隠しているつもりなのは、本人だけなのだけれども。)

「ああ、そうだな……悪いが少し頼めるか?実は、晩飯を食い損ねてな。」

(馬車の中で食べるつもりだったのだが、あいにく今日はノーガルト一人しかいなかったのだ。
軽く腹に入れはしたのだが、それで足りるはずもなく。
シンシアが何か用意をしてくれるならばと、その間にノーガルトは汗を流しに行った。)

「そういえば…解読のほうはどうだ?」

(進んでいるはずのない古文書の解読。
しかし、彼女ならば何かわかっていないかとシャワーを浴びながら訪ねてみた。)

シンシア > 「はい、任せておいて?」

家に戻ると、夜食の支度をする
彼の買ってきたもの、冷えたエール、残り物だけど
野菜炒めたものとお肉を軽く串に刺して焼いていく
テーブルに並べながらも、シャワーの外で着替えとタオルを用意し

「うん、解読は進んでないけど…
 いつの時代も宗教戦争てあるじゃない?信仰している宗派や神様…だから戦争のとこも調べてみようかなって」

ノーガルト > (シャワーを浴びると、酷く心地よかった。
決して冷たくはないものをあてているのだが、それでも体中にまとわりついた汗が流れ落ちていく。
頭からシャワーを浴びて、汗を落していく。
不快なべたべた感が消えて、さっぱりとしてから浴室を出た。)

「宗教戦争か…確かにな。」

(ヤルダバオートに赴き、手掛かりを探した時もそうだった。
いくつかの神殿に攻め込まれたような跡があった、おそらくそれが宗教戦争の後、だったのだろう。

その戦争は、かなり悲惨なものだと聞く。
信仰している神が違う、宗派が違うというだけで忌み嫌い合い、そして戦争へと発展していく。
聖戦と人は呼ぶ場合もあるが…中身は血で血を洗う、それは悲惨な者だろう。

だが、探しているものは神の剣と称されるものだ。
宗教がらみでどこかに封印、もしくは安置されているのだとしたら、可能性もある。
ノーガルトは手早く着替えながら、軽く考えをまとめた。

リスクは伴う、しかしシンシアに任せるのが一番効率的だろう…。)

「わかった、そっち方面はお前に任せるよ。」

シンシア > ちょうど出てきたタイミングでひえたエールをジョッキに注いだとこ
彼の席の前に置いて

「まあ、いろんなとこに可能性と情報はあるのかなと思って
 簡単に見つからないのは、そういう隠しやフェイクもあるのかなって」

先はすごく長い、だからつい無意識にため息も出てしまうほど
自分のグラスにも甘くしたリンゴのお酒を薄めたものを用意し
彼の隣に椅子を動かし、座り…夕食は終えたけど
少しだけ彼の晩酌には付き合おうとしてた

ノーガルト > (席に戻れば、すでにシンシアが食事の準備を済ませてくれていた。
肉と野菜の串焼き、そして好物のエール。
腹が減っていたので、これらは確かにうれしいものだった。

席に着き、まずはエールを少し煽る。
遅い晩飯になってしまったが、まずはこれで一杯やらないと、明日の活力にならないのだ。)

「確かに、いろんな可能性は捨てきれないな。…だが、その分危険も付きまとう。」

(特に、宗教がらみともなると。
彼らは、とにかく異端者を極端に排除しようとするのだ。
例えば、今調べているものが彼らにとって触れることすらタブーだった場合、シンシアは異端者とみなされる。
するとどうなるか…答えは一つ。火炙り、である。)

「調べることを止めるつもりはない、魔族と知り合いになろうなんて無茶を言わない限りはな。…だが、十分気をつけろよ?」

(ノーガルトも信教者である以上、その危険性は聞かされたことがある。
なので、もしそれがタブー視されているものだったら、すぐに手を引くことを進めた。)

シンシア > 自分としては手抜きの夜食
簡単すぎてるし、彼の買ってきたものがなければ味気なかったかもしれない
それでも、いつものように家で過ごす様子にテーブルに肘をつきながら
嬉しそうに微笑んでたけど

「ん、そうね、がんばる」

彼が心配してるのもわかるけど
進まないといけないことも…あるから安全にぬくぬくと都合よく手に入れられるものなんかない
リスクがあるのは承知で危険になることも、あるだろうけど

「そういえばね…」

隣で食べてる様子を嬉しそうに見つめながら、最近届いてた手紙についても
彼の耳に入れておこうと、嘘や隠し事をしないと決めてたから

ノーガルト > (簡単な者でも、シンシアが作ってくれたもの。
其れだけでずいぶんと美味く感じるのは、まだまだ彼女の料理に空きが来ていないから。
少し豪快に、串焼きにされた肉をかじり、串から引き抜いて何度もかみ砕く。
口の中に残った油を、エールで流し込めばこの上ない至福が訪れていた。
炭鉱夫は、この一杯のために一日仕事をしているという。
その言葉の意味が、何となく分かった気がした。)

「…重ねていうが、無茶だけはするなよ?」

(シンシアはいつも、役に立とうとして無茶をする。
アンセルもそのことを心配しているし、ノーガルトもそれは同じだ。
だから、無茶だと…少しでも危険だと思えば、すぐに手を引くように。
子供に言いつけるような口調になるが、そのことだけは彼女に約束してほしいところだ。)

「………ん、どうした?」

(買ってきた唐揚げを、ノーガルトはつついていた。
やはりシンシアの物と比べると、味はかなりグレードが下がる。
さしてうまいとも思わず頬張っていると、シンシアが何か伝えようとしてきた。
何かあったのだろうか、とノーガルトは食事の手を止め、耳を傾けた。)

シンシア > 「大丈夫よ?」

かれの念押しの心配に笑顔で返す
なんとかできるという思いと、彼の役に立てて喜んでもらえることなら
頑張れる、いつもどおりのこと

2人の心配も笑って平気というのだけど

「うん。まあ……」

少しだけ視線をグラスに落として
少し前に受け取ったことについて話していった
特になにか自分からはしていないけど…

ノーガルト > 「…………むう。」

(押し黙った、大丈夫という言葉に対して。
信用してもいいとは思うのだが、いかんせん彼女のこういう時の行動を考えると、心配で仕方がない。
また、自分で無茶なことをして棄権に巻き込まれやしないかと…。
命を粗末に扱いはしないだろうかと、どうしても心配になってしまうのだ。

食事の手を止め、彼女が受け取った手紙に着いて話を聞いた。
少し黙って聞いていたけれど、さして気にする必要はないだろう、という結論を出すことにした。
彼女が何かしらのアクションを起こさなければ、何かをしてくることはないだろうということで…。)

「…シンシア、そんな顔はするな……。」

(すでに終わったことだから、とノーガルトは苦笑した。
確かに気になるのもうなずける、しかしいつまでも引きずるようなことではない。
だから、もう気にするな…と。)

シンシア > 「ちゃんと怪しいときは相談するから、約束したでしょ?」

なんだか不満そうに見えてしまったから
クスクスと笑うようにおかしくて
ちょっと甘えるように、小首をかしげながら
約束は守るつもりで

「ん、わかった
 ノルやアンセルに隠し事はしたくなかったから」

ただそれだけ、報告というか…解読について考えてる合間にも
頭の中に過ぎってたことも、彼からの一言に安心できたように

「ごめんね、せっかくお酒飲んでるときに」

彼の気分を悪くさせていないか、今度はそちらを気にして