2017/06/04 のログ
■オーベ > 俯いていた彼女の表情に笑みが戻ればホッした
こうしてみると以前、薬指の指輪をくれた女性に弟子でも取ってみるかな、などと気安く口にしたが
彼女ほどの年代の弟子を取るとなると気が重くなる…出来ぬことをおいそれと口にする物ではない
自分を産み育んだ父母などには頭の下がる思い出ある
「…ん?不思議、と言われてもなあ…
俺、今は連れていないけれど犬や狼、獣やなんかと暮らしているからかな…?」
ひょっとしたら、僅かばかりか衣服に残った老犬の匂いを彼女であれば感じ取ることが出来るかもしれない
完璧にそれらの言葉が判るわけではないけれども、長年一緒に暮らしていると、ちょっとした仕草や視線で
考えていることが判る……ような気がする
「例えば―――そこの影、俺の影の中にもいるのさ」
足を止めて街頭に照らされて伸びた己の影を指差す
すると、僅かに影が揺れて、白い獣…牝鹿が、少しだけ顔を覗かせる
林檎飴を持った彼女を見上げてほんの少し、鼻先を揺らせば白い牝鹿は再び影に潜っていき
「あんなのと暮らしているからかも…
あまり、自覚がないから、ちゃんとした答えになっているか判らないけれどね…」
そんな自分なりの回答を述べれば、彼女へと再び視線を戻した
■シャルレ > 「…その匂いなのかな…」
感じてた匂い、相手の説明でなんとなく納得していく。
影を指されて足が止まり、みてると影が動いて、あの視線がまた自分をみて消えた。
おもわずビクッと肩を竦めるようにして怯えたけど、すぐに元にもどりホッとした。
「森の中で暮らしてるから、お買い物にきたの?」
視線に気づけば、驚いてたのを誤魔化し笑い。
夜市も端っこまできて街灯だけの通りになってくると、人気も少なくて。
■オーベ > 「自分では全然わからないけれどなあ…」
言われて自分でも肩の辺りをすんすん、と鼻を鳴らし匂ってみる
お屋敷のランドリーメイドさんが洗ってくれた衣服からは少しも匂いはせず、ううん、と首を傾げる
彼女がビクッ、と驚けば噛んだりしないから、と苦笑しながら彼女に伝えて
「それもあるかな…好き好んで森に引きこもったけれど、世情と離れるのも中々寂しいものでね…
世情だなんだと、そういう事を嫌って森に篭ったつもりなんだが……ままならないものさ」
今度はこちらが肩を竦めてみせる
やがて賑わいからも離れて人も疎らになれば、ん、と周辺を見渡す
彼女をあまり遅くまで連れ歩くのも悪いだろう
「さて…色々聞かせてくれてありがとう、楽しかったよ
まだまだ、聞いてみたいことはあるのだけど、それは次の機会にしようか、君も待っている人がいるだろうから」
す、と彼女のフードに手を伸ばせば用心の為、人払いの印を施す
ぽふん、と軽く一度だけ撫でるようにしてから、手を引っ込めて
■シャルレ > 「じゃあ…今度私が森に遊びにいくのは?寂しくなくなる?」
森の中で住まう人、自分もココより遠い場所に居たから静かで居心地がいいのは知ってる。
人がいなくて寂しいのもわかる。
影は何事もなかったように元にもどるけど、目の前の人は魔法使いなんだ、と勝手に自己完結で思い込んでしまえた。
「うん、またお散歩しょう?りんごのお礼もしないといけないもん
今度は私のオヤツ一緒にたべよ」
手が伸びてくる、怖い人じゃないことはわかったから、おとなしく撫でられる。
なにをしたのかは気づいてないけど、猫のときとは違い1度だけ撫でてくれたことでも嬉しくてニコーッと微笑んでた。
「オーべ、森にかえるの?夜遅いの危ないよ、森は真っ暗だもん」
心配するように伺って見つめる。
■オーベ > 「訪ねてきてくれるのは嬉しいけれど、1人じゃ危ないよ」
思ってもいない言葉に思わず笑顔になってしまった
遊びに来たくなったら迎えにいってあげるから、と柔らかな表情で続けて
猫の姿ではなく年頃の娘の姿の彼女をあまり撫でくり回すのも、悪いと思いすっ、と手を引く
それでも、嬉しそうに微笑んでくれるものだからついつい、また手が伸びてしまうのだけど、グッ、と堪える
警備の兵にでも見られたら、大変なことになりそうな気がしないでもない
「いや、森ではないよ、王都に出てくる時は大抵、お屋敷に泊めてもらうのさ
えーっと、この先を行った……―――」
はて、『薬指の指輪の彼女』の名前を出して良いものか…と脳裏をよぎる
今でも、貴族として振る舞う事がある彼女なので、下手に名前を出して妙な噂でも立てば迷惑をかけてしまう
かも知れない
……眼の前の彼女が噂をするようなことは無いであろうけれども
「……――、この先を行った大きなお屋敷
そこに帰るだけだから、シャルレは何も心配しなくていいのさ…それに、こう見えても魔術師だからね
空を飛んで行くわけには行かないけれど、月明かりを頼りに夜の森を歩く位は出来るのさ」
心配げな視線を送る彼女に大丈夫だよ、と『周囲を確認』してから、安心させるように頭を撫でてやって
■シャルレ > 「…だって、お迎え…遊びにいくて、どう伝えればいいのかわかんない」
目の前の人が笑うと釣られて笑う。
遊びにいく気分になったら匂いを探していけばいいかと楽観的に思ってたから、お迎えと言われてもピンとこない。
「お泊りするとこあるの、よかった
この先?じゃあもう近くね、ヒトさらいとか居るみたいだから気をつけてね」
教えられたことを、相手にも伝える。
まだ出会ったことはないけど、居るらしいヒトさらい。
また撫でてくれると、猫姿でないから喉は鳴らないものの喜ぶ、優しく撫でてくれるのは好き
つい…尻尾が揺れそうになるのを手でお尻を抑えて笑いながら。
■オーベ > 確かに言われてみれば、とハッとする
何か持っていなかったかなあ…と彼女の目の前でごそごそと、ポケットやらを漁ってみるのだが、
メイドさんが洗ったものだから、細々としたものは別にしてしまっていたのを失念していた
うんうんと、唸っていれば夜市の端にある土産物屋に丁度よい物を見つけて、それを買い求めた
「じゃあ、遊びに来たくなったらこの鈴を鳴らすといい
片方は俺が持っておく、シャルレがこちらのもう片方を鳴らせば、俺の方の鈴も鳴るから」
そうしたら、君の所へさっきの牝鹿が君を迎えに行く、と告げて小さな一対の鈴の片方を彼女の手に渡す
そうしているうちに、人攫いに気をつけて、と言われれば声を出して笑い
「そうだな、俺のようなのを攫ってどうするつもりかわからないけれど、気をつけるよ
シャルレも気をつけて、なるべく人の多い道を帰るようにするんだよ?」
ぽんぽん、と警備の兵がいないことをよく確認してから彼女の頭を撫で、そっと手を離す
そして、おやすみ、と告げればふわふわ、と緩く手を振ってみせた
■シャルレ > 「鈴…聞こえるの?」
手渡された鈴、指でもちあげて鳴らしてみる。小さく綺麗な音聞こえた。
自分に言われた言葉を、相手にも告げたら笑われたのを不思議に思って、首をかしげてみるけど。
「うん、わかった人が多いとこね、あと明るいとこ…私も帰る、おやすみなさい」
帰り道の安全なとこの条件を知ってるとばかりに、相手に告げる。
撫でられた手が頭から離れると、少し残念に感じながらも微笑み手を振って
明るい街灯の下、人がまだ歩いてる道を通り隊舎へと帰っていく。
■オーベ > 「聞こえるよ、そういう魔法を掛けておいたから」
彼女が鈴を鳴らせば自分のもった鈴を掌にのせ彼女に見せれば、少し遅れるようにして掌の鈴が鳴り
「うん、気をつけて…」
ふるふる、と彼女の姿が見えなくなるまで手を振り続ける
そうして彼女の姿が見えなくなれば、手を下ろして、伸びた己の影にちらり、と視線を向ける
「念の為、家に着くまで付いてあげてくれ…用心に越したことはない」
ぽそり、と独り言のように呟けば
影の中から気配がすーっ、と消えて彼女の見えなくなった方へと向かっていた
それを見届ければ、ふっ、と短く息を吐いて自分も屋敷の方へ向かって歩き始めた―――
ご案内:「王都マグメール 平民地区2」からシャルレさんが去りました。
ご案内:「王都マグメール 平民地区2」からオーベさんが去りました。
ご案内:「平民地区2/宿屋街」にグラスシエルさんが現れました。
■グラスシエル > 平民地区の宿屋街――大小様々な宿が軒を連ねている。人通りも多く、昼食を取りに来たものも多い。
そんな中、ガツガツと不機嫌そうな軍靴の音を鳴らし、歩く少年がいる。吊り目の焔色の瞳、バサバサの銀髪をした、痩身の天使だ。軍服に身を包んだ少年は少し落ち着かないように、少し苛立つように、宿屋街を歩く。
心なしか緊張した面持ちだろうか。元からそういう表情なのか、やけに剣呑な雰囲気を纏っている。
「…飯を食いに来ただけだ。うん、飯を食いに来ただけ。」
ボソボソと何やら独り言を呟いてる。まあ、それはともかく、昼食を取れそうな宿を探す。宿屋街にはいくつもあるので困らないが、さて、どこに入るか
■グラスシエル > 「――まぁいい加減慣れたけどよ、見世物じゃねえんだよなぁ…ぁ?」
翼を隠そうとしない天使の姿に、道行く人の視線が向く。其れを追い払うように、逆にガンを飛ばして蹴散らしながら歩を進める。
この様子じゃ、人気のない宿の方がよさそうだ。飯がまずくなる。
その好奇の視線も少年の剣呑な雰囲気に拍車をかけてるだろうか
さてさて、人気の少なそうな、一回が酒場になってる所は…と。視線を宿屋に。 別に酒は飲まないが昼食と、ついでにアルコールがほしいところだ。痛み止め、気付け、消毒代わりにである
「しかし、富裕地区に、貧民地区、挙句には平民地区か。階級制度もここまでくると「俺ら」とそんなかわんねーな」
少年の元の世界にも階級があったらしく。少年は唾を地面に吐く。嗚呼神様、アンタの子達はこんなにも分け隔てなくいきてますよ、と言ってやりたい
■グラスシエル > まあ、必要な事なのだろう。そうやって治安も守られる。現に王城付近や富裕地区、平民地区ですら治安は良さそうだ、まあまあキナ臭い匂いもするが、まあ人の世である。そんなのは当たり前だろう。
なにせ自分のいた天界ですらクソみたいな世界だったし、偉い連中はぶん殴りたくなるほど権力特化だし、それに自分のような天使もいる。
世の中平等などないのだ。其れを認めたら悪魔のいうカオスな世界こそ正しくなるだろう。
「何事も秩序は大事ってな。まあここでいいか」
と、適当に宿に入る。1階は客が数組いるだけの酒場。マスターが自分に好奇の目を送るがシカト。金貨を先にカウンターに置いて。
「飯だ、肉料理適当に。後度数の強いアルコールを適当に瓶に詰めてくれ、グラスは要らん。」
■グラスシエル > 子供なのに酒を?というような表情に舌打ちして、もう一枚銀貨を投げる。正直世の中金である程度はなんとかなるものだ、というかこのぐらいにドライな方が、少年には都合がいい。守銭奴にはなる気はないが金で解決、嗚呼素晴らしき人間関係。どちらもハッピー、WIN-WINである
マスターも、銀貨を黙って受け取って厨房に入る。こういうのが良いのだ。お互いに深入りしないお付き合いサイコー、というか一生引きこもれるなら引きこもって他人と接触したくないものである。
まあ、戦天使に其れは無理な相談だが
料理を待つ間、ふと、ポケットに入っている紙切れに気づく。まあ気づいていながら無視してたものだが。手持ち無沙汰の少年はその髪を広げて、苦渋に満ちた表情を浮かべる。嗚呼、なんで思い出したくないものを自分で開けたんだ、俺はパンドラじゃねえよ
■グラスシエル > と、気が滅入ってて忘れるところであった。
「マスター、あんた酒はいけるのか?まあ一杯どうぞ?」
と、銀貨を再び。マスターも気をよくしたのか先程までと違って柔和な顔で応対である。やっぱ金の力ってすげえ。
まあ、当然善意で奢ったわけではない。とりあえずは此処の周囲の情報収集である。王都まで一直線にきた少年は、地理がさっぱりだ
「王都の周りにはどんな街があるんだ?旅をしててね、ちょっと教えてくれないか?」
マスターも気を良くしてるのか二つ返事で地図を持ってくる。ホント酒と金は偉大である。世の中は哲学者が考えるほど複雑じゃないと思う
さて、マスターの講義のはじまりである。ついでに運ばれてきた肉料理をつまみながら、マスターの説明に耳を傾けて
■グラスシエル > 「ふぅん、魔族の国に、神聖都市ね。神と精霊ねえ…」
異国、というか異界だろうか、天使という単語はでなかった以上、神聖都市ヤルダバオートとやらも、万が一の逃げ場になるかならないか、といったところか。そもそも信仰の対象がまるきり違う以上むしろ背信者の権化として、って事も考えられる
むしろ、商売敵――要はここに「こっちの」主神を据え置くための監査の可能性もあるのだ。まあ、そういう信者集めは門外漢である。そういうのは偉い人間に任せておけばいい。偉くてエロいならきっと多くの信者が集まるだろう。
そして北には魔族の国。魔族――当然、自分が本来ならば「狩る」対象である。だが此処には其れが目的で来た訳じゃないのでスルーである。というか一人でそんなとこに喧嘩を売るほど勇者様ではない。まあ知識としては重要か。
「ミレー族、ね、あー…貧民地区とかで働いてたアレか。ケモミミのだろ?」
まあ、予想はしてたが結構な種族がいる。さっきの予想は大体当たりだろうか。新たな信仰の場としては、まあ確かに信者獲得しやすそうではある
マスターのグラスが空になると、また銀貨を一枚。自分は肉料理を頬張る。意外と、客入りに対して味は悪くはなかった
■グラスシエル > 「大体は判った、ありがとうなマスター」
犬歯を見せるように笑ってみせる、マスターはグラスの酒を飲み干して、厨房へと戻っていった。 残った肉料理が冷めないうちにがっついておく。サービスのつもりかお子様に喧嘩を売ってるのか、オレンジジュースが置かれてたのでソレで肉を流し込む。まあ酒よりは全然マシだ。
「さて、と…随分回るところが多いな。神聖都市も一度足を運ばないとな。ま、適当に回ってみるか」
こんな任務など、ぶっちゃけ旅行みたいなものである。まぁこんな任務よりは戦場のほうが自分に合ってるとは思うのだが、いい加減気持ちを切り替えよう。と、最後の肉を嚥下し、少しの食休みに店内を見渡す
■グラスシエル > 「さて…と、ごっそさん。」
少年は立ち上がる。とりあえず向かう先は王城か、それとも他の区画か
まぁ長い旅行になりそうである。少年は背を向けたまま宿屋を後にして
ご案内:「平民地区2/宿屋街」からグラスシエルさんが去りました。
ご案内:「王都マグメール 平民地区 酒場」にアンネリーゼさんが現れました。
■アンネリーゼ > 夜の街を歩く少女は、空腹だった。
先ほどは非常に楽しい一時を過ごしたわけだが、代わりにうっかり昼食を取り忘れていた様子。
それ故、くぅくぅと腹を鳴らした少女は、にぎやかな酒場へと滑り込む。
隅の一席を確保すると、注文するのはミルクと肉料理。
あとは、ぺたんこなお腹をなでながら、料理の来報を待っていた。
■アンネリーゼ > 「それにしても……はぁ、今日は有意義な一日だったわぁ……♪」
一日の出来事を反芻しながら飲むミルクは、非常に美味しい。
濃密なコクに甘み、カップを両手で支えて、ちびりちびりと飲み込むのだ。
やがてやってきた肉料理。こんがり焼けた骨付き肉は、粗野にかぶりつくもの。
少女もまた、郷に入らば郷に従え。ちょん、と摘まむとあちちとつぶやきながら。
「はむっ……ん、ふぅっ♪塩っ気が強いから、ミルクに合うぅっ……♪」
はむ、はぐ、むぐむぐ。小動物めいた動作で手早く肉を平らげながら、少女は満足げだった。
■アンネリーゼ > 肉を一頻り齧り終ると、程よく満腹。満足感が心地よい。
指先を浄化の呪文できれいにすると、そのままおなかをぽふぽふなでて。
デザートにリンゴの甘露煮を注文。それも綺麗に平らげた。
そして、そろそろ夜も更ける頃。眠気も心地よくなってきたから、このまま眠ることとしよう。
金を払い、店を出て、近くの人気のない路地に入る。
宙に描くのは魔法陣。行き先は己のアトリエ。あとは一歩踏み出せば、少女の姿は掻き消えて――。
ご案内:「王都マグメール 平民地区 酒場」からアンネリーゼさんが去りました。