2016/12/10 のログ
ご案内:「王都マグメール 平民地区2」にアラミルさんが現れました。
■アラミル > 夜更けの平民地区。少女は少々浮かれた気分で…人通りが少ない裏通りを歩いていた
それもそのはず、やっと目的の場所へとたどり着ける足掛かりができたのだから
「…バフートには、いけそうだし…あと、は…」
くぅ…と可愛らしい音を静かな路地に響かせて。昨日会った人物(?)の話ではバフートはかなり遠い場所のようだ
そこに連れて行ってもらえる事にはなったが、そこに行くまでに空腹で倒れてしまっては意味がない
「ごはん…」
先日の失敗から…令嬢のような恰好をしていても大通りを歩くことは避け、できるだけ目立たないように裏路地で「ごはん」を探しているようだ
富裕地区を歩いているのが普通であろうその煌びやかな格好は裏路地で非常に目立つことは頭から抜け落ちているようで
そっと足音を潜ませながら…ちょうどいいごはんがいないか、辺りを探している…
ご案内:「王都マグメール 平民地区2」にシルヴィ・メディクスさんが現れました。
■シルヴィ・メディクス > 夜も更けた頃、いつも通り目立たないように表通りを避けながら娘は歩いて商売相手を探す。
表を歩かないのは、鳥の嘴のような突起が伸びる異質なマスクをつけ、黒いガウンを羽織る姿は契約に基づく正装であるとはいえ、人目に付きすぎるためだ。
「やはり、医者と言えども節を屈することも必要かもしれませんわ」
不逞な輩がおのずから避けていく風貌はそこそこ便利である反面、施術する相手を探すことに不便で。
重いトランクを抱え直すように持ち上げたところで、ふと何かが見えた気がして足を止めた。
「…あらあら。ご機嫌よう、このような場所にお忍びでお出かけでしょうか?」
マスクに付けたレンズ越しの青い瞳が、路地裏に似つかわしくない人が歩いている様子を見咎める。
令嬢らしい恰好の少女が歩いてくる様子に、見た目の異様さとはかけ離れた丁寧な挨拶を目の前と言うには少々遠い距離からかけていく。
その大きくない声は、不思議と近くでささやかれるように相手もはっきりと聞こえることだろう。
■アラミル > 似たような理由でこっそり裏通りを歩いていた少女は近くで声を掛けられたように感じ、少し驚く
その声のした方向を見れば奇妙な格好をした人物がいたのだが…少々離れており今聞いたように声が届く距離ではないのだが
「……ごきげん、よう?……へんなかっこうね」
その恰好とは釣り合わない拙い挨拶を返して。お世辞も何もない素直な感想を…聞こえるかはわからないが返して
奇妙な格好をしている相手を怪しく思っているもののお腹が膨れれば今はなんでもいい
「お忍び…、そうかも…。大騒ぎになるのは、いや…」
返答をしながらこの前のように野次馬に囲まれては何もならない、と苦い記憶を思い出しつつ
空腹を満たすのが目的のせいか、彼女にしては珍しく自分から奇矯な格好をした相手に近づいていくか
■シルヴィ・メディクス > 声をかけられた相手が驚いたような反応を見せると、娘は小首をかしげながら歩き始めるが、
内心ではやはりお忍び!と娘の中では勝手な結論に達していた。
「これは医者の正装ですわ……いえ、ワタクシの流派では、そうでしたの」
挨拶を返す相手の悪意のない率直な感想には耳聡く、すかさず言い返す。
そして己でも無理があることを自覚し始めていて、付け足す言葉は言い訳じみていた。
「なるほどなるほど、やはりお忍びでこちらへ?貴族の御方が一体どのようなご用向きでしょう?」
近づいてくる相手の返答に、ややミーハーな反応を示す娘と相手との距離が縮まっていっても、言葉の声量はあまり変わらない。
主より賜った風の魔力によって、殆ど無意識に声を繋いでいる状態なのだった。
■アラミル > 実際のところはお忍びどころか令嬢ですらなく煌びやかな衣装を纏っただけのバケモノなのだが読心術でもない限り看破は今のところ、できないだろう
見た目には少し背伸びした格好をした少女のようにしか見えない
「…医者…。会ったことはない、けど…そんな恰好をするのね」
世慣れしていない彼女はあっさりと信じる
他の医者という存在に会ったことがない彼女には今の相手の格好が医者のイメージとして植え付けられるだろう
「……。おいしそうなごはんを、探しに…?、…ふしぎな声、してる…」
相手の質問には少し考えた後…この点に関しては少し成長したのか、ややぼかして答え、距離を変えても変わらない声量に純粋な疑問を覚えて
彼女の唯一の武器は近づかないと意味がないため…普段、人同士が話す時に取る様な距離まで近づこうとするだろうか
■シルヴィ・メディクス > 相手の恰好から勝手に身分を想像している娘は、それがまさか人ではなく、
しかも自分と近い種族であることなどは頭によぎりもしない。
「ええ、ええ、清らかな空気を常に嗅ぐために、ここに薬草が詰められますの」
相手に医者のイメージが偏っているものになっていることはいざ知らず、嘴を軽く揺らして中に何か入っていることを示す。
実際は薬草どころか媚薬であるのだが。
「ほほう、貴族の食事が舌に合わないのでしょうか?それとも以前味わったものが忘れられず?
…?ああ、これは失礼、くぐもってしまっておりました?」
普段なら門前払いで済めばいい方な貴族を相手に話を聞けると思っている娘は、知識欲も相まって饒舌になっていく。
そこでふと相手の疑問に、しばし娘は思案し、マスクの嘴を指さして的外れな問いかけをしておきながら外そうともせず。
近づいてくる相手にも現在では無警戒であり、特別優れた探知の能力もないことで正体にも感づくことはなく。
■アラミル > 相手に警戒する様子がないため、今夜はうまくいきそうだ、と内心で喜びながら彼女の距離まで近づいていく
「…医者って、そんなこと、もするのね…。清らかな空気っていうのも、よく、わからないけど」
彼女もまたそのマスクの中に詰まっているものの正体が看破できるわけではない。
大事なのはごはんを食べることなのでそういったものを覚える必要も現状は感じていないだけなのだが
怪しまれないよう、返答を続けながら機会を伺う
「ううん…、それにわたし、貴族?じゃないもの……。大丈夫…すぐに…」
首尾よく近づければ…相手に疑問を抱かせる返答をしながら、暗い微笑みを浮かべて…
「…言葉…いらなくなる、から…」
何らかの危機を超えたことがある、あるいはそういった気配に敏感であれば…少女から殺気とも呼ぶべきものが溢れるのがわかるか
そして次の瞬間薄桃色の煙が相手を包むように噴射される。それはバケモノが日に1度しか使えない唯一の武器
不用意に吸い込んでしまえば強烈な麻痺と催淫の効果が相手の体を蝕むだろうか
先の強烈な気配に反応し反撃、回避、あるいは何かの防護策を取ることができれば、それから逃れることができるだろう
■シルヴィ・メディクス > 「悪しき空気からくる病に抗うため、だそうですわ」
自分には必要がないからと媚薬を詰めていることまでは暴露せず。
相手の内心は見抜けないものの、間近にくる相手の恰好に、自分でもよくわからない違和感を娘は覚えた。
「…はい?貴族でないのならどうしてお忍びを…?」
続き相手の返答に、自分の聞き間違えを疑いかけた娘は、不意に少女が笑みの性質を変えることに漠然とした危機感を覚える。
「くっ…罠の、類ですのっ…!?」
急に娘の視界が比喩でなくピンクに染まった。
何の役にも立たないマスク越しに吸い込みかけたものに、身体が火照って痺れるような感覚に全身が粟立つものを感じる。
危険を感じては出し惜しみもできず、咄嗟に風の魔力を用いて周囲に突風を吹かせて煙を散らそうと試みる。
乱雑に吹き荒れる風は煙を散らしながらガウンの留め紐を解いて下に着るドレスを露わにし、
急に魔力を消費してしまったことで人化も解け、盛り上がる山羊の角に押されたマスクが落ちて、人ではない青白い面貌と赤黒い瞳が相手の目前に現れていく。
■アラミル > 突然、風が吹く。魔術を見たこともない彼女にとってはそれは驚愕すべき出来事で
「な…っ…」
煙という性質上、風には滅法弱い…咄嗟に相手が放った突風に…薄桃色の煙は霧散し、天高く消えていく…
「ぅ…そ………。にんげん、じゃ…なか…」
それと同時…少女を見ていたならがく、と崩れ落ちる姿が見て取れるだろう
この中途半端なバケモノにとってこの煙は絶対にあてなくてはならないものである。なぜなら無条件に体の力が抜け、へたり込んでしまうからだ
マスクの下から現れた相手の真実の顔に心底驚き…うつぶせに倒れながら、驚きの表情を向けている
「ぁ、う……ぅ…」
煙の効果は…個人差もあるが、多量に吸っていない限りはそれほど強力ではないだろう。ましてや同族に近ければ回復も早いかもしれない
凄まじい殺気は消えてなくなり、相手の目の前にはただ無防備になった少女がふるふると震えながら横たわっていて
■シルヴィ・メディクス > 「はぁ…はぁ、あぁ…!こ、この毒、なんて効果ですの…くぅうっ!」
風によって吹き散らしたとはいえ、吸いこんでしまった煙の効果で全身をぞくぞくとした感覚が冒してくると、身震いしながら娘は荒い息を吐き出す。
手に持っていた杖とトランクを取り落とし、遅れて生えてきた翼がせわしなく動かされ、尻尾がピンと張るように突っ張る。
普段から発情しているようなものではあるが、魔力を備蓄している今は感じていなかった快感に、
手袋に包まれた指を咥えながらその場でしばらく立ち尽くしていた。
「ええ、ワタクシもヒトではありませんわ。貴方も、そのようですわね」
やがてその手がスカートの中に入り込む前に落ち着けば、うつ伏せに倒れている相手へとつかつかと歩み寄って。
「貴方、ひょっとして淫魔のワタクシと同じか、近い存在なのではなくて?主に献上するべき貴重な精力を奪おうという魂胆だったのかしら?」
そう少女へと問いかけながら、相手の両脇へと腕を差し入れて抱え上げていき、
とりあえず自分の膝に座らせるようにしながら自分もしゃがんだ。
■アラミル > 煙は効いたようだが効ききる前に吹き散らされてしまった。効いている間にごはんをいただかなくてはならないのだが…
相手が立ち尽くす間になんとか少女も立ち上がろうとするが、足に力はいらず、結局は這いつくばったままになってしまっていて
変容していく相手の姿に少しの恐怖を覚えながらも、どうすることもできず
「……こた、える…ひつよ、う…ない……」
発情と麻痺が治まったようすの相手が近づいてくる。当然何もできず…
投げかけられた質問には明らかな強がりで答える。何度も何度もまだ立ち上がろうとする姿は少し滑稽で
「……、ある、じ…?、そんなの、いない……。…わたしは、ひとり………」
力の抜けた体は少々重いが持ち上げるのは簡単だろう。荒く息を吐きながらもなんとか視線を強く保ちながら返答する
真実かどうかはわからないが自分は一人だ、と告げて
抵抗などできるはずもなく正体を現した相手の膝に体を預ける形に
■シルヴィ・メディクス > 瘴気を身に受けて、無防備な時間を晒した娘は、幸いにも消耗した相手よりも早く立ち直ることができた。
人化が完全に解けて淫魔の本性を露わにする娘は、髪を撫でながら上気する頬を落ち着かせるように手のひらで軽く叩いていく。
「……そうですの、けれど消耗しているのなら安静が賢明な判断ですわよ」
強がる言葉には、そこでは追及をすることはなく。
なおも起き上がろうとする少女には医者らしい言葉をかけていく。
「なるほど、それではここで貴方を散々いじめ抜いて吸い立てても、誰も気兼ねすることはない、ということでよろしいかしら?」
細腕も見た目ほど柔ではなく、少女一人を持ち上げるには十分で。
膝に乗せた少女の顎に掌を置き、上に向かせていく娘の表情はにっこりと笑んでいるが、ハート型の瞳孔を持つ双眸には爛々と輝く光が灯っていた。
手袋越しの掌が、ドレスの上から少女の肢体を撫でるように触れていき、その弱った身体を煽るように擽っていく。