2016/12/08 のログ
ご案内:「王都マグメール 平民地区2」にノーガルトさんが現れました。
ノーガルト > (キルフリートの難易度を身をもって体感し、脱出して移行ぐっすりと眠って。
日が昇ると、あの宵闇城の姿は影も形もなくなっていた。
噂どおり、あの城は夜のうちしか姿を見せず、夜明けまでに脱出しなければ閉じ込められてしまうらしい。
しかし、ノーガルトはそんなことなど、どうでもよかった。)

「……………。」
『ノル、飯くらいはちゃんと食え。』

(ダインの言葉にも、耳を貸す気力もなかった。
膝の上には、ホットドッグを乗せているのだけれど、すっかりとさめてしまっている。
腹は減っているし、食わなければ元気が出ないというのも解る。
酒も呑もうという気にもならないほど、キルフリートの難易度に絶望していた。

難しすぎる、敵が強すぎる。
自分が、人間であるという事を痛感させられ、むしろ笑いすらこみ上げてきてしまいそうだった。)

ノーガルト > 『……ノル、今回ばかりは相手が悪かっただけだ。そう落ち込むことは無い。決してお前は…』
「……ダイン、俺はそんなことで落ち込んでるわけじゃない。」

(確かに、気落ちはしていた。
キルフリートから逃げ帰り、安全なところで疲れ果てて眠っていた。
疲れも取れて、冒険者ギルドに行き依頼のキャンセルも済ませた。
違約金が発生しなかったのは、冒険者ギルドのほうもたいした情報はないと踏んでいたのだろう。
だが、それ以上に――――。)

「そもそも、俺は落ち込んでなんかいないさ…。………楽しかった、しな。」
『楽しかった?』

(ダインは、その言葉に訝しげな声を出していた。
楽しい、あの地獄のような光景を見て、なお楽しいといえるノル。
ついに気が狂ったか、と言う途中で、ダインは――――)

『くっ……っはっはっはっはっは!そういえば、お前はそういう男だったな!』

(盛大に、笑っていた。)

ノーガルト > 『其れで、今は何を考えているんだ?』
「あのキルフリートの魔族に負けないためには、どうすればいいのかを考えている。」

(人の身でありながら、魔族――それも魔王に打ち勝つ方法を、ノーガルトはずっと考えていた。
負けず嫌いだから?…違う。
むざむざ逃げ帰ったのが、ただただ悔しかったのだ。
魔族の強さを思い知り、今の自分では勝てないと思い知った。
だからこそ、アレを超えるためにはどうすればいいのかを考えていた。)

「なあ、ダイン……。あの魔族に…キルフリートの城主をも倒せるようになるためには、どれくらい時間がかかる?」
『さて、な。少なくとも、人間の時間のうちはまず無理だろうな…。』

(ダインの答えは、半ば予想できたものだった。
ノーガルトは人間、魔力も身体能力も勝ち目のない魔族に勝つためには、まず人間を超える必要がある。
その上で、更に力を付けて打ち倒せるかどうかは、未知数である。
――はっきりいって、賞賛などいくら考えてもゼロだった。)

「……やはり、お前とディンの力をあわせて使えるようにならないとダメか。」
『………説明したはずだ、ノル。それは負担があまりにも大きすぎる。体が壊れる程度では済まんぞ。』

ノーガルト > (能力は、実は併用して使うことが可能なのだ。
しかし、単体で使うよりも体への負担が極めて大きく、最大レベルを併用して使えば、その衝撃に体が壊れかねない。
いくら鍛錬をつんだとしても、人を超えた力を突然与えられれば、当然体はついてこれない。
結果、命を落してしまうことに繋がりかねないのだ。
かつて、ディンを持っていたものはそうやって死んだらしい。)

『…ノル、魔族に勝つためには此方も大きな力を使わなければならないのは間違っていない。だが、その大きな力には代償がつき物だ。わかるな?』
「………ああ、解っている。」

(ダインも、そしてディンも。
魔剣であるがゆえに魔族に対抗できる力なのは間違いではない。
しかし、その力を人間であるノーガルトが使うには、大きすぎるのだ。
だからこそ、ノーガルトも必要なとき以外は、能力を使わない。)

ノーガルト > 『…方法がなくはないんだが………危険だな。』
「…危険は承知の上だ、聞かせろ、ダイン。」

(魔王と呼されるもの断ち打ち勝つためには、大きな力が必要になる。
ダイントディンの能力を併用する以外に、何か方法があるのか。
ダインが渋るその方法似耳を傾けつつ、ようやくノーガルトは食事を開始した。)

ご案内:「王都マグメール 平民地区2」からノーガルトさんが去りました。