2016/08/31 のログ
ご案内:「王都マグメール 『ノスリの絶叫亭』」にクラウディアさんが現れました。
■クラウディア > やれやれ…ひどい目にあったな。 やっぱり色は出すもんじゃない。
(目の前に置かれたオレンジジュースを睨みながら、大きくため息をつく。
自分のような情報屋は、”現場”に出ることはほとんどない。
特に自分の場合なんて、呪いのせいでろくに戦うこともできない、ただの幼女に過ぎないのだ。
とはいえ、たまに実のいい話なんていうものもあるわけで…それに食いつかないわけにもいかない。
餌につられて未知の洞窟に誘われていったのが運の尽きだった。
自分を連れてきた冒険者はそうそうに怪物の触手に貫かれ、
自分は丸呑みにされるわ吸収されるわ(そして再生するわ)の無間地獄。
助けた来たかと思えば物好きな魔族で、その後は着せ替え人形や屋敷を飾るオブジェにされること幾月か。
偶然に偶然が重なって脱出出来たものの、王都に戻ってきた時には数ヶ月が経過していた。)
■クラウディア > (魔族の館で石像やらなにやらにされている間に、色々と売り物になる程度の情報が入ったのが救いだろう。
転んでもただでは済まないといえば聞こえはいい。 何にしろ、自分の収入源はこういった情報屋紛いの仕事と…。
不本意ではあるが、体を相手に預けることだけなのだから。 死ねないことには悪い側面だってある。
苦しみが続くのだ。 例えば飢えであるとか。 成長できず、そして死ねない…そんな自分がこうして糊口を凌ぐために
かつて仲間であったはずの冒険者達に情報を売って出撃を見送るばかりなのは、情けない限りだ。)
……あ、やっときた。
(ぼんやりとしていた考え事を中断し、目の前の皿に目をやる。
じっくりと時間をかけて蒸し焼きにされた鶏、まるまる一匹だ。
ここの名物でうまい。 そしてなにより…余った分は持ち帰れる。
とりあえず、と手を伸ばし、鶏の太ももをえいやと捻る。
なんとも言えない感覚とともに、鶏ももが外れた。
それを口に運ぶ。 久しぶりの食事だ。 鳥の油が、肉の味が、
じんわりと舌に広がる。 瞳も潤もうというものだ。)
ご案内:「王都マグメール 『ノスリの絶叫亭』」にヴァイルさんが現れました。
■ヴァイル > 「よーう。死神のプロポーズを承けたわけじゃなかったらしい」
気易い調子の声がかかる。
料理から顔を上げれば、先程まで誰も座っていなかったはずの向かいの席で
冒険者風の装束の、出るところは出た少女がステーキにピッチャーのミルクをだばだばと注いでいた。
見覚えのあるような焦げ茶の三つ編みと紅い瞳である。
“彼女”が最初にクラウディアに見せた姿に近いものだった。
「あるいはどこか新天地に向かったものかと」
ミルクで真っ白になったステーキをナイフで刻んで口に運ぶ。
■クラウディア > お……おお? 久しぶりだな。 何、何度も死んださ。迎えがこなかっただけでね・
(煙かなにかのように現れた相手に手をあげ、のんびりとした調子で答える。
ステーキにミルクをたっぷりかけるという珍しい食べ方を見せる相手にも動じずに、鶏肉を一口かじった。)
随分可愛い格好じゃないか。久しぶりに見ると心が和むよ…。 俺は新天地に行くのも難しい身体でね。
…ところでそれ、おいしいの?
(珍しい食べ方をしている相手にそっと問いかける。 相手に確認する前に、
そっと自分の鶏肉をひとかけ相手のお皿に載せた。)