2016/08/15 のログ
ご案内:「『火竜の吐息亭』」にパトリックさんが現れました。
■パトリック > (酒場は様々な話が飛び込んでくる大事な情報源だ。
所詮雑談の域を過ぎないが、何かの先触れとして確認する必要は十分にある。
今日もこうして酒場で飲んでいるのは、なにもサボっているからでも、仕事が無いからでもないのだ。)
『ああ、西方の小国からマグメールに来たお姫様のことだろ』
『影武者だったんだってな、ウチの国もなにやってんだか』
『まあそう言うなよ、それより、あのお姫様ってのは、ただ人を用意したもんじゃないそうだ』
『向こうの騎士団長様をわざわざお姫様そっくりな形に作り変えたんだってな、性格も口調も…ご苦労なことだ』
『そんだけ努力しててもバレちゃったんじゃあ意味ないよなあ。ハハハ』
へー……コワいねー。 う、うおおぉ、おふっ……! っふー……。
(周囲から聞こえてくる雑談に、ミレー特有の獣耳をぴくぴく動かしながら小さく呟く。
小国が必死にマーグメルに取り入るべく考えた手段だったのだろうが、
ご破産になってしまったどころか不信感を植え付けるだけの結果になってしまっただろう。
可哀想な国の運命に心の中で手を合わせながら、燃えるように熱い酒を喉に流しこむ。)
ご案内:「『火竜の吐息亭』」にチェシャ=ベルベットさんが現れました。
■パトリック > (情報を収集する第九軍のモットーは”深く、そして静かに”だ。
酒場では酔客のように振る舞い、王宮では貴族のように振る舞う。
ここは酒場だ。 つまり、今は酒を飲んでいてもおかしくない。)
すみません、このソフトシェルシュリンプの激辛炒めってのください。あとお酒ー。
(手を上げて店員さんを呼びつける。 気持よく応じてくれた店員さんの背中を見ながらも、
獣耳は周囲を索敵するかのようにぴんと立ち上がっている。
とはいえ、何かを炒める音と香ばしい香りが厨房の方から漂ってくるにつれ、
顔と獣耳がそちらを向くのは致し方無いことだ。 うずうず。
柔らかな甲殻を持つエビをそのまま頂く。 なんと贅沢なことであろうか。
食べ物が出てくるのを今か今かと待つ。 尻尾がゆらゆらと揺れた。)
■チェシャ=ベルベット > 酒を嗜むパトリックの足首になにかふわふわしたものがすり抜ける。
それは大変柔らかく暖かく、まるで猫のような……
テーブルの下を覗きこめばテーブルクロスに隠れてどこかで見たような夜色の猫が
ごろごろと喉を鳴らしながらあなたの足に頭をこすりつけているのがわかるだろう。
ただし、愛らしく振舞っているにしてもその表情は憮然として猫特有のガンを飛ばしているのでなんだかちぐはぐである。
■パトリック > お、おっ…なんだ……?
(足元を柔らかいものが通り抜けるような感覚。 幻覚ではない。
そっとテーブルの下を見てみると、一匹の黒いネコが、
甘えるように頭を自分の足にすり寄せていた。ぱあっと表情がほころぶ。)
うわー、ねこだっ…! よしよし、よーしいい子いい子…あれ……?
(テーブルの下にしゃがみ込むようにしてねこに触れようと手を伸ばしたところで、
はたと手が止まる。 そういえば、知り合いに似ているような…。
否、知り合いがねこに化ける術を持っていたような。)
……チェシャくん、チェシャくん……?
(そっと呼びかけて見る。 逃げたりしなければ、そっとねこを拾い上げて座り直し、
お膝の上に抱いたりしてあげたい。 床にいるのも可哀想だし。)
■チェシャ=ベルベット > ようやく気づいたかと言いたげにフンと鼻を鳴らす。
パトリックが抱き上げるまでもなくぴょんとその膝の上に乗って
前足二本をテーブルの上に乗せた。
「……白チャイナって何考えてるんだお前。この変態。
あと僕、エビきらい。辛いのもだめ。この、ハリマグロのカルパッチョ頼んで」
ちょいちょいとメニューを前足でつつきながら一体何様のつもりかご飯をたかろうとしている。
だがそこから逃げる気配もなく妙にずっしりとした猫特有の重みが感じられるだろう。
しばらく居座る気らしい。
■パトリック > えっ、でもこれシェンヤンの服らしいよ。 案外通気性もよくて動きやすいんだ。
足周りを邪魔しないのが嬉しいよね。 太ももとか見えちゃうけど…。
…そんなに変態かなー…。
(お膝の上に載ってくれたねこ…もとい、チェシャくんに嬉しいオーラがあふれるけれど、
変態って言われて若干ショックを受ける。 自分ではおかしいと思っていないことが、
人に突っ込まれた時の衝撃は大きい。 しかし、今はショックよりねこだ なにせねこなのだ。可愛い。
触ったらひっかかれるかもしれないれど、それでも背中を撫でたくて手を伸ばした。)
はーい、ハリマグロのカルパッチョね。 店員さーん、ハリマグロのカルパッチョもくださーい。
(容赦なくチェシャ君の手…前足を掴んで挙手させる。 店員さんも慣れているのか、
しれっと受け入れてくれて助かる。 お膝の上の感覚が嬉しくて、にこにこと相好を崩した。)
■チェシャ=ベルベット > 「知ってる。やたらと足元の露出が高いから最近そういう趣味嗜好の好色貴族に流行っているんだ。
だからお前もその手のあれかなーと思ったんだけど、違うのか。
じゃあ自分の趣味?むっちりした自分の足を誰かれ構わず見せたがるの?
やっぱり変態じゃん。すけべな女男犬……」
すらすらと相手を罵倒するようなセリフが出てくる。よく口の回る猫だ。
パトリックの手が背中に伸びてもむしろ早く撫でろ、お猫様は偉いんだぞと言わんばかりの雰囲気を漂わせている。
すっかりパトリックを下僕か何かだと思っているような態度であった。図々しい。
店員がそんな猫を見つけてまぁかわいい、お利口さんね、などと褒めそやすと露骨にいらっと来たのか尻尾がぶんぶんと揺れる。
とりあえずパトリックになされるがまま、前足を弄り回されてぐだぐだにゃんこになっている。
「犬なのに猫好きとか変な奴。まぁいいけど。
それで何してたの?情報収集?」
■パトリック > あ、これ貴族の人に流行ってるんだ。 たしかにちょっと派手だよね、足見えちゃうしさ。
ぼくの奴なんてスリットがすっごい深いから、ぱんつがちらっと見えたりするんだ。
…え、ああ、そういう立場になったかってこと? 違うよー。この格好だと、
ミレーでも皆気にしないでしょ。シェンヤンの人だと思われる。
それに、足を動かしやすいから逃げるのにもいいんだ。
……チェシャくんの中で、ぼくはどれだけえっちな存在になってるの…?
それにさー、むっちりしてるのは後遺症なんだって。君の保護者にやられたんだよー。
(なんだかチェシャくんの鋭い舌鋒が心地よくて、悲しいやら嬉しいやらだ。
チェシャくんの背中を優しく撫でながらのんびりと声をかける。)
えへへー、おりこうさんなねこなんですよー。僕なんかよりずっと賢いです。
ねーっ、にゃーにゃーっ。 ふふふ…。
(店員さんがチェシャくんをほめてくれたのがとっても嬉しい。
当人に怒られそうだけどねこの真似をしたり、前足を持ち上げて
店員さんにアピールしたりした。)
ねこ、可愛いじゃない。ぼく大好きだよー。 うん、酒場は人が集まるからね。
今のところは大きな話はないけど、それを確かめるだけでも意味があるってものさ。
(問いかけには素直に頷く。 彼のねこの耳にも、色々な人の声やうわさ話が聞こえて来るだろう。
チェシャくんの触り心地のいい毛並みを手で撫でながら、ゆっくり語りかけた。)
■チェシャ=ベルベット > 「……なんでわざわざそんな下着見えるような奴着ているんだよ。
シェンヤンって別に普通のこう……ズボンのような衣服だってあるだろ。
わざわざ女物を選んできているっていうのがなんか……。
まぁいいけどさ、個人の趣味嗜好だし」
にゃんかもうどうでもいいやというように投げ出すようにパトリックの手によってぐにゃぐにゃになりつつある。
「そりゃもう、淫乱メス犬ってぐらいいやらしいやつ。
僕の短い一生でも近年稀に見る変態だと思っているけど違うの?
……僕の保護者?はて、そいつはどんな奴だった?」
保護者として心当たりがあるのは一人しかいないがまさか主人がわざわざ
この青年にちょっかいを出して女に近い形にするだろうか。
しないとも言い切れないのが悲しいが、確率としては低いことのように思える。
ほとんどぬいぐるみのような扱いにだんだん辟易してきたのだが
料理が来るまでは梃子でも動かない心算のため逃げるに逃げれない。
いい加減お灸を据えたほうがいい気がして、パトリックに向かい合うとそのほっぺをぐにぐにと強く前足で押し付ける。猫の肉球がぷにぷにだ。
「ぶっさいく。
ふぅーん、なんだかんだ抜け目がないんだね。頭が足りないやつかと思っていたけれど。
なぁ、その収集した情報僕にも流してくれない?タダでとはいわないから」
情報は多いに越したことはない。特にパトリックの持つものは自分とは違う範囲で得たものが多いだろう。
それに流れ者の自分よりは元から居着いていた彼のほうが信頼からもたらされる情報も確実なものが含まれやすい。
■パトリック > 下着を見せたいんじゃなくて、足を最大限に動かしたいの。
あっ、ち、違うんだって!女装したいわけじゃなくてね?
ぼく、腕っ節がダメだから、何かあった時に逃げるしかないわけ。
それで…あっ、もう聞く気ゼロだなこれ。 いいけどさー。
(ぐにょぐにょになってるチェシャくんのお腹を、もしょもしょと撫で回す。
人間の時ならもうちょっと文句も言うけど、ねこだから仕方ない。)
淫乱メス犬……ぼく、そんなにチェシャくんとえっちなことしてないと思うんだけど…。
ああ、ええとねえ…。 目が赤くてね、なんかクールな感じの人だったな。
その人にチェシャくんとえっちしちゃったことをうっかり話しちゃったんだよね。
そしたらめっちゃ怒って、ぼくの事を女の子にしてさんざんえっちしてった。
その後なんやかんやあって、娼館で働くことになってさー。
しばらくしたら男に戻れたんだけど、どーもその時からこう、おしりと太もものお肉がね…。
(びっくりしたよねー、ってのんきに笑う。 過ぎ去った事を相手にしないとばかりの態度だ。)
あー、ああー。にくきゅうがー。にくきゅうがー…。
もうぶさいくでいいよー。チェシャくんの前足に突かれてたら世界を許せる気がする…。
(前足でほっぺたをぷにぷにと突かれてものすごいご満悦だった。
なんとなく自分に一目置いてくれた相手の問いかけに、獣耳をぴくぴく動かす。)
うーん…そうだなあ……じゃあ、チェシャくんが欲しい情報の種類とかキーワードを教えてよ。
ぼくが拾った情報で、かつ問題がなさそうならそれに関わる情報を渡してもいい。 それでどうかな。
(チェシャくんの顎を指で撫でながら提案。 お話している間に、ソフトシェルシュリンプと、
ハリマグロのカルパッチョがテーブルにお出しされる。)
お、来た来た…はーい、チェシャくん、とりわけますからねーっ。
(すっかり飼い主かお母さん気取りだ。 いそいそとカルパッチョをお皿に取り分けて、チェシャくんの前へ。)
■チェシャ=ベルベット > びろーんとだらしなく広がったお腹にパトリックの手がもそもそと這いまわると
ことさら憮然とした顔つきにはなるがやめろとも言わずゴロゴロと喉を鳴らす。
「はぁ?いくら僕の発情期に当てられたからってあの乱れっぷりをそんなにとか言うのはどうかと思う。
あんなに濃密な一晩を過ごしたのに……そうかよ、お前の中じゃその程度なんだ。ふーん」
拗ねたような不機嫌な態度をばりばりに表してパトリックの話を聞いていたが、
自分の乱れた姿を他人に話したと言われれば思わず頬を押し付けていた前足にじゃぎんっと爪が立てられる。
「……話したのか。お前、誰にも言うなって言っただろ」
底冷えのするような声音と殺気で猫が睨みつける。
野生の獣なら尻尾を巻いて逃げるような怒りの気配だった。
尻尾が二、三倍に膨らみ全身の毛を逆立て牙をむく。
パトリックの頬に微かに爪が食い込んだ。
「お前がそういう口が軽いやつだっていうのがわかったから今日のところは許してやる。
だがいつか切り刻む。覚えておけ。
あとそいつは保護者じゃない。僕の敵だ。今度出会ったならさっさとご自慢の逃げ足で逃げとけ」
パトリックが娼館で働かされようと女体と化したと聞いても自業自得として鼻で笑う。
ひときわ強く頬をぐにぐにと揉み込んで押すとやっと手を話した。
来た料理に取り分けようとするパトリックの手元を興味津々で覗き込む。
「その上に付いている青いネギみたいなのいらない。よけて。
あとそのカイワレみたいなのも……、ソースついていない奴がいい。オリーブは乗せて」
注文の多い猫だった。取り分けられた皿が目の前にくれば前足でちょちょちょっとつつきつつフガフガと食いついた。
美味しいらしい。切り身を一枚平らげて満足そうに目を細めた。
「僕のほしい情報は、王城内に関する話。特に最近お城に招かれた褐色の王子様について。
あとはそうだなぁ、シェンヤンまで足を伸ばしているならそっちの流通について。
特に魔道具や魔法薬のどの辺が需要あるかとか……」
正直どんな情報でも欲しいことは欲しいのだが、あまりに広い範囲だと相手も困るだろう。
それから少し迷ってから小さく口にする。
「あと、またその赤目の魔族が現れたらそいつに関しても」