2016/04/25 のログ
ご案内:「王都マグメール 平民地区2」にグールドさんが現れました。
グールド > (ボンヤリしてたら桶水浴びされて今着ている服のほかは干してきた。肌寒いので上着の襟をかき寄せ。宵闇と街灯に紛れ果物商がドレスのキワに試食品を目一杯詰めてにこやかに差し出してき、お互いちょっと嬉しげにはにかんで)ありがとう。(夜はサービス精神があふれている。リスの乳歯より小さく刻んだ楽園の果実が舌の上で潰れる感触を味わい、指先で折りそうな木の葉楊枝を脇へ、と、落下。)御代はどこに。(石礫より小さい小銭の代わりのカケラを握らせると舞ってどこかへ行ってしまった。余韻に浸るには夜の空気が多少寒く生温い頭の上を見上げて。)
グールド > 街路には星の数ほど女人がいるのに。輝く星が少ない。な。(自分が一人で遭遇する光景が稀有な気がして、マボロシかと掌を裏返して見下ろすと軍手を嵌めない指先へついた雫が風もないのに今はっきりと乾くのを見。下を向いた目蓋の内側は薄明るい光を纏っているが多少、退屈げで。路上を進む足を止めていたことへ気がつき、自分らの膝より足が短い騾馬に乗って歩くを繰り返す貴族が通り過ぎるのを避けもせず姿勢はまっすぐ街路樹の横をゆっくり歩くというよりじっと見なければ歩いているのがわからない、遅い速度を取り。)
グールド > (パスタは噛まずに飲むのがマナーです、とカフェーで誰かが啜る水っぽい音が聞こえ。)嗚呼乱れているな。(何の気もなしに、下唇のフチに体内から滴った水の端数がついていたのを指を伸ばし拭うが。)最近、見えてくるものがおかしいのだろうか。(街路樹に纏わりつくバラの棘が、カフェーを探して巡らせた頭髪に絡んで引っ張られ、足を止め。)
グールド > (妄徒になりがちだと、己の逸りを諌めるつもりが肯定文を奏でてい。)確かに。想像は好きだ。(トゲに巻きついた髪を丁寧に取ろうとして、指先を痛め、トゲ相手に想定外だった迂闊さを悔いはせず、髪が外れたのを知って柔らかく口を上げて胸に掌を宛がい、普段さほど意識せぬ心拍の在り処へと。緩く爪と紅を刷いて。月光にかかる薄靄は、凶悪な禍々しい光を纏ってレンズ効果に雲だけを動かしている。世界は我の物だ!、と叫んだ良く知っている人物を思い出し眼を嬉しげに細めて)我を中心に回っている、そうだな。………上。
グールド > (美しく届いた天光が、夜の魔力を纏い。)四角く断絶された、外部者を睨む闇に囲われたあの空間で。何が起きたか覚えていない。会話が聞こえていたような気もする。(足の先がまた冷えてきたから、歩き始めることとし。上着の裾を翻すと街路樹に阻まれて月が行方を晦まし。闇と溶ける眼が、向こうを向いて駆け去る姿を目撃したがそれが何か知るわけでない。静寂に紛れた雑音がここにいた人物がいないことを告げ。)
ご案内:「王都マグメール 平民地区2」からグールドさんが去りました。
ご案内:「王都マグメール 平民地区」にタマモさんが現れました。
タマモ > なるほど、こんな状態になっていたのは自分だけではなかったのか。
今、少女はそんな事を考えながら広場の一角にあるベンチに座っていた。
周りに集まる子供達と共に。
色々と巡って休憩のつもりで座っていたのに、無遠慮な子供達がわらわらと尻尾に集まってきたのだ。
いや、前にもこんな事があった気がする。
で、そんな集まっている子供から、同じような者が来ていたのだと聞いた。
色が違ったけど、と…うん、多分、自分が想像している相手に違いない、そう思っていた。

尻尾にじゃれる子供、仕方無しに、軽く動かす。
感触を楽しんでいる子供、眺めるだけの子供、ぶらさがる子供、様々だ。

タマモ > しかし、あれだ…このままだと、自慢の九尾が子供の遊び道具と認知されてしまう気がする。
それだけはなんとしてでも避けたい。
ちらりと尻尾にじゃれる子供達へと視線を向ける…なるほど、楽しそうだ。
だが、このままではいけない、きっとそうに違いない。

「のぅ…お主達?そろそろ妾の尻尾で遊ぶのは止めて欲し…」

勇気を出して…いや、こんな事に勇気を出しても仕方ないんだが、ともかく、止めさせようと言葉を紡ごうとした。
したのだが、その言葉の途中で言いたい事が何となく分かったらしい一部の子供達の表情を見て、言葉が止まる。
たかが尻尾だろう?なんでそんな悲しそうな目をしてくれる?
そんな風にされたら無碍に止めれないではないか。
視線を彷徨わせ、伸ばそうとした手がどうしたら良いものか?といった感じに揺らぐ。
はふ、深々と溜息。

「いや、なんでもないのじゃ…好きにせい」

諦めた。

タマモ > じゃれる子供達に合わせて尻尾を動かしながら、空を見上げる。
もう日も暮れる頃、子供は帰る時間だ。
後少しだけ耐えれば、この苦難から解放されるだろう。
…確か、ここには休憩にきていたはずである。
なんとも不思議な話だ。

慣れれば少しは平気になるのかもしれないが、どうとも言えない。
というか、同じ目にあっただろう者は、どんな気持ちでいたのだろうか?
いずれ、また会う機会があったら聞いてみよう、そう思った。

タマモ > そうやっていれば子供達の遊び道具と化していた時間も終わりを迎える。
日も沈みかけ、子供達の親が迎えに来たのだ。
いやいや、というか、こんな危険人物の側に子供達を平気で置いていくなと言ってやりたい。
…自分で危険人物とか言うのはあれだが。
迎えにきた親に連れられ、手を振って帰っていく子供達。
尻尾のお姉ちゃんばいばい、とか…尻尾はいらない、普通にお姉ちゃんと呼んで欲しいものだ。
そんな事を思ってはいても、愛想笑いを浮かべながら手を振り返す自分、大人になったものだ…数百倍と生きてきている訳だが。

そんな時間になれば、やはり留まっている者もそう多くない。
ベンチに背を凭れかけさせ、ぐてーっとする。
疲れた…とりあえず、もう少し休んでいこう、そうしよう。

タマモ > 日も沈んだか、周りは暗くなっていく。
そんな中でも少女はベンチに座ったまま、のんびりしていた。
この時間となり、一体どこを巡ろうというのかと、考えて。

…そういえば、そろそろお腹も空いてきたかもしれない。
考えずとも、夕食時である。
さて、ならば食事処でも探そうか…と思う。
なんとなく、ほっとするような温かいものが食べたい気がする。

タマモ > 食べる場所、といえば色々とあるだろう。
ただ、これがある場所、とか拘ってしまうと探り当てれるか疑問である。
なにせ、いまだにどこに何があるとかはっきりと分かってないのだ。
…さすがに、あからさまに大きな建物とか、目立つ建物とかは分かるのだが。

「まったく、こうも広いと覚えるのが面倒過ぎていかん。
そこらに案内板でも立てておいて欲しいものじゃのぅ」

ともあれ、こんなところでじっとしていても仕方ない。
食事処を探すにしても、この暗い中を徘徊するも…他に何かをするにでも、だ。
ベンチから重い腰をやっと上げ、ぐっと伸びをする。
改めて周りを見てみれば、もうほとんど誰も居やしない。
そんな中、こんな自分が1人いるのだ、結構目立っているかもしれない。

タマモ > 「………?」

ほんの一瞬だけ目の前の世界が揺らぎ、右手を顔に添える。
まただ…そんなに頻繁ではないのだが、時折、この現象が起こっていた。
とりあえず、分かるのは…このまま、ここに居ては拙い気がする、という事。
これから温かいものでも食べようと思っていたのに、困ったものだ。
仕方ない、離れるとしよう。
少々残念ではあるが、こういった時の勘は従う方が良い。

王都から離れた場所、そこを頭の中に思い描く。
ゆらりと少女の姿が揺れ、そのまま掻き消えるように姿を消した。

ご案内:「王都マグメール 平民地区」からタマモさんが去りました。