2015/11/10 のログ
■シド > 「声を出すのは結構。だが振るときだけだ。甘ったるいものではなく腹底から吐き出せ。」
意識してないと言えば嘘になる。されど刃物扱うときに悪戯及ぶほど冒険家でもない。
すっかりと冷えた女の肢体に異性の熱を伝わるほど密着を遂げて、長い銀髪は汗ばむ肌に張り付いてしまうにも構わず。
…甘い刺激に堪えて勤しむ少女の肌を、銀水晶の欠片とも見える煌きで飾ろうか。
然し…葡萄色の眸には鋒しか映らない。
鋭い、剣先ぶれぬ袈裟懸けが、眼前に繰り広げられるのに笑みのさざめきを耳元に零していた。
少女の初めて見せる嬉々とした笑みに、眩いばかりに眸を細めて頬に唇を添える。
「どういたしまして……私も朝から大層なものを触らせてもらって楽しかったよ。」
乳房に添えた指達は固く押さえつけられて尚、質量豊かな膨らみを撫で上げ、乳首がある辺りを緩慢に指腹で撫でて
――そしてゆっくりと離れて、帰りが遅い主に嘶く栗色の馬の元へと歩んでいった。
■テア > しなやかに鍛え上げられた長躯が無ければ、中性的な印象の美女と言われても信じてしまいそうな端正な顔。
そんな青年の唇が頬に触れれば、初心な少女はひとたまりもなく狼狽して飛び下がってしまう。
照れ隠しの様に下げた頭部に、青年の涼やかな声音が響く。
「~~~~~ッ!」
別れの言葉は、青年貴族らしい戯れめいた物だった。
下げたままの頭部、彼の髪とはまるで違う色あせた金髪で隠された顔が更に赤く染まった。
「―――ひぁぁっ!?」
続く指戯には思わず悲鳴を上げて、真っ赤に茹であがった顔を持ち上げ転ぶような勢いで後退る。
もちろん、両の腕で抱きしめるようにたわわな肉果実を覆い隠すのも忘れない。
無骨なチュニックは分厚く、さらに下帯までも巻きつけられているとはいえ、彼の手には恥ずかしく尖ってしまっていた乳首の硬さが伝わってしまったかも知れない。
小顔を炎熱させて小さく震える少女とは対照的に、悠然と立ち去る青年の後ろ姿。
それを追いかけるように口を開きかけるも、結局少女の口から言葉は漏れず――――無言のまま、今一度頭を下げた。
そんな二人の姿を、雲間から差し込む朝の光が優しく包み込んでいた。
ご案内:「平民地区 川のほとり」からテアさんが去りました。
ご案内:「平民地区 川のほとり」からシドさんが去りました。
ご案内:「王都マグメール 平民地区2」にエレイさんが現れました。
■エレイ > 「───ふぅーむ……」
夜の路地裏。
顎に手を当て、小さく唸るような声を漏らしつつ悠然と歩を進めるのは一人の金髪碧眼の青年。
此処数日で表通りの道は大体把握できたため、今度は細かい路地裏を探索してみよう、という事で今に至る、のだが…
「流石にっちゅーかなんちゅうか……聞いちゃいたが一歩裏側に入ると一気に治安がアレな感じですなあ」
眉下げて笑いながら、ポリポリと頭を掻きつつ独りごちる。
ここまでに浮浪者や物乞いなんかも見かけたし、先程は集団で絡んでくるガラの悪い連中もいた。
なお、絡んできた彼らは現在男のはるか後方、冷たい地べたで全員纏めてぐっすりとお休みしてもらっている。
最近の夜は冷えるし風邪とか引かなきゃいいがな、とズレた心配をしてから3秒ほどで記憶の片隅に追いやり。
適当に周囲に視線を巡らせ、地形を大まかに把握しながら歩みを進め続ける。
■エレイ > (だがまあ──こういう手合がけっこう湧くということは獲物になっちゃうような奴がある程度通ることもあるのだろうな)
などと思考しながら、新たに通り道を遮る3人組のチンピラに目を向ける。
彼らはニヤニヤしながら何か言ってきたようだが、会話するのも面倒なので無言で踏み込んだ。
意表をつかれた真ん中の男の脇を通り抜けるように踏み込むと、片手で襟首を掴み、もう片方は胸元に掌を宛てがって──
「───せいッ!」
壁面に凭れてニヤニヤしていたもう一人の男に向かって、勢い良く突き飛ばした。
鈍い音がして、しかる後チンピラ二人がドドッと地面に倒れ込む。
壁と挟まれた方の男は、打ちどころが悪かったのかそのままのびてしまった模様。もう一人も痛みに呻いて転がっている。
残された3人目がナイフを抜き、逆手に持って大きく振りかぶりながら突っ込んできた。
躊躇なくこちらからも踏み込むと、×のジェスチャーをするように手首を合わせて高い位置で相手の手首を受け止める。
そのまま片手を相手の手首にしゅるりと絡めると、もう片方の手を抜きながらくいっと下に向けて押してやる。
───結果、相手は自分の踏み込んだ膝を自分のナイフで突き刺すことになった。
「調子に乗って刃物とか出してくるからそうやって痛い目にあう。お前調子ぶっこきすぎてた結果だよ?」
ナイフの刺さった膝を抑えて地面に転がるチンピラにそう言い捨てて、また散策を再開。
やれやれだぜ、と大仰に溜息をつきつつ。