2023/04/06 のログ
ヴァン > 桜を見上げながら、今にも泣きそうに目を細める。口はしっかりと結ばれ、耐えているようにみえた。

「……しっかりと、ケリをつけないとな。10……いや、11年か。
利息もつけて借りを返してやろう」

それができていないことで大きな不都合があるような、決心に満ちた言葉。
一方で、その不都合に気付いたのはつい最近であるかのようだ。鬱々とした空気はない。

「過去を宙ぶらりんにして進むことは――俺にはできなかった。
厳しい場面も増えるだろうが、頼りにしてるぜ。『相棒』」

隣に立てかけていた打刀に声をかけると、唇の端を歪めてみせた。笑ったのだろう。

ヴァン > ゆっくりと立ち上がると、打刀を掴んで酒場兼宿屋へと歩み去る。
ご案内:「王都マグメール 平民地区」からヴァンさんが去りました。