2023/01/13 のログ
ご案内:「王都マグメール 平民地区」にエレイさんが現れました。
エレイ > 夜更けでも人通りの少なくない表通り。
そこに面した酒場の入り口から、突如として2つの人影が転がり出てきた。

その人影──体格のいい男二人は赤ら顔で、酒に酔っていることが容易に想像できる。
そんな二人が揃って睨みつける店の入口から、二人を追うようにしてぬっと姿を表したのは、
至極面倒そうな表情を浮かべた金髪の男だった。

「──全く手間を掛けさせてくれるなという顔になる。ホレ、もう店じまいの時間なのだから
酔っ払って暴れだすような恥知らずはとっとと帰るべきそうするべき」

しっし、と追い払うような仕草をしながらそんな言葉を酔っぱらい二人に投げかける。
男は、冒険者としてこの店の用心棒の依頼を受けていて、今まさにその役目を果たしている最中であった。

『ち、ちくしょう……覚えてやがれ……!』

非常にお約束くさいセリフを吐き捨てながら、男たちはフラフラとやや千鳥足気味の不安定な足取りで去ってゆく。
それを見送って男はフンス、と鼻を鳴らして。

「俺的にはむしろそっちの記憶のほうが心配なんじゃが……まあいい」

あれほど酔っ払った状態では、むしろ向こうのほうが覚えていられるかどうか怪しいところだ。
そんなふうに思って大げさに肩をすくめる。