2022/12/18 のログ
ご案内:「王都マグメール 平民地区 食事処 蜂蜜湖亭」にメイラ・ダンタリオさんが現れました。
メイラ・ダンタリオ > 豊かな土地を蜂蜜とミルクが流れる場所 と例える言葉がある
それに倣った酒と食事を提供する平民地区の中ではカロリーが高いものを提供する“蜂蜜湖亭”
これは食べるしか能のない者はあっという間に自滅するものの、冒険者や体つくりを大切にする者
病み上がりや動き続けることで逆に痩せていく者にはウケがいいだろう。
特に冬場は発熱させるためも含めて味の濃い食べ物は好まれる。


その蜂蜜湖亭で、富裕地区の養殖や育てた肉というわけではない
猟師の持ち込みや野獣の解体肉を買い取って調理したのだろう、野趣ある肉を食べに訪れるのがメイラだった。
その日はアスピダから一度王都に戻ってきていたのか 馬革に鬣のファーで暖かそうな外套を肩に羽織る姿
腰のものは出かける際に愛用している非戦場に用いる愛刀二本。
完全なプライベートや出かけた姿に、店主は貴族の中でも変わり者なメイラを笑みで迎え入れる。

今日は良い肉が入ってるんです、と脂身や筋をなるべく除いた芯肉を数枚、鉄のフライパン皿にのせたステーキ肉
それにこってりとした乳を搾って作ったホイップのようなバターを乗せてくれた。
塩コショウやソースもいいものの、このバターの染みた肉やパン、白麦などは相性がいい。
カウンター席でメイラも上機嫌に、樽ジョッキに注がれる果実のシロップに黒エールを注がれながら
二本歯のフォークと先端の鋭いナイフで切り分けていくだろうか。


「脂身と柔らかい肉もたまにはいいけれど、こういう野趣溢れるほうが血肉になる気がするのは性があるのでしょうね。」


ザクッ ガフッ ザクッ アグッ

ギザ歯の向こうに消えていく切り分けた肉の塊。
肉汁とバターの味が途中で濃く来たら、混ざった味の黒エールを飲み干す。
廻りは、貴族様が平民地区の飯酒場に出入りしている、などと縮こまることもない。
メイラの出入りする回数はとうに冒険者や街人にも知れていた。

ご案内:「王都マグメール 平民地区 食事処 蜂蜜湖亭」からメイラ・ダンタリオさんが去りました。
ご案内:「王都マグメール 平民地区」にイグナスさんが現れました。
イグナス > 夕暮れ時の平民地区

「ん、ぐ、……ぐッ……。」

一軒の飯屋の前で呻いてる男がいた。
…もともと今日は、厄日である。食事処をまあ、探していたわけだが。
どこをどう歩いても今日は閉まってる店ばかり。
やっとこさ一軒、店を見つけることができたはいいものの。

「出入り禁止………だとう。」

そんなトラブルは起こしてない、起こしてないはずだが。
…いやそうでもないか、食べ過ぎて店の倉庫をからっけつにしたり、
絡んできたチンピラと大乱闘をした…とかはあったかもしれない。
どちらにしても希望が一つ絶たれたわけで。
大きな大きな大男が、店の前で肩を落として、がっくしとしていたのだった。