2022/04/14 のログ
ご案内:「王都マグメール 平民地区/雑貨商店」からセリアスさんが去りました。
ご案内:「王都マグメール 平民地区/雑貨商店」からクレールさんが去りました。
ご案内:「王都マグメール 平民地区」にノエニさんが現れました。
ノエニ > 王都の冒険者ギルド
今日も冒険者達が依頼を探したり、報酬を受け取りに来たりと賑わっている。

そんな冒険者達に混じって、聖職者姿の少女が一人。
彼女の名はノエニ、ヒーラー職として王都で冒険者業で日銭を稼ぐ少女。

今日も簡単で稼ぎの良い、都合の良い仕事が沸いてないかと、
目立たぬようにひっそりと掲示板を覗きに来ているのだ。
できれば一人でちゃちゃっと済ませられるヤツの方が、気が楽で良いが……。

「………くっ。
 ……シけてますね………。」
簡単で楽そうな仕事は、稼ぎもイマイチでおやつ代程度にしかならない。
……当然と言えば当然ではあるが。

やはり、魔物や盗賊の退治だとか、
どこかのダンジョンの探索だとか、
そういった危険を伴う仕事でないと良い稼ぎにはなりもしない。

……そういった危険な仕事にこそ、
彼女の様なヒーラーの需要があるのではあるが……。

「………どうしよっかな……。」
丁度依頼を受けては出発していく他の冒険者のパーティーを横目に、
依頼書を眺めては思案に暮れる。

ご案内:「王都マグメール 平民地区」にステラさんが現れました。
ノエニ > ちょっとした魔物の討伐くらいなら、一人でやってこれなくもない。
……が、今日の依頼は少々手ごわそうな大型魔獣の討伐ばかり……

流石に一人で受注するのは自殺行為。
でも仲間を募るのは……めんどくさい。
そう、彼女は重度のコミュ障なのであった……!

誰かが都合よく誘ってくれないかな、とチラチラあたりを見回す。
……が、他の冒険者と目が合いそうになると慌ててサッと視線を逸らす。

例え誘われたとしても、こんな調子ではまともに仲間と会話もできず、
やっぱり断られてしまうだろう、きっとそうだ……。

そんな思いで悶々としながら、掲示板の前を行ったり来たり……

ステラ >  
ボードに張り出された依頼書の前に一人の冒険者がやってくる。
両腰に刀、背中に大きな斧と言う重武装。
その重量とゴツいブーツが重い足音を立てている。

「……」

さて、今日は何を受けるか。
どうせ一人だ、依頼を選べば数日かかっても実入りは大きい。
自分に出来そうな、出来るだけ報酬の良い仕事を物色。

ノエニ > そんな中、掲示板に張り出される新しい依頼の張り紙。

『近隣の村への荷物の運搬』
魔法薬をここから2,3日の村へと運搬するだけ。
急ぎの依頼らしく、内容のわりに報酬が良い。
まさに早いモノ勝ちな依頼。


これだ、とばかりに少女は依頼書へと手を伸ばす。
……丁度ギルドにやってきたステラにも、依頼書が目につくだろう。

ステラ >  
荷物の運搬。
目についた依頼書に手を伸ばす。
ほぼ彼女と同じタイミングで伸ばされた二人の手は、ほぼ同じタイミングでその依頼書を掴む。
横を見る。
知らない人だ。

「――ぁ、……ぅ」

もごもご。
口元をマントに埋めたまま、もごもごと何事か口にしながら目がバタフライ。

ノエニ > 「………っっっ!!!!??」
何という事だ、依頼書に伸ばした手が被ってしまった。

超高速で伸ばした手を引っ込め、
ついでに2,3歩後ずさりし……

「ごめんなさいごめんなさいごめんなさい!!!!」
ぺこぺこと、不必要なまでに頭を下げて早口で何回も謝りだす。

「ノエニなんかがそんな美味しい依頼を選ぼうとしてごめんなさいです!!死にます!!
 どうぞ!!どうぞそれは貴方様がお取りくださいませ……っっ!!!!」
物凄い勢い、かつ卑屈さで依頼を譲る少女。

周りでは何事か、と他の冒険者たちの視線が集まり始める始末。

ステラ >  
「え、え……!?」

なんと言うことでしょう。
同じ依頼書を手に取ったかと思えば相手がものすごい勢いで自分を卑下しながら謝ってきた。
こわい。

「あ、や……あの……」

突然の彼女の奇行に、周囲の注目を浴びる。
恥ずかしい。
彼女と回りを交互に見ながらおろおろ。

「お、おち、ついて……」

とりあえず彼女を落ち着かせよう。

ノエニ > 「ひ……ひぇっっ!!?」
何という事だ……
気付けば何故か、周囲に人の目が集まってきてしまっている!

(ああ、何も言わずに依頼書をもぎ取り逃げ去るべきだったか……!)
などと、若干最低な考えを脳裏に浮かべつつ、
突き刺さる周囲の視線に耐えられず挙動不審な少女。


「あ、え…ううっっ……!!
 はぁっ、はっ、はぁっっっ……!!」
落ち着け、とステラに言われれば、
なんだか余計にキョドり始めて過呼吸気味。
……大変にめんどくさい!

「そっ、そのっ……!
 に、にげっ……逃げましょう……!!」
一体、何から?
そんな疑問が浮かぶ間もなく、
彼女はこの場から走り去ろうと。
……ちゃっかりと、依頼書は自分の手に持ったまま。

ステラ >  
「逃げ……?」

何から。
どこへ。
依頼書は彼女が持っている。
それはいいが、そもそもそれを持って受付へ行かないと依頼を受けたことにはならない。
それに一体何から逃げるのか。

「あの、それ、受けるなら、私はいい、から……」

依頼書を指しながら。
なにがなんでもそれと言う訳ではないし。

ノエニ > 一体何から。
何から、何処へ逃げればいいのか。
その答えは分からない。

いや、きっと愚かでコミュ障な自分から逃げてしまいたいのだろうが、
そんなことは無理だ。

「あ、アバヨー!!!!」
それはそうと……
謎の捨て台詞を残し、ノエニは何処かへと走り去っていった。
ちゃっかりと、依頼書を握りしめたまま。

多分、この後こっそり戻ってきて受付で受注するつもりなのだろう。
……いくら運搬の仕事とは言え、あんな様子でちゃんと届けられるのか些か不安なのであった。

ご案内:「王都マグメール 平民地区」からノエニさんが去りました。
ステラ >  
「えぇ……」
どこかに行ってしまった。
あとに残されたのは自分のみ。
謎の騒ぎに周囲の視線も一時的に集まるが、騒ぎの元だった彼女がいなくなれば自然と元に戻るだろう。
ぽかんとしばらく彼女が走り去った方を眺めていたが、気を取り直して他の依頼を探し出す。
しばし悩んで、大量発生したザコモンスターの退治依頼を受けていった。

ご案内:「王都マグメール 平民地区」からステラさんが去りました。