2022/03/25 のログ
ご案内:「王都マグメール 平民地区2 冒険者ギルド」にロイスさんが現れました。
ロイス > 最近は少し、学院の方にかまけ過ぎた。
そう考え、今日は久々に冒険者ギルドの方に顔を出すことにした。
幾人かの仲間が久しぶりなどと声をかけてくるなか、取り合えずいつも座っている隅っこらへんの席に座る。

「カニクリームコロッケと、バケット、それから鮭の蒸し焼きを一つ」

通りかかった店員に注文してから、暫く喧騒に耳を傾ける。
酒場の喧騒から得られる情報は意外と多い。
大抵は役に立たないが、王都周辺の自然地帯の異変や王都内のトピック。
それに、冒険者個人の情報なども手に入る。

プライバシー侵害と言えばそうだが、場合によっては深刻な悩みなどを聞く事もあるし、何より酒場で喋る情報など、大半は元々誰に聞かれてもかまわない様なものばかりである。

「(まあ、だから良い、とはならないけど。
情報は冒険者の命だからなあ……)」

ご案内:「王都マグメール 平民地区2 冒険者ギルド」からロイスさんが去りました。
ご案内:「平民地区の露店市」にイェンさんが現れました。
イェン > (冬の寒さも薄らいだ早春のある日、講義スケジュールの都合でぽっかりと空いた午後、制服姿で街へと繰り出したイェンは露店市を巡り歩いていた。隙なく着こなされた制服姿は硬い印象を与えるも、ジャケットの胸元をふんわりと持ち上げる双丘や、腿丈のプリーツスカートからすらりと伸びる黒ストッキングの脚線美は、生来の美貌と相まって多くの人目を惹きつける。にもかかわらず、不可視の結界めいて周囲に奇妙な緊張感を生じさせるのは、目尻を彩る朱色の化粧が吊り目の鋭さを強調している事と、愛想の欠片もなく引き結ばれた唇ゆえ。今もまた、新鮮な野菜を手に取りその品質と値札に書かれた数字の羅列を真剣に見比べるイェンを前に、普段は快活に客引きの声を上げる青年もごくりと生唾を飲み込んでその身を固くしていた。)

「――――やはり、高い。王都というだけあって、品ぞろえの豊富さは驚く程の物がありますが、値の高さは辛いものがありますね」

(ふっくらと緑葉の丸まった春キャベツは黄緑色も瑞々しく、味も非常に良さそうだ。けれども、提示された値はイェンの想定に対して3割は高い。元々、趣味の一つとして料理を嗜むイェンは、自炊可能な環境を利用して生活費を大いに切り詰め仕送りの大部分を貯蓄に回そうと目論んでいるのだけれど前途は多難らしい。実を言えば、そこには地元人ならば誰でも知っているカラクリがあった。ここいらの市で提示されている値は、値引き交渉を前提として少し高めに設定されているのだ。イェンくらいの美人が愛想よく願い出たなら3割どころか4割、場合によっては5割引きさえ叶うかも知れない。しかし、人生経験の浅いお堅い少女ではそうした機転も働かず、値札を前に小さく唸るばかり。)

イェン > (その後も周囲の露店を見て回り、いくつかの食材を購入して学院寮へと戻ったイェンの不満げな表情は、すれ違った下級生をびくりと竦ませてしまったのだとか。)
ご案内:「平民地区の露店市」からイェンさんが去りました。