2022/03/19 のログ
ご案内:「王都マグメール 平民地区」にシアン・ファーガーソンさんが現れました。
シアン・ファーガーソン > 日も暮れ始めた時間帯の平民地区にある冒険者ギルド。
日も傾き出した時間帯でも人の数はあまり変わらずに混雑をしたまま。

そんなギルド内でぼんやりといた様子で古びたベンチに腰を掛け依頼書を眺める。
仕事内容は至ってシンプルに薬草採取なのだが問題は行先。
日帰りでは不可能という場所なので考え込んでしまう。

「簡単で…報酬もいいけど……」

数人パーティーでなら飛びつくような依頼だが一人では悩んでしまう。
懐に余裕はあるので無理に受ける必要はない、ただ依頼さえている品がそれなりにいいもの。
なのでどうしようと悩んでしまって。

ご案内:「王都マグメール 平民地区」にジールさんが現れました。
ジール > 「報酬も良いけど……何か問題が?」

一仕事終えた報告に訪れた冒険者ギルドにて。
本日の依頼は市場の商品を荷車から下ろしたり、といった肉体労働。
冒険者の仕事かは少し怪しいが、駆け出しであるジールにとって、それでも大事なお仕事である。

さてそんな依頼の完了報告も終え、日雇い労働と同等の報酬も得たので夕飯の事を考えながら次の依頼を探そうかと思った矢先。
何やら依頼書を眺めながら独り言ちる少女の声が耳に入り、思わず声を掛けてしまったのだった。

「簡単で報酬も良いなら、請けといて損は無さそうじゃない?」

軽く首を傾げながら、人の良さそうな笑みを浮かべて続けて声を掛ける。

シアン・ファーガーソン > 遠い距離の移動は正直面倒、馬車を使えばいいのだがそれは勿体ない。
収入と支出を考えると歩けば得だが馬車は多少儲かる程度。
それを考えればどうしよう、やめようかと考えが流れ始めた時に声を掛けられ。
知らない声に顔をあげるとやはり知らない顔の青年がいて。

「遠いから……往復で二日ほどかかる距離。
だから…どうしようかなって」

報酬や難易度よりも距離が問題、特に隠す事のない理由なので簡単に告げ。
そう言うのも大事でしょう、と問うように見上げて。

ジール > 「遠い……なるほど。
 確かに長距離の移動は億劫だよね、それに道中の危険もあるし。」

自分は男であるからあまり気にしたことは無かったが、
やはり女性では体力的にも治安的にも長距離の移動は何かと敬遠しがちなのだろう、と一人納得する。
馬車?そんな便利だけどお高い(ジールの認識)手段、最初から勘定に入ってませんよ。

「日帰りできる範囲だったら……って感じか。
 あるよね、そういうただ一点だけで悩むような依頼。」

もっともジール本人は個人的な経済上、依頼を選り好み出来る立場にはない。
そうやって悩めるという事は相手はある程度経験を積んだ冒険者なのだろう、とベンチに座る相手を見下ろしながら推し量る。

シアン・ファーガーソン > 「そう……遠いと色々と気を使ったり…するし。
動物は大丈夫だけど…盗賊は困るし」

青年の言葉にそれがあると小さく頷き。
休みながら向かえば距離が遠くてもどうにかなる。
ただ問題は道中に起きるトラブル、動物は兎も角野盗相手では分が悪すぎるのだと。

「それなら…近いし、この辺ならまだ危険も少ないでしょ?
これがまさに……それ」

まだ選り好みで出来るだけ余裕があるから、今のような我儘を言えて。
ふと思いついたように見下ろす青年を見上げて、今手にしている依頼書を見せ。
採取量は多くないが貴重な薬草採取とそれなりに多めの報酬が掛かれているのを見えるようにし。
パッと見れば魔術師としか言えない見た目で。

ジール > 「往復2日くらいなら、俺みたいなのならパーッと行ってパーッと帰って来れちゃうけど。
 女の子だとそうもいかないよね、うんうん。」

わかるわかる、と繰り返し頷いて。
己であれば二日程度なら服も着たきり、湯浴みなども気にせず迎えるが、相手はそうでないかもしれない。
見たところ身嗜みはしっかりしている方のようだし、白を基調とした服などは汚れたら目立ちそうだ。

「んまあ、わりと……危なくはない方、かな。
 ああ、ありがとう。ふむふむ、俺からすれば受領一択、ってとこだなあ、やっぱり。」

此方に見やすく持ち直してくれた事に礼を述べつつ、依頼書に目を通す。
確認してみても、男であるジールにとっては破格とも言えそうな内容だった。
羨ましいなあ、とここ最近の依頼を振り返りながら、ぽつりと小さく呟く。

シアン・ファーガーソン > 「そうなの?少し羨ましいかも……。
私だとそれは無理かな」

やはりこう言う所は性別の問題が出るのかと本当に少しだけ羨ましそうに見てしまう。
冒険者をする以上、数日水浴びや着替えが出来ないのは覚悟の上だが出来ればしたいというのはあり。

「採取だけなら……楽、見つけられればだけど。
…やっぱり、普通は受ける?
一緒にいく?」

依頼書を見せれば受けるという青年の言葉にやっぱりと。
普通に見れば破額なのは確かなのは自分でもわかり。
小さく聞こえた言葉に一緒に誘ってみる。

ジール > 「あはは、羨ましがられるような事じゃないけどね……
 今みたいな時期は良いけど、夏場とか自分でもどうかなって思うような臭いしたりするし……」

人よりも嗅覚が鋭い分、自分自身の匂いでも耐えられない時はある。
仕方ないと理解していても、気になるものは気になるだろう。女性なら殊更に気にする人も居るだろうな、と頷いて。

「薬草についての情報も詳らかに書いてあるし……探すのは然程苦労しなさそうだね。
 ホント、道中の心配がクリア出来れば受けて損はない感じ。
 ……え、一緒に?」

突然の申し出に目を丸くして。
依頼書から少女へと視線を移し、思わずまじまじと見つめてしまう。
お互い名前も知らない初対面で、はたして問題は無いのだろうか、と。

シアン・ファーガーソン > 「体力……羨ましい。私だと大変だし。
先の季節は……考えたくない」

確かに熱くなれば色々と大変になってしまう。
そうなるとしばらくは遠出依頼は止めて街中の依頼にするのも良いかと考える事にして。

「そうだけど…問題は見つけるのが大変。
この薬草、それなりに貴重だから…持ってると襲われるかも。
暇そうだし……護衛に…どう?」

自分でも唐突だとは思うが暇そうだと思えばそう告げていて。
まじまと見られると眠そな目で見返し。
初対面で名前も知らないが問題ないだろうと軽く考えて。

ジール > 「ああ、体力ね……でも2日掛かるところ1日で帰って来るとかは流石に無理だけど。あ、いや徹夜で歩き通せば行けるか。
 魔術で涼しく過ごせれば良いんだけど、魔力の消耗もエグいからね……」

これから来るだろう夏に思いを馳せ、少しげんなりした表情になるジール。
どうやら相手も暑いのは苦手らしい。白色の羽衣の様な服だから、汗で透けたり……と考えて我に返り、ぶんぶんと首を振った。

「へえ、貴重な薬草なんだ。
 なるほどなるほど……それなら女の子ひとりで行くのは不安だよね。
 良いよ、暇そう……って言われるのはちょっと心外だけど。まだ冒険者になって日も浅いけど俺で良ければ。」

護衛するよ、とニカッと笑って頷いた。
異性から同行のお誘いなんて断る理由も無いし、と。

シアン・ファーガーソン > 「それは普通無理……出来たら怖い。
魔術で……その手があった」

青年の言葉にそう言う魔術があったと思い出し。
もしくは魔道具を用意するのも良いかもしれない、少々高くつくが先行投資と思えばと。

「そう、良い傷薬になる。
逃げれれば……だけど、分からないし…。
……ありがとう、助かる。分け前……そっち、4でいい?」

かなり失礼なお願いではあったが受けて貰えれば薄く笑みを浮かべ。
分け前はそれぐらいで良いかと問いかけ、駄目と言われると考えこんでしまうのだが。

ジール > 「そうだね。寝不足は判断力も落ちるし、あんま推奨されないと思う。
 夏の間…何ヶ月か持続できるマジックアイテムとかそういうのがあれば使うのも良いかも。」

あるだろうけど、そういうものは得てしてお値段が張るもの。
木っ端貧乏冒険者のジールにはいささか手が出せない代物である。なので最初から考えには入れていない。

「ほう、ほう……傷薬か。やっぱり良い素材で作ると効き目も変わるんだろうね。
 格好見た感じ、キミはあんまり運動向きってタイプじゃなさそうだもんね。魔術師、だよね。
 んん、どういたしまして。分け前に関してはそれでいいよ。俺が普段受ける依頼の報酬と、あんま変わんないし。」

現在絶賛下積み期間中。報酬の量よりは様々な依頼をこなす方が優先事項。
今回は初めての護衛、ということで報酬の分配には特に異論は無かった。

シアン・ファーガーソン > 「それ以前に……寝れる時は寝たいから…。
魔術だと…私だと…1日持たない…、あるにはあるよ」

前に見た時はいくらだったかと思い出そうとして。
ただ一つ言えるのは本当に高いという事、少なくとも自分でもポンとは買えず。

「かなり……変わるよ。だから、一本は持つ方が…いい。
うん…魔術師……だから、あなたみたいな前衛、いると助かる。
じゃ…それでよろしく。私は…シアン、あなたは?」

報酬に問題もなく引き受けて貰えれば頭を下げ。
名前を名乗れば利き腕を差し出して。

ジール > 「……なるほどね。寝るの、好きなんだ。
 そうだろうね、何日間も何ヶ月も持続できる魔力量なんて普通持ち合わせないだろうし。……あ、やっぱあるんだ。」

売ってるところには売ってるんだろうなあ、なんて呑気に考えながら。
少なくとも耐えられなくなった時は自前の氷魔術でどうにか凌げるから、どうしても必要だとは思わないジールだった。

「へえ……懐に余裕が出来たら買ってみるよ。
 あはは、あんまり期待に応えられないような醜態は見せない様に頑張るね。
 俺はジール。よろしく、シアン。」

差し出された手を取ろうとし、その手を止めて仕事上がりの自分の手が汚れてないかとか確認し。
大丈夫であることを認めれば、しっかりと握手をした。

シアン・ファーガーソン > 「寝るの……大事だよ。
そんなの維持したら…動けなくなる……。うん、時々ある」

本当に時々に露店や商店で見かけるので運と予算があれば買えると。
ただ、買えばその分持ち運びに気を使う必要もあるので本当に買うかは悩むところ。

「かなり……高いから。
変に気を張らなくていいから……でも、期待する。
ジールくんね」

握手をしようとした所に一瞬止まったような気がして首を傾げ。
しっかりと握手をすれば手の硬さに大丈夫そうと考え。

「出発…明日だけど……大丈夫?」