2021/11/23 のログ
ご案内:「王都マグメール 平民地区」にエレイさんが現れました。
■エレイ > ──夜。
この時間帯でも人通りの絶えない表通りを、悠然と大股で歩く金髪の男が一人。
片手にごろっとした肉と野菜に串を通して焼いた、と言った風情の大雑把な串焼きを携え、
それを一口齧ってはモシャモシャと咀嚼しつつ。
やがて中央広場までたどり着けば、適当に周囲を見渡した後片隅のベンチにどっこいせ、とか
言いながら腰を下ろし、脚を組みつつ背もたれにぐでりと身を預け。
「──ふーぅ……さて、と……今夜の宿どうしょうかねぇ」
中空を眺めながら、眉を下げた表情でぽつりとそんな事を呟く。
普段利用している宿が今夜は満室ということで、男は現在宿無しの状態だった。
■エレイ > 「ンン……とりあえず──ココに居てもしょうがなさそうですなあ」
やがて串焼きも食べ終えて、残った串を口端でプラプラさせつつ無為な時間を過ごしていたが、
そう言ってやおら立ち上がれば、またのんびりと歩きだして雑踏の中へ紛れてゆき──。
ご案内:「王都マグメール 平民地区」からエレイさんが去りました。
ご案内:「王都マグメール 平民地区」にファビオさんが現れました。
ご案内:「王都マグメール 平民地区」に竜胆さんが現れました。
ご案内:「王都マグメール 平民地区」から竜胆さんが去りました。
■ファビオ > 「ええ。またのご利用をお待ちしております。」
人当たりの良い笑みを浮かべながら、恭しく一礼して来客の姿を見送る。
場所は平民地区の一角にある雑貨店。
周囲にある他の店舗に比べれば立地も悪く規模も小さいが、冒険者向けのアイテムから生活用品まで幅広く扱っており、固定客も決して少なくない。
しかし、それはあくまで表の一面。
決まった日、決まった時間帯にその店はがらりと装いを変え、ありとあらゆる拘束具や責め具、
更には女性を辱める為に作り出された魔法生物の類など――
陳列された商品は冒険や生活に根差した雑貨から、淫靡な情欲を満たす為の品々へと変貌を遂げる。
今宵もつい今しがた、購入した商品を手に瞳をぎらつかせながら帰路についた一人の冒険者を見送ってから、
無人となった店の中で男はこほん、と独り咳払いを零した。
「新しい商品の売れ行きもまずまず、といったところでしょうかね。
先程の彼が『あれ』を何方に使われるおつもりなのか、個人的に少々興味はありますが……。」
クスリと唇の端を持ち上げてそんな独白を零しながら、男は次の来客に備える。
この店が持つ裏の一面を知った上で、そうした商品を求める客か、それとも何も知らずに迷い込んだだけの者か――
どちらであっても、それは今の男にとっては些末な問題であろう。
■ファビオ > しかしながら元より小規模な店を訪れる客の姿は、お世辞にも頻繁とは言い難く。
当の男もそれを知ってか、暫くの間はカウンター奥のスツールに腰を降ろしながら、何をするでもなく時間を潰しており。
それからどれくらいの時間が経った頃か。
ふむ、と小さな呟きと共に何かを思い立ったかのように男が席を立つと、その姿は店の奥へと消えてゆく。
少しばかりの間を置いて、戻った男が手にしていたのはティーポットとカップの載ったトレイ。
そのまま再びスツールへと腰を降ろすと、ティーポットから湯気の立つ紅茶を注いだカップを口許へと運んでゆく。
そうして暫し夜のティータイムを独り愉しんでいると、
ギィ――と蝶番の軋む音色を伴って開いた入口の扉が、新たな訪問者の姿を受け入れようか。
「いらっしゃいませ。嗚呼、このような格好で失礼。
丁度お茶を淹れたところで御座います。宜しければ、御一緒に如何ですか……?」
ご案内:「王都マグメール 平民地区」からファビオさんが去りました。
ご案内:「酒場 平民地区」にストーンさんが現れました。
■ストーン > ここは平民地区の外れにある安宿の一つ。
口数の少ないマスターが経営する小さな宿だ。
冒険者向けの依頼の受付なんかも兼ねているのが特徴で、
主に街の中で片付く様な小さな依頼がやってくる。
今日はたいした依頼にあり付けず、一日暇を持て余していた。
たまにはこんな日があってもいいのだが、あまり重なるようだと別の仕事を始めることも考えなければならない。
などと、焦りを覚えつつ俺はグラスを傾けた。
やれやれ、金がないと余裕迄無くなってくるな。