2021/09/11 のログ
ご案内:「王都マグメール 平民地区」にラッツィオさんが現れました。
ラッツィオ > 平民地区にある、とある酒場。
胸倉を掴んで投げ飛ばされた酔っ払いは、漆喰の壁へ強烈に叩きつけられ、酔いもあったのだろう、そのまま床に倒れて伸びてしまった。
店内は一瞬騒然としたが、すぐにまた元通りに飲み始める。
これくらいの騒ぎならば、ほとんど毎晩のように起きているから、客たちも慣れたものであった。
男は傍らにいた女性を振り向いて。

「悪ィな、仕事でトチったもんだから、ついカッとなっちまった。アンタの旦那や恋人じゃねェといいんだが――」

好き好んで人助けをするタイプではない。
むしろ仕事の関わらないところでは極力トラブルを避け、下手に恨みを買わないよう気をつけている。
だが今夜は少しばかり虫の居所が悪かった。
隣のテーブルにいた女性に声をかけにきた酔っ払いの男が、テーブルに載っている料理や酒の上へ思い切り腰掛け、全て台無しにされてしまったのだ。
幸い、その酔っ払いはひとりで飲みに来ていたらしく、他の者を巻き込むことも、刃傷沙汰になることもなく、収まりをみせ。

ラッツィオ > 床に伸びてしまっている男の後始末を酒場の店員に頼むと、亜人の男は店を後にした。
別の店で飲み直すために――――。

ご案内:「王都マグメール 平民地区」からラッツィオさんが去りました。
ご案内:「王都マグメール 平民地区」にアンジェラさんが現れました。
アンジェラ > ゆっくりと夜の帳が降りていく時間。
いくつかの明りが灯され始めたカフェのテラス席、そのテーブルの一つでゆっくりと食後のお茶を楽しんでいる。
テーブル一つにチェアが二つの席が多いこのカフェは二人客か、一人客が多い。
待ち人ありの者もいれば、単純に一人でゆっくりしたい者もいる。
少女はどっちつかずという自覚はあった。
そろそろ席も埋まりそうではあるが、すぐに退出を促されるほどでもない。そもそもカフェなのだし。

一人でゆっくりするのもそう嫌いではない。
そりゃあ一緒に付き合ってくれる可愛い子でもいればいいけれどなぁ、とは思いはするが。
テラス席からストリートを見れば、すでに酒に酔った者から帰路を急ぐ者まで色々な人が通っている。
たまに目が合う者もいるが、特に会釈や会話もなく通り過ぎていく。
そんな時間を過ごしていた。

たまに気になる者や、声をかける者でもいれば違うのだろうが―――。

アンジェラ > 飲み干したティーカップをソーサーに戻す。
かちゃりと音が鳴れば、そのまま席を立ちあがる。

「お勘定。」

給仕の子に声をかけ、代金を支払うと店を出て行った。
足取りはいつも通り。重くもなく、軽くもなく。

ご案内:「王都マグメール 平民地区」からアンジェラさんが去りました。