2021/07/30 のログ
ご案内:「王都マグメール 平民地区」にエレイさんが現れました。
エレイ > 「──~♪」

雨がしとしとと降り注ぎ、普段に輪をかけて人気のない外れの住宅街の路地を、
ピーヒョロロと下手くそな口笛を奏でながら、一部に赤いラインが入っている意外はほぼ全てが銀色の番傘という
奇妙な物体を担いでのんびり歩く、金髪の男が一人。
傘を携えている代わり、普段羽織っている銀色のジャケットは今はその姿は見えず。

食事を終えた後、暇つぶしを求めてブラブラと大通り、路地裏と歩いてきたが、特に何か特筆するものと遭遇するでもなく、
気がつけばこの場所まで辿り着いていた。

先の二箇所に比べると、余計に事件性の少なさそうなロケーションではあるが──

「……まああ人生ドコでナニが起こるか判らんもんだからな」

なんて小さく笑って独りごち、軽く肩をすくめて。
適当に視線を彷徨わせて住宅街の景色を眺めつつ、ぱしゃ、ぱしゃとマイペースに歩を進め続ける。

エレイ > そのまま、男の姿は遠ざかり──
ご案内:「王都マグメール 平民地区」からエレイさんが去りました。
ご案内:「王都マグメール 平民地区」にシシィさんが現れました。
シシィ > 平民地区の、商業地区。日中活気あふれるその中を商品の納入を終えた女は、そぞろに歩く。
市場調査も兼ねてはいるけれど、仕事から解放された合間の少しの休憩も兼ねて。

人並みの中であれば、異郷の女の風貌もそこそこに馴染んでしまうもの。
ことに王都であれば人種も多く、己のような砂漠の民のほか、亜人種のような存在も多く散見できるのだから。


「────」


緩く結わえている髪が、視線の動きに沿うようにふわりとたなびく。
露店で売られている食料品などは、今の流行を端的に示すものだろう。
夏ということもあってか、瑞々しい冷やした果実などが多いようだが、飲料の販売もそこそこに多い。

布屋では、やはり夏生地がその軒先に並べられ、麻や羅紗のような、軽くてさらりとしたものが目立つように吊るされている。
それらが風にあおられてふわ、と揺れるのは目の保養にも。

特に何が欲しいとか目的があるわけではない、だからか惰性のように人波に紛れて、その動きに沿うように歩を運ぶ。
けれどそれだけでも十分、楽しみを得ていた。

シシィ > しばしして、女の姿はその雑踏の波の中に消える。
それはいつもの、にぎやかな街の風景でしかない。

ご案内:「王都マグメール 平民地区」からシシィさんが去りました。