2021/07/03 のログ
ジーゴ > 酔っ払っていて、多少気が大きくなっているミレーは警戒心も薄めで、相手にずかずかと近づく。

「ふーん、いきてるんだ。死んでたら……」
言葉は続かない。
死んでいたら身ぐるみをはげたのに、なのか
死んでいたら体を弄ることも簡単なのに、なのか
とにかく後ろ暗いことが続くのだけは確かだ。

まだ、座り込んでいる相手の眼前まで近づいて、
地面にしゃがんで視線を相手と同じにして、しげしげと眺めた。
飲んでいる酒の匂い。まだ、火が付いたままの煙草の匂いが相手にも伝わるだろうか。
「こんなところにいたら、あぶないよ?
なんだっけ…ちあんがわるい」
自分の柄の悪さは棚に上げて、にやりと笑って相手に言った。

ミンティ > さっきの相手ではなくても、こんな場所で人と出会ったら、まず警戒するべきだろう。けれど自分と歳も近そうな少年の姿を目にすると、今まで保っていた緊張感も緩んでしまう。
聞きようによっては物騒に感じられる少年の言葉にも、首をふるふると振って、とりあえず今は何事もない状態だと示してみせる。
臆病な性格で、なにかと嫌な目にあう機会も多いのに、ちょっとした事で油断してしまう癖があって。

「……はい、…あんまり、長居をする気は、ないんですけど…
 しつこく付き纏われてて、それで、すこしだけ…隠れていようって」

煙草をお酒の匂いにすこし眉を寄せたけれど、商人としてはいろんな人と顔をあわせもするから、耐えられないほどではない。
笑いながら治安の悪さを伝えてくる少年に、気をつかってもらったのだと判断して、ぺこりと頭を下げながら事情を説明した。

ジーゴ > 相手の不用心な様子ににやりと、笑みを深めた少年の体は、妙に少女の方に近づいて。
裏路地の深い闇を月の光が微かに照らしているばかり。

ご案内:「王都マグメール 平民地区」からジーゴさんが去りました。
ご案内:「王都マグメール 平民地区」からミンティさんが去りました。
ご案内:「王都マグメール 平民地区 商店街」にスバルさんが現れました。
スバル > 平民地区の商店街では、様々なものが売り出されている。おいしそうな果物に、おいしいだろうお肉。
新鮮な野菜に、物珍しい香辛料なども、様々なお店では売られている。それらを店主が大声をあげて、客を呼び込んでいる。
そんな商店街と言うのは、お買い物をする人々が行きかい、喧騒に包まれているのだ。
当然人通りも多く、それぞれの希望の物を買おうと奥様達が右に左に、川の流れのように歩いている。
そんな中をもみくちゃにされて押し流されていく少年が一人。
恰幅の良いおばさまがそんな少年を邪魔だとばかりに突き飛ばし、ふらりと転びそうになったら、また別のおばさまが。
行きたい所に行けずに、彼方、此方、ともまれ流されていく姿は、傍から見たら溺れて居るようにも見える。

そんな少年は、長い髪の毛で自分の顔を半分ほど隠し、人の顔を見ないようにややうつむき加減。
体格も、余り恵まれているとは言い難く、普通の服から除いている肌は、白くもやしの様。
誰がどう見ても、力のないいじめられっ子、と言わんばかりの風体だった。
そんな少年は、背中に重たそうにバックパックを背負っていて、その中からは、恐らく買い物なのだろう。
野菜とか、肉、とか、そう言った日用品が詰まって居た。

「ぁぅ……」

ふらり、ふらりふらり、よろめきながら人混みから出て来て。
ずしゃぁ、と倒れ込む様にベンチに突っ伏す。
買い物さえ、命がけ、と言う様子で、力尽きている子供が其処に有った。

スバル > 「はぁ……ふぅ……は……ぅ。」

少年は、息も絶え絶えに、ベンチに縋りつく。人混みの中で体力を使い過ぎて、全身がけだるく感じられる。
何か飲んだりして体力を回復する、と言う思考すらないようで、唯々ベンチに縋りつくのだ。
取り合えず、しばらくの間、ベンチのひんやりした冷たさに、己の体温が奪われて冷えて言うのを此処り良く感じていて。
ぜぇ、はぁ、ぜぇ、はぁ。
少年は呼吸を繰り返して、酸素を取り込み肺腑に送り。唯々、休息の時間を堪能する。
もう少ししたら、立ち上がれるかもしれない、そうしたら、椅子に座ろう、と考えるのだった。

スバル > 暫くの間、休憩して居たおかげで、疲労が抜けて来た。体も良い感じに冷えて来て、一息が付けたな、と少年は感じる。
今日の食材は何を手に入れたんだっけ、とバックパックの中を改めて確認をして。
そして、其れから、今日のご飯は何を作ろうかと考えるところから始まる。
世の奥様方と同じような思考をしながら少年は、うん、と今日つくるものを決める。

「パンと、ポトフと、後は……何か一品、もう少し考えた方が良いかな」

小さくつぶやいてから、肉にしようか、お魚にしようか。
そんな風に呟きながら。
少年は立ち上がり、そして、町の路に。
沢山の奥様の群れの中に流されるように消えていく―――

ご案内:「王都マグメール 平民地区 商店街」からスバルさんが去りました。