2021/07/02 のログ
ご案内:「王都マグメール 平民地区」にアンジェラさんが現れました。
アンジェラ > ペア席の一つに陣取り、薄い果実酒をちびちびと飲む。
時間はそろそろ遅くになりそうな頃。
どうせ2階の宿をひと部屋予約済みなので問題はない。
それほどアルコールに強いわけではないが、たまにはこういうのも良いかな、という所だ。

惜しむらくは話し相手でもいればなぁ、とは思う。
周囲もぱらぱらと帰り支度を済ませていく人が多い。
これから飲もうという人はあまり多くはなさそうだ。

とりあえずこの一杯を空けたら自分も引き上げようかな…と考えてはいた。
誰か目に留まる人はいるだろうか…?

ご案内:「王都マグメール 平民地区」からアンジェラさんが去りました。
ご案内:「王都マグメール 平民地区」にグラスシエルさんが現れました。
グラスシエル > 平民地区:商店と屋台の並ぶ商業地区
魚の干物や肉、肉の燻製にソーセージ、青果に歩きながら食べられそうな料理が並ぶ、食品地区だ

そんな商業地区の路地裏、小さな古めかしい木箱の上に野良猫がいる。今の時間だと店や店主にとって猫は物を奪う厄介者。
だが店じまいの時間は別だ、余り物で売れなくなったものを投げてくれる店主もいる。黒い野良猫はのんびりとそれを待っているのだ

その隣、壁を背にしてたってまま黒猫を見下ろす少年がいる。
銀髪は美しいが、短い髪はかなり適当に切り刻んだようなジャギーで、身なりも暑そうな軍服である。まだ少年だというのに、目つきだけやたらに鋭い

にぁ、と黒猫が少年に鳴いた。何か餌をくれるとおもってるのかそれとも、構ってほしいのか

「ん?ああ、そうかそうか」

少年は相槌を打つように猫につぶやく。
すると、黒猫は再び、なー、と鳴く。
少年はうんうん、とうなずいて

「ほー。そりゃお前も大変だなぁ」

ちなみに、少年は猫の言葉が分かってるわけでもない。
別に言いたいことなんかこれっぽっちも分かってない。
適当に返事をしてるだけだ。どうせ猫のいうことなぞ、メシか、構え、か、撫でろかのどれかだ。
適当に、ほどほどな付き合い。非常に結構。

そんな奇妙な会話を、しばらく続けている

ご案内:「王都マグメール 平民地区」からグラスシエルさんが去りました。
ご案内:「王都マグメール 平民地区」にミンティさんが現れました。
ミンティ > 今日はなんとなく自炊する気になれなくて、夕食を取るため外に出ていた。そんな日に限って、帰り道で酔っ払いにしつこく絡まれてしまう。控えめながらも断りを入れながら歩いていたけれど、相手はなかなか諦めてくれず、逃げ回っているうちに暗い裏路地に入りこんでしまっていた。
かろうじて月明かりが差しこんできているから、自分の周囲が見えないような暗さではないけれど、先の方までははっきり見通せない、そんな場所。建物の外壁に背凭れて蹲って、逃げるために使った体力を取り戻そうと息を潜めて休憩をとっている最中だった。

「…ついてきて、ない…」

ときどき周囲を見回して、追ってくる人の気配がない事を確認して、ほっと息を吐く。こんなところに一人でいるのも不安だったけれど、すぐ大通りに戻ると、すぐに見つかってしまうような気がして、立ち上がるきっかけがなかなか掴めないでいた。

ご案内:「王都マグメール 平民地区」にジーゴさんが現れました。
ジーゴ > 狼の目は夜でも細い光を捕らえてよく見えるはずだったが、この狼は随分前方不注意。きっとそれは、飲みかけの酒瓶を片手にぶら下げて、もう片方の手に煙草をくゆらせているからだ。
外壁に背を預けてうずくまっている女性に気がつくことなく、ふらふらと暗い路地を歩いている。

小さく鼻歌を歌いながら、警戒心薄めで歩いてきた少年の足がぴたりと止まる。目の前、2メートルほどのところにいる女性をようやく見つけたからだ。

「いきてる…?」
近づくことはせずに、そのまま小さな声で呟いた。

ミンティ > 裏路地の影と同化するように身を縮こまらせてから、どれくらいの時間が経っただろう。実際はそんなに長い時間ではなくても、自分にとってはもうずっとこうしているような気がしてくるころ。
このくらい隠れていれば先ほどの酔っ払いも諦めてくれただろうと考えて、ようやく立ち上がろうとした瞬間。すこし離れたところから声がして、びくっと震え上がる。

「…っ…!ぁ……、え、と、…はい」

あわてて顔を上げて声がした方を見る。大通りの方向ばかり意識していたから、路地の奥の方からやってくる人の気配には警戒が薄れていたのかもしれない。
そこに立っていた、こちらとさほど歳も違わなさそうな少年の姿を見て、あの酔っ払いが追ってきたわけではないと知り、おそるおそる小さな声で返事をした。