2021/05/20 のログ
ご案内:「王都マグメール 平民地区」にクレス・ローベルクさんが現れました。
■クレス・ローベルク > 「……はぁ。全く。俺はさあ、別に"わるいこと"をしている訳じゃあないんだよ。あくまで公的に認められた仕事をしてるワケ」
建物の壁に背を預け、眼の前の男をつまらなさそうに見ている、青い闘牛士服の男。
その眼の前の男はといえば、全くの無言であり、へたりこんだままうー、うーと、言葉にならぬ、ぐぐもった声をあげている。
男はそれに取り合わず、やれやれと肩を竦めて。
「それでまあ、その当事者が復讐にくるならまだしもさあ。
何?その婚約者?がわざわざ傭兵引き連れて俺を殺しに来る?
――流石にそれは俺をナメてるとしか言えないな」
男が言葉を発せられないのは、恐怖ゆえではない。
かといって、猿轡の様なものを噛まされている訳ではない。
それどころでは済まないものを、彼は口の中に入れている。
それは――剣だ。
長剣を、根本まで口の中に――当然それは食道から胃の中まで――差し込まれている。
下手をすれば臓器を傷つけ、男は死ぬか、或いは重病人となるだろうが、
「ああ、心配しなくても良い。その剣は、人体を傷つけない魔法がかかってる。体液で汚れてしまうけど、元々買い替え時だったからね」
男の表情は、純朴な青年が、少し困ったといった表情。
その程度の表情で、彼は此処まで凄惨な事をしている。
「……いっそ、君が全部消化するまで、放っといてあげようか?
適当に箱の中にでも隠せば、そうは見つからないだろうし」
ご案内:「王都マグメール 平民地区」からクレス・ローベルクさんが去りました。