2021/05/17 のログ
キルシュナ > 「―――んぅ? なんや、全然エンジョイしとるやんっ! ウチの同情返せやっ!!」

16歳の彼女はきっつい過去の真っただ中にあったなんて事もなく、学生生活を満喫していたらしい。可愛げが既に失われていたのは、単にその頃にタチとして目覚めただけの事なのかも知れない。
とりあえず理不尽なツッコミを返しておいて

「……おっ、ホンマや。ちゃんと可愛げ残っとるやん♪」

にんまり笑って伸ばした指先で熱帯びた頬をぷにぷにとつついてからかっておく。
それでも止まらぬ指先は、折角の可愛げを台無しにしていたけれど。
それを言うならジョッパーズと褐色の下腹の窮屈な隙間にまで潜り込もうとする彼女の指先を止めようとしないキルシュナにも可愛げなんて無いのだろう。

「せやったらそれらしい反応してもらわんと愉しめへんよぉ。ウチ、身体だけが反応しとっても興奮せんもん。マグロな子が、ウチの卓越したフィンガーテクに初めての感覚覚えて困惑して、せやけど感じてへん言う顔して無理しとるみたいなんはむしろ大好物やけどな♥」

ここまであれこれと持論をぶち上げてはいるが、それらはあくまでも淫乱猫が己の趣味を吐露しているというだけの事。
そもそも性癖というものは千差万別であり、正しいとか間違っているとかそういう話ではないのだ。鶏肉も好きだけど豚肉も好きとか、そういう類の話に過ぎない。

「なるほどなぁ。ウチもミシェの。何されても変わらへんっちゅう余裕が剥がれた時どないな顔して鳴いてくれるんかはきょーみあるかも♥ まぁ、ウチのエロテク学びたい言うんやったら、それなりに参考にはなるとは思うけど、大事なんはそういう小手先のあれこれやなくて、心にずどーんて突き刺さるかどうかやと思うで。ウチの弱いトコにミシェの反応がぶっ刺さればそれだけで射精してまいそうな興奮覚えるけど、単に指とか舌とか上手い事動かして性感帯弄られてもそこまで気持ちよぉなれへんしなぁ」

難しそうな顔をして組んだ腕が、チューブトップの白布から半分程覗く爆乳を卑猥に寄せ上げる。
先にあげた例でいうなら、イフリートに氷属性で攻撃するのが効果的という話だ。具体例で言うなら、先程から口にしている様に、ミシェルの様なクールな美女が、キルシュナの愛撫やちょっかいに反応して可愛らしく照れたり、思わずいやらしい声を漏らしてしまったり、身も世もなく泣き喘いだり、そうしたギャップが淫乱猫の弱点の一つ。
しかし、そうした可愛げという武器をミシェルは16の時点ではもう捨ててしまっているのだから、苦戦も容易く想像できる。

「まぁ、ウチの弱点はあれこれ言うたと思うし、今度会うた時にはミシェの弱いトコも教えたってよ。ウチの持っとる武器で突き刺さりそうなもんがあったらヤッてみよ♥ もちろん、二人でナンパしたり、酒呑みながらエロ談議したり言うんは普通に楽しめそうな気ぃするし、そういうんシてもえぇで」

大口でニカッと笑うと立ち上がり、尻尾のくねるローライズの尻で彼女の豊乳を撫でるかのようにテーブルとソファの間を移動して

「ほな、今日のとこは失礼するで。またな、ミシェ♪」

ひょいと腰を屈めて、女好きを公言して憚らぬ彼女であれば問題あるまいと思える唇同士のバードキスのリップノイズを軽やかに響かせる。
そうして彼女の鼻腔に柑橘の体臭を。その唇には大口の意外にも柔らかく繊細な感触を残して猫は立ち去る。
そして、彼女が店を出るときには、猫の摘まんでいてあれこれまでもがちゃっかりと会計に追加されているのだった。

ミシェル > 「え?あ、すまない…」

まさか怒られるとは思わず、ついつい謝罪を返してしまう。
よく考えれば理不尽そのものだが、そこまで考え付かなかった。

「うーん難しいな…こちらとしては自然にそうなってしまうし…僕が演技しても君は楽しめないだろう?」

ミシェルは性に積極的な女であり、普段性に消極的な女がついつい見せてしまう反応、というのは期待薄だろうか。
触られればノリノリで感じるし、触り返す。ミシェルはそういうのも好きだが、彼女は違うのだろう。

「心に…やっぱり難しいなぁ。君の催眠術におとなしくかかっておくべきだったか…。
これは難題だぞ…今までにない問題だ……」

今まで、互いに同じ指向なら口説けばだいたい抱けていただけに、
同じ指向なのに細かな性癖が違ってNGを出されるのは、初めての経験で。
ミシェルは極上の食事を前におあずけを食らう犬のような気分になっていた。

「あぁ、そうだね。弱点…考えておくよ。
また暇が出来たら、次は酒場あたりで話したいね」

彼女が身を屈め唇を重ねれば、ミシェルもすんなりとそれを受け、
思わずもっと長くしようと身を乗り出すも、キルシュナは離れてしまい。

「……生殺しだなぁ」

キルシュナの唇の残り香を味わうように、舌でぺろりと己の唇を舐めて。
そして会計に向かえば、少し苦笑しつつも、そこは貴族らしく快く払うだろう。

ご案内:「平民地区 小洒落たカフェ」からキルシュナさんが去りました。
ご案内:「平民地区 小洒落たカフェ」からミシェルさんが去りました。
ご案内:「王都マグメール 平民地区」にロブームさんが現れました。
ロブーム > 王都のとある広場に、黒いローブを着た男が一人。
ベンチに座って、外を眺めている。
一見すると、怪しい男がぼんやりとしている様にも見えるが、実際はそうではない。
彼は、仕事でここに来ているのだ。

「(待ち合わせの時間は、そろそろだが……)」

懐から金時計を取り出し、時間を確認。
今日此処に来たのは、とある禁制品の取引のためだ。
本来禁忌であるはずの、ミレーではない、人間の王族の奴隷取引。
そろそろ、その取引相手が来るはずなのだが。

「(冒険者や軍人に気付かれたか……?まあ、それならそれで構わないが……)」

ご案内:「王都マグメール 平民地区」からロブームさんが去りました。
ご案内:「王都マグメール 平民地区」にガルディさんが現れました。
ガルディ > 今日は女衒の仕事ではなく、半分趣味の鍛冶仕事。
趣味と言ってもそれなり以上に出来は良く、中級までの冒険者にはお値段以上。
駆け出しから下級冒険者にとっては、かなりの掘り出し物という具合。

利率は半ば度外視でそんな値段設定になっているのは、まあ趣味と実益をかねて。
ベテランの冒険者よりも駆け出しの冒険者の方が色々と『商品』価値が高いということだ。

勿論、冒険者以外にも本業絡みの人間やらも顔を出しにやってくる。
――さて、本日の来客は。

ご案内:「王都マグメール 平民地区」からガルディさんが去りました。