2021/03/24 のログ
ご案内:「王都マグメール 平民地区」にリーアンさんが現れました。
リーアン > 妙な店での待ち合わせは二度と御免だと主張したところ、
代わりの連絡手段として与えられたのは、とても古典的な手段。

夕餉までには少し間のある日暮れ時、人通りも疎らな裏路地に、
いつから其処にそうして在るのか、一体今も見る者が居るのか、
朽ちかけた紙片ばかりが貼り付けられた、古びた掲示板。
其の前に立ち止まり、暫く眺めていれば――――――気づいた。

異母妹の好きな故国の花を、片隅に意匠としてあしらった紙片。
そっと手を伸ばし、其の紙を剥がし取って―――、

「………初めから、こうすれば良かったんだわ。
 態々危険を冒して、顔を合わせなくても」

此れも、紙片を貼る、または剥がす現場を見咎められれば、
其れなりに面倒ではあるが。
剥がして、読んで、千切るか燃やすかしてしまえば良いのだから、
ずっと楽な筈だと独り言ちた。

リーアン > こつり、こつり、数歩歩くうちに文面を読み終え、白い指先が紙片を千切る。
ひとひら、またひとひらと、細かく千切る度に風に飛ばし―――――――。

ご案内:「王都マグメール 平民地区」からリーアンさんが去りました。