2021/03/19 のログ
■ソラム > 冒険者ギルドに現れたのは、群青色のロングコートを羽織り、大きなバスターソードを背中に吊った小柄な体格の少女。
かなり異色なその少女は、近くにあった掲示板の前まで行き、何か手軽なものはないかなと探していると、見慣れたフードの男。
「....ブレイド...?」
ブレイドの顔はフードで見えていないが、見上げて声をかける。
■ブレイド > 「ん?」
呼ばれてくるりと振り返れば見知った顔。
こういうところにも来るのかと少し意外に思ったが
人里で生きる以上は稼ぎが必要だろうし不思議ではないかと思い直す。
「よぉ、ソラムか。依頼探しか?」
ひらりと手を振り挨拶する。
■ソラム > 「うん、特に何もなくて、ね」
ブレイドに依頼探しかと聞かれ、苦笑気味に笑う。
彼女の頬は少しだけ赤くなっているが、それを誤魔化すためかブレイドから視線を外し、依頼書の一枚に目を通し始める。
■ブレイド > 「そっか、まぁ、そういうときもあらぁ
せっかくだし一緒になんかやるか?」
視線を重ねれば、少し頬が桜色に染まっているような。
以前のことを思い出し照れているのだろうか?だとしたらかわいいものだ。
自分から視線をそらし依頼書に向き直る少女に習い
自分も掲示板へと向き直る。
さて、なにか簡単な依頼は…
■ソラム > 「....こういうのは、どう?」
そう言って指差したのは、奥地に生息する薬草の採取依頼。
難易度はそこそこだが、ブレイドと彼女の実力を加味すれば、難しい依頼ではないだろう。
■ブレイド > 「ふむ…」
彼女が差し出す依頼書をみてみれば薬草採取の依頼。
少し奥まったところであるのが気にはなるが
依頼書から感じる難度よりは、簡単な依頼になるだろう。
ソラムがいる以上、戦闘が起こったとしても不安はないし…
「そうだな、いいぜ」
■ソラム > 「じゃあ....少し行ってくる」
そう言うとその場を離れ、受付で依頼を受注すると、ブレイドの所へ戻ってくる。
「.....お待たせ。それじゃあ、行こっか」
ブレイドにそう言うと微笑を浮かべ、出入り口へ足をすすめる。
■ブレイド > そうと決まればソラムの行動ははやい。
相変わらずの行動力を見せる彼女の背中を見送れば
さっさと手続きを終えたようですぐに戻ってくる。
戻ってきた彼女は微笑みを浮かべており、表情に乏しく無口だった頃を思えば
大きく変わったところと言えるか。
「おう、まぁソラムにゃいらねぇかもしれねぇが
オレには準備が必要だし、出発は昼頃になるか」
奥地というからには食料と水の補充はしておくにこしたことはないだろう。
■ソラム > 「あ、そうか」
自分だけだったら補給は現地でやるため、一日で済む依頼だが、ブレイドが来るとなると話は別。
彼女は龍であり、ブレイドはミレーだ。準備は必要だろう。
「.....わかった」
出入り口でピタリと止まると、くるりと振り返り、ブレイドに肯定の意で頷く。
■ブレイド > 「おう、すまねぇな」
身体能力的には自分のほうが足を引っ張る形になってしまう。
それは彼女が龍であることを思えば仕方のないことだ。
振り返る彼女の頭をポンポンと撫でれば
ギルドをあとにして、旅支度を整えるための買い物へと向かうだろう。
■ソラム > 「ブレイドの、そこが好き...なんだよね」
小声でそう呟くと、ブレイドを追ってギルドをあとにする。
彼女はブレイドに追いつくと、ブレイドの右側に身を預けつつも歩き続ける。
ブレイドとの交わりの後から、彼女は多少甘えような仕草をしている。現在進行系で甘えているが、スキンシップとして彼女は捉えているのだろう。
■ブレイド > 「?」
彼女のつぶやきは聞こえてなかったのか
追いついてきた彼女を少し不思議そうに受け止める。
彼女の体を右腕で受け止めつつ
慣れたように必要なものを買い込んでしまう。
食料品以外は今あるもので事足りるだろうし、たいして時間もかからないだろう。
買い物が終われば、ふたたび頭をぽんとなで
「またせたな、んじゃ出発はいつにする?
すぐにでもいくか?」
■ソラム > 「私は子供じゃない......。すぐに行けるよ」
子供じゃないとふくれつつも、ブレイドにそう返す。
今の彼女はメインの武器であるバスターソードのみであり、エストック等は巣に置き去りである。
いざとなれば取ってくるが、ブレイドがいるため、心配なくてもいいだろうか。
■ブレイド > 「わりぃな。んじゃ、いくか」
謝りつつも、彼女の言葉にうなずけばあるき出す。
まぁ、注意していれば戦闘は回避できるだろう。
むしろ、彼女のエストックが見えない以上、戦闘を行った際の周囲の破壊が心配だ。
彼女を連れて歩けばいずれ門にたどり着くだろう。
薬草の採取場所は遠い。あるきであれば数日かかる。
彼女だけであれば一日でつける距離ではあろうが…
■ソラム > 「........街からある程度離れたら、飛ぶ?」
門へ向かって歩きつつもブレイドにそう提案する。
無理に体力を消費するよりも、体力のある自分自身が龍化形態でブレイドを運べば、一日で到着するのではないか?
そう思い彼女は提案したが、ブレイドの意見次第ではどちらでも可能なように用意はしてあるようだ。
■ブレイド > 「そーだな、それもいいかもな」
さすがにソラムの正体は自分以上にバレるわけにはいかないが
彼女の考える通り、無駄に歩いて体力を消費するよりはそちらのほうがいいかも知れない。
採集を終えたあとは少し時間をかけてかえればいいだろう。
あまりに帰還が早すぎると、依頼人やギルドに怪しまれかねない。
一日で採取を終えて、あとはしばらく街道の旅籠か野宿かで時間を潰せばいい。
■ソラム > 「そーしよっか」
そう言うとブレイドの右手を自身の左手で握り、ニコッと笑みを浮かべた。
表情の硬かった彼女を柔らかくしたのはブレイドのお陰だろう。
「.....うにゅう」
その感謝なのか、今の彼女は少し甘えたがりなのだろうか、ブレイドの肩に自身の額を擦りつけ、満足そうに喉を鳴らしていた。
■ブレイド > 「おう、ありがとよ。手間かけさせちまって」
自然な笑顔浮かべる彼女には笑みを返す。
自分がそうしたとは知る由もないのだが
嬉しそうに甘える彼女にはさせたいようにさせてやる。
撫でると子供扱いしていると思われるようなので控えはするのだが
こうしていると可愛らしい幼子のようでそうしたくなってしまうのもしかたのない事だ。
なんか可愛らしい声を上げているし…
■ソラム > 「......もうすぐ、だね」
大きな門が見えてきた為、ブレイドにそう言う。
街とはいえ彼女からしてみれば何もかもが新鮮に映るだろう。
だが自然となれば話は別。外の世界は彼女の庭と言っても過言ではないだろう。
「いよいよ出発、だね」
そう言いつつも自身も持ち物の確認をする。
携帯用の水袋など、買ったものもあるが、殆どは洞窟内で回収した遺品である。出費は皆無と言ってもいいだろうか。
■ブレイド > 「そうだな」
まるで初めて冒険に出る新人の冒険者のようなことを言う。
そんな彼女の言葉にうなずいて歩を進めれば街道に出るだろう。
買い物の際に持ち物の確認は済ませている。
確認をする彼女の姿を見て、少し微笑ましくも思う。
誰かと一緒に依頼を果たす…そういうのは彼女にとっては初めてのことなのかも知れない。
龍になっていくのは城壁が見えなくなってからでいいだろう。
しばらくは二人で歩きの旅となる。
街道を行くだけの旅…危険はないだろう。
「おう、いこうぜ」
そう声をかければ彼女とともに踏み出す。
■ソラム > 「.....うん」
嬉しさを滲ませた声でそう言うと、ブレイドを後を追って街道に出る。
今までは一人で淡々と依頼をしていたが、二人での依頼は初めての事。嬉しさもあるが少し不安もあるようで少しだけ顔に出ていた。
■ブレイド > 「…」
無言で彼女の頭を撫でる。
大丈夫だと言わんばかりに。少しにじみ出ていた不安の色を拭うように
パーティとしては即席もいいところだろうが
互いの実力を思えば戦力過剰とも言えるほどだ。
地形の起伏や、毒草などに気をつければ問題はない。
戦闘に気を使わなくても言い分、自分はそちらに注力すればいいだけのこと。
本来冒険者は各々の役割を分担するために徒党を組むのだから。
■ソラム > 「....ありがと」
ブレイドにお礼を言うと、深呼吸し元のクールさを取り戻し、頭で整理する。
事実、自分は龍であり、この時点で過剰戦力である。おまけにブレイドの戦闘能力とセンスは抜群であり、問題はない。
「.....少し、落ち着いた」
頭での整理が終わったあと、ブレイドにそう言う。
■ブレイド > 「よし、じゃ、改めて…だ」
冷静さを取り戻した彼女の背中を軽く叩いて再び歩みだす。
右腕は…しばらくは彼女が使うだろうと差し出すように
この依頼に失敗はないだろう。
むしろ時間が余るくらいだ。
問題は、余った時間をどうやって潰すかということくらいか…
ご案内:「王都マグメール 平民地区」からブレイドさんが去りました。
ご案内:「王都マグメール 平民地区」からソラムさんが去りました。