2021/02/28 のログ
ジーゴ > 「オレ、がんばってるし、だいじょうぶっしょ」
根拠のない自信を見せて、獣の歯をほころばせて笑った。

どんなお誘いでも簡単に乗ってしまうのが少年の悪い癖。
「お誘い」があれば、ほいほいとついて行ってしまうだろうか。

「ま、オレとりあえずお外行けないし、まちの依頼うけて稼げてればいいけどね」
犬探しだとか、落とし物探しだとか面倒で稼ぎは低くても安全な仕事ばかりを受けていればとりあえず命の危険はないだろう。

「んじゃ、またね。ばいばい」
と手を振って。握りしめたままだった依頼の紙を持って受付へ。
しばらくのちに、自分の背ほどもある鉢植えを抱えた少年の姿が平民街にみられるだろうか。

ご案内:「王都マグメール 平民地区」からファイネアさんが去りました。
ご案内:「王都マグメール 平民地区」からジーゴさんが去りました。
ご案内:「王都マグメール 平民地区」にトーラスさんが現れました。
トーラス > 王都に幾つか存在する冒険者ギルドの支部の一つ。
とは言うものの、その実態は冒険者が客として集まる酒場兼宿屋であり、
申し訳ない程度に店内の掲示板に日銭を稼ぐための依頼文が貼られているに過ぎない。
それでも、1階の酒場では冒険者を始めとした荒くれ者や、彼らを相手に春を鬻ぐ娼婦、
その他にも飲食の為に訪れた一般客達にて相応の賑わいを見せていた。

その賑わいの中心、客達がそれぞれの卓にて同席の身内や仲間と思い思いの
時間や食事を愉しんでいる中で、独り、周囲の卓の客にちょっかいを掛ける中年男の影が一つ。
本来であれば、嫌われそうな行為であるが、誰も文句を言わず、また、店主も黙認する理由は至極単純で。

「いやぁ、運が良かったぜぇ。捕獲したマイコニドが希少種でよぉ。
 貴族の美食家が何でも干してスープの出汁を取るとかで高値で買ってくれたぜ。
 お、グラスが空じゃないか? お姉ちゃん、こっちの人に俺の奢りで同じのもう一杯。ほら、乾~杯~♪」

等と、傍迷惑ながらも、明快にて、周囲の客達に見境なくも奢りを振る舞う故。
奢られた方は多少困惑するも、ただで酒が飲めるとあって強く文句を口にする事もできず、
店主も彼のお陰で儲かる上に支払い許容額も抑えている為に、この行為を見て見ぬ振りをする始末。

トーラス > 暫くの間、男の笑い声は酒場から止む事はなく――――。
ご案内:「王都マグメール 平民地区」からトーラスさんが去りました。