2020/11/20 のログ
フォティア > 手に触れる許可を得れば、その瞬間は少女らしく表情が輝き、そして本へと視線が降りると同時にまた「すんっ」とでもいう勢いで生真面目さを取り戻して、ハンカチをポケットから取り出し、それを手に巻くようにして、直接手で触れぬよう手繰りはじめるのは、古本を扱うに慣れ過ぎた結果か。
まずは本の装丁を確かめ、奥付記録を確認し。表情は平素だが、見えない尻尾はぶんぶか縦横無尽に振りまくっている気配を滲ませている。
一瞬だけ視線を上げて。

「──……商売のコツをお教えしましょうか。 そこは、いずれ育つものと慰めるよりは『今で十分』と現在への許容を見せたほうが、お客のご婦人は喜ばれますよ?」

やや、悪戯な笑みを閃かせた。
その視線もすぐに本へと落ちて。

「わたしの知識は、本に関することに傾いてますから。──民話における主題の懲罰、道徳は、その土地の歴史を言い換えたものも多く。古地図と照らし合わせれば、現在から未来への災害への警鐘となることも多いんです。子供への分かりやすい警句……例えば、空や太陽に言及するものには、日照りや落雷といった……あ、失礼。」

いささか早口になりかけた己を戒めるように、きゅ、と口唇を引き締め。我慢。オタクは語りたがるもの。
ぶんぶんと首を左右に振って、数冊の本を見比べ──己の懐具合、予算との相談が必要であると自己判断。

「いかほどのお値段で、売買されてますでしょうか? お店はいつまで開けておられるご予定です?」

手籠に、食材が横たわっているだけに、値段と、運ぶ方法は吟味しなければならない。

アイゼン > 「まことに。貴方を”レディ”と呼ぶがしかし、わたしのその欺瞞が見破られてしまいましたね」
自らの至らなさに、静かに頭を一礼。執事の姿勢でもって、少女の音のない紙摺りをする、その脇に控えていた
―――不思議な声だった。世界を読み解くその内容は、この市場の風景を素朴な古の集落へと書き換えていく。
令嬢の舞台脇でかしづく時は、やがて声色が転じるまでの間。厳粛なそれは、短くも、どこか快いものを感じられていつまでもそうしてられそうだった。この少女は世界をも振り回せるかもしれない

「―――充分に、”詩”でございました。レディの語る言葉は、その続きを聞かせ願いたいほどに。」
そこまで言えて、何か憑き物の落ちた顔をあげた。目に留まるものが一応はなくもない、そんな響きの問いかけに帽子の羽根が迷い揺れる。値を伺うのは当然なれど、露天を引き上げる頃合いへの言葉に揺れる。
値段―――本来の店主に確認を忘れたことを思い至り、帽子の下で嫌な汗が吹き出る。本はどの程度が適格なのだろう。大きく外れては、またこの少女の舌槍で刺し吊るされるだろう。こんなときは僧侶に学んだアレ―――

「値段は固定なのですーーー年老いた人が一日食べていける程度。冊数は問いませぬが、貴方様が一日寝食を忘れて読み切れるだけの量としております」

――――つまりは、”お気持ち”で。

フォティア > 「少なくとも、わたしは貴族ではありませんのでレディの呼称にふさわしくありませんが……けれど、淑女という意味合いでなら、少し嬉しいでしょうか」

んー、と小さく唸りながら、しばし空を見上げているが──その眼がくわっと見開かれた。値段に対する言及にだ。

「……ということは。この書籍類は代理売買ですか? それもお年寄りの? 貴方はたった今、知識の源泉、人の思考編纂の極み、知識文化の伝承結晶であると謳ったばかりではありませんか!」

再び早口再開である。
ちょうど足許に、踏めば爆発する魔法装置でもあったかのようなモノか。

「わたしが本気で一日寝食レスにて読み耽れば……というか、明日はそのつもりで部屋に引き籠もる予定を立てていましたがそれはともかくとして、その冊数の本をご老人一日の食費では天秤に載せるにはあまりに不釣り合いが過ぎるというものでしょう! 書籍とは次の世代へと知識を伝えるもの、食と引き換えるモノではございませんが、──…… よございましょう。今から全冊査定をいたします。ご老人の知の継承に相応しい、査定を!」

一気にノンブレスでそう言い切り。貸本屋としては査定は本職ではないが、本の修理等は任されるゆえに装丁への目利きは確か。
ゆえに。爛々と目を輝かせて、その場に座りこみ。一冊一冊吟味し始めたとか。
どれほど時が経ったか──のちに、貸本屋の馬車が持ち出されたとか、持ち出されなかったとか。

──大迷惑な客爆誕の瞬間であったかもしれない。

ご案内:「王都マグメール 平民地区」からフォティアさんが去りました。
アイゼン > あれだ。戦場で丘を越えたら、そこに弩を持った敵兵が遥か彼方まで横並びにいた時の気分だ。
しかも今度は、小さな口から吐き出される連射式の火器だ。
本能がその口撃から避けるように頭を振るが、耳でなく心臓を直接叩いてくるその舌火器には無力。

知識は力なり―――よく言ったものだと思う。
今は少女にその”力”で打ちのめされ、市場の地面に膝を付けて這いつくばっている。本の整理だ。
ひとつづつ本を拾い上げるのは、骨を拾うにも似た厳かさで行う。
もっとも少女に言わせれば、本は生きている、という物語をされるのかもしれない。
それもまた、聞いてみたい気もするのはやはり、少女の活力が為せるものか。

街が時間を翻す。露天市場は荷車の車輪が、思い思いの向きへ音を引いていく。
朱に燃える空は、少し早い黍嵐で雲ひとつ無い。書物を手で寄せる時を、赤光で長く照らしてくれいてた。
少女に本を手渡す時間を楽しんでいた―――やがて少女の駆る戦車で乗り込まれ、更なる蹂躙が成される時まで。

ご案内:「王都マグメール 平民地区」からアイゼンさんが去りました。
ご案内:「王都マグメール 平民地区 とある娼婦館」にケアルさんが現れました。
ケアル > 昼過ぎの娼婦館
夕方や夜から、一人のお客様が刹那を楽しみ、一人のお客様が朝まで独占する。
昼間からやってくる方は、自由時間を過ごす娼婦と割り増しで楽しむ常連や、資金を得た懐の温かい方だろうか

ケアルは手足と、胴体に衣装を纏い、柔らかいゴムから突立てのお餅とまで言われる身体をぴっちりと保つ
現在は娼婦らへの為にと、化粧品や嗜好品を持ち込んできた商人様への対応中
店主が娼婦らへのケアにもなるようにと、目利きを用いて品を選んでいる様子を、傍で立って眺めていた

昼間からくるお客様は少なく、寝坊や制限のない眠りについている方くらいだろう
焙煎した香ばしい穀物茶をお出ししながら、アイコンタクトを取ってくる店主様とススス、と手話で会話を。
頷く様子を見ながら、購入が決まる中で、肩をちょんちょんちょん
手話で日に備え、熱冷ましや痛み止めのポーションも、とニコ目の笑顔で付け加えた。

商談がまとまったところで、甘いお菓子も差し出しながら奴隷や新しい娼婦のほうでも広がっていく。
その間に、暇なケアルは箒を持ちつつ、外の掃き掃除をしながら店の前をよく保ち。

ご案内:「王都マグメール 平民地区 とある娼婦館」からケアルさんが去りました。
ご案内:「王都マグメール 平民地区/酒場」にルースさんが現れました。
ご案内:「王都マグメール 平民地区/酒場」にミユさんが現れました。
ルース > 平民地区の一角にある酒場。
ちょっとした依頼を終えた帰りに立ち寄り酒を酒を楽しむ。
普段ならば知った顔知らない顔を巻き込んで盛大に飲むのだが今日はカウンター席での一人酒。

「偶にはこういうのもいいね」

依頼料が少なかったという事もあるが騒がしくなく飲むのも偶にはよく。
他の席の騒ぎを酒の肴としてエールを口にする。

ミユ > ここはミユの居酒屋…いまは店長ではないけども、店の持ち主でもある。
開店前…最近はあまり人が来ないようで、外をみても…開店を待ってる人もいなさそうである…

「う~ん、どうしようかなのですよ…」

事はそんなに悩むことではない。ただ、いつも自分の店で一人酒というのもさみしいもので…

このまま、決めあぐねていても仕方ないとばかりに、ドンとカウンターテーブルを叩き…

「今日は臨時休業しますかっ!」

と、マスター用の椅子から飛び降りた…

ーーーーーーーー

そして、酒場街に躍り出るミユ…そういえば、こういう雰囲気を愉しむもの久しぶり…
ミユにとって、酒場はどこでもよかったので、ちょっと賑わってる酒場に入る…

「久しぶり、なのですよ? マスター」
「よっ、久しぶり。ミユちゃん、店どうしたのー?」なんてマスターに突っ込まれならも、

カウンターに空いてる席は1つ。仕方ないのでそこに座ろうか…とよく見れば、隣に覚えのある人間が。
「あー ルースっ! ひっさしぶりー!」

と、その横の席に飛び乗る様に座ったのであった・・・

ルース > のんびりと酒を楽しんだ後は塒へと帰るか、それとも適当に声をかけて回るか。
普段と同じような事を考えはするが直ぐには決まらず。
ほろ酔いになるまでに決まればいいかとエールのお代わりを頼んで肴を摘まむ。

そうやって一人酒を楽しんでいれば扉が開き新しい客。
その客はマスターと親し気に話している、ここのマスターはそれなりに気難しいのにと興味を覚えて視線を向け。

「ミユか。久しぶりだな」

元気してたかと笑いかけ、隣の席に座れば頭に軽く触れようと手を伸ばす。

ミユ > 「ん?風邪一つなく元気ですよ~
 それにしてもほんと、ひさしぶり~なのですよ? 今までなにしてたのですかぁ?」
躰をぶらびらさせて、大きな笑顔。ミユはとても好意をもってるようだ…

しかし、ここは酒場。まあ、まずはお酒とばかりに、
マスターの前にここのエールの金額よりもすこしばかり多めの金額を置く…
無言のマスターは「あいよ」とばかりに、少しお高めのエールが注がれたジョッキをミユの前に置いた…

「んんっ…もおっ…子供あつかいして~」
頭をポンッと叩かれたのが気に入らなかったのか、ミユは少し頬を膨らまして冗談気味にいう…

そして、ミユの目の前に置かれたジョッキに手を伸ばして、それを受け取ったのであった。

ルース > 「風邪をひいてまで酒場に来るとは思ってないって。
あー、ちょっと隣の国まで依頼で行ってたのよ。
それで途中でトラブって戻るのが遅れちゃってね」

相手がちょっとした知り合いならばここまでは話さない。
しかし少女はそれ以上の相手なので差し障りのない範囲で何をしていたかを簡単に説明してはエールに口をつける。

ただ飲むエールは一番安い薄めたものであり、酒に弱いなどではなく純粋に懐がさみしいだけ。
少しお高いエールを頼む姿に少々だけ羨ましそうにしそうになるのをカップで顔を隠し。

「はは、俺からしたら年下だしね?」

悪い悪いと言いながらも数度ポンポンとしてから頭から手を離し。
冗談に冗談のように笑みを返し、ナッツの乗った皿をよければと押して寄せて。

ミユ > 「なるほどなのですよぉ~ また遠い所まで行ってきたのですね~
 トラブルかぁ~何があったかはしらないけど、ご苦労様だったのですよ?
 私は相変わらず…かなぁ…家が富裕地区になったくらいなのです」

 と、なんだか普通に地区内で引っ越したかのような口調でいうミユ…

 「まー話よりは…まずはー、再会の記念に乾杯するのですよー!」

 なんていいながらも、ジョッキをルースに向けて…ジョッキを高くあげようとする。
 満面の笑みをこぼしながら…

ルース > 「そうなのよ。そんな遠くに行ってきたのに戻るのが遅いから報酬を削られたんだよね。
どうしても遅れるトラブルだったのに話も聞いてくれないから嫌になっちゃうよ。
それってすごく出世してないかな?」

ギルドは冷たいよねと言いながら肩を竦め。
引っ越し先の違いに軽くない?と見つめて。

「それもそうだね。そんじゃ、お互い元気にあえて乾杯っと」

それが一番だと笑い返すと中身が半分ほどのジョッキを掲げ。
少女のジョッキに軽くぶつければそのまま中身を煽り。
一気に飲み干せばエールのお代わりを頼みながら少女の頭をまた撫でようとする。

ミユ > 「あらら~ケチな依頼者もいたものですねぇ…それはご愁傷様なのですよぉ…」
「あ、うん、今思えば、出世? かもしれませんねぇ…でも、私が買った部屋じゃないですしー…」

御伽さえしていれば、贅沢三昧な住み込みの特別扱いメイドである。自分の家ではなく、
貸し与えられた宿部屋ではあるが、そこはやはり富裕地区、一人で住むには広すぎる部屋であって…

「再会にかんぱいー!」

カーンと響く、威勢のいい音。待ってましたとばかりにごきゅごきゅとエールを一気に飲み干す…

「ぷはっ…ん~~~~最高なのです~」
エールが体に染み渡る感覚…そして、少しばかり恋心を持つ異性に撫でられれば…とても気持ち良いもので…

ミユもまた、おかわりを頼み…ジョッキを受け取りながら、ゆっくりと話し始める…

「ん~、今お勤めしてるのはー 元ミユのお店のお客様のお屋敷なのですよー
 なんだか、素質あるからーみたいなこと言われて、ほいほいついてっちゃったのです…あはは
 そーしーたーら、なんとっ…住み込みでーミユの自室は、主様の別邸の一室なので…
 めでたく、富裕地区の住人となったわけなのです…」

頭をなーでなーでされるのを目を細めて気持ちよく微笑みながら、反応を返し…
そんな隠す経緯でもないので、出世?した理由を説明したミユなのでしたー

ルース > 大した依頼じゃないのにケチな依頼主は本当にそうだと肩を落とし。
自分で買ってないという言葉に結婚した?と聞きそうになるのを耐えて。
まさか店持ちで他でメイドをしているなど想像もせずに。

「ついでにこの先の健康もね」

再会を祝い、この先の健康を願ってエールを飲み干し。
3杯目となると飲むペースも遅くなり舐めるように飲み進め。

「つまりは店主をやめたって事かな?
しっかしお屋敷勤めは大変じゃないかい?
って……ついていって売られたらどうするつもりだったのさ……俺でも助けに行けるかわかんないよ?
そういう事で引っ越したのね」

撫で心地がいいとばかりにミユの頭を撫で続け。
富裕地区の住人になった理由に運が良かったのかと笑って。

ミユ > 「ふふっ…そうですね~ 体あっての物種なのですよー」

一杯目ほどではないにしろ、結構ハイペースで呑んでるミユ…

「うーん、たしかに、売られる可能性もあったかもしれませんね~
 でも、当時の私は、色々な事に飢えてたから、新しい刺激が欲しかったのかもしれないのですよ…?
 売られてたらー、ルース様が気づくかどうか…奴隷商でも裏のほうになると、富裕層に誘拐しかける
 事もあるとか、噂で聞いたこともありますからねぇ…」
「それに、あと、店長はやめたーというより、店長は雇ってる子に任せてあるのですよ~
 私は~…呼ばれた夜以外は、そんなに多くのお仕事を任されることもないので、
 このところは、雇った店長に少し有給休暇をあげて、お店に入っていたのです…
 主様が貿易商なのもあって、色々なお酒がとても安く手に入るので…
 美味しいお酒と、女の子を抱きたいなら、おすすめのお店なのです~」

上目使いでにまっと笑う、そして、
「ほふっ…このにゃっつもほいしいですねぇ…」 
と、ルースのおつまみを遠慮なく口に運ぶミユ…

ルース > 「体を壊すと仕事ができないしね」

酒に弱い訳ではないが4杯目の代金もなく3杯目を大事に飲み。
ハイペースで飲む姿を大丈夫かと見て。

「飢えてたからって結構無茶するもんだね…刺激ありすぎだよ?
そういうのは確かに多いね。
けど俺も顔は広いからそこは大丈夫だよ?」

冒険者しても顔は広いが本業の顔で時間はかかるだろうが探すことはできる。
その事は口にせずに任せておけと笑って見せて。

「代理店長を立てたって訳か。
そういう楽な仕事は俺も探したくなるね。
交易商で色々な酒……今度お邪魔しにいこうかな」

美味しい酒と女の事聞くとそう考えるのは男の性。
少し口調が怪しくなってきた姿に飲みすぎじゃないかとジョッキを遠ざけようと手を伸ばしていく。

ミユ > 「うん~いつも元気に~!が私のモットーですっ!」
と、ガッツポーズをしながら、気合が入った声で…
少し酔いがまわってきたのもあるのかもしれない…

そう言って、笑ってみせるルースの姿に頼もしさを感じながら、
制止しようとしたルースの手の甲にミユは優しく手を当てて…
「ふうっ…あとは、ゆっくりと呑んで楽しむのですよ…?」
と声のトーンを落として、エールの水面を揺らす…

「う~ん、まっ、今が良ければ全てよし…って感じなのも今の私が平和だから言える言葉なのかもですねぇ…」

と、天井を見上げながら、ぼそっと呟くようにいうミユ…

「あは…私のお店の店長は女の子にしか務まらないのですよ…?」
くすくすと笑うミユ、ミユのお店は普通の小さな酒場にしかみえないが…
「だって…店長を買いに来る人も中にはいるのですからねぇ?」
と、にんまりとした笑顔に変わる…

そう、殆どの客は、ただの一般客だが店長は裏メニューで存在する。そんなお店。
閉店時間が早いのもそのためだけども、店長が裏メニューを見せる相手は、
勿論、店長のお眼鏡に適う相手…ということでもあるのだから…

ルース > 「元気がモットーは一番い事だよ。
元気がないと何もできないしね」

そんなに動くと酔いが早く回るとガッツポーズを見せるミユを笑って諫め。
もし酔い潰れたらどうするかという問題はあるがそれはそれとして。

ジョッキを遠ざけようとすればその手にミユの手が当てられ。

「それなら良いんだけどな」

そう言われては取り上げる事も出来ずに手を引っ込め。
エールの水面を揺らすのを眺めて残りのエールを口に運び。

「平和でしか言えない言葉だけどね。それが言えるのが平和だって証拠だと思わないか?」

ゴタゴタがある寄りは平和が一番。
冒険者や本業をやっては思う事を笑みと共に告げて。

「さすがに店長は探さないよ?店番の仕事は探すかもだけどね」

知り合いの店の店主は流石に無理だと首を振り。
自分は買う方だし買われる趣味はないと冗談のように告げて。

「ただね、どんな店か純粋に興味があるんだよ」

それでかわいい子が居れば買ってもいいねと告げたりとして。

ミユ > 「ん、流石に、酒場の店長が酔いつぶれてたらおバカなのですよー」
と、くすくす笑うミユ…

「たしかにですねぇ…わたしもそう思うのです…この街では少なくとも表面上は、
 殆ど犯罪がありませんですからねぇ~」
故に汚職が蔓延しているし、暗躍する闇商人などもいるし、貧民街となると、
一部はスラム化しているわけで、どこでも平和というわけではない・・・
そういう所で起こる事件は、処分されても、闇に葬りさられるので、一般市民の知る所ではない。
所詮、平民以上の住民が守られている…そんな街なのかもしれないなーと思いつつ…

「ん?店番の仕事も大変ですよぉ? 商品知識は全部頭に叩き込まないといけないし、
 なにより、店によっては、潰れないのが不思議な程、人が来ない店もあるんですから…
 暇すぎて死にそうになるかも」

買われる側に趣味がないという言葉には流石にミユもお腹を抱えて笑ってしまう。

「じゃあ、私のお店にくる? お代はツケでいいから…?」
と、少し顔を寄せて、蠱惑の囁き… ぱっと顔を離して…

「このあたりのお店では、最安値に近いお値段でのめますからおすすめですよ?」
と笑いながら答えるミユであった…

ルース > 「そういう店がたまにあるんだよな」

笑うミユに実はというように声を小さくし。
貧民地区の店なんだがとその店をこそりと教えて。

「表面上はね、けど俺はそれなりに裏も知ってるのよ?
何しろ貴族の生まれだしお国の暗部のお仕事もしてるからね」

酔っぱらいの馬鹿話のようにそんなことをさらりと告げ。
別の席からは「ルースの与太話が出たぞ」と笑い声が聞こえたりもして。
そちらに笑うなと言いながらも楽し気に笑っている当たりいつも言っている様子を見せ。
もう少し色々と平和になってほしいなと呟き。

「その辺は覚えるのは得意だから大丈夫だよ。
まあ……暇の潰し方は心得てるし本当に探したくなってきたね」

男としては可愛い子を買いたいという本音。
笑われると笑うなというようにミユの額を一度突き。

「本当かい?それじゃ行かせて貰おうかな。
最安値に近いなら贔屓にするのもいいかもしれないね」

顔を近づけられての言葉、ツケならば喜んでと返し。
それなら早速行こうと残りのエールを飲み干し代金をカウンターに置き。
ミユの準備が出来ればともに酒場を後にして店をうつすことに。