2020/11/01 のログ
■ロイス > 「いや、流石にこんな往来で触る訳ないよね!?個室であっても触らないけど!」
この国で人目を憚るというのもおかしな話だが、男はこの辺の倫理観は割とまともであった。
無論、それはアリエルが嫌いだからではなく、単に免疫がないだけだが。
「ま、まあそれはそうかな。一応、それを見越してかなり投げ売り価格で売ってるけど……それでもやっぱり、普通よりは高いしね」
一応、一般的な冒険者が使うものより二、三割高いという程度だが――それでも、やはり高いは高い。
勿論、その分の性能は保証できるのだが、だからといって金を出さない事を愚かと断じれる程世間知らずでもない。
「アリエルは剣闘士って言ってたけど、何か剣闘士ってやっぱ稼げる仕事なのかな」
と聞いてみる。
少しばかり、剣闘士という仕事に興味があるようで。
■アリエル > 「剣闘士になるなら往来でセクハラぐらいできないと無理ですよ。儲かりますけどね」
儲かるかもうからないかでいえば儲かる。
ただ、捨てるものが多すぎる。恥とか名誉とか。
大観衆の前で盛ったりするのだからこんなところでセクハラするレベルではない。
「もしくは命を懸ける方ですが、あまりお勧めしませんね。割りが悪いですよあれ」
そういいながら指を鳴らすと、鎧が亡くなりインナーだけに。
高度な魔法鎧である。主にセクハラ用にしか使われないが。
「練習します?」
にやぁ、と悪い笑いをしながら
■ロイス > 「……剣闘士とセクハラの間にどんな関係が……あー、あるのか」
一瞬突っ込みたくなったが、しかし闘技場がどの様な場所であるのか思い出せば納得してしまう。
男としては、命を懸ける方が真っ当な冒険者な気がするのだが、割に合わないと本職が言うのならそうなのだろう。
「練習……いやいやいや!そんな事しないって!
大体、そうやって男をからかうのは良くないって普段からさあ……!」
と言い募る男。
まだまだ客が来る気配もなく――二人は、呑気な会話をしているのだった。
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