2020/10/20 のログ
■ミンティ > 「と、と……っ」
よろめきながら数歩ほど前に進んで、なんとか近くの建物の壁を支えにする事ができた。硬い地面に倒れこまなくて安心するものの、胸の鼓動が騒いでしまっている。
また転びそうになってしまっても困るから、深呼吸をして気持ちを落ち着けようとして。さっきまでより慎重な足取りで、そろそろと細道の暗がりに姿を消していく…。
ご案内:「王都マグメール 平民地区」からミンティさんが去りました。
ご案内:「王都マグメール 平民地区 狐喫茶ミヤビ」にミヤビさんが現れました。
■ミヤビ > のんびりと喫茶店の奥にいるミヤビ。
お茶を飲みながら、皆の働きを見ていたり。
前は自分でも随分作ったりしていたが、今では本当に何もすることがない。
奥の席で見ているだけだ。
この席は、薬を売る窓口、という建前になっているが、実際はお茶を楽しむだけの場所になりつつある。
彼女の作った新しいブレンドを飲むことが出来たりする。
ご案内:「王都マグメール 平民地区 狐喫茶ミヤビ」にジーゴさんが現れました。
■ジーゴ > 喫茶店の入口が小さな音を立てて開く。
入ってきたのはややみすぼらしいミレーの少年。
近くの店員さんと思しき存在に小さな声で話しかける。
「あの、オレここでクスリ売ってるってきいて」
奥にいる店主らしき存在にはまだ気がついてはいないようだ。
■ミヤビ > 「あら、こんにちは、お薬? 何が欲しいの?」
招き入れ、椅子に座らせながら同時に周りを天幕で囲む。
周りから見られないようにだ。
彼がただ薬が欲しいというのなら問題ない。
しかし、少年を使って不当に薬を得ようとする輩もいかねない。特にミレーならばそういうことはありうるだろう。
「ひとまず自己紹介もしてほしいかな」
そういいながら、落ち着いて、少しリラックスするとともに、正直になる薬茶を出す。薄紅色のキレイなもので、飲むととても甘い。
■ジーゴ > 招かれるとおずおずと椅子に座る。天幕に囲まれると、きょろりと天幕を見やって。
「名前はジーゴ」
名乗るのは難しくなかったけど、何のクスリが欲しいかは少し言いよどむ。
その代わり、綺麗なお茶に手をのばして
「のんでもいい?」
相手の返事を待つ前に口に運ぶと目を輝かせた。
「あまいおちゃだ!」
見た目も綺麗で、甘いそのお茶をもう一口飲むと、
その効き目も十分で。ぺらぺらと話し始める。
「オレ、媚薬としばらくの間だけ女になれるクスリほしくて」
■ミヤビ > 「媚薬と、性転換? 何でですか?」
ゆっくりと話を聞いていく。
甘いお茶に喜んでいるので、甘いお菓子も追加である。
「そもそも、ミレー族の方に見えますが、奴隷でご主人様とかいるんですか? その御使いでしょうか?」
年齢的にそこまで幼く見えないが、言動が幼い感じがする。
何か違和感を感じながら、説明を促していく。
特に問題がある種類の薬ではない。前者のものは広く出回っているし、後者のものは永続的なものならまだしも一時的なものなら特に問題はない。永続的なものはかなり難しいが。
■ジーゴ > 「なんで?ん…」
少し考え込むと出されたお菓子にも手をのばした。
きっと、お茶と同じようにおいしいはずという期待。
案の定その期待通りの甘いお菓子で顔をほころばせた。
「媚薬とかあったほうが仕事が楽だし、女の方がもうかりそうじゃない?」
肝心の仕事がなには言わないが、話の内容から推測は簡単だろう。遠慮無く、もう一つお菓子に手をのばす。
「オオカミのミレーだよ。ご主人様いるけど、おつかいじゃない。でもお金はある」
ポケットからじゃらりと幾枚かの硬貨を出して見せた。
そう多い金額ではないが、最低限くらいには足りる額であろうか。
■ミヤビ > 「まあ、儲かるかもしれないねぇ」
そういう目的で買う人間は少ないが、それが悪いというわけではない。ただ……
「媚薬は大したことないけど、性転換の薬は高いよ? たぶん割に合わないんじゃないかな」
さすがにそちらはなかなかいい値が張る。
見た感じお金がいっぱいあるわけではなさそうだし、それは難しいだろう。
「お金が欲しいだけなら、うちでバイトしてもいいですけど」
一人ぐらい男の子がいてもたいしたことはないだろう。
こう、バドラー服でも着せれば恰好はつくのではないだろうか
■ジーゴ > 「そっか…」
薬を買うお金の方が稼げるお金を上回っては意味が無いことにようやく気がついて目に見えて落胆した。
さっきまでピンと立っていた獣の耳がくにゃりとしょげる。
その耳も次の言葉でまた元気を取り戻す。
「バイトやるやる!」
結局のところ、お金が稼げれば仕事はなんでもいいし、
喫茶店のバイトの方が売春よりも楽そうだ、という短絡的な考え。
■ミヤビ > 「じゃあ、服を着替えましょうかね」
執事服を取り出す。
一時期娘たちに着せていたものだ。
男装の麗人は娘たちに非常に不評で、自分が着ても不評だったので、保存していたものである。
「ほら、服を脱いで? あと体も洗わなきゃね」
幸いこの席の後ろの扉から、バックヤードへ行くことができる。
風呂に連れ込むべきだろうか。
■ジーゴ > 「はい、がんばります」
素直ににっこりと笑った。お金が稼げる気配に心が沸き立つ。
「あ、服ぬぎます」
雇い主となる相手だからできるだけ丁寧な言葉を使おうとしながら。
服をその場で脱ぎ始める従順さ。
その場で全裸になられたくなければ、バックヤードに即連れて行くべきである。
■ミヤビ > 「ああ、一応お風呂に入ろうか」
天幕で囲まれているから周りからは見えないとはいえ、ここで脱がせるのは気が引ける。
そうしてお風呂に連れ込むだろう。
服を脱がせれば、焼き後や鞭の跡が目に入り、非常に気になる。
「この傷、大丈夫なの?」
治すことも難しくはない。そういう薬や術が本来本業である。
なでなでしながらそんなことを尋ねるだろう。
■ジーゴ > 奴隷という生まれからだろうか、肌を見られることに抵抗感はない。
お風呂に入る前にするりと服を脱ぎ捨ててしまうと、
まだ華奢と言っても過言ではない少年の体があらわになる。
「え?」
体に触れられると一瞬、ピクリとするが
どの傷のことだろうと首を傾げるくらいには気にしていない。
「あー、背中のやつ?別にもういたくないからへいきだよ」
■ミヤビ > 「ひとまずきれいにしてあげようとおもうけど、いいかな?」
本人は気にしていなくてもこちらは気にするのだ。
雇うなら、きれいにいてほしい。見えないところこそ気を使うべきと娘たちがしょっちゅう言っていてうるさいし。
「いやならやめておくけど」
薬を使えば傷跡ぐらいはすぐにきれいにできるはずだ。
■ジーゴ > 「わかんない…ご主人様にきかないと」
きょとんとした顔をして、目をぱちくりした。
傷を気にしていなさすぎて、なぜ消そうとしているのか分からず、首を傾げるばかり。
■ミヤビ > 「そっかー、まあ服を着ればいいか」
着れば見えないし、ひとまず問題はないだろう。
お風呂に投げ込んで、服を着るように言って、そのまま席に戻るミヤビ。
自分で洗えるだろうという考えで放置していた
■ジーゴ > フワフワの獣毛が水に濡れてしっとりと。
どれで体を洗ったらいいかよく分からなくて、
その辺にあった泡立ちそうなものを適当に髪と体になすりつけただけの簡単な入浴。
風呂から上がってから、置かれていたタオルで体を拭くも、髪はやや濡れたまま、バトラー服に袖を通す。
濡れたまま乱雑にかきあげた髪がバトラー服に似合っていて、なんとかそれっぽい形になっただろうか。
「できたよ」
バックヤードから表に出て、自分を雇うと言った人物に話しかけた。