2020/08/09 のログ
ご案内:「王都マグメール 平民地区/市場通りのカフェバー」にケイリー・カーデスさんが現れました。
ケイリー・カーデス > そこそこと賑わう店内もそろそろ夕刻に至り、照明に火が入れられる。
テラス席の椅子で足を組み、溶けかけた氷の浮かぶグラスを口へと運ぶ者の手には銀色の十字のデザインの指輪が嵌っている。

「ふむ」

背が高く、背広など着込んでいるが近づけば短髪の女性であることはすぐに知れようか。
そのジャケットの内ポケットから書簡を模した報告書を出して読み返す。

忍装束の長い髪の女、金髪で刀を差した若い男。
それらによる小拠点襲撃の顛末──。

「まあ、いいか」

内容ならば覚える程に繰り返し読んだ。
幹部会の招集など面倒で、ここは様子見。
市場の向きから、てんでばらばらと帰っていく人々の群れ。
冷たいお茶を飲みながら数えればそこには黒頭巾もちらほらと。

ご案内:「王都マグメール 平民地区/市場通りのカフェバー」にセイン=ディバンさんが現れました。
セイン=ディバン > 「……へぇ。こんな店あったのか」

夕暮れ時、一人の男がカフェバーの前で立ち止まる。
なかなかに賑わっている、ちょっと洒落た店。
ちょっと休んでいくか、と考え。
男は店に入る。

「……とりあえず、適当に飲み物を」

そう注文し、席を選ぼうとするものの。
なかなかに込み合っていて、空いてる席が無い。
どうしたものか、と悩む男であったが。
ちら、と。テラス席に視線向け。
そこにいる人物へと近づき。

「あ~、申し訳ない。
 ちょっと、席がなくって。
 もしよろしければ、相席させていただけるかな?」

と。静かに声をかけ、笑顔を見せる。
……一応、胡散臭くないように笑ったつもり、だ。

ご案内:「王都マグメール 平民地区/市場通りのカフェバー」にソラムさんが現れました。
ケイリー・カーデス > 相席を乞う男の声が聞こえれば書簡をポッケに戻して顔を上げる。

「どうぞ、お構いなく」

穏やかで社交的な声音で頷き返して、店員を呼び止めれば飲み物のお代わりの注文を。

店の入り口にまた来客か。
そこそこ人気のある店のようだ。

ソラム > 初めて訪れるカフェバーに少しキョロキョロと見回すとあちらこちらの席は満席で座るところは見当たらない。
「.....どうしよう」
王都に頼れる人脈など箱入り娘と化していた龍には当然なく、少しだけ空いていたテラス席の二人のもとへ向かうと、
「....相席...?....いい?」
おずおずと二人にそう尋ねる。

セイン=ディバン > 「どうも。ありがとう」

相席を断られなければ、まず男は安堵する。
そのまま、席に座ると同時に、飲み物が届けられた。
……琥珀色の液体。背丈の短いグラスに入っていた。
まぁ、酒である。

「……まだ夕刻なんだが」

店員にそう言うも、にっこりと笑われ、あしらわれる。
そこでため息を吐くと同時に、声をかけられ。

「……オレは、問題ないが……。
 よろしいかな?」

自分は、相席は大丈夫だ、と言うも。
まずは、先客に確認せねば、と。
男は、ちら、と相席の相手を見ながら問う。

ケイリー・カーデス > 続いて入店した少女も自分だけのテーブルが当たらなそうだ。

「ええ、いいですよ。
 私と此方の方も今しがた相席になったばかりなので気遣いは無用ですわ。
 どうぞ、いらっしゃい」

柔和な笑みを少女にも向けらば自分にもお代わりが届く。
少女の元には店員がメニューを届けただろうか。

ソラム > 「あ、ありがと.....」
そう言うとスッ、と座り店員からメニューを受けとるとメニューにサッと目を通すと、
「えっと.......アイスミルクティー一つ、お願いします」
店員さんは注文を聞くとメニューを貰い一礼し裏へと戻って行く。
「....ふぅ」
注文を終え、一難去ったと言う感じで息を吐くと外へと目を凝らし、王都の景色を目に映す。

セイン=ディバン > 「……」

さて。男、席についたものの。
ちょっと緊張、である。
まず、シラフの状態で見知らぬ人間と会話するなど。

(……同業者たち相手ならいいんだが)

そう心の中で呟きつつ。
男はウィスキーを軽く舐め。

「……えっと、いい、店ですね」

二人に対し、そう切り出すのが精一杯だった。

ケイリー・カーデス > 少女が外の景色を見ている。
琥珀色を舐める男がふと口を開けば。

「ええ、いい天気で良かったですわ。
 ここからは市場がよく見えますね。
 ──お二人は、お仕事の帰り?」

左手の指で横髪を耳にかけながら軽い口調で問う。
そうしながらも2人の外見をじっと観察する。

ソラム > 男が切り出した言葉に反応し、そちらを向き、
「うん、ここなら....天気も分かるから、いつ帰ろうか、分かる」
そう答える。
「仕事....?ブラブラしていたら此処を見つけた。なんか、雰囲気が良かったから」
気ままな答えを女性へと返す。
丁度良いタイミングで店員が運んできたアイスミルクティーを一つお礼の言葉を言って受けとるとコップを大事そうに両手にもち、机に置く。

セイン=ディバン > 「……確かに。天気がいいのは助かる。
 ……やっぱり、雨とかよりは、晴れのほうが」

ここで、初めて。
相席の相手が、女性だと気づく男。
自身の目もだいぶ鈍ってきたかな、などと思いつつ。
更にウィスキーを舐め。

「オレはまぁ、仕事帰りは仕事帰りなんですが。
 こちらの女の子と一緒で。
 帰り道にちょっと散歩してたら、雰囲気のいい店だったので」

ちら、と。少女のほうを見つつ、返答する男。
男もまた、二人の姿を横目で確認しつつ。
ずいぶんと濃い酒をちびちびやっていた。
というか、氷が入っていない。ストレートだった。
どうりで喉が焼けるはずだ。

ケイリー・カーデス > 「テラス席、秋冬は不向きですしね。
 ここで冷たい物を頂けるのも贅沢のような」

少女はぷらぷらと、そうして男もまた仕事帰りの散歩だと。
ただ、共通して店の雰囲気を褒める声には頷いて。

「サボリ、ではないですが──私は半分仕事中でしたね、さっきまで。
 ええ、お二人がこちらに来られるまでは、半分お仕事」

口元に手を当ててふふっと含み笑う。

ソラム > 半分お仕事、と言う女性の言葉に首を傾げたが直ぐに気を取り直し
「秋でも冬でも私は好き」
そう言うと少しだけアイスミルクティーをちびっと喉に流し込む。
冷たっ、と小さく声を漏らす。

セイン=ディバン > 「秋や冬の良さはあるけれども。
 ……オレは、まだ夏のほうがいいな……」

この歳になると寒さはキツいのだ。
などとは、口には出さぬものの。
秋や冬が好き、という少女に、うらやましいなぁ、の視線。

「ははは。半分、ですか。
 ……失礼ですが。お二人とも、お仕事は何を?」

相手の物言いに苦笑しつつ、男は相席する二人にそう尋ねる。
これは別に、何かを探るため、などでもない。
ただ、少し。本当に興味があっただけのこと。

ケイリー・カーデス > 季節の好みを聞けば、頷いて。

「どの季節もいいですけどね、夏ならこんな──暑い日に冷たいお茶を飲めたら、夏っていいなとかすぐ思ってしまう性質で」

たった今は全部仕事になった。
男のことは全力で観察する。

「団体職員。
 ──経理課の者です」

立場を告げれば自然口元が上がり半笑いに近い表情に。

ソラム > 「お仕事....」
ん?と首をかしげながら考え、数秒経ってから
「私は....フリー。どこかに所属してると言うのは、ない」
そう答える。
これは誤魔化すための言い訳ではない、実際上、事実だった。困った人を助け、害をなす獣や魔物等を狩る事をしていた。
だが、自身が龍だと言うことは伏せることにした。開示したらそれこそ自分の死活問題だからだ。

セイン=ディバン > 「……お嬢ちゃん。
 フリーってことは、なんかしらのフリーの仕事をしてる、ってことだよなぁ」

何してる子なんだろうか、と思いながら、ちらっ、と姿を確認。
……。正直なところ、格好からはちょっと判断できなかった。

「で、そちらは経理……。
 経理、って。確かお金がらみのお仕事でしたっけ?」

単語は知っているが、中身は知らない、という相手の仕事について。
たずねつつ。男は酒のグラスを空にする。

ケイリー・カーデス > 少女の装備や、所持品を観察していた。
故に、フリーという声には

「冒険者かと思った」
と驚きの声を上げる。

それから男からの声には頷く。

「そうです。要は算盤弾き。
 あるべき額面、実際にあるお金。数えて合わせて端1ゴルドまでぴっしゃり合わねば気になって眠れない、という」

麦の藁で冷たい飲み物をグラスから吸い上げて息をつく。

ケイリー・カーデス > (少女は、店内のテーブルが空き其処へ移動したようだった)
セイン=ディバン > 「……ははは。なるほどね。
 ……どこかの、商店にお勤めなのかな?」

相手の言葉から、何かを感じ取ったか。
男はそう切り出しつつ、机をトントンと指で叩く。
じぃ、と相手を見る視線。表情は笑っているのに、目は笑ってはおらず。

ケイリー・カーデス > 「ええ、まあちょっとした薬種問屋にね」

己を観察する目に見返して頷いて。

「わたくしは、存じ上げておりますよ。
 ──高名なる冒険者、セイン・ディバンさん」

上げた口元。
指先で眼鏡のブリッヂを押し上げて。

セイン=ディバン > 「……へぇ」

相手の言葉に、男は笑みを崩さぬまま。
しかして、次の言葉には、一瞬動きを止め。
しばしの間の後、にへらっ、と。
男のいつもの笑み……軽薄そうな笑みを見せ。

「……あはははは、ご存知でしたか。
 あれでしょうかね。女癖が悪いとか。
 浪費癖が酷いとか。そんな噂を?」

悪評ばかり流布されて困っているんですよぉ、と笑い飛ばしつつ。
男は、相手のほうに指を突き出し。

「……それ。
 ずいぶんとキレイな指輪ですね」

そう。短く言うのであった。

ケイリー・カーデス > 「女癖に、浪費壁──なるほどなるほど、自己紹介有難う御座います」

軽妙な口調の中、視線の温度が僅かに変わったことを感じる。
そうして指を差されれば、ふふっと含み笑いをして首を振る。

「まず、手を褒めなければ。
 不合格ですよねぇ?」

けれどジュエリーモデルの様に指先をピンと伸ばして格好をつける。
デスクワーカーらしい、白くしなやかな指を見せ。

セイン=ディバン > 「ついでに、性欲旺盛で愛煙家。
 酒癖が悪く、口が過ぎる、ってのも噂で聞いてたり?」

くくっ、と男は喉を鳴らしつつ。
相手のほうを見る。
相手が指を見せ付けるようにするのであれば。

「こりゃ失礼。
 ただ、指のキレイな女ってのは個人的に信用できないんだ。
 ……見とれてる内に何をされるかわからなくて、おっかないからさ」

そう、肩をすくめながら言う男。
当然だが、この男にそんな信条は無い。
指が綺麗な女性、という対象を口説くなら。
その指をべた褒めするのがこの男のやり方なのだから。

ケイリー・カーデス > 「──それが謙遜でも自虐でもないということも?」

相手が重ねる言葉を追い打つような一言付け加える。
そうして男が続けた言葉を聞けば。

「──信用、できないです?
 残念ですわ、わたくしはあなたに聞きたいことがたくさんありましたのに」

手ごわい、と言い添えて悠然と笑う。
さて、どうしたものか。

セイン=ディバン > 「酷いな。半分……三分の一……五分の……。
 ……。十分の一くらいはウソだよ」

謂れ無き流言飛語だ、といおうとして。
自身の過去の行いを振り返り、弱気になる男であった。

「そりゃあ、オレもアンタには聞きたいことがあるが……。
 そうだなぁ……。
 ま、ここはフェアに。お互い、質問には交互に答える、ってことでどうかね」

男はそう言いながら、テーブルの上に金貨を出す。
どうやら、自分の飲んだ酒の代金、らしい。

ケイリー・カーデス > 「今更」

自身で悪評の枝葉を広げておいてウソだとはお言葉である。
短い言葉の刃で切り伏せる。

そうして、提案するような言葉には己も冷たい飲み物2杯分の代金を紙幣でテーブルに置いて。

「フェア? どうして?
 わたくしの方が上、ってのは駄目?」

上目遣いに視線を投げかけながら頬に指を当ててくりんと首を傾げる。

セイン=ディバン > 「マジだって。
 オレの悪評は大抵妬みから来てるもん」

ホントホント、と言いつつも。
男の視線があちこちへと泳ぎまくる。
どうやら、自覚はあるらしい。

「この状況でそう言うかね。まったく。
 少なくとも、アンタ戦闘能力あるようには見えねぇんだけど」

自分のことを知っているのなら、むしろ不利だということも理解しているだろうに、と。
男は、相手のことをまっすぐ見ながら、多少なりとも、圧をかけていく。

ケイリー・カーデス > 「あら。
 ──舐めているのですよ、実際問題」

くすりと笑ってから音もなく椅子を立ち上がる。
そうして相手へ視線を遣り。

「けれど魔法銃で鉛玉を喰らうのは痛そうだ──。
 ……では、随分ドタバタやらかして、2人しか捕まえられなかったお面と覆面の不甲斐ないお友達たちにもよろしく」

己を引き留める仕草や声などなければこのままテラスから外へ出るだろう。

セイン=ディバン > 「……」

直接的なその一言に、男の表情が強張る。
すぐさま、体から怒気が噴出するも。

「……っ!
 ちっ、ずいぶんと耳がいいんだな……!
 待ちやがれ!」

ことここに至り、男は確信する。
この相手は、自身が追う敵の一人なのだと。
男も立ち上がり、相手を追いかける。
相手を捕まえようと。手を伸ばし……。

ケイリー・カーデス > 通りへ出がてら、指先を丸めて口へと含む。

ピィー!!

と、鋭く高い指笛を一息吹く。
それを合図としたようにカフェの周囲や市場の方向から、黒頭巾が集まる。
一番足の速い黒頭巾が相手と己の間へ割り入れば己は安全を確保して街道を見渡す。

「おやすみなさい」

市場からの荷馬車が通りかかれば荷台に飛び移らんと跳躍をする。

そうして、カフェの周囲にはたくさんの黒頭巾が相手と睨み合うこととなる。

【ダイス判定:両者ダイス式1d6の出目で勝負。
 出目同点の場合は当方勝利のこと。】

セイン=ディバン > 【追跡しようとするセイン】 [1d6→3=3]
ケイリー・カーデス > [1d6→4=4]
セイン=ディバン > 「待てって言って……!」

相手に向かって伸ばした手は、空を切る。
壁のように出現した黒頭巾たち。
男は舌打ちし、せめて、と。
その黒頭巾たちを捕まえようとするのだが。

「チィッ!」

それすらも予想されていたのだろう。
黒頭巾たちは、散り散りに逃げる。
そうして開けた視界の先では。
相手が、馬車に乗っていて。

「……っくしょうっ!」

男は、その場で苛立ち、足踏みすることになる。

ご案内:「王都マグメール 平民地区/市場通りのカフェバー」からケイリー・カーデスさんが去りました。
ご案内:「王都マグメール 平民地区/市場通りのカフェバー」からセイン=ディバンさんが去りました。