2020/06/24 のログ
ジーゴ > 「高いの!?高くてもいいからまた唄って」
歌もどうやら高いものらしかった。
音楽に価値があるとか、音楽で稼ぐという概念を知らない少年は焦るも、高くても価値があるものなのだろうと推測して、ねだった。

「練習してみる」
確かに身を守れた方がいいのは確かだ。
奴隷商から大切にされていたとは言えないが、これまではある意味、檻に守られていたけれど、今はその檻はもう無い。自衛の手段くらい身につける必要があるだろう。

「がんばって背を伸ばすからさ」
頭は撫でられるままに。それでも物欲しそうに舌で自分の唇を舐めるとにやりと笑った。近くにいると時折香る甘い匂いが気になって仕方が無い。

「いいの!」
物欲しそうにしたのは自分だというのに。差し出される串に喜びを隠せない。
大胆にも相手が持つ串に顔を近づけて、噛みつくと肉を自分のものにしてしまう。

「帰ろ」
帰る場所があるのもひどく幸せだった。
そそくさと荷物を持ち上げると、立ちあがって、家路をたどろうと。
帰り着けば、風呂に入ってから、色々と服を着ては脱いで、着ては脱いで。色々な組み合わせを試してみながら夜は更けるだろう。

ヴェルソート > 「はいはい…わぁったよ。」
多分、癒やしの歌なぞをまずは、疲労するのだろう。でもそれは、今日ではない。

「そうしとけー、俺も教えれるだけ叩き込んでやるから。」
ただし、痛いのは覚悟しろよ?と目を細め…片腕がなくてもまあ、手解きくらいはできるだろう。
そうと決まれば、部屋にしまってある鉄扇でも出してこないと、だ…腕がまだ鈍って無ければいいが。

「身体も鍛えろ、ってかまずは食え、とりあえず標準体重に戻ってからだ。」
痩せぎすなのは見てて痛々しい、と苦笑いしながら、ニヤリと笑う彼の頭をポフポフ撫でて。ふわりと…甘い香りは、たしかに今も。

「良いから早く食え、帰るぞ。」
と、串焼きを差し出せば、自分はジュースを飲み干して立ち上がり。
そのまま家路へ……そして、風呂に入り、彼に服を着せ、軽く呼吸を使った鍛錬なぞを寝る前にして、2人で眠るのだろう。

ご案内:「王都マグメール 平民地区」からジーゴさんが去りました。
ご案内:「王都マグメール 平民地区」からヴェルソートさんが去りました。