2020/04/16 のログ
ご案内:「王都マグメール 平民地区」にミンティさんが現れました。
ミンティ > 仕事の間は店内にこもりきりだから、そんな生活を続けていると運動神経のなさに磨きがかかりそうだった。そうはならないように、朝起きて余裕がある日や、早めにお店を閉めた日には、なるべく散歩をして身体を動かすようにしている。
あまりお客さんもいない日だったから、今日もそのつもりで外に出てきたものの、吹く風は冷たく、この時期にしては震えが走りそうな寒さだった。日中ならば、もうすこしくらい暖かかったのかもしれないけれど、そろそろ日が沈む時間。
もう春も近いかと思っていたから、帰ろうかと思うころには身体が冷えてしまっていて。

「ふぅ……」

散歩に来ていた公園のベンチに腰かけて、小さなカップ入りのスープに口をつけている。こんな気温の日だから商売になると思ったのだろう屋台が出ていた事に感謝しつつ、ふーっと息をふいて、舌が火傷しないように気をつけて。
今日の夕食も身体が温まるものがいいだろうかと考えながら、まだ元気に遊び回っている子どもたちの姿を、なんとなく眺めていた。

ミンティ > スープを飲み終えて一息。借り物だった器を屋台に返却すると、いそいそと公園を後にする。おなかの中からぽかぽかと温かいから、帰り道はすこしだけ機嫌がよさそうな顔になっていたかもしれない…。
ご案内:「王都マグメール 平民地区」からミンティさんが去りました。
ご案内:「黒の映画館」にネメシスさんが現れました。
ネメシス > 謎の施設が運営し、王都内外を問わず各地に設けられている施設。
記録用の魔道水晶の内容を有償、一部無償で上映することで成り立っている娯楽施設。

薄暗い館内では大昔の戦争の場面と思われる物や、どこぞで撮影されたと思われる如何わしい物まで。

館内ではよほどのことで無ければ黙認する文化が広まっており、上映中に隅の席で事に及ぶ館客もいるとか。

薄暗い館内の後方の座席に座っているネメシス。

今ばかりは護衛にあたる団員達も離れた席に座らせて。

大きな壁に表示されているのは、記録用の魔道水晶でかつて撮影された映像。

今日はどこぞの劇団による女性同士の愛を語った作品。

最初から濡れ場の多いのが特徴で、初めてこういった世界に触れる者にとっては少々刺激が強い作品である。

ネメシス > 「…凄いわね。」

映像として移しだされている二人の美女が艶めかしく体を擦り合わせていく。

この辺りでは見かけたことのない美女。

恐らく時代が違うのか、場所が違うのか。

この映像が撮影された経緯すらも不明だが、睦ましく体を絡ませ合っていく様は本物で。

「…ん。」

思わず下腹部がむずむずしてしまう。

ご案内:「黒の映画館」からネメシスさんが去りました。
ご案内:「王都マグメール 平民地区」にルインさんが現れました。
ご案内:「王都マグメール 平民地区」にアカサギさんが現れました。
ルイン > 王都、平民地区の大通りの一角。
やや日暮れと言ってもいい時間帯に街角に立って人待ち。

普段は仕事の報告などで会うことが多いので偶には交流を深めようとそれ以外で会うことに。
そして仕事外と言う事なので少々普段とは違う格好で…。

「えーっと……そろそろですよね?」

少し先に見える日時計を確認して周囲を見回し。
そろそろ待ち人が来るはず、ただ普段と違う格好なので見つけてくれるかなと言う心配と共に。

アカサギ > 「いよっ、っとぉ!」

本日は平民地区でちょっと待ち合わせ。
時間に遅れそうなので、屋根の上を跳躍して、一気に待ち合わせの場所へと向かう。
相手の姿を見つけて、その近くに急降下。

「ごめ~ん! お待たせ!」

しゅた、と着地して、ごろり、と地面を転がり。
待ち合わせの相手……ルインに手を挙げて挨拶。
ただ、そこで姿を見れば。

「……おやぁ?」

なんか、普段とはちょっと違う服装。
いつもの可愛らしい格好と違って、別方面に活発に見える格好だ。
……むぅ。これは、アタシ。いつもの格好で来たのはミスだったかな?

ルイン > 何処から来るのかと周りこそ確認をしていたが…流石に上から来るのは想定外。
声と共に着地し地面を転がる姿に目を丸くして驚いてしまう。

「大丈夫ですよ。そんなに待っていませんから。
どうかしちゃいましたか?」

自分の姿を見てなんだか様子が変わった?様な気がするアカサギを見て首を傾げ。
変な格好だったかなと慣れない服装に失敗?と首を傾げるが…まあいいかなと深く考えず。

「やっぱり待っていないですけど、少しだけ待ったかもですね。
そう言う訳で行きましょうか?」

細かい事は置いておこうと気持ちを切り替え、行きましょうと手を差し出して。

アカサギ > 「ゴメンゴメン。ちょっと、見回りの時に迷子を見つけちゃってさ。
 その子を家まで送ってたら、こんな時間になっちゃって」

ルインの目の前で両手を合わせて、ゴメン、と謝罪。
待ち合わせの時間からは、ちょっと遅刻してしまっていた。

「いやぁ……そういう格好のルインもいいね。
 いつもとベクトルが違うから、新鮮で。うん」

なんでしょうねぇ。可愛い子っていうのは何着ても似合うよねぇ。
……アタシも、ちょっとくらいオシャレしたほうがいいのかなぁ。

「ん……そうだね。
 じゃあ、行くとしましょうか!」

ルインに手を差し出されたので。それを握り返す。
本日は、より仲良くなろう! ってことで。
仕事の話抜きで一緒に遊ぶことにしたのだが。
さて……どこに行くかは決めてなかったっけか。
ここはルインに任せてみるのがいいかな。
ルインの趣味とかも分かるだろうし。

ルイン > 目の前で謝るアカサギから理由を聞けば、元から怒ってはいないので首を振り。
それどころか迷子が家に帰れてよかったと笑みを浮かべて。
時間は少々遅刻かもしれないがそれも些細な事で。

「本当ですか?でしたらよかったですよ。
偶にはこういう格好もいいかなって思っちゃいまして、仕事外ですしね」

アカサギの格好を見るといつもの格好の方がよかったかな。
いや、ここは……お洒落させてしまえばいいと考えてしまう。

「そしましょうか。今日はアカサギを可愛く着飾る事に決めました」

手を握り返されると並ぶように歩きだし。
仕事を抜いてより仲良くなろうという企画で遊ぶことにしていて。
最初は酒場や劇場を回るのも良いかと考えていたのだが…。
それよりも今日はと予定を変更し、普段からよく足を運ぶ洋服店に足を向けて、当然のようにそこにと入っていくのです。

アカサギ > 「イヤー、マジゴメンナチャイっ!」

なんと言い訳しても遅刻は遅刻。
なので、とにかく謝るのは大事です。
でもさ、謝るって難しいよね。自分が許されたくて謝ってます的な自己嫌悪に陥る時無い?

「いや、ホント良く似合ってるよ」

アタシは女の子の好きな服装、とか。
実は良く知らない。仕事で潜入したりする時とかは色んな格好するけどさ。
なんか……あんまり、自分に似合う服ってのがわからないんだよねぇ。

「って、え、えぇっ?
 ちょ、なにそれ」

そう思っていれば、なんだか服を買いに行く流れになってしまう。
もちろん、それは嬉しくないわけもないのだが。
しかして、なんというか気恥ずかしい。
色んな服を着させられて、最終的にどれも似合わない、になりそう。
なんだけれども、手を引かれてしまえば拒みきれず。

ルイン > 「本当に怒ってないですよ。だから謝らないでいいですから」

本当に怒っていないので謝られれば慌ててしまい。
大丈夫ですからと両手を振ってアピールしておしまいですとオーバーアクション。

「本当ですか?でしたら嬉しいですよ」

普段は仕事もそれ以外もいつもの姿。
今日は違うのは色々と遊びに行くのに女の子二人ではナンパが来て大変だからだという変装も兼ねて。
ただ全く隠していない胸の膨らみのお陰で全く無意味なのだが…。

「何って今日の予定ですよ。
たった今買い物に決まりました」

戸惑っているようなアカサギを見て首を傾げ。
寧ろ自分よりも可愛いのだからもっと可愛くしたくなるのは当然のこと。
なので反対は聞きませんと言うマイペースで店内に引き入れてしまえば満面の笑み。

「さて……どういうのから試してみますか?」

店内のワンピースやスカートなどの如何にも女の子と言う服を見てはどれが良いですかと全く悪気なく訪ねて。

アカサギ > 「うぅ、ルインの優しさが身に染みる……」

こうして優しいことを言ってもらえるのも嬉しいなぁ。
ホント、殺し屋なんて憎まれてナンボな仕事だからなぁ。

「うん。マジにステキ。
 アタシが男ならソッコー口説いてる」

いや、ある意味これも口説いてることになるのかな?
まぁルインとは深い仲だし? こういうのもいいでしょ。

「って、わぁ……。
 ちょ、ちょ、待って……」

手を引かれて連れて行かれたのは……。
アタシなら絶対入らないような店で。
思わず怖気づいてしまう。

「……う、う~ん……。
 あ、アタシ良くわからないからさ。
 とりあえず、ルイン、選んでみてよ」

どういうの、って言われても。
普段そういう服着ないからわからないんだよねぇ。
ここは、ちょっとルインにオススメしてもらおうかな。

ルイン > 普段から怒る事が先ずない自分。
その相手が大事な友達であるなら余計に怒る理由もなく笑顔のまま。
手が早いと言えばそれまでだが大事な人は大事なのだから仕方ない。

「私が男ならアカサギを口説いてますから同じですね。
では、お嬢さん行きましょう」

アカサギの口説き言葉に嬉しそうに頬に手を当てて笑い。
こう言うのいいなと本当に嬉しそうにして。

そして待ってという言葉は聞かないふりして店内に。
怖気づいている姿に怖くないですよと手を強く握って。

「そうです?アカサギはもっと着飾って良いと思うのですよね。
私が選ぶと……これとかどうです?」

お勧めと言われるとアカサギと店内を交互に見て考えこみ。
ならばこれと一つ目に付けばアカサギと共にその服がある棚まで歩き。
そして手に取るのは明るい青色の裾の身近なワンピースで。

アカサギ > なんというか。アレである。
人は、傍に肯定してくれる人がいるとがんばれるのである。
ただ、それに依存してはいけないのである。
でもこの優しさは依存したくなるなぁ……。

「……そ、そうですか。
 でも、その、アタシなんか……」

正直、口説かれたりとかなんてしたことないような気もするし。
自分自身、魅力がある、とも思ってはいない。
いや、男の人に対して『こうすれば喜ぶだろう』っていうのは修行して覚えたけどさ。

「……わ、わかった。
 とりあえず、まずは着てみる」

差し出された服を手に取り、試着室へ。
まずルインが選んでくれた服を着れば。
少しは落ち着くかもしれないし、不安も無くなるかもしれない。
そうして、ワンピースを着てみるのだけれども。

「や、やっぱり似合ってないんじゃない?」

ルインに、着替えた姿を見せる。
なんだか、このワンピースっていう服は。
ヒラヒラしてて頼りない感じだなぁ……。

ルイン > かつては博愛を説いていた時期もそれは遥かな過去。
今では駄天使て好き勝手して、優しくする相手も限定。
だが限定する分、優しくするときには本当に優しく。

「そうですよ。
もし今日はお約束じゃなかったら普通に声をかけてましたよ」

誰彼構わずに声をかけているような言葉であるがこれでも好み以外には声をかけない。
アカサギは自分にはどんな姿、どこで会おうとも魅力的な女の子。
なので声を掛けますと言い切る潔さ。

そしてお勧めのワンピースを手に試着室に入っていくアカサギを見送り。
きっと似合うだろうなと思いながら他も物色をして。

「そんなことないですよ。凄く似合ってます!
可愛いですよ、可愛いです」

見せられた着替えた姿に瞳を輝かせてしまい。
普段の見慣れた姿とは全く逆と言えるチョイスであったがよく似合っている。
べた褒めからの抱きしめにと移行しようと手を伸ばしてしまう。

アカサギ > なんでしょうか。ルインは本当にすばらしい子です。
正直、仕事なんて関係ナシに仲良くなっていきたい。

「……ゃぁ……」

面と向かっての言葉に、思わず照れてしまう。
赤面するのを隠すんだけど。
なんでしょうか。口説かれるって、照れるなぁ……。

「そ、そう?
 ……そ、そっかぁ……」

似合う、と言われて嬉しくないわけが無い。
そのまま、抱きしめられてしまえば。

「……っ……」

優しい抱擁に、言葉を失ってしまう。
このまま、ずっとこうしていたい、なんて思ってしまう。
……いいなぁ、こういうの……。

ルイン > この国では本当に素敵な出会いが多い。
アカサギを含めて出会えてよかったと思える人が多い。
だからこそこの絆は本当に大事にしたくて。

「ふふ、照れてますか?
私は嘘は言いませんからね。買い物をしたらお茶もしましょう」

照れている姿に素直に可愛いと口にして。
買い物を終えたら次はお茶をして少しでも長く一緒に居れるようにしようと決めて。

「そうですよ。本当に似合ってますよ」

自分で勧めたものであるが予想以上に似合っている。
その可愛い姿に我慢できずに抱きしめて頬を摺り寄せて。

「このワンピースはプレゼントしますね。
他にも色々と見てみましょうか」

きっと他にも似合うのがありますと笑顔の提案。
アカサギに似合う服をお薦め出来て嬉しく、他も見ましょうと。

アカサギ > 「て、照れてないっすよ……」

顔を隠して言っては、説得力もないだろう。
実際照れているわけなので。
っていうかバレバレだろうし。

「い、いやぁ……。そぅ……?」

更に褒められ、なんだかまんざらでもない気分になる。
抱きしめられ、頬を摺り寄せられ。
非常に癒し効果を感じるのだが。

「え、えぇっ? いいの……?
 って、ま、まだ見るのね?」

プレゼント、なんて貰うの久しぶりだぁ……。
最後にもらったのがアニキからのこのフード付きのマントだもんなぁ。
でも、せっかくの機会だし。ルインに服を選んでもらうのはいいかもしれない。
……正直楽しいし。

ルイン > 顔を隠している時点で隠しているのはよく判る。
しかしそこを指摘する事はせずに笑顔のままで。

「本当ですよ。私も同じのを買っておそろいにしましょうか」

凄く似合っていて可愛い、そして抱きしめれば癒されてしまう。
服装を選ぶことにはあまり自信はないがアカサギに似合う服をチョイスできてよかったと安堵して。

「もちろんですよ。私からのプレゼントです。
折角ですし、もう何着かどうですか?」

少女との契約のお陰で懐はそれなりに暖かい。
その恩と友達へのプレゼントなら出費などは痛くなく。
折角なのだからもっと色々と見て見たいとお願いし。
楽し気な足取りでどういうのがいいかなとアカサギと棚の服を交互に見ては店内を歩いて。

アカサギ > 「それだったら、色違いがいいかな」

二人でおそろいの格好をして歩く、とか。
うん。それはなかなかステキで楽しそうだ。
本当に、友達ができるとこういうところが嬉しいよねぇ。

「う、あ、ありがとう……。
 そ、そうだね。じゃあ、もう少し見て……」

プレゼントは嬉しいんだけれども。
あまりもらいすぎても、こう、どう反応していいのかわからなくなる。
アタシからルインに返せるものって、結構少ない気がするし……。

ルイン > 「色違いですね。だったら……こういう色はどうです?」

おそろい案を断られずによかったと嬉しく笑い。
少しだけ悩んで選んだ色は明るい黄色のワンピース。
これでどうです?と自分の身体に当てて見せて。

「お友達へのプレゼントですから。
アカサギは素材がいいのですから似合う服がいっぱいですよ」

お金は使う時に使うもの、しかもそれでアカサギが可愛くなるならばどれだけ使っても惜しくはない。
ただ…思い込めば暴走も良くする性格、現在絶賛暴走中であれこれと服を手にしてはアカサギの身体に合わせて似合うかと確認していて。

アカサギ > 「……うん。いいんじゃないかな。
 ルインには、そういう明るい色が似合うと思う」

明るくて、元気で、活発な印象。
ルインには、落ち着いた色よりも、明るい色が似合う。
……っていうのは、あくまでも私の中での印象なんだけど。

「……もう感謝しかないよ……。
 そ、そうかなぁ……。
 でもまぁ、ルインがそう言うなら……」

ちょっとは、自信を持ってみよう、なんて思う。
とはいっても、やっぱりあんまり可愛らしいのは似合わないと思うので。
ルインが選ぶ服については、よくよく見ておくことにしよう。

ルイン > 「そうですか?じゃ、これにしちゃいます」

アカサギの言葉にこれにしようと決め。
この服は仕事では使わずに普段に着るようにしようと。

「大袈裟ですよ。アカサギはもっと買い物を楽しむことをしましょ?
そうですよ、本当に可愛いですからお兄さんに聞いてみるのはどうですか?
これなんかも似合いますよ」

自分の服を選ぶのも楽しいが誰かの服を選ぶのはもっと楽しい。
アカサギに可愛らしいのから動きやすいのと色々と手にしては合わせていき。
次はこれです、と選んだのは肩の出るようなチュニックとショートパンツだったりする。

アカサギ > 「あら、案外あっさり決めるんだね」

別の服とかも見ればいいのに、と思うんだけど。
恐らく、本当におそろいにすることを重視してくれたんだろうと気づき。
思わず心の中で感謝、であった。

「あんまり、私物を買ったりってしないなぁ……。
 ……うん。アニキ、ね……。
 こ、これぇ? 本当に似合うぅ?」

アニキのことを思い出すと、少し憂鬱になるが。
続けてルインが見せてきた服に、ちょっとびっくり。
だけど、似合うというのならば、と。
アタシは覚悟を決め、それを試着してみせる。
……いやぁ、これは、似合ってないんじゃないかなぁ……。

ルイン > 「だってお揃いですよ?」

それにアカサギに選んだのも明るい色。
同じワンピースの色違いで歩くのはきっと楽しい。
その事を考えれば今から心が躍ってしまい。

「私物も少しはあった方がいいですよ?
私もちょっと前までは何もなかった訳なので偉そうには言えないですけども。
はい、あのお兄さんならちゃんと言ってくれると思いますから。
私は似合うと思ってますよ」

一度だけあった食べきれない量のオムライスをごちそうしてくれた人。
その時の印象は悪い人には思えず、きっとちゃんとってくれると思ったからそこの提案。
次に選んだのは動きやすくやはり似合っていると思える服。
驚いているアカサギを試着室に押し込んで待ち、そして見せられた格好を見て。

「似合ってます。似合ってますけど……却下しましょう」

自分で選んだのだが、見える方や足に視線が行ってしまい、これは駄目と首を振ってしまう。

アカサギ > 「……うん。そうだね」

そう。おそろいだ。
今まで、そんな経験はなくって。
いや、ほら。装束はおそろいに入らないじゃん?

「ん~、そうなんだけどねぇ……。
 っていうか、アタシ基本的にいっつも金欠だからさぁ……。
 ……う、ん。まぁ、その……。
 ……ん……」

基本的に、稼ぎはアニキに渡している。
必要最低限の生活費は自分で稼いでるけれども。
……そう。アニキ。この間も怒らせてしまった。
なんだろう。最近アニキのことがよくわからなくなってきてるよ……。

「え、えぇ? なんで?
 似合ってるなら、いいんじゃないの?」

似合ってるのに却下とは、どういうことか。
でもまぁ、多分アタシの知らないオシャレルールとかを、ルインは知っているのだろうから。
アタシは、ルインの言葉に従って、服を元の位置に戻す。

ルイン > お揃いなのに違うのを選んでは意味がない。
それにアカサギが似合っていると言ってくれた色なのだから言う事もない。
仕事着の機能重視の揃いではなくそれ以外のお揃いは良いものだと。

「高いものじゃなくてもですよ?
小物でも何でも……あるとやっぱり違いますから。
それでしたら私と冒険者で稼いじゃいますか?
……?」

何だろう、歯切れの悪い様子に首を傾げ。
じっとアカサギを見てもその理由は浮かばずに。

「似合いすぎてるから駄目なんですよ。
だって……お持ち帰りしたくなりじゃないですか」

似合っていて駄目はそんな理由。
服をもとの位置に戻すのを見守って…もう少し服を見るかどうしようと思案顔に。

アカサギ > こうして、友達とのんびり過ごす。
それは、アタシにとって叶えたい夢の一つであった。
それが叶ったのは、正直に嬉しいのだけれども。

「いやぁ……わかってる。わかってるんだけど……。
 ……うん、でも。ちょっとは気を使っておくよ。
 あぁ、それもいいかもね。お小遣い稼ぎに」

あ~……でも。
それで稼いだお金もアタシ、アニキに渡してそうだなぁ……。
でも、遊行費、って考えれば。多少懐に入れてもいいのかなぁ。

「……ル、ルインったら……。
 もぅ……そういうのは、また、今度ね?」

お持ち帰り、とか。ちょっとドキっとしちゃった。
でもまぁ、ルインとはそういうことをする回数も増えてきているので。
それはまた、今度、と念を押しておこう。

「それじゃあ、どうしよっか?」

お互い、次にどうするかを考えているような状況。
アタシは、ルインがしたいことをたずねてみる。

ルイン > 仕事がない時は街中をふらふらしている事が多い。
だけどそんな時間よりも友達と過ごす時間はやはり楽しく。

「アカサギは難しく考えすぎだと思っちゃうんですよね。
お小遣いを稼いでその足で買い物、これも醍醐味ですよ」

稼いだお金を即使う、それで時々失敗しているのだが反省はなし。
むしろ仲間に引き入れようとしている悪い駄天使。

「わかってますよ。今日はデートですからね」

折角の時間に無粋な真似はしませんと胸を張って威張り。
さらりとデートと言うあたり周りの目は全く気にしていません。
そしてまた今度と言われると何度も頷き、もし尻尾があれば激しく振られているのが見えるほどに喜んで。

「それじゃ次は……これを買ってお茶に行きましょう」

手に持った二着のワンピースを軽く掲げてはアカサギに提案と言うか決定おいうように。
そしておもむろに腕を組んでいけばレジまでご案内してこ購入し、そのままにカフェまで引っ張っていき。
友達との楽しい時間を嵐のように突き進んでいって…。

アカサギ > 「そうかもしれないけれどもさぁ。
 この国だと、あんまりフラフラもしていられないっていうか」

まぁアタシの殺しの仕事がそもそも少ないってのも原因なんだけど。
何が起こるかわからないこの国。
遊んでばかりもいられないのである。

「ん。そうそう。今日は、ね?」

ルインの言葉に、思わず微笑んでしまう。
デートの最後にそういうことをする人もいるんだろうけれど。
逆にアタシとしては、デートはデートとして考えたいタイプなのである。

「いいね、お茶。
 今日はとことん遊ぼう!」

お茶。これもまた、友達ととなると非常に楽しい。
すいすいと先を進み、アタシを導いてくれるルイン。
アタシは、その後ろを追いかけながら。
いつか、何かお礼をしなきゃな、と考えるのであった……。

ご案内:「王都マグメール 平民地区」からアカサギさんが去りました。
ご案内:「王都マグメール 平民地区」からルインさんが去りました。