2020/03/14 のログ
■ピング > そんな調子で店番をしていれば、貴重な貴重な、お客様がやってくる。
本から視線を持ち上げると、何とは無しにその動向をカウンターから見守る形。
視線の先にて尻尾を揺らしながらディルドを見ているその様相を見ると、からりと笑い。
「お安くしとくよぉ。是非買ってってくんな!」
気安い調子で声をかけた。
そういう類の品については、是非売りつけて差し上げたい。
その後。
店の外からはセクハラ混じりに商品説明をする店主の姿が見えたのだとか――――
ご案内:「王都マグメール 平民地区/雑貨店」からピングさんが去りました。
■イエナ・イズバック > イエナはカウンターの店主に振り返り、自分は挨拶をせず、彼の商品説明を聞いていた。
他にも気になる物がある。
様様な女性のその部分をかたどったオナホールだ。
(これは一体、どういう女性のモノなんだ?)
店主の説明を聞きながら彼女は身体の熱い興奮を自覚した。
オナホールを眺めながら、手に取ったディルドをしごき始める。
するとイエナのクリトリスが股間のふんどし状の布地を押し上げて勃起し始めた。
そのクリトリスは男性の様な大きさだった。
店主の説明を聞きながら、イエナの眼がとろんととろけてくる。
■イエナ・イズバック > 気がつくと店主の姿がない。
「はて? 厠にでも行ったか」
イエナはディルドを物惜し気に棚に戻した。
万引きするという選択肢もあるが、それは後後に面倒な事になりそうなので、やめにする。
すっかり勃起も収まってしまった。
イエナはこの雑貨店を出た。
ご案内:「王都マグメール 平民地区/雑貨店」からイエナ・イズバックさんが去りました。
ご案内:「平民地区 緑地公園」にクロナさんが現れました。
■クロナ > 「しゅしゅしゅしゅしゅ、とうっ」
裂帛の気合―――というにはいささか抑揚に掛けたロリ声が、意外にも迫力のある風斬り音と共に黒槍の連突で宙を穿つ。両目、喉、心臓、肺、肝臓、鳩尾、ぎゅるりと回転させた石突で金的を突き上げつつ魔力を練り込む。
ぎゅるるるるっと渦を巻きながら小躯に吸い込まれる黒靄が、ちびっこの魔力を膨れ上がらせ
「―――――影槍流・十二之型 螺旋邪竜槍」
ボヒュッと深く突き込んだ槍から影によってつくられた禍々しい蛇を出現させ、その蛇群は互いに絡み合うような動きを見せつつ中空を喰い散らかして、数丈離れた所で虚空に消えた。
それに合わせてバタバタとはためいていたフリル飾りも可愛らしい黒ワンピのスカートが、下着が見えそうで見えないギリギリのチラリズムで純白の太腿と、その合間からにょろんと伸びた矢尻状尻尾を見せつけた後、重力に引かれてふわりと戻った。
「――――ふぅ……。いい汗かいた。クロナのやりは今日もぜっこうちょう。さんごくいちのやり使いとはクロナの事」
踏み込みのままに広げていた細脚を閉ざしつつ、黒艶の前髪を払うように額の汗をぬぐったチビは、さして疲労も感じられないいつも通りの無表情。
しかし、どこか眠たげな半眼は睫毛も長く、瞳の赤はルビーの如き輝きを見せている。小さな鼻先やほんのりとピンクに色付く唇も稚気を色濃く残しつつも芸術的なまでの整いを見せ、後々には傾国の美姫なんて呼び名を欲しいままにするだろう将来性を感じさせた。
とはいえそれも後5年とか10年とか先の話。
今現在は胸もぺたんこ、おまんこつるつるの童女に過ぎない。
■クロナ > そのままぽけーっと何をするでもなく突っ立っていたちびっこだったが、不意にびくんっと小躯を跳ねさせ
「――――……っは。 今日はカレーうどんの日、早く戻らないとシロナに全部食べられ……じゃない。ええと、ええと……クロナの右目とかがうずいてる。あらしが………くる……っ」
今日のお昼ご飯はクロナの好物が出る事を思い出し、慌てて家へと帰ろうとしたちびっこ。しかし、次の瞬間には中二ちっくな己のイメージを思い出し、何となくかっこ良さそうかも? みたいなセリフを雑に紡いで、今度こそてててててーっと小走りで帰路につく。
ご案内:「平民地区 緑地公園」からクロナさんが去りました。
ご案内:「王都マグメール 平民地区」にチューベローズさんが現れました。
■チューベローズ > 人で賑わう昼下がりの平民地区。
一人の少女がレース地の広がったスカートと髪をふわふわと揺らしながらポクポクとコルク地のブーツで足音を立てながら歩いている。
人の賑わいを楽しむように歩きながら出店に並ぶ様々なものをつぶらな瞳を輝かせながら眺めている。
色とりどりの飴や、御菓子、ちょっとしたアクセサリーと少女の眼を楽しませている。
■チューベローズ > 平民地区とは言え、治安は良い物ではなく。
油断も隙だらけの少女。
しかもどう見てもお金持ちな少女は見る者によっては非常に美味そうな獲物にしか見えない。
小さな頭に細い首、体のラインはわずかなふくらみはあるが少女の飾られた服によって隠れ、
お尻は隠れているが、歩く度風が吹く度に膝丈のスカートはふわりと揺れ細いながらも柔らかそうな染み一つない太腿がちらちらと見え、欲情を誘う。
■チューベローズ > そんな少女は途中で棒付きの動物を模したべっこう飴を買い、小さな舌でぺろりと舐めながらゆっくりと歩みを勧め、気づけば路地裏に足を踏み入れてしまう。
ご案内:「王都マグメール 平民地区」からチューベローズさんが去りました。
ご案内:「王都マグメール 平民地区」にルインさんが現れました。
■ルイン > 平民地区の大通りに面する小さな酒場。
店主とアルバイトの給仕が数名と言う小さい店ではあるが酒と料理の美味しい隠れた名店。
そんな酒場のテーブル席を一つ占拠して静かにお酒を飲む。
「仕事の後のお酒はいいですよね。後は……」
半分ほど中身が減ったカップをテーブルに置くと店内を見回し、これで可愛い子が居れば最高なのにとポツリ。
そんな我儘を小さく呟けば残りのお酒を飲んでしまいお代わりを頼む。
そしてお代わりが届くまでの間はおつまみの豆を摘まんでまち…。
お代わりが来ればそれに口を付け、時折入り口や窓から外を眺めて。
ご案内:「王都マグメール 平民地区」にリムリアさんが現れました。
■リムリア > 早番上がりの帰り道
普段は比較的自炊をしているから、早く終わった日には市場の見切り品を見て帰ること多いのだけれど、
今日は冒険者のひとりに教えて貰ったお店に足を延ばしてみることにした。
大通りの、お店とお店の間に挟まれたちょっとした小さな隙間
そんな感じのところに、その小さな酒場はあった。
決して大きいとは言えない――どころか、小さめと言わざるを得ない規模だけれど、
紹介してくれた冒険者曰くは味は保証するとのことで。
「こんばんは、1名なんですけど―――」
扉を開けて店内を覗いてみると、外から見えたとおりの広さ。
カウンターはもちろん、数少ないテーブル席も全て埋まってしまっており。
忙しそうにしつつも対応してくれた給仕さんから、相席でも良いならと言われ。
「あのー……、ご一緒しても構いませんか?」
ほとんどがグループでテーブルを囲む中で、唯一ひとりだった席へ。
それが女性だったというのも、声を掛けやすかった一因だろう。
テーブルに並んだお皿を見遣ってから、その女性の方へと声を掛け。
■ルイン > お酒とおつまみだけというシンプルな飲みスタイルでのんびりとした時間。
混雑した店内で一人テーブルを占拠は迷惑かもしれないが全くに気にせず。
お酒を口にして何度目かに視線を入り口に向けると新しいお客、どこかで見たようなと言う人影。
何処で見たのだったかなと考えている間、視線の先では給仕とその女性が話しているのが見え。
思い出せないままに女性が近づいてきて。
「いいですよ。ここでよければ喜んで」
これが暑苦しい男性ならお断りであるが可愛い同性なら満面の笑み。
豆やその他の酒のおつまみが乗ったお皿を少しだけ横に寄せ、どうぞと笑って席を進めて。
■リムリア > 不躾なお願いにもかかわらず、嫌な顔をされなかったことにほっとした笑みを浮かべる。
窓口で苦情は言われ慣れているとはいえ、プライベートまでは御免被りたい。
少しでも嫌そうならすぐに出直そうと思っていただけに、嬉しそうに席に着く。
「ありがとうございます!
ここの常連さんに紹介されてきたんですけれど、想像以上に一杯でびっくりしました。
あ、私はこの果実酒で。あとこの煮込み料理もいただけますか?」
緊張も解けたのか席に着くと、ほっと息を吐く。
にこにことそう話しかけながら、メニューの中から甘めのお酒をひとつ。
それに野菜たっぷりの煮込み料理を注文する。
「騒がしくしちゃったらごめんなさい。
もしかして、静かに飲む方がお好きですか…?」
テーブルの上にはおつまみばかり。
料理よりもお酒を楽しみたいタイプなら、あまり話しかけない方が良いのかもしれないとストレートに問いかけてみて。
■ルイン > 本当なら椅子を引いて勧めたいぐらいだがそこまですると流石に引かれると思いの自重。
それに一人で飲むよりは誰か、特に可愛い子が居ればお酒も美味しくなるので大歓迎。
女性が嬉しそうに席に着けばそっとメニューを押し進めて。
「お礼なんていいですからね。
おや、ここの常連にですか?混んでるのを言わないなんて……」
少々歓迎しすぎかもしれないが大袈裟になってしまうのは自分の性。
女性に笑顔で返しつつ何を頼むのかなとさりげなくの観察。
頼む料理とお酒も自分と違って女の子らしいなと思ってしまう。
「全然大丈夫ですよ、私は冒険者をやってるので賑やかは慣れっこです。
それよりも楽しくお話をして飲める方が嬉しいですよ。
私はルインって名乗ってます、お姉さんは?」
そんな事はないと首を左右に振り、冒険者で騒がしいのは慣れているとアピール。
そして折角出会えたのだからと早速に名前を聞いていこうとして。
■リムリア > ここを紹介してくれたのは、この街出身の冒険者
馴染みの店もひとつやふたつでは利かないだろう。
どこかおすすめのお店はないかと聞いたら返ってきた答えで、いつ行くとも言っていない。
確かに狭いところだとは聞いた気もするけれど。
「私が勝手にひとりなら大丈夫かなってタカをくくってたのもあるので。
そのせいでお邪魔しちゃうことになっちゃいましたけど。」
冗談を装うように、小さく舌を出す。
店内を見れば、冒険者風の客ばかりではなく、地元の住民も来ているようで。
賑やかな笑い声は聞こえてくるものの、それは決して騒々しいものではなく。
「あ、冒険者さんだったんですね。
私、冒険者ギルドでお世話になっているリムリアって言います。
お姉さんって柄じゃないから、呼び捨てで良いですよ。」
そんな自己紹介をしていると注文していたお酒がまずは運ばれてくる。
木製のマグに注がれた果実酒は深い赤色。
何は兎も角それを掲げて。
「お酒は楽しくが一番ですよね!
じゃあ、ルインさんと知り合えた記念に。かんぱーい!」
■ルイン > 「そういう事だったんですか。
私も最初にこの店に来た時にやっちゃったんですよ、同じこと。
一人だと入れるお店って多いですよね。
私の相席でよければいつでも大歓迎ですよ」
舌を出して冗談を装う姿に何時でもと冗談めいた声色で返し。
もしこの店が地元の人ばかりなら少々来にくいが冒険者仲間もいたのでいつの間にか常連の仲間入り。
華やかで楽し気であり、普通の酒場のように騒がしくないのが本当に魅力的なお店。
「見えないかな?これでもそこそこの腕なんだけど。
お姉さん、リムリアさんも冒険者ギルドで……もしかして職員?
そう?それじゃリムリアって呼ぶね」
お互いの名前や何をしてるかを話していれば女性の注文したお酒が届く。
そっとマグを覗き込むと深い赤色の果実酒は美味しそうに見え。
「お酒は静かより楽しいのが一番ですよ。
私とリムリアの出会いにかんぱーい!」
ノリのいい女性が掲げたマグに自分のマグを軽く触れさせての乾杯。
女性は果実酒、自分はエールであるが中身が違うのは些細な事。
マグを合わせてエールを口に運んで飲み、にこりと微笑んで。
■リムリア > 「やっぱり…?
でも女一人だと逆に絡まれちゃったりもするから、良し悪しなんですけどね。
歓迎してもらえるなら、毎回でもお邪魔しちゃいますよ。」
調理自体は奥の厨房でしているらしく、ここからマスターの姿は見えない。
ただ、居心地のいい酒場というのは、マスターの人柄によるものだろう。
少なくとも忙しそうに狭い店内を走り回っている給仕たちは、愛想も良く仕事も出来そうなのは確か。
「うーん、その軽装だとちょっと判断つかないかもです。
ギルドで受付やってるんですよ。どうぞ、ご贔屓に~
――って、私も一応は冒険者ですけど……見えないですよね?」
こちらは相手と違ってそこそこどころか、程々の腕ですらない。
そんな駆け出しだから並べるのも烏滸がましいほど。
相手の言葉を借りて、マグを持ったまま、弱そうな腕っぷしを広げて見せ。
「それなりの腕ってことは、パーティを組んだり……?
見たところ魔術師って感じよりは、スピード重視の前衛って感じですけれど。」
マグに口をつけて、切り出す話題は共通のもの。
そうこうしているうちに料理も運ばれてくる。追加でチーズとウインナーの盛り合わせも注文し。
■ルイン > 「美味しいからって勧められてきてみたら一杯。
私はその時は相席も無理で後日に出直しでしたよ。
酔っ払いや変な人が絡んでくると大変……判ります。
勿論大丈夫です、何時でもウェルカムですよ」
その時は是非どうぞと片手にマグを持った締まらない姿で小さく両手を広げ。
マスターが料理をしている店なので店内に見えるのは数人の給仕だけ。
その給仕たちも忙しく走り回って入るが愛想はよくて親切。
何度かだけ見たマスターもいい人だからこそこんなにいい店になるのだという見本のようで。
「軽装なのは否定しませんけど……ごちゃごちゃ持つのは嫌いでして。
ギルドはよく顔を出してますからリムリアを指名しちゃいますよ。
え、職員でご同業?」
冒険者で職員って凄くないと驚き、もしかして自分よりすごいかもと勘違いな尊敬の眼差し。
しかし広げて見せられた腕は細くて…。
「組んだりソロだったりはその時次第ですね。
判ります?これでも斥候なんですよ、でも魔法もそこそこ使えるんですけどね。
機会がりましたら一緒に依頼を受けてみますか?」
ちょっとした器用貧乏ですと舌を出して笑って見せ。
同性と話せば内容に華がなくても楽しいもの、逆に色々と何を聞こうかと考えていれば料理も運ばれてきて。
女性の追加のタイミングでエールのお代わりを注文して。
■リムリア > 「あー…うん。
装備ももちろんだけれど、道具とかも考え出すと色々増えちゃうから。
私も出来るだけ持たないようにはしてるんですけど、ね。」
そもそも持ち歩ける限界が低い。
水や食料、毛布なども必要最低限は持って行かないといけないのに、そのうえ重たい武器など振り回せるはずもない。
―――武器屋で弓を引こうとして、どうにもならなかった失敗談までは此処では明かさず。
「そんな大層なものじゃないですからね?
むしろ本業が受付になりつつあるというか……時々、採取依頼を受けてたりするくらいで。
駆け出しも良いところなんですから!」
思惑通りびっくりはしてくれたけれど、どうにも期待したそれとは少し違う眼差し。
結局どっちつかずの二足の草鞋? ブーツ? なのだから。
少し慌てたように勘違いを正しておく。
「斥候でしたか。
えぇ、その見た目でごっつい剣や斧を振り回されたら、受付からお茶汲みに回されちゃいます。
近接ができて魔法も使えちゃうとか……どれだけ万能なんですか…
むぅ……私なんて、魔術師枠なのに3つしか魔法使えないんですよ。
そんなへっぽこ治癒師でもよろしければー」
ぐいーっとマグを空けると、追加のお酒を注文する。
今度は同じ果実酒でも、もう少し軽めのもので。
空いたマグが返って来るまでの間は、料理を突き。
本職形無しのしょんぼり顔から、美味しいと満面の笑みへところころ。
■ルイン > 「それは何回も仕事を受けて持ち運ぶバランスを覚えるしかないですね。
私も最初は苦労しました」
武器だけ持っていて水に食料などを持っていなかった、その逆もあったと恥ずかしそうに告げ。
そして今では軽い武器をいくつかに纏めてしまったと。
実は量も重さも関係なくなる手段はあるが…それは口にせず。
「私には凄い事だと思うのですけど。
エーっと……それはつまり…そういう事…?
あ、その……ごめん」
完全に凄い人と言う眼差しで見ていたが慌てたような訂正を聞くと視線を泳がせ。
そして勢いよく頭を下げてごめんなさいと。
「剣も弓もそれなりに使えるんだけど斥候が性に合うみたい。
興味あるなら振り回してみてもいいよ?
でも見ての通りか弱いから一撃を貰うとダウンしちゃうから万能じゃなくて器用貧乏。
私はその3つが使えるのなら問題ないと思うよ。
治癒師なら大歓迎、私とちょっと大変な採取にでも行ってみる?」
治癒魔法が使えるなら十分と満面の笑みで依頼に誘い。
斥候と治癒師ならいい仕事に行けそうだと思いながらエールを口にする。
そしてこっそりと女性の料理に手を出したりとしつつ、ころころと変わる表情を見詰めて、可愛いなとつぶやく。
■リムリア > 「わーっ!
謝られるようなことじゃないですから!
装備を揃えるのに、お金を貯めてるだけですから!」
今度は何どう勘違いしたのか、勢いよく頭を下げられてしまい。
むしろ謝られると、何だか惨めっぽくなってしまう。
頭を下げる相手に、新しく来たばかりのマグを押し付ける。
「ほら、飲んで飲んで。
近接と魔法の両方ができて、更に斥候もだったらオールマイティだと思うんですけど。
魔術師だと、前衛の人がいないと役に立てないし。
治癒師はなおのことね。」
一撃貰うとダウンどころか真っ二つなのは、こちらの方。
そのため前衛の人がいないと、冒険に出るにも出られないわけで。
大歓迎と言われると、嬉しそうな表情を浮かべ。
「その『ちょっと』が、どのくらい大変なのか…怖いもの見たさがあるんですけど。
ほんとに大したことのない魔法だから、期待しすぎて高難度の依頼とかに手を出さないでくださいね?」
そんな風に笑いながらマグを傾けていると、不意に耳に届いた呟き。
冗談というよりはぽろりと零れた独り言のようで。
反応を返すのも自意識過剰みたいに思えて、あわあわと言葉を紡げずに真っ赤になってしまう。
■ルイン > 「だって……言いにくい事言わせちゃいましたから。
え、そうなんですか?」
深く考えないというか思い付きで行動をしているようなうっかり。
その言葉に思わず頭を上げようとするとマグを押し付けられ受け取り。
反射的に口を付けて中身を飲んでいき。
「あんまり飲むと大変な事になっちゃうんですよ…?
でもあくまで本業は斥候ですから近接も魔法も本職には敵いませんって。
でも魔術師は引っ張りだこだと思うのですよ、治癒師は特に」
治癒師が居なければ討伐や遠出の危険度は大いに変わる。
それだけに治癒魔法が使えるだけでも凄いと少し大げさに褒めて。
そして誘いの言葉にが嘘はなく本音だけで。
「凄くお金になりますよ。でもちょっと道中が危険で狼とかが出るぐらいですね。
判ってますから。それじゃ……近場で季節ものの収集でもどうですか?」
それなら大丈夫だからと笑っての提案。
そして急に黙り真っ赤になってしまった様子に呟きが聞こえてしまったのだと判り。
「本当に可愛いですよね、リムリアって。お持ち帰りしたくなっちゃいますよ」
そんな事をついつい揶揄う様に言ってしまって。
■リムリア > 飲みすぎると大変なのは、こちらも同じ――らしい。
二日酔いは、便利な浄化魔法でどうにか軽減できるとは言え、記憶がなくなるのはいただけない。
乾いた笑みを浮かべて見せ。
「えぇ、飲み過ぎには気を付けないと……
いくら引っ張りだこでも、魔力にも限りがありますしね。」
入るパーティはきちんと見定めないと、薬箱扱いされてしまいかねない。
ちょっとした怪我ですぐにヒールをしてくれと言われても困るのはパーティ全体で。
逆に護衛対象のように守られてばかりというのも申し訳なくなってしまう。
引き合いは多くとも、相性が良いかはまた別の話。
「それって、絶対『ちょっと』じゃないですよね?
―――そのくらいなら、だいじょうぶかな。
ルインさんさえ良かったら。」
凄くお金になる『ちょっと』危険な冒険話に、思わずジト目を向けてしまう。
まぁ、それも冗談に対する返しなので、まともな提案に対しては喜んでと。
「わ、私なんかよりも、ルインさんの方がよっぽど美人じゃないですかー
うぅ、そんな風に口説いたって……何も出てきませんよ?」
強いて言うなら、ここの支払いくらいだろうか。
そうすると今月はピンチになるので、月末までは見切り品で乗り切るしかなくなるけれど。
荒くれ共の扱いなら慣れてはきたものの、同性からのそんな誘いには慣れてはおらず。
照れ隠しに飲むペースが上がってしまう。
赤くなった顔は、酔いのせいなのかも怪しいもので。
■ルイン > 余程に酔わなければ大丈夫ではあるが、限界を超えればさらりと正体を明かしてしまうかもしれない危険。
それがあるだけにあまり飲みすぎる事が出来ず、ただ…二日酔いの心配だけはなく。
「女の子が飲みすぎて変なのにお持ちされても困りますしね。
それを判ってくれる所に参加できるといいんですけど…」
パーティにも当たり外れがある事はよく判ると頷き。
一度、斥候である自分に全てをやらせて何もしない面子と組んだ時は置いていこうと考えた事もあると。
どんばパーティでも役割を考えて欲しいとつい口にして。
「ちょっとだよ?気を付けると簡単に終わりますから。
じゃ、決まりね。今度受ける時にギルドで声をかけるね」
ジト目を向けられても、ちょっとと言う言葉は変わらずに笑顔。
そしてまともな提案に乗り気な事に声をかけると約束をして。
「私は元からこうなんですよね、そんな私よりリムリアの方が綺麗で可愛いですよ。
リムリアが一晩付き合ってくれたら何もいらないですって」
ここの支払いだって出しちゃいますと余裕な言葉。
それなりには稼いでいるので一度や二度ではまだ懐に余裕があると胸を叩き。
まるで声をかけ慣れているようにさらりとナンパのように言葉をかけ。
顔を赤くして飲むペースを上げる彼女に楽し気に囁いて。
■リムリア > 「あー…もう、本気にしちゃいますからダメです!
お酒なら、一晩でもお付き合いしちゃいますけどー…」
続けて綺麗だとか言われてしまうと、恥ずかしいやら照れるやらで。
そのうち悶絶死させられてしまいかねないので、ストップをかける。
真っ赤に熟したトマトのような顔を、パタパタと扇いで冷まし。
「うぅ……他の人にも、そうやって声を掛けてるんじゃないですかー?」
手慣れた雰囲気に、思わずそんな言葉が口を突いて出る。
こちらばかりが攻められているので、どうにか反撃をと思うのだけれど。
程よく回った酔いに、語調が若干怪しいものになりつつ。
「まぁ、ルインさんが女たらしさんでも、冒険の方はおつきあいしますよー」
回復は任せてくださいと、先ほどまでとは真逆の言葉を吐く。
たぶんというか十中八九は酔った勢いというものだろう。
初めてのお店に、知り合ったばかりの相手ということもあって、酔ってはいてもまだ大人しい方。
これが知り合いならば、今頃は絡んでいることで。
■ルイン > 「私は本気なんですよ?
お酒だけで我慢できる自信はないですけど」
ストップをかけられると残念と言う顔になり。
最後に嘘偽りないと告げてからメニューで真っ赤になった彼女の顔を扇いで。
「私が可愛いって思った子にはかけてるかな。
でも誰彼にじゃないんですよ」
その言葉に悪びれもなく、自分がと思った子にはとさらりと口にして。
話さなくていい事もついうっかりと笑顔で口にする辺り、ナンパをするには致命的な失敗。
「リムリアも自分がこの子とって思ったら声をかけない?
一緒に冒険するの楽しみですね」
頼りにしていますとその言葉に返し。
初めて一緒に飲むので酔いの勢いかそうでないかは判らずに、本気と取っておき。
今日初めて知り合ってもこんなに楽しくお酒を飲めるから…きっと相性は悪くないだと考えて。