2020/02/15 のログ
ご案内:「王都マグメール 平民地区」にリムリアさんが現れました。
■リムリア > 王都の中でも冒険者が多く集う一画
ギルドのほかに酒場を兼ねた宿屋や武具店、道具屋など。
冒険に出るならば、ここで間に合わないものはない。そう言われる程度には、品揃えも充実している。
そんな街中の商店のひとつに、ギルドの制服ではなく私服姿の少女が顔を覗かせる。
店内に陳列されているのは、多種多様の武具の数々。
少女には、あまり似つかわしくはないかもしれないけれど、一応はれっきとした冒険者。
武具店を覗いていても、何らおかしなことはない……はずで。
遠慮がちに扉を開けると、「こんにちは」と声を掛けて店内へ。
奥のほうから威勢の好い返事が返ってくれば、こちらも先ほどより大きな声で応え。
「お構いなく。ちょっとだけ、見させてくださいねー!」
ご案内:「王都マグメール 平民地区」にクレス・ローベルクさんが現れました。
■クレス・ローベルク > 街の中を歩いていると、ふと見知った少女を見つけた。
声をかけようか、と少し考えている内に、彼女は店の中に入っていってしまった。
興味が湧いて、中に入ってみると、そこは武具店だった。
少し意外を感じたが、しかし考えてみれば彼女も冒険者だったと思い出す。
「やあ、リムリアちゃん。
こんにちは。今日は、おやすみかな?」
と声をかけてみる。
折角知り合いに出会ったのだ。
店の店主には少し悪いが、世間話も悪くないだろうと。
■リムリア > 店の中をぐるりと見渡してみる。
無造作に樽の中に突っ込まれている剣やら槍やら。
かと思えば、壁には宝石をちりばめたような鞘に収まった剣。
さすがにこちらは、泥棒防止のために結界魔法が掛けられているようで。
そのほかにも斧やらメイス、ナイフ等々。
無造作とでも言わんばかりに、数々の武器が並んでおり。
そのうちから弓を手に取って、弦の具合を確かめるように引いていると新たな客が入ってくる。
「あ、こんにちは。ローベルクさん。
はい、今日はお休みです。ローベルクさんも武具を見に…?」
『買う』でないのは、まだ少女にそれだけのお金が貯まっていないから。
一流とまで言わなくとも、使える武器を買おうと思えば、そこそこの値段がしてしまうわけで。
とはいえ、少女の場合は、まだ何を買うか決まってはいないようで時間があれば色々と見て回っているのだった。
■クレス・ローベルク > 「いや、偶々歩いてたら君を見つけてね。
折角だから声をかけてみようかと。
まあ、武器の方も興味はあるけど……」
そう言いつつ、ちらりと剣や防具を見る。
中古品から新品まで、種類も質も揃っているようだ。
この店も中々良さそうだな、と思いつつ、ちょっと話題の方向性を考える。
そういえば、冒険者としての彼女はよく知らないな、と思い、
「そういえば、君が何の武器を使うのかってのは聞いてなかったな。
今持ってるそれかな?」
と、聞いてみる。
それ、というのは、今彼女が手にとっている、弓のことである。
■リムリア > 言葉じりだけを捉えて聞けば、ただのナンパなのだけれど。
そう思わせるかどうかは、やはりその人の人柄に寄ってくるのかもしれない。
手にした弓を引いてはみるものの、若干左腕がぷるぷると震えている感が否めない。
そんな様子を見れば、弓に慣れていないどころか、初心者だということが分かるだろう。
「短剣なら、ほんの少しだけ心得はあるんですけれど……
後衛らしく弓とか……それか術師ならやっぱり杖とかスタッフとか…で悩んでるんです。」
短剣の手解きは受けたものの、前衛が務まるほどのフィジカルがあるわけでもない。
となれば、短剣は護身用として、主武装は別のものをと考えているのだけれど。
これがなかなか難問で。
今度は、先に宝玉が仕込まれたロッドを手にしてブンと振り回してみる。
そんな感じで、何が良いか決めかねてしまっているのだった。
「ローベルクさんは、剣…ですよね?」
腰につけたホルスターに首を傾げつつ、そう尋ね。
■クレス・ローベルク > 実際問題、半分はナンパである。
とはいえ、男にとってのナンパとは『女の子と楽しい時間を過ごす』時点で目的の過半は達せられているものだ。
「へえ、術士なのに短剣の扱い――っていうか、短剣で敵を倒す方に心得があるのは珍しいね。
でも、成程。確かに、それは悩むな。……よかったら、少しは助言しようか?」
なまじ短剣に心得があるので、そちらの方を活かしたいと考えてしまうのは、無理もないこと。
男はその辺りすっぱり切り捨てられるタイプだが、彼女は若いので、切れるカードが乏しいのもあるだろう。
まあ、とはいえ、
「……杖で殴るのはやめといた方が良いんじゃないかな。多分、君の腕力じゃアレだし……」
流石に、弓を引くのも辛い腕で鈍器は向いてなさすぎだろうと苦笑する。
さておき、こちらの獲物を問われれば、
「まあ、剣が中心かな。一応、冒険の時は短剣や体術も使うけど」
と答える。
この辺りの手札の多さは、年季の差もあるが、受けた教育がモノを言っている。
■リムリア > 珍しいと感心されたけれども、そこまで立派なものもない。
本当に型を習ったくらいの、素人に毛が生えた程度のもの。
敵を倒せるかと言えば、その自信は露ほどしかない。
「お願いします。
短剣はホントに護身術レベルなので……。磨いたところで私に前衛は無理でしょうから。」
アレ扱いされてしまったロッドを収めて、ややしょんぼりと。
攻撃魔術でも使えれば、こういう武器にも光明が見えてくるのだろう。
けれど、残念ながらそういった魔術は使えない。
修行を積めばもしかするかもしれないけれど、師匠の魔法もどちらかと言えば補助系が多かった気がする。
「剣だけじゃなくて、短剣に体術も…ですか?
すごいですねっ!
でも、それだと武器を揃えるのも大変じゃないですか?」
目下、貯金中の少女からすると、いくつも武器を持っているというのは、ちょっと信じられないくらいのブルジョワぶりで。
■クレス・ローベルク > 「まあ、何するにしても、近接戦は出来た方が良いよ。
幅が広がるし、仲間割れが起きた時に生き残りやすくなるからね」
と、さらりと怖い事を言う。
本人は怖がらせるつもりもなく、ただ想定の一つを話題に上げているだけだが。
とはいえ、是非お願いしますと言われると、少し顎に手を当てて考えるようにしてから、
「まず、こういう時は自分が何が出来るかから考えた方が良い。
君の場合……まあ、術者として立ち回った方が良い。となると、魔法力を強化するロッドやスタッフを買った方が良い」
と、此処までは当たり前の一般論だ。
だが、と男は続けて、
「だけど、こういう買い物……特に、君の様な若い人は、未来にお金を掛けた方が良い。
俺が金をかけて武器を揃えてるのは、『今はお金を使っても、この武器がお金を生み出す』からだけど……君の場合は、『今は使えないけど、将来的に使いたい武器や魔法』とかにね」
例えば、今は弓が仕えなくても、将来弓を使える様になるなら、弓を買うのはその未来への投資になる。
或いは、今は使いこなせないようなマジックアイテムでも、将来使いこなせるなら、今買っておいた方が、その練習になる。
男が言いたいのは、そういう事で。
「……ってまあ、何か説教臭い事を言っちゃったけど、アドバイスはこんな所かな」
と照れくさそうに苦笑いして。
■リムリア > ギルドに居れば、仲間割れなどの話は入ってきやすいもの。
だから驚くようなことではないけれど、それを前提に武器を考えるという発想はなかった。
若干引き気味ながらも、内容自体は至極尤もなことなので、神妙な表情で頷いて。
続けられる一般論
魔力を強化できる武具となると、桁がひとつどころかふたつみっつと変わってくる。
それだけのお金を貯めるにはまだもう少し掛かるだろう。
となれば、やっぱりもう少し無難なところで、と思った矢先に、こちらの考えを読んだように先を続けられ。
「未来に……ですか?」
使いたい武器や魔法と言われて、色々思い浮かべてみるけれど。
やっぱりどの武器もしっくりとはこない。
武器を使って相手を倒すよりも、やっぱり魔法が一番なのかもしれない。
「ありがとうございます。もうちょっとじっくり考えてみることにします。
弓にしろ、杖にしろ……まだ、そんなに貯金もないので。」
一攫千金で稼げるようなダンジョンに行ければ良いのだけれど、そこへ行くには良い武具が要るというジレンマ。
こつこつやるのが一番の近道だと、自身に言い聞かせ。
先輩冒険者らしい助言をしてくれた相手に、ぺこりと頭を下げる。
ずいぶんと居座ってしまったので、店主さんには丁寧にお礼を言って。
「絶対、ここで買いますからオマケしてくださいね!」と頼み込んでから、お店を後にする。
「そろそろ買い出しに行かないと。
ありがとうございました。またギルドの方にも顔を出してくださいね。」
それじゃあ失礼します、ともう一度御礼を告げて、市場の方へと人ごみの中へと消えていき―――
ご案内:「王都マグメール 平民地区」からリムリアさんが去りました。
■クレス・ローベルク > 「ああ、引き止めちゃって悪かったね。
うん、勿論さ。その時は、また話し相手になってくれ」
そう言うと、店の外に行く彼女を送り出し。
男は入れ替わりで、店の中のものを物色するのだった。
ご案内:「王都マグメール 平民地区」からクレス・ローベルクさんが去りました。
ご案内:「王都マグメール 平民地区 小屋」にタン・フィールさんが現れました。
■タン・フィール > 低めの気温に雨という、何の準備もなく街を往来していた者には優しくない気候の日。
ローブ姿で濡れ鼠となった少年が、王都の郊外にうちすてられた無人の小屋へと雨宿りしに飛び込む。
「ひゃ~~~っ… ローブ、譲ってもらえてよかった…」
ぐっしょりと雨を吸って重くなったローブを取り払えば、
大きめサイズのシャツをワンピースのように羽織っただけの姿。
丸出しの太腿を擦りながら、髪や肌を乾かし、温めたいので、
簡単に小屋の中で火を熾せそうなものを探していく。
「ええと…古いけど薪は…うん、ある。
火打ち石と火口も、よしよし…っ」
手際よく、雨宿りしながら焚き火で暖まる準備をしていく。
薪を並べ、火口をほぐして用意し、かちかちと火打ち石の火花を与えて焚き火へと育てていく。
外の気配は未だに雨…ほとんど人が出歩いている気配は感じないが、
ここを無人と知っていれば、雨宿りに訪れる人もいるかもしれない。
ご案内:「王都マグメール 平民地区 小屋」からタン・フィールさんが去りました。
ご案内:「王都マグメール 平民地区/冒険者ギルド」にアルマさんが現れました。
■アルマ > 本日は冒険者ギルドに来ている。
昨日の件はギルドを通してのクエストだったので、その報告と顛末の報告とその後の話を聞きに……あと自分でも出来るクエストを探しにである。
さて、昨晩の件は結論から言うとクエストは達成判定。
同時に向こうの街の冒険者ギルドと連携して、事実確認ともし事実であれば厳罰を行うという結果となった。
で、幾ばくかの報酬を受け取った後にクエストが張り出してある掲示板と睨めっこなわけで、幸いに明日は仕事はお休みなのでクエストもじっくりと選べるし、長期のクエストを受けて日程調節とかもしてみたり、とまあ冒険者してるよね?って感じで多少ドヤ顔を決めて、丁度いい難易度のクエストを探し続けている。
時間も時間なので併設している酒場の方が騒がしく、そちらの方も気にはなるのだが、一先ずクエストを選んでから、こっそりと冒険者たちの話に耳を傾ける事にした。
「薬草採取、ゴブリン退治、アンデットの噂を調査、無名遺跡探索、貴族の子供に魔法を教える、ドラゴン退治、バラエティに富んでいるけどもー?どれも難易度高くないですかー。最初の2件はともかく……。」
眉間に皺をクワっと寄せて親指の腹を自分の顎に白い眼に濃い灰色の瞳孔を細めて、掲示板に貼り付けられているクエストの紙と睨めっこ、この中で自分が出来そうなクエストと言えば最初の二つなのだが、それじゃあまりにも……あまりにも。
それにゴブリン退治の方は危険度がグンと跳ね上がる。
ソロで達成なんて無理なわけで、かと言って仲間を募るには難易度が低すぎて元々パーティーを組んでいる人達用?みたいなところもあるし、と1人でブツブツといっている。
■アルマ > (………あー……。)
良さそうなクエストは次第に剥がされていき、最後には薬草採取のクエストすら剥がされて、最後に掲示板は真っ白に……。
当たり前だ。
誰しも条件の良いクエストを受けたいわけで、のんびりしていたら、それから無くなっていくのは当たり前の事で。
……でも同時に新しいクエストも張られていく。
それだけ世は無事平穏ではないのだろう、なので一先ずは無料で配布されている水を頂くために水差し瓶の方へと小走りで駆寄り、小さな木製のコップを手に取り、其処に水を注ぎながら掲示板に新しく張られていくクエストの紙をチラチラと横目で眺める。
暫くはそうして、張られるクエストの紙が少なくなれば近くの柱に寄りかかりながら、気がつけば溢れんばかりにコップで揺れる水に口をつけて、ちびちび飲みながらまたクエストが張られていくのを眺めていようか。